79 【身内】初めてを溟渤の片隅に【R18】
情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [4] [メモ 匿名メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
視点:人 狼 墓 恋 少 霊 九 全 管
[なにを?どこに?とは聞かなかった。
全く、これだからこの恋人は恐ろしい。
その言葉、あとで後悔すんなよ?と
眉尻を下げて笑って、離させた。
熱を持って質量を増すそれを刺激すれば、
あられもない声がその唇から漏れて落ちる。
それがどうしようもなく興奮して、
愛おしくて、もっと、もっと、聞きたくて。
つい耳に悪戯すれば、予想外にこれまた、
いい反応が返ってくるから、
思わず意地悪く口元が緩んだ。
だけれど、続きは一度、中断。
謝る雨宮の頭をそっと撫でた。]
謝んないでよ、
俺、めちゃくちゃ嬉しかったんだから。
雨宮が、甘えてくれたの。
───こうして、触れてるのも。
[それに、何も用意してないってことは、
今日会って、それで急に、欲しくなって
くれたってことでしょ?と続けると、
ふ、と微笑みを浮かべる。]
最高。
嬉しいし、大歓迎。
[まあ用意があればあったで、嬉しかっただろうし
結局己は彼といられるなら、触れられるなら、
ただそれが、幸福なのだ。]
[ちゅ、と髪に唇を落として、一歩下がる。
屹立は萎えてはいなかったから息を吐いて、
少しでも落ち着かせてから仕舞おうと背を向ける。
ごくごく、小さな声が響く。
なくてもいい、なんて誘い文句にぐ、と
唾を飲み込んで]
───だめ
[とはっきり告げる。
負担がかかるのなんて、目に見えてるし。
なにより、大事にしたいのだ、本当に。
だから少しだけ待ってと微笑んで。]
[なんとか見た目、違和感のない程度になってから、
急いで玄関を飛び出した。
ドラッグストアまでの道のりは間違えない。
正直そういうコーナーに行くときは迷ったけれど
見つければ急いで手に取って、レジへと直行。
やる気のないアルバイトのやる気のない手つきに
ほんの少し苛立ちを覚えながら、
袋に放り込んで店を出た。
どんだけヤりたいんだよ、といわれたって
仕方ない。でも、さっき欲を無理やり
抑え込んだのだ。一分一秒でも早く、
もう一度彼に触れたかった。]
[扉を開いて戻れば、彼はまだベッドに
突っ伏したままだっただろうか。
もしそうなら、そっとそちらに寄っていく。
暗い部屋、一歩ずつ確実に歩んで。]
───雨宮
[呼びかけて、ベッド脇に座ると、
優しく髪を梳いた。]
………めちゃくちゃ急いで買ってきた
[と肩をすくめ、首筋にキスを落とす。
顔がこちらに向くならば、ふにゃ、と
眉尻を下げて安心したように笑って。]
…ムード、なくなったけど
もういっかい、触ってもいい?
[許可を乞い、得られたならば、
手に入れたばかりのローションの封を切る。
ゆっくりベッドに上がって、彼の体の下に
座り直すと、そのままバックルに手をかけようと。]*
[ 飾らない、素直で優しい言葉をくれる。
髪を撫でる手も、静かであたたかくて。
頭を撫でられると心底甘やかされているなと思う。
こちらも素直になれてしまうのだから
困ったものだ。
それにしても。
こちらが狼狽えるほどの欲をぎらりと
瞳に湛えたと思えば、へにゃりと崩れた
あどけない相貌に、彼の表情はくるくると代わる。
稚拙な口淫に眉を寄せる一方で、
己の反応に口元に浮かぶのは意地悪な笑みで、
視線が逸らせなくなってしまう。
離れられない、ずっと、もう、 堕ちてる。 ]
[ 自暴自棄になっているわけではない。
ただ遠ざかる熱がとても嫌で、
離れる時間が惜しかった、ただそれだけ。
そうだな、浮かぶのは、一秒も離れたくない、とか
そんな今時だれも書かないようなベタな台詞。
そんな感情を紡いで言葉になったのは、
無くてもいい、というものだったけれど、
きっぱりと否定されて。
すこしばかり焦燥感の残る微笑みに胸がぎゅ、と詰まる。
う゛、と唸ってその背をそっと見送った。 ]
[ ばたん、と閉まる扉の音。
急に静まる室内。
体を動かせばシーツが擦れて、ざ、と鳴る音が
驚くほど大きく響いた。
十分、くらいだろうか。
この間に、やったこともないくせに、
受け入れる準備をしておくほうがいいのか、
なんて頭をよぎって、
けれどベッドから降りることが出来なくて、焦る。
だんだん冷えていく身体と対照的に
頭の中は破裂しそうで、薄い布団を引っ張って、結局
その中に潜り込むように突っ伏していただけだった。]
[ 扉の音が再び聞こえたのは、思っていたより
ずっと、ずっと早かった。]
……おかえり
[ 顔を出して、ベッドの横に座る彼の顔をそっと見る。
また、髪が梳かれ、その言葉に目を細めた。]
めちゃくちゃ、早かったな、
[ 首筋に唇が触れる。 ]
[ こちらからも身体を少し伸ばして、
手で頬に触れて、キスをひとつ贈ろうか。
ドラッグストアで真っ昼間から、急いた様子で
買うにはなかなか勇気がいるだろう、
示された愛に、感謝を込めて。
無言で頷けば、またベッドにかかる、重みと熱。
バックルにかかる手に、あいた時間で少し
落ち着きを取り戻した雄に、
あっさり簡単に血液が集まってしまうから。
己も手を伸ばしてその身体に触れる。
一度乱れて、またきちんと整えられた服装は己の為。
それが嬉しくて、けれど自分だけが上半身
露わになっていることに焦れる。
肌が恋しくて、背中から洋服に手を入れて、
脱いでよ、と呟いて。]*
[一秒も離れたくない、なんて口に出されていたら
すぐにでも貪るように口付けてしまっただろう。
唸られるだけでも、十分に愛おしくて。
ああもう、本当なら離れたくない。
だけど、負担はかけたくない、から。
なるべくはやく、戻りたかった。
急いで帰ったその部屋の中に、
雨宮の「おかえり」が響いて、それだけで
ぎゅうっと心臓が締め付けられて、
ああもう、好きだ、と叫びたくなる。
首筋に触れさせた唇。]
───ごめん。
[一言、謝ったら、今度は彼の方から
唇に触れて。頬を包んだ手をまた絡めとり、
手首に、指先にキスを落とした。
ゆっくりとバックルに手をかけて、
許可を求めてまた、そこに手を添えれば
柔らかなそこが硬さを帯びていくのがわかるから
こくりと唾を飲んで、瞳を見つめた。
解いた手のひらが、己の体に触れて、
服の下に潜り込み、背中を撫ぜれば
ぞくぞく、と腹奥から迫り上がる欲。
耳元で囁かれたそれに口端を上げれば、
耳殻を舌先でなぞり。]
ん。───待って。
[と微笑みかければ、ぐっと裾を掴んで引き上げる。
そのまま脱ぎ捨てれば、ベッド下に落として。]
これでいい?
[首を傾げて、もう一度唇を奪ってしまおう。
ぐ、とまたひとつ、肩口に力をこめて、
彼のことをベッドにひき倒せば、
唇の合わせをノックして、さしこんで、
そこ口内の甘さに酔おうと、
深い口づけを繰り返す。]
っ…はぁ、 っ
[…もう一回、と告げて呼吸を奪う。
くちゅ、と唾液のまざる音がこぼれる。
片耳を軽く塞ぎながら続けて。
口蓋をなぞり、舌を吸った後、ようやく離す。]
っふ、 …じゃあ、続き、するな?
[と眉尻を下げてから、今度こそバックルを
緩めて、デニムを下ろそう。
そこに熱を感じながら、下着の上から
先ほど彼がしてくたように口付けて、吸う。
そのまま吐いて仕舞えば唾液がこぼれて
彼の下着を濡らした。]
[止められないなら、そのまま下着をおろして
固く熱を持ったそれに触れてみようか。
まずはここで一度気持ちよくなってほしくて
数度優しく扱く。
その熱が徐々に溜まっていくのが分かれば、
片手で封を切っていたローションの蓋を開いて。
手のひらに出し、軽く温める。]
つらかったら、すぐ言って
[と首筋にキスをしながら菊口に塗り込め、
軽く指先だけ触れさせて。]*
[ なにも謝ることなんてないのに。
思えば出会ったころから、変わらない。
己のわがままに、無茶振りに、
眉尻を下げて、けれど笑い声を含んだ声で、
ごめん、と言う。
その声に、ずっとずっと救われてきた。
頬に触れるのが好きな己の指がまた絡め取られ、
そのまま手首、それから指に唇が降る。
何度もそこに贈られた口付けの意味。
込められたロマンチックな真意など知らないけれど
ぞくぞくするほどの欲望と執着が、
晒した剥き出しの急所から血管を通って全身を巡る。
─── 喰われて本望。
]
ンっ……
[ 耳朶をぬるりと舌先が伝う。
ぴく、と思わず首を竦めた。
詰めきれなかった吐息が漏れる。
綺麗な笑みとともに脱ぎ捨てられた服が、
ぱさりと音を立てた。
露になる肌に、こく、と喉が鳴る。 ]
……ムカつく、いー身体。
[ 唇の端を歪めて持ち上げて。
肩を押されてベッドに沈む。
呼吸が塞がれてしまう前に、
にやりとそんな称賛を。 ]
……ふ、 は、ッ……
[ 彼の舌を迎えて、腔内を明け渡す。
己から貪ることはしないで、深くなる口付けに酔った。
頬の内側や口蓋をざらりと撫でられれば、
一人で冷えた身体が、即座に熱くなる。
甘い熱の波に浮かされるように、
後頭部に手を入れ柔らかな生え際の髪を弄んだ。]
っは、……ん、
[ 息継ぎが出来たのは一瞬だけ。
もう一回、と告げられまた呼吸が出来なくなる。
酸素を求めて今度は自分からも舌を伸ばした。
深くなる水音に、うまく吸えない酸素に、
頭がくらくらする。 ]
─── ッ、う、……ン、
[ 耳を塞がれると荒い吐息や声、
それから唾液が混じり溢れる音、それが全部
頭の中で反響する。
逃げ場のない焦燥感に包まれて、
けれど痺れるほどの興奮に、デニムに阻まれた
下半身が痛い。
ようやく唇が離れ、は、は、と短い息を整える
隙もなく、ベルトに手が掛かる。
分厚い布が開放されて、そこに口付けられれば
背が跳ねた。 ]
っァッ!?
まて、ん、っ、て、ううぅっ!
[ 吸われ、暖かい息が吐かれ、下着がじわり濡れる。
きっと彼の唾液のせいだけではない。
下着を脱がせようと触れられた手に、
いまさら羞恥が沸いてほんの少し抵抗するように
自分の手を重ねた。
けれど結局のところ止める事は出来ない。
こもった熱が空気に触れて震える。
優しい手つきで扱かれれば簡単に張り詰める屹立は
先端に滴を滲ませて。 ]
っ、は……ァ……んんぅ!
[ 待ち侘びた刺激がようやく与えられて、
気を抜けばすぐに達してしまいそう。
込み上げる吐精感を飲み込んで抑え込む。
潤滑剤を手にする動きにぎゅっと一度目を閉じて
ゆっくり開いた。
ひたりと後孔にふれたそれは、冷たくは無くて。
わざわざ温められていたことを悟る。
気遣いに驚き嬉しいと思う片隅で、
慣れた様子にちょっと妬いている自分が居て、
我ながら笑ってしまう。 ]
[ 告げられる言葉に小さく頷いた。
襞に塗り込まれる滑りに、ぞわりと身体を這うのは
快ではなく、不安と不快。
人に触れられることのない、もちろん自分でも
触ることなどないそこを解される感覚は、
恐怖に似た、背徳感。
声を漏らさないように奥歯を噛み締めて耐える。
腕で顔を覆った。 ]
[ とは言え触れているだけで済むなんて思ってない。
長い指が、侵入出来るように身体の力を
抜こうとするのだけれど、
上手く出来ているかはわからない。
代わりに口を開いた。 ]
だい、じょうぶ、だから、
お前にされんなら、なんだって、嬉しい─── *
[ 我慢してるかと言われれば、否定できず。
けれども本当はもっと解してから一緒に
なりたかったのもあるから焦っているとも
彼は答えたかもしれない。
次以降は、我慢をしなくなると
彼は思っている。
だってもう初めてではないから。 ]
っ、……ん……
[ 顔が近づき瞳を閉じる彼女が
ひどく可愛くて、中に入れている指が
一瞬悪さをしそうになったけれど
ふと我に帰り、彼はゆっくりと
その指を抜いていくことになるのだった。
悪さをする様になるのは多分もっと先。
彼女が慣れてくれたあとの話。 ]
っ、ぁ……
[ 動き始めたけれども、彼女の中はまだ
異質なものを完全には受け入れていなくて
少し慣れたとはいえ一回一回のストロークが
ぎこちなさを覚えてしまった。
けれども、彼女の聞かせてくれる声が
段々と柔らかくなるのと同じように
中も柔らかく、彼を受け入れてくれ、
気持ちよさに拍車がかかってきた。 ]
………俺色に染まってくれるん?
嬉しいわぁ…今日から少しずつ、
俺の好きなこと覚えてくれる?
[ 彼女の些細でもない大切な一言に、
彼は笑みを浮かべてみせた。
それは、次回への布石。
今日はまず
『大切な人と肌を合わせることが好き』
を覚えてもらうことで、終わらせようと
彼はこのとき心に決めて、
我慢ができなくなってきたので
徐々に今までよりも腰を動かすスピードが上がり
彼女に気を止められなくなって気がした。 ]
そろそろ、きそう……
俺のこと、受け止めてくれる?
*
[ 彼が我慢しているともしわかれば
我慢しないで、と言ってしまったのだろうけれど。
余裕なんてなかった私は、
我慢しているとか焦っているとか
そんなことは全くわかっていなかった。 ]
[ 時々聞こえてくる吐息から
潤さんも気持ちいいのかな、なんて考えて
うれしくなって。
二人で気持ち良くなることがどれだけ幸せか
彼が動くたびにその身に刻んでいった。 ]
好きな、こと?
潤さんがよろこぶことなら、
なんでも覚えたい……
たくさん、おしえて…?
[ ふわっと微笑んで、知らないことを
もっと教えてもらおうとお願いすれば
彼の動きははやくなっていく。 ]
きそ う…?
うん、受けとめる……
すき、だいすき…!
[ 潤さんの言葉が何を指すのか
頭ではわかっていないのに、
体の方はわかっていると言わんばかりに
蜜を溢れさせて、彼に絡みつく。
目を合わせて、
この行為も、潤さんのことも
全部好き、と伝えたくて言葉にしたけれど
言葉足らずだから伝わったかどうかは
私にはわからなかった。 ]*
[いい身体だと、雨宮は褒めてくれるけれど
自分ではそうでもないと思っているし、
別に鍛えてるわけでもない。
背が高いだけ、雨宮より食ってるから、
厚みがあるだけの、つまらない身体。
けれど、彼が褒めてくれるから。]
───好きだろ?
[なんて調子に乗った問いかけもしてしまうのだ。
何度も角度を変え、深さを変えて繰り返す
口づけに、互いの唾液と呼吸を混ぜ合わせれば
半ば性急にそのデニムを引き下ろして、
軽く撫ぜながら、準備を進めていく。
嬌声が上がるたびに、ずく、と下腹部に
熱が溜まるのがわかる。]
[手慣れていると言われたならば、
気のせいだろうと笑って返す。
本当に、使うのは初めてなのだ。
───とはいえ、繋がりたいと思って、
その手のサイトで調べていたから。
ローションは手のひらで温めてから、というのも
そこで得た知識のひとつだった。
滑りを塗りこめながら、指を軽く埋める。
彼が奥歯を噛み締めて耐えているのが
わかればこまったように眉尻を下げて]
…気持ち悪い?
[と問いかけをした。
それでも、健気に返ってくる答えに、
一瞬手を止めて、唇を寄せ、キスをしようと。
できるならば、口づけを繰り返して、
歯を強く噛み締めぬよう、解いて。
その声と表情を見ながら、少しでも、
快感を拾ってほしいと願いながら。]
っん、 あま、みや、
[合間、吐息まじりに名前を呼ぶ。
答えの前に塞いで、少しだけ指を進める。
頑なだったそこも、徐々にほぐれていけば、
第一関節までを埋めた。
そのままくちくちと広げるように動かしつつ、
さらに第二関節も埋めようと奥へ。
さて、どこだろうか、と探る。
もちろん、探すのは───前立腺。
もうすこし奥に進めて。ゆっくり続いた場所に
彼の背が跳ねるならば、口端を上げて。]
───ここ、すきなんだ?
[と意地悪く目を細めた。
否定されようと、肯定されようと、
そこをぐり、と撫でて。]*
[ そんなことないってお前が思ってても。
広い胸板、適度に肉がついて、厚みがあって。
健康的にしっとり水分を含んだ綺麗な肌で。
問いかけに、眉をちょっと上げてにやと笑った。]
─── 好きだよ
[ ほんとにこんなところに触れられて
解されるなんて、好きな奴にじゃないと
一億もらっても無理だと改めて思った。
張り詰めた全身をぞわぞわと虫が這うように
違和感が絶え間なく伝う。 ]
…… っ、良く、は、ねぇ、……な、
[ 困ったように眉根を寄せて問いかける瞳に、
顔を覆ったまま答えた。
ちょっと笑ったつもりだったけれど、
上手く出来ていたかは分からない。
それでも己の口から続けて出たのは、
彼の全てを肯定する言葉だった。 ]
[ 唇が降る。名前を呼ぶ声。
不快感に耐えて歯を、唇を、噛み締めることが
出来なくなって、身体が震えた。
答える口を塞いで宥めるように贈られる口付けに
神経をぜんぶ委ねられたらいいのに、と思った。
ローションの助けと彼の口付けで、
少しずつ指が埋まっていくのがわかる。
痛みはさほどでもなくて、それでも異物感と
圧迫感が酷い。 ]
……ッは、ァッ……
[ 大きく息を繰り返し吐いて、耐える。
苦しい顔は見せたくない。
そう思うのに、いつもはあまりかかない汗が
じっとりと全身に吹き出して、重い。 ]
[ ずっ、と深さを増した指が、そこを広げるように動く。
ぐちぐちと鳴る音が、耳を塞ぎたくなるほど卑猥で
頭が焼き切れて溶けてしまいそう。 ]
っ ぁ゛…ッ!!
[ 探るように蠢く指が、ある一点を掠めて
身体がばん、と跳ねた。
性器を直接刺激されるのとは違う、
脳髄に直接電気を流されたような。 ]
─── ぅ、あっ、それ、やめ、っんんん!
[ 伸ばしていた膝が曲がる。
後頭部をシーツに押し付けるように背が撓る。
前立腺、という名前も、そこを刺激することも、
調べていく中で知識としてはあった。
けれどこんな、迫り上がるような刺激だとは知らない。
異物感に萎えかけていた雄に
一気に血液が流れ込むなんてことも、知らない。 ]
す、きじゃ、 ッ、 ねぇっ、
っんん、ううッ─── !
[ ごり、と撫でられるたびに閉じられない口から
声と、飲み込めない唾液が溢れる。
そんなに簡単に見つけられるとも思ってなかった、
得られると思ってもなかった、
過ぎるほど強烈な、これは確かに快感の種類で。
はっ、はっ、と短い息で全身を震わせながら、
どうにかやり過ごそうとした。
ぎり、と、握った拳の中、短いはずの爪が刺さる。 ]
[ 眇めた瞳で、縋るように見やった矢川の顔は、
─── 意地悪く笑んでいて。
楽しそうな表情に、一層ぞくりと走る。
恐怖と、快感と、被虐心に似たなにか。 ]
きっつ、それ……むり、やばい、
耐えんの、しんどくて、
─── お前の、欲しくなる、
[ 譫言みたいに勝手に口をついて出てくる言葉。
声は、熱を帯びて、少し掠れて。 ]*
[調子に乗って言ったのに、素直に返されれば
今度はなんだか照れてしまって、
困ったように笑いかけた。
正直、負担をかけている自覚はある。
間違いなく、苦しめている、自覚は、ある。
それでも、濁った声をこぼしながらでも、
息を吐きながら受け入れてくれる様は、
どうしようもなく愛おしくて。
はやく、見つけて良くなってほしい。
苦しみがすこしでも、和らぐように───
この行為が、彼にとって心地よいものに、
いい思い出の一つとして、きざまれるように。]
[だから、その体が大きく跳ねた時、
思わずこくりと唾を飲み込み、それから
ふ、と目を細めて、口端をあげたのだ。
好きなんだ、と問い掛ければ、否定が返ってくる。
裏腹に、素直に反応する中は指を
ぐぐ、と締め付けて、離そうとしない。]
だけど…中は、よさそうだよ?
[とすこしばかり意地悪に首を傾げれば、
もう一度、そこをぐり、と刺激した。
視界に入った胸の飾りに視線を落とし、
そっとそれに向かって舌を伸ばせば、
ちろ、と舐めて。そのまま柔く舌と上唇で食む。
同時に中をほぐすのは、続けて。
びくびくと跳ねる体を、しっとりと汗ばむ様子を
愉しげに見ながら、反応を確かめていれば、
揺れる視線とかち合った。
唇が動くのが、見える。]
───
[譫語みたいに、掠れた声が響く。
半ば乱れた息遣いに、ぺろりと舌なめずりして、
飲み込んで、息を深く吐いた。]
…っ…まって、もうすこし解させて。
…今のまま、挿れたら怪我させそう。
[そう告げて、指をもういっぽん増やす。
菊口を広げるようにくぱくぱと動かして、
また、蕾を愛撫していけば、ベッドに着いた手で、
彼の髪を優しく撫でる。
なかをほぐす指が気持ちいい。
内壁の柔らかさ、体温、ぐちゅぐちゅと
響く水音と、愛しい人の嬌声。
痛いほど、興奮で猛りに血が集まるのがわかる。
それでも、もうすこし、もうすこし、と
指が3本入るようになるまで、我慢して。]
[しばらく。
ぢゅぷ、という音と共に引き抜いた指が、
水分でふやけて皺になっていた。]
は、 っ…雨宮、大丈夫…?
[そう柔く微笑みかけて、汗で張り付いた
彼の髪をそっと避ける。
勃ち上がった形がわかるほどに、
大きくなった自身をそっと開放して、息を吐く。]
………まだほしいって、
おもってくれる?
[と笑んで、ゴムの袋を手にとれば、
封を切る。先端から被せて下ろしていけば、
すっかり緩みきったそこに、ひたあてて。
ちゅ、と額にキスをした。]*
─── だっ、から、そういうこ、と、
……ッんんぅ!
[ 身体が勝手に収縮するから、連動して中も
締まるのだろうか。
とにかく自分で意識して締め付けているつもりは
毛頭ないので、首を傾げて愉しげに告げられる言葉に
顔から火が出そうで、それに加えて確実に
ぞくりと欲が走る。
優しく穏やかな中に時折ちらりと顔を覗かせる、
捕食者のそれ。
そんな性癖はないと思っているのに
いとも簡単に煽られる被虐心。
胸の頂を喰まれれば顎が上がる。
身を捩って避けようとすれば、後ろで解し続ける
指の位置が変わってしまうから、
また口から喘ぐような声が漏れた。]
[ 中のしこりを刺激され解され、胸まで愛撫され、
さっきまで異物感に萎えそうだった茎は
完全に勃ち上がり、先端からは透明な液体が滲んで
つうと伝い腹を濡らす。
不快感が上書きされていく気はする。
それでも達してしまうまでの快感には至らなくて
中から責めたてられる未経験の刺激に耐えるのは
きつくて、苦しいほど焦れる。
もういい、早く、と思うのに、
それはまだ許されなくて。
今更怪我のひとつくらい増えたって構わねえ、と
口にするより先に中を蠢く指が増えた。 ]
[ 増した圧迫感に顔が歪む。
髪を撫でる手つきに呻き声を噛み殺しながら。
どうしても触れたくて彼の下半身に
そっと手を伸ばした。
指が中を解す動きを息を吐いて逃して、
ふり払われなければ震える手で
その張り詰めた猛りを下から撫で摩るように扱こうと。]
[ さすがに指が三本になればそんな余裕は
無くなって、少しずつ慣れてきたはずの
圧迫感と異物感に痛みが加わる。 ]
っい゛…ッ!!─── ぅ、っ
[ 確かにそこに痛みはあるのに性器の先端からは
だらだらと滴が溢れていく。
指が中を這い回るたびにぐぢゅ、と酷く淫猥な水音が
響いて、理性が霞んで視界がぼやける。
どれくらい時間が経ったのか。
もう濡れているのが皮膚なのか、器官なのか、
内臓なのかわからなくなったころ。
音を立てて後孔から指が抜かれた。 ]
……へー、き、 だい、じょ、……ぶ、
[ 気遣う声に乱れた呼吸の隙間から言葉を絞り出す。
見上げる顔は柔く笑んでいて、
己も唇の端を上げようと努力はした。
前髪を避ける手つきに、それが重く感じるほどに
汗を含んでいるのだと気付く。
いつもは汗をかくことがない、
汗腺がどうにかなっているらしい左側まで
じっとりと濡れて。 ]
……ほしい、はやく
[ 張り詰めた屹立に彼がゴムを被せる
わずかな時間も惜しいくらい、
笑って問いかける声に食い気味で重ねた。]
[ 後孔にひたりと当てられる猛りの大きさに
息と唾液をこくりと飲み込んだ。
薄い膜を隔てても伝わる熱がずっ、と
押し入れられればひゅ、と喉が鳴いた。
息が詰まる。
指とは比べ物にならない質量が狭い隧道を
こじ開ける感覚。
全身がぞわりと毛羽立った。]
っ ん゛…ッ!!っ、は……ァ……
[ 後頭部がベッドにめり込む。
咄嗟に動かした右手の甲で口を覆う。
薄い皮膚と骨に、ぎり、と歯を立てた。
動きの鈍い左手の指が、信じられない力で
シーツを握った。 ]*
[ どうしようもなく、彼女が愛おしい。
だから、彼女の可愛い表情を
頭の中に刻み込んでしまいたかった。
それもあって、いたくゆっくりだったろう。
そのお陰で彼女には彼の焦りなども
そこまで伝わらず、終始彼のペースで
初体験が終われそうな気さえしてきた。 ]
なんでも、なんていうたら…
とんでもないことまで
美鶴さんに教えてしまいそうやわ…
[ だから、ダメだよなんて余裕のない彼女に
小さな声で語りかけた。
勿論、彼に取っては嬉しいけれど
言った通り、とんでもないことまで
教えてしまったら彼女という人を
変えてしまいそうな気さえして。 ]
あ、かんって…っ……
[ 彼女に大好き、と言われれば
彼は抑えることを忘れて、
奥まで突き上げてしまうと
彼女の腰をぐっと押さえ欲を吐き出していく。
中が落ち着くまで、荒い呼吸と共に
彼は彼女の髪を優しく撫でる。
それは、とても至高の行動にも思われ
彼が落ち着くとゆっくりと彼女から
体を離して、眠ってしまう前に
諸々の処理を先に済ませてしまう。 ]
タオル持ってくるよ。
ゆっくり休んでて?
[ ちゅ、っと額に口付けを落とせば
彼女が眠れるように
体のローションを取るために
タオルを濡らして戻ってくるだろう。
彼女が動けなさそうにするなら
体を拭いてあげて眠る準備を促した。
彼とて体力を使ったので
横に並んでぎゅうっと抱きしめて。 ]
かわええなぁ……
ほんまに、すき。
ありがとう、美鶴さん。
*
[ ダメだよ、なんて言われても
とんでもないことの想像がつかないものだから。
ひどく優しく聞こえる声にゆっくり頷くしか
できなくて。でも、彼に変えられるのなら
それも構わないような、そんな気すらするけど。 ]
っふぁ……じゅん、さん…っ?
[ 余裕のなさそうな声が聞こえて
今までより深く突き上げられた気がして
ひときわ大きく中が収縮するのを感じ取った。
それはきっと、大好きな人の精を
受けとめようと、搾り取ろうとする動きで。
彼を受けとめる、の意味がはっきりと
わかっていないまま彼のほうを見れば
髪を撫でられる心地よさに目を細めて。 ]
[ 持ってくる、と言われて任せるのも…と
起き上がろうと体を起こしてみようとしたけれど、
初めての体験は思った以上に体力を
消耗していたみたい。彼が戻ってくるまで
動かずにそのままだったから
彼に体を拭いてもらうことになった。
……タオルが擦れただけで
少し声を漏らしていたのは…聞かれてたのかな。
ぎゅうっと抱きしめられて
終わったらまた少し恥ずかしくなって ]
だから可愛くはっ…!
ずるい、潤さんずるいです!
忙しそうなのになんでそんな体鍛えて…
それに恥ずかしいって言ったのに…
私の貧相な胸触ったって、仕方ないじゃないですか!
いじわる、いじわるー!
でも……
[ 小さい声で、彼の腕の中で
言えなかった抗議を
自身のコンプレックスも織り交ぜて
目いっぱい言って、それでも彼への想いが
変わるとかそんなことではなかったから。
最後の一言を言い終えた時、
私は耳まで赤く染まっていたんじゃないかと思う。
彼がどう反応したか、全部聞く前に
私は眠りに落ちてしまうことになる。 ]*
[ 時間をかけて、彼は彼女を変える。
彼がしてほしいことを覚えてもらいたいから。
けれども、それは普段の状態から
少し変わるからこそ可愛いのであって
普段から性懲りもない状態に変われば
それは彼の望む姿でもなんでもない。
味を占めたと彼女の体が覚えなければ
それこそが大正解の道だと、
彼はどことなく思っている。 ]
…成長著しいわぁ。
[ 恍惚のため息を落とさずにはいられない。
髪を撫でられている彼女が
ひどく可愛くて、彼は口元が緩んでいた。
この部屋に入ってきた時よりも
彼女の表情も緩んでいる気がして
少しでも彼女が慣れてくれたことを実感する。 ]
そんな声出してたら、
意地悪したくなるわぁ……ダメだよ?
[ タオルで体を拭いていると聞こえる、
彼女の甘い名残のある声。
ふっと笑いながら、体を拭き終われば
彼は彼女の愛のあるクレームを
腕の中に収めることにした。
彼女の胸が貧相だとか、正直どうでもいい。
鍛えてるのは、彼が甘いものを食べるから。
スーツを買い直さなくていいように
最低限でやっているだけなので、
くすくす笑いが込み上げてしまった。 ]
そんなこと言われてもなぁ……
かわええなぁ……
[ クレームを彼に叩きつけたのち、
彼女は深い眠りの中に落ちてしまった。
彼の返事は、彼女の耳元にこっそりと。 ]
[ それでも、まだ彼は知らない。
彼が朝食やお弁当を作ってあげ始めることで
2人の間に見えることのない壁ができてしまうことに。
それを乗り越えなければ、
本当の意味で恋人にはなれいないことに。
今はただ、彼女の寝顔を見つめて眠りにつくだけ。 ]*
[今更怪我が増えたって、なんて言われれば、
きっと中を抉る指は余計に執拗になっただろう。
誰にも傷つけさせたくない。
それがたとえ、雨宮本人であっても。
傷も、なにもかもすべてが愛おしいけれど
それでも、これ以上傷つけるのは絶対に嫌で。
丁寧に、丁寧に、愛撫を繰り返しただろう。
震える手が伸びるのが見える。
無理を強いているのはわかっているから、
彼のしたいようにさせてあげようと
それを止めることはしなかったけれど。
それでもその手のひらが痛むほどに
勃ち上がった雄を撫であげれば、
簡単に腰が震え、喉奥から呻きに似た声が
響いて伝って、息を短く吐いた。
このまま引き抜いて、思い切り貫いて、
腰を打ちつけてしまいたい!と叫ぶ本能を
なんとか理性で押さえつけて、
そこが指3本のみこむまで、繰り返した。]
[くた、と体をベッドに預ける雨宮を
見下ろして、声をかけた。
しっとりと吸い付くように濡れた彼の肌を
手のひらで触れるのが心地いい。
どうしようもないほどの支配欲と
嗜虐心を押さえ込みながら、怖がらせないよう
優しく尋ねたつもりだったのに。
彼の答えが、響いた瞬間、]
っ は、
[理性が焼き切れるような心地がした。
だめだ、 だめだ、怖がらせてしまう。
痛みをかんじさせたくない。]
[腰を、つかむ。
やさしく、やさしくしないと、でも、
はやくほしいって、雨宮が望んだんだ、
そう頭の中にこだまする声を、眉間に寄せた皺で
何とか振り払って、息を深く吐く。
───けれど、抗いきれなかった。]
っ!はぁッ……!
[優しくゆっくり挿入するつもりだったのに、
腰は中を勢いよく抉ってしまう。
薄い膜越しにでもわかる熱と、やわやわと
収縮し、己のものを包み刺激する肉壁に、
ふる、と体が打ち震えた。]
ゃ ッ…ばいっ…!
[背を丸めるようにぐ、と耐えて、また息を吐く。
掠れたうめきが喉奥からこぼれた。]
ぁ、 まみや、
[名前を呼ぶと、彼がぐ、とその手の甲を
噛むのが見えたから、その手をはがして、
シーツに縫い付けて、無理やり唇を塞いだ。
ガチッと歯が当たったのが、殴られたような
感覚にも思えて、切れた理性が少し戻る。]
はぁっ…ン、ごめ、ん おれっ…
[ぐ、と抉ったままのそれを、引き抜くことは
しないまま、至近距離で見つめる。]
…雨宮、 ッ…
痛いなら、 苦しいなら、
俺に、思いっきり爪立ててもいいから、
噛んでも、いいから、っ
っはぁ…っ自分だけで、耐えんな、っ…
[そう眉を下げれば、今度はもう一度、
優しく唇を振らせる。
ちゅぷ、と音を立てて離し、すこし腰を引いた。]
…っ…おれにも、教えて、
雨宮が受け止めてくれてる、痛み、
[な?と首を傾げたら、なんだか泣きそうになって。
目の前が少し滲むのがわかった。]*
[ 指の力が、変わった、と思った。
どんなにもういいと伝えても、
慈しむように宥めるように穏やかさを失わなかった
手が、荒々しく、腰を掴む。
深く吐き出された息に視線を上げれば、
苦しげに寄せられた眉。
どしたの、と、口を開きかけた瞬間。 ]
っぅぅ!、 ─── …… !!
[ ガツン、と一気に襲う衝撃。
一瞬、目の前が明滅した。 ]
ああああ゛……、っ う、あ……ッ!
[ 熱い、焼けた鉄杭を打ち込まれたよう。
ぎち、と内壁が軋んで、背が撓る。
悲鳴じみた声が汚い濁点を混ぜて喉から押し出されて
咄嗟に手で口を塞いだ。
内臓が押し上げられているような気がする。
胃と共に肺まで圧迫されて、空気が全部出ていって、
呼吸すらままならない。
顎が上がって、大きく見開いた目から
生理的な涙が一筋だけ堰を越えるのがわかったけれど
拭うことも出来なくて、
手を外したらまた声が暴れそうで。
はくはくと唇が震えて、全身から汗が吹き出した。 ]
[ やばい、と掠れた呻き声に、ちからを
抜こうとするのだけれど、抜き方がわからない。
あれ、呼吸ってどうやるんだっけ、
そんなことが頭をよぎって、ちかちかと目の前が眩む。]
────── 、
[ 自分のものじゃなくなったような神経が、
どこか遠くで、己の名を呼ぶ声を、拾った。
みっともない声を抑えるための枷が剥がされて、
シーツに縫いつけられて。
がち、と口腔に固い音と鈍い痛み。
それが飛びそうな意識を繋いだ。 ]
[ 唇の感覚。
錆びた鉄の味、いつかの記憶。
ほんの少し、呼吸ができる。
ぼやけていた視界のピントがクリアになって、
睫毛が触れそうなほど近くに、
────── 嗚呼。 ]
……、ッは、 あ、やまんな、って、
[ 犬のような短い呼吸の合間に、言葉を紡ぐ。
自分だけで耐えるな、と、
そう告げられた言葉に、
穿たれた下半身よりも心臓が痛かった。
合わさる唇は、また優しさを取り戻していて。 ]
ん ぅ、っ ぅ゛…ッ!!
[ 引かれる腰に内側の粘膜を擦られる。
言いようのない刺激にまた弓のように
身体を撓らせながらも、視線はその表情を捉えて
離さない。
いまにも泣きそうに、弛む瞳。
それを見た瞬間、全身を掻きむしりたくなるほど
湧き上がってきたのは、痛みでも、不快でもなくて、
─── ただ、愛しくて。 ]
……、なくなよー、
[ 絡められた指に、ぎゅっと力を込めた。
少しだけ、きり、と爪を立ててやって、笑う。
瞬きをしたらまた頬を滴が伝った。 ]
……や、だよ、 …… お前だって、
もう、 ッん、 痛い、だろ、───
[ みしみしと音を立てるように
軋む身体を無視して、へらりと笑う。
お前が居なかったら、おれの人生なんて
とっくに耐えられてなかったんだよ。
]
成長……?
[ なんだかとても満足そうな顔をしている
潤さんが言っている意味は、
やっぱりわかっていないのだけれど。
彼と一緒になるのは幸せだったし
今度は痛くないのかな、なんて思えば
次の機会がいつかな、とか考えてしまう。 ]
ぅ……ダメって言われてもっ…
[ 人に拭いてもらうのは自分でするのと
感覚が違うというか。
それとも散々触られたから過敏になってるのか。
抱きしめられた後の精一杯の抗議は
潤さんにとっては些細なものだったのか
笑われてしまってむぅっと頬を膨らませた。
こんなに慣れてるなら潤さんはもっと
きれいな人とかスタイルのいい人とか
料理が上手な人とか大人な女性と
付き合ってきたに違いないって
そこまで思考が巡りかけて
彼から言われるかわいい、が一瞬揺らぐような
そんな気持ちには蓋をするように
目を閉じればそのまま眠りの中へ。
疲れていたからぐっすり眠って
朝もなかなか起きなかったと思うけれど
私が起きた頃には潤さんは起きてたのかな。 ]
[ 好きな人をもっと知りたい。
好きな人のことを知るたびに
好きな人の傍に長くいるほど
自分には出来ないことが当たり前にできるって
その事実を突きつけられた私は、
勝手に壁を作って、
燻っている思いを知られないように、と。
何かを選ぶときだって
潤さんがしたいようにしよう、なんて
自分の選択に自信がないのを
滲ませるような言動をするようになって
それが潤さんを不安にさせているとも
大切なものを失うまでずっと、知らないまま。 ]*
[苦しいのは雨宮のはずなのに、謝んな、と
こんなときまで気遣ってくれる。
でも、どうしたって、なにより、愛しくて。
更にぐ、と押し込みたくなる本能を止め、
分かち合ってほしいと懇願した。
共にあれることがこんなにうれしい。
こんなに、愛おしい。
どうか彼の中に、今この瞬間が、
W苦しかったことWではなくW幸せWと
刻まれますようにと願いながら。
もっと、共有して。
何もかも知りたい。
なにもかも、教えてほしい。
どうしようもないほどぐちゃぐちゃな感情の
着地点はどうしたって、幸福であることは
確かなのに。痛みを共有して、同時に
この気持ちも、共有してほしくて。
ぎゅ、と力を込められた指。
泣くなよ、なんて笑いながら爪が立てられた
それに、唇を結んで。]
泣い、 てねぇッ…
[と返して鼻を啜った。]
無理させてんの、わかってるしっ…
おれ、大事にしたかった、のにっ
[更に無理させた、とこぼすと、
彼の眉尻は下がっただろうか。
お前だって痛いだろ、と気遣うその言葉に、
ぐわ、と腹奥から迫り上がる愛おしさ。]
おれ、は痛くねえ、っ………
今めちゃくちゃ、幸せ、で、
[特別、だった。誰よりも。何よりも。
誰の特別にもなりたくなくて。
誰の記憶にも、残りたくなくて。
言い訳して誤魔化して、逃げてきた日々に。
お前が、現れたから。
教えてくれたんだ。なにもかも。
それで、与えてくれたんだよ。
───俺がほしかった、唯一を。]
[そう、微笑みかける。
緩く腰を動かした。負担をかけない程度に。
すると、小さく聞こえるのだ。
また、体が震えて、脳が揺さぶられる。
唾を飲み込んで、息を吐いた。]
痛かったら、苦しかったら、すぐ、言って
[と半ば懇願するように伝え、浅く突く。
薄く開いた唇を柔く重ねて、何度も、
何度も離しては重ねて、粘膜を擦り合わせ
もう一度、浅く、雨宮のいいところ目掛けて。]
ぁっ…まみや、 ッきもち、 ぃッ?
[数度擦ればそう問いかけて、薄くまぶたを開く。
その表情がすこしでも、快楽に緩んで
いますようにと願いながら。]*
わーかっ、た、って
[ がちがちに力が入って強ばる身体が
ほんの少しゆるむ。
泣いてねぇって鼻啜ってんじゃん、と思ったけど
口には出さなかった。
というかこちらの顔こそ涙だか汗だか涎だか
わからないものでぐちゃぐちゃで。
それでも胸がじんと熱くて、込み上げる愛しさを
笑いに変えて、くす、と口角を持ち上げた。 ]
……っ、まぁ、 無理はッ、
してねぇっつったら、あれだけど、……ッは、
[ 絞り出すように口から溢れ落ちてくる懺悔に、
これ以上ないほど眉尻が下がった。 ]
─── わかってる、
大事にされてるの、じゅーぶん、
……伝わってる、から
[ そっと、囁いて。
爪を立てて握った手を動かして解いて、
下からやっぱりその頬に触れた。
体感したことのない愛しさで、爆発しそうで。 ]
そっか、
─── うん。
[ その上、痛くねぇ、幸せだと、
震えるような声で告げられて。
心臓が痛くて、鼻の奥に熱いものを感じて
何か言ったら完全に声が震えそうで、
ただ頷きだけを返した。
なのに堪えきれずに己の視界も歪み出すから。]
…… かーわい。
[ 誤魔化すように、戯けて付け足した。 ]
[ 大丈夫だと伝えたのに、穿つ動きはごく浅くて。
懇願するような声に、とりあえず小さく頷いた。
正直に言えばここで快感を拾うことがすぐに
出来るかと聞かれれば答えに困る。
それでも何度も重ねられる唇、弄る粘膜に
ぞくぞくと高められるそれはたしかに、
不快だけでなくて、悦を含んでいて。
おまけに浅いところにある一点、
さっき教えられたばかりの前立腺をごり、と
抉られれば簡単に身体が跳ねてしまう。]
……ッふ、ァッ……ぁ゛っ……
[ 淫猥な水音と、は、は、と息も絶え絶えな
自分の呼吸の音と、矢川の声が重なる。
心臓は聞いたことがないくらい激しい音を
打ち鳴らして、自分じゃないみたいな
そうだな、聞くに耐えない甘い声が
喉から込み上げる。 ]
…… や、ば、 ッ、 それ、っうんん、
きもち、い、───
[ ぎゅっと閉じた瞼を開ければ、同じように
薄く開いた瞼の下。
俺の、なによりすきな瞳が、そこにあって。
どく、と吐精感が込み上げるのがわかった。 ]
……ッは、お前、は、ァッ……
どう、よ、 っん、う゛ぁっ……、
[ 縋るように頬に触れた手の親指でその形の良い
唇を撫でる。
ひっかけるように、ぐいと引っ張って引き寄せて
そのまま口付けた。 ]
やばいおれ、も、なんか、めちゃくちゃ
しあわせだなって、おもってる ───
[ 奥まで抉られれば圧迫感とそれなりの痛みに
唸りながら悶える。
ぶわ、と全身が毛羽立って、けれど
萎えることのない熱はどんどん昂っていく。]
っ、は ……や、かわ、……
ちょっと、おれ、もう、ッんんぅ───
[ シーツを握ったまま固まっていた左の手が、
ぎこちない動きでその背を追った。
熱の先端には白が交じって、たらたらと竿を
伝って涎のように溢れて。
一緒にイキたい、と譫言のように繰り返し呟く。
それが叶えられたかどうか、
とにかく彼の動きが激しくなったなら、
限界まで背は撓った。
嫌だよといったくせに、結局彼の背中に
微かな傷痕を残して、どく、と白濁液を溢す。
一瞬息が詰まって、ばちんと視界が白く爆ぜた。 ]*
[色んな感情が綯い交ぜになって、まとまらずに
結局何度でも同じところに着地するのはきっと、
彼のことを愛しているからだと思いながら。
頬に触れた手があたたかくて、だから、
今のこの心情を言葉にしたのだ。
ふざけるように、茶化すように落とされた
「可愛い」に困ったように眉尻を下げ、
涙目の彼を見下ろしながら、その眦に口付けた。
可愛いのは雨宮の方だ。
───いや、かっこいいのも雨宮だな。
そんなふうに思いながら額をくっつけて、
愛の言葉を紡ぎ、微笑んだ。
返ってくる。すぐに。
それが、うれしくて。
付け足された感謝に、首を軽く横に振った。
俺も、伝えたいけれど、そうだな───
それは、あとで。
きちんと、伝えるから。]
[ゆっくりと抽送をはじめる。
傷つけないよう、痛みが勝らないよう、
気をつけながら、その快楽を引き出すように。
問いかけをすれば、甘い声と共に
気持ちいい、と返ってくるから、
ぶわ、と下腹の奥が疼くのがわかった。
嬉しい。愛しい。
もっと、感じてほしい。]
んッ…ぅんっ…おれも、っおれ、も
きもち、ぃ、ッ雨宮ン、なか、やばいっ
[今すぐ吐き出してしまいたいと叫ぶ
本能をまた宥めて、それでも抗えないそれは
だんだんと腰の動きを強く、大きくしていく。]
はっ…は っあま ッみやッ
好き、 ッすき、っだよ、ッ
[愛の言葉を繰り返していれば、
彼の親指が、何かを確かめるように
唇をなぞるから、ちゅ、と吸った。
ぐい、と引かれた頭。そのまま唇が合わされば、
どうしようもない幸福感に満ちて、
こちらからも貪るように口内を味わった。
口づけの合間、聞こえた言葉に、
ゆるみきった笑みを向けて。
答えの代わりにもう一度キスを。]
[中の締め付けが強くなっていく。
短く息を吐きながら、皮膚と皮膚のぶつかる音と
粘度のある液体が絡み、泡立つような音が
響く部屋の中で、絶頂が近いことを悟る。]
うんッ…ぅ、ンっは、 はっ
おれ、もっ ッ出そ、 ぅッ
[こくこくと頷いて、背に回った手に
眉を寄せて見つめ返せば。]
いっしょに、 イこ、っ
[と耳元で吐息混じり、囁きかけて、
彼が達した直後、薄い膜越しに中へと
勢いよく精を放った。
腰がびく、と跳ねる。]
ぁ、 まみや、 っ…
[そう呼びかけて、そっと体を起こすけれど
彼の意識はあっただろうか。
腹に白いものが散っているのが見えれば、
ほ、と息を吐いて、額に口づけを落とす。
………にしても、前を触る余裕はなかった。
つまり───]
中で、 イった…?
[そう口に出して確かめれば、
喜びが溢れて、愛おしさに拍車がかかって。
柔く笑みを浮かべてから、じっと見つめ]
[ 幾度も幾度も繰り返し贈られる愛の言葉に
同じものを返したいのに、きもちいい、中がやばい、
なんて煽ることを言うから、
口から言葉になるのは惚けたような、
「おれも、」だけ。
本来なら排泄のための器官で、繋がりを求める。
愉悦を拾う。
抱いて欲しいと強請ったのも、
抱かれる自分を受け入れたのも。
全てはきっと、ただ、単純に、
ひとつに、なりたかったんだ。
]
[ 触られていない屹立がびくついて、
堪えるためにぎゅっと締めるように力を込める。
だんだんと余裕が消えて、大きくなる抽送。
荒々しいそれさえ、愛しくて。
耳元で、吐息混じりの声が、脳を嬲って。
己の視界が白く飛ぶ直前。
熱い精が、どくりとはきだされるのを感じて、
矢川が達したのがわかった。 ]
[ 遠のきかけた意識が、名を呼ばれてふっと戻る。
睫毛が震える。 ]
……ッは、 は───、
[ 大きく息を吐いた。
とんでもない疲労感と脱力感が、
額に落とされた唇で幸福感に上書きされて。
ぐた、と体をベッドに預けて、見れば腹の上には
己が吐き出した欲が生々しく残る。
まじかよ、と呟けば追い討ちをかけるように
わざわざ、口に出して確認なんてするから。
慌ててまた手で顔を覆った。 ]
……はじめてヤって、後ろだけで、
触んねぇでイケるとか、
おれは自分の才能が怖ぇえ……
[ や、お前が上手いのか手慣れてんのか、と
誤魔化すようにふざけてそう付け足して、笑った。
声なんてとっくに掠れていて、身体中べたべたで、
きっとみっともない姿をじっと見つめる矢川の顔は
溢れ出す喜びを隠そうともしないで、柔く笑んでいて。
そっと落とされた感謝に
こちらも表情を綻ばせて。 ]
[ と、がらっがらになった声で、
精一杯の感謝と、愛を贈ろうか。 ]
[ それにしてもひどい有様に、
とりあえず体を起こそうとして身を捩り、 ]
─── い゛ッ、……で、………
[ 全身に走る痛みに呻いてベッドに倒れ込むように
逆戻り。
力を入れ過ぎていた身体は軋むし、
口も唇も喉までかさついて痛いし、
酸欠なのか頭はくらくらするし、
おまけに人には言えないところもやばい。
起き上がることを諦めて。
彼は近くにいるだろうか。 ]
……からだ、うごかねぇ、から、
たばこ、とって……
[ 思っていたよりずっと甘ったるい声が出た。
そばに来てくれたなら、ふと顔を上げる。
そのまま露な首元の、真正面めがけて
齧り付くように口付けた。
ぢゅ、と音をたてて離せば、
上手く紅い花が咲いただろうか。
独占欲の、証。 ]
そういえば、ライブっていつだった?
[ にんまりと笑って。
彼のバンドメンバーや、ファンの表情を想像しながら。
情事のあとにはちょっと不似合いな、
そんなことを口にした。 ]*
| ─── ある日のバルコニー
[ 洗濯が終わったことを知らせる電子音に 重たい腰を持ち上げる。 今日は天気がいい。 乾燥機じゃなくて、バルコニーに干すことにした。
とは言え片手だと洗濯はほんとにやりづらい。 風に煽られてばさばさとはためく洗濯物に 四苦八苦しながら、どうにか作業を終えれば ふう、と息を吐いて、タバコに火をつける。
心地よい風に目を細めていたから全然気づかなくて。
突然聞こえた、おつかれー、と言う間延びした声に びくっ!と身体が跳ねた。 ] (0) 2021/06/30(Wed) 18:11:11 |
| [ 声のした方をみれば、隣室の。 同じ大学の、なんの因果か同じピアノ科の、 二個上の先輩。 顔だけみりゃまぁまぁ美人なのに、 口を開けば場末のスナックのママみたいな ハスキーボイス。 おまけにちんこついてんじゃねぇかなと思うくらい 男みたいな性格でさばさばしてて、 言いたいことはなんだって歯に衣着せず ずばずば言ってしまうこの先輩のことは、 実はそんなに嫌いじゃない。 ちなみに念のため言っておくけど、 もちろんそういう目で見たことは 誓って 一度もない。 ] (1) 2021/06/30(Wed) 18:13:06 |
| ─── びびった、 つーかなんちゅうかっこしてんすか。 [ 黒のキャミソールにグレーのショートパンツ。 たぶん、ノーブラ。 冷めた目で一瞥して、そのまま目を逸らす。 裸足で、タバコ咥えてバルコニーに凭れている横顔は 整っていて、黙ってりゃ綺麗なのになとは思った。 ] 「 やだー雨宮が視姦してくるー。」 [ するかよバカ!と突っ込んだら、ぶは、と 大口を開けて笑われた。 ] (2) 2021/06/30(Wed) 18:14:38 |
|
「……しってる、あんた彼氏いるもんね。 あの、背の高い、かわいい子。 」
[ ぎろ、と視線だけで制して深く煙を吸い込んだ。 ジジ、と燻る音がして、煙草の先端に緋色が走る。 ]
……やらねぇっすよ。
[ 彼女のほうは見ずにそう告げる。 ]
(3) 2021/06/30(Wed) 18:15:50 |
|
「 ッぶはははは! 惚気てんじゃねーよ。」
[ 爆笑しながら室外機の上にぴょん、と 飛び乗った先輩が胡座をかいた。 長い髪を心底うざったそうにかきあげて、 ベタ惚れじゃん、と愉しそうに呟くのが聞こえる。 甘ったるい香水の匂いがふわ、と風に乗って。
は、と目を伏せて、紫煙を緩く吐き出した。 風に吹かれて、白が細く棚引いて消える。 ]
(4) 2021/06/30(Wed) 18:16:36 |
|
「…… ね、一回だけ、 ためしに手ェ出してみてい
[ ころすぞ、と食い気味に被せた声は 結構ドスの効いたものになった。
ぶはははは、とまた、決して上品ではないけれど 人の良い高笑いが響く。
冗談に決まってんじゃんこっわ、と けらけら笑いながら肩を竦める彼女が、 ふ、と挑むみたいな視線をこちらに寄越す。
今度は逸らさずに、つられて笑いそうになる表情を ちょっと引き締めて受け止めれば、 にやりとその口元が妖艶に歪んだ。 ]
(5) 2021/06/30(Wed) 18:17:37 |
|
「 ……あんたさぁ、せっかく防音室が あんだからそっちでヤんなよね。」
[ んなっ、と言いかけて空気を吸い込んだ喉が 気道を狭めてひゅっ、と鳴く。 息が詰まる。 げぇっほ、っと咳き込んで暫し。 カラカラ笑う声が続く。 涙目になった顔を上げればバルコニーから室内へ ひらひら手を振りながら消えていく背中が見えて。 ]
……こっわ、女まじでこえぇ……
[ と唸った。 ]
(6) 2021/06/30(Wed) 18:18:36 |
| [ つーかバカか!ピアノの前でやれるか! おまけに床がコンクリート打ちっぱなしだわ!と、 負け惜しみのように閉まった扉に向けて言い放って、 タバコを灰皿にぎゅ、と押し付けた。
この話を矢川にしたらどんな顔するかな、と 一瞬考えて、ぶは、と吹き出した。
ばたばたと、洗い立てのシーツが 風に吹かれていい音を立てた。 ]**
(7) 2021/06/30(Wed) 18:20:24 |
[くたりとベッドに身を預ける様子が見えたら、
ふ、と柔く笑って肌に張り付いた髪を
そっと避ける。
ベッドサイドのティッシュをとって、渡した。]
俺のテクニックは…残念ながら
そんなに高くないから、雨宮の才能かな?
[とくすくす笑って、ガラガラになった声を
いたわらねばと、その喉に口付けた。
ゆっくりと体を起こそうとした彼が、
濁った声で唸るから、その体勢が崩れた
瞬間手を伸ばして受け止めようとする。
受け止めようと、した。]
[───それは、叶わなかったけれど。]
大丈夫、雨宮
[無理をさせたと自覚はあったものの、
本当にかなり負担をかけたのだと彼の様子を
見ていたら、よくわかる。]
───うん
[今はとにかく、いうことを聞いてあげよう、と
腰を上げてタバコの方へとむかう。
ついでに「冷蔵庫あけるよ」と断ってから
扉を開いて、ペットボトルを一本取り出した。
タバコと一緒に持ってわたしたら、
そのまま彼の足元に座った。]
はい、これ──ッ
[瞬間、その体がぐい、とこちらに寄って。
首筋に唇が触れてぴり、とした痛みが走った。
リップ音とともに外れた唇に、
ふ、と眉尻を下げる。]
…悪戯。
[といたずらっ子の頭をくしゃ、と混ぜる。
話を逸らそうとする彼に目を細め
それからそっと引き寄せて。]
[1] [2] [3] [4] [メモ 匿名メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新
視点:人 狼 墓 恋 少 霊 九 全 管
トップページに戻る