人狼物語 三日月国


224 【R18G】海辺のフチラータ2【身内】

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【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 法の下に イレネオ

「駄目ならここに来てない」

やっぱり素直に頷かずにそっぽを向いた。頷いたも同じである。
男は狼とはよく言うが、僕だって男であるはずなのにどうしてこう、狼を迎え入れるような気分になっているんだろうか。

何度も同じパトカーなどで乗り合わせたことはあるから、運転技術は疑ってない。
運転を申し出られたなら、じゃあよろしくと、鍵を押し付けて助手席に乗り込んでいく。
自分の車なのに、助手席で景色を眺めるなどというのは珍しく、別のことでソワソワして、あまり乗り心地は良くなかった。

「キミはちゃんと食べて良いんだよ?」

なんて、夕食を選ぶ際は意見も出しただろうが、軽くつまむ程度の軽食はありがたく思ってるだろう。
家は一人暮らしのマンションの一角。
一人暮らしだからそこまで広くはないものの、セキュリティはしっかりした新しい建物だ。
扉を開けば、シン……とした空気が二人を出迎える。
あまり生活感のないモノトーンで統一された部屋は、冷淡な猫には似合いだった。
(-6) 2023/09/17(Sun) 21:20:39

【神】 花浅葱 エルヴィーノ

「……は?」

逮捕者の名前が発表されて、思わず口をついて出た。
嘘だろうと、口元を抑えて呟いてその表情を隠してしまう。

昨日までここで、くだらない話したり、食事させられたり、チェスをしたりしていた後輩たちが……何故。
黒眼鏡だって、尻尾を出すような真似は……してないはずだ。
カポ・レジームだぞ、アレは。

それは今まで保ってきた均衡が崩れることを、意味しているに違いない―――

#朝礼_警察署
(G1) 2023/09/17(Sun) 21:36:22

【神】 花浅葱 エルヴィーノ

「どうするの、これ」

流石に看過できないだろう。
イレネオは過激な発言することはあっても、職務に忠実な忠犬だ。
ニーノは苦手なことも時間をかけて解決する努力家で。
そのどちらもが、逮捕されるような人間ではなかったはずだ。

とはいえ、現行法において正攻法のやり方で逮捕されたとなれば、救うのは自分たちでは難しい。

「せめて……会いに行ければいいんだけど……」


#朝礼_警察署
(G9) 2023/09/17(Sun) 22:38:00

【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → マスター エリカ

バー、アマランテ。
ここにはどんな情報も、3つだけ買えるというマスターがいる。
それ以上を望めば災難が降りかかるとも。

できればこういう場所は使いたくなかったけど、背に腹は変えられないだろう。

「マスター、あなたの持つ情報を買いたい」
「イレネオを逮捕したやつは……誰かな」
(-27) 2023/09/17(Sun) 23:01:16

【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 法の下に イレネオ

隠したいものは特になかったけれど、そもそも言ったその日のうちに来てるのだから、片付ける時間なんてなかっただろう。
深酒して寝に帰るくらいしかしないものだから、そもそもが物が少ない。
必需品の家電や家具の他は、ノートパソコンと、本棚くらいしかない。
本を読むのが好きなのか、本棚には推理系の小説と、チェスの本などが並んでいる。

「見すぎ」
「車の中でだって、止まるたびにこっち見てた」

どうやら視線には気づいていたらしい。
見られるたびにその顔が笑ってたから、乗り心地の悪さには拍車がかかっていたはずだ。
仏頂面がこんなに表情を崩したままなのは珍しいにもほどがあるだろう?

本当に。
調子が狂うからやめてほしい。

「まぁね……警察ってだけで信用されるからいい部屋探しやすいし。無駄に変なの入ってこないから助かってる。
 ……何か飲むかい?」

部屋の感想については、セキュリティの話だろうなと判断して答えて。
荷物をソファに置けば、とりあえず冷蔵庫へ向かった。
お茶と珈琲もあるけれど、確かあなたもお酒は好きだったはず。
軽食のお供の飲み物には最適だと思うが、どうだろうか。
(-55) 2023/09/17(Sun) 23:46:25

【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 檻の中で イレネオ

「嫌じゃ…………ないけど」
「困る。
……調子が狂うから


聞かれたことにぼそぼそ答えて、そんなに種類を置いてるわけではないけれど、食事に合わせやすいビールのモレッティや、ワインを出して持ってきてテーブルに置いた。
案外ズボラなのも知ってるし皿に出すまではしなくていいけれど、取皿やコップ、フォークくらいは必要だと、それぞれ準備してくるだろう。
酒の量も、ちゃんと人並みの控えめだ。
たくさん飲んでしまっては意味がないことはちゃんとわかっているけれど、全くの素面というのも……この後が気恥ずかしいだろうから。

――困るけど。
やることなすこと、別に嫌ではないから始末に負えない。


嬉しそうによく笑うのも。
そんな風に眉を落とすと、叱られた大きな犬にしか見えなくなってしまうのも。
今までとは全然、違って見えてしまう。
そういうのが、全部時分が原因かと思うと戸惑ったっておかしくないはずだ。

だからついには、寝る時は部屋着を貸してもいいけれど、10cmも違えば僕のは小さいだろうな……、なんて。
明後日なことを考え出していた。
(-100) 2023/09/18(Mon) 1:01:17

【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 無敵の リヴィオ

「お疲れ様です」

仕事の日にあなたを見かければ、挨拶はとりあえずこれだろう。
何やら探されていたらしく、見つけるなり差し出された袋を受け取って、どうしたんだろうかと首を傾げた。

「え、僕の食事事情ですか?
 ……いつも昼を食べさせられるくらいですけど……あ、りがとうございます……?」

食べられる絶対量が少ないだけで、好き嫌いが多い訳では無い。
パスタを食べた時も、通常より少ない量のあっさりしたものを食べていたはずだ。
だからフォカッチャ2つは男にはちょっと多いかもしれないが、先輩の厚意は無駄に出来ないと素直に受け取るだろう。

「どうしたんですか、珍しい。
 僕に何か……頼みたいことでもあります?」
(-123) 2023/09/18(Mon) 7:17:19

【魂】 花浅葱 エルヴィーノ

「そうだったんだ。
 ……や、別に良く寝れたのは良いこと……って、いやらしくないだろ、別に」

酔っ払って、普通に寝ただけだ。
あなたも睡眠不足だったのなら、あの寝入りようには納得だけれども。
心地よく寝れたなら、それは嬉しいことだ。
少なからずは、信用してくれているということだろうから。

「僕のことは……別に、どうだっていい。
 必要な時には薬使ってるし、管理はしてる」
「夢を見なくなるのは怖いことだよ、……僕にとってはね」

病院を勧めらるのも理解できるが、そもそも、この男は睡眠障害をあまり気にしてはいない。
不便とは思いはすれど、夢が見せてくる凄惨な光景は、自分のやるべきことを思い出させてくる。
それに、それを成すのが最優先であるからこそ、自分や関係のない何かがどうなろうとあまり気にならないものだから。
それがひとつ、自分をおろそかにしてしまう原因だった。

夢の途中で目覚めたら夜が濁ってしまうならば、男の夜は濁りすぎていて、星の一つも見えないに違いない。

「一つしか変わらないのにガキ扱いかい?
 出来るって言ってるんだから良いじゃないか……」

「この程度で傷つくほど子供じゃない」

あなたが少しでも心地よさを感じられるなら、別に、なんだって出来ると。
去ろうとする背中に、はっきりと、そう告げた。
(_1) 2023/09/18(Mon) 7:40:15

【魂】 花浅葱 エルヴィーノ

素が出てきたのは良いことだと思う。
昔の、遠慮のない兄のようなあなたが帰ってきた気さえするから。
自分が知る今のあなたの顔は、背伸びして大人になって貼り付けた絵のように見えた。
それはそれでルチアーノという一人の人間の一面だとは思ってるけれど。

「だって、かなり無理してるように見えるし」

あなたの上司や部下のことはそれなりに把握している。
今日捕まっていた彼は、どうだっただろうか。
急に居なくなってしまった人がいることも、今日、聞いた。
この時の犠牲者はまだ少なかったが、翌日にはさらに身近な人物たちが捕まってしまうことを、今の僕たちはまだ、知らないけど。
あんな法が無理やり施行されてしまって、マフィアが動揺してないはずがない。
警察ですら、あれだけ動揺してたのだから。

「いつでも言いなよ」

ずっと、待ってる。


そう言って、足早に去るあなたを見送った。
約束をしないのはいつものことだ。
会おうと思った時は、バーであなたを待てばいいから。
けれど、なんとなく胸騒ぎがして、また直ぐにでも顔が見たい。
そんな風に思ってしまったたのは、これが初めてのことだ。

―――翌日、見回りで街を歩いていると、路地裏に入っていく目立つ男の姿が見えた。
追いかけない、はずがない。
なんとなく声はかけづらかったから、タイミングを見ようとあとをつける形で。
(_3) 2023/09/18(Mon) 13:14:12

【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → マスター エリカ

「それは本当に居る人物なのかい?
 調べてもそんな人物、全く出てこない」

大体、そんな重要なことを顔を見ずに進めるなんてどうかしてる。
所長代理も、なんらかの息がかかった人間なのではないかと、僕は推察している。

「あぁごめん、これは質問にカウントしないでくれよ」
「そもそも、強硬派と思われるアリソン・カンパネッロとその一派が……同じく考えが過激で職務に忠実な男から捕まえるはずがないだろう。
 おかしいんだよ、最初からね」

知略を得意とする自分だが、目の前にいる情報屋の不気味さは理解し難い。
何か試しているような声音に、ごくりと喉が鳴った。

ここであったことを起きた時、僕が覚えていたなら。
僕はきっと、そいつに会いに行くよ。

「だから不十分に、決まってる」
(-170) 2023/09/18(Mon) 13:22:00

【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 檻の中で イレネオ

「え、眼鏡?」

急に思考が呼び戻されて、ぱちぱちと2回、瞬きをした。
テーブルをこんこん叩く指を見て、問い返しながらも小さく頷く。

「良いけど……、何も見えなくなるんじゃないのかい?」

いつも眼鏡をかけているから、視力が悪いのだろうと思ってたけれど。
眼鏡が曇る……ような料理はないし、実は伊達メガネだったりとかするんだろうか。
サラダのハムを口にしながら、はて、と首を傾げた。
(-172) 2023/09/18(Mon) 13:28:13

【独】 花浅葱 エルヴィーノ

/*
合法的に眼鏡を外そうとするな!!!
(-171) 2023/09/18(Mon) 13:28:55

【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 無敵の リヴィオ

「あぁ……、なるほど」

確かに今朝の出来事は、皆少し参ってしまっている。
近しいものが二人も、理由も分からず逮捕されてしまったのだから、次は我が身かと恐れるのは仕方のない話だ。

現に、自分もまた朝から気分がもやついてしまっていて……。

「イレネオはむしろ、強硬な人たちには喜ばれるような職務態度だと思ってましたけどね。
 ニーノも……まだ未熟かもしれないですけど、努力家ですし、二人共逮捕される理由が全く……わからない」

前者はあなたと同じように、僕が直接教えた後輩だ。
後者はシエスタのたびにチェスの勝負を挑んでくる弟子。
二人共知らない仲じゃないからこそ、何か出来ることはないかと、そう考えているのだが……。
(-173) 2023/09/18(Mon) 13:35:47

【独】 花浅葱 エルヴィーノ

/*
詳細な描写をするな!!!!!!!!
(-179) 2023/09/18(Mon) 14:49:39

【独】 花浅葱 エルヴィーノ

/*
いやだよー、このひと。
えっちすぎる。
(-180) 2023/09/18(Mon) 14:50:07

【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 檻の中で イレネオ

「へぇ……」

つまりは、なんだ。
視力は良いのに度のある眼鏡をかけて逆に視界を悪くしていたということか。
嫌なニュースなどを避けたいというのは、わからないでもないけれど。

「………………」

思わず眼鏡を置く骨ばった手を目で追って。
だんだんと上がってくるあなたの視線を強く感じて、その視線を合わせた。

確かに。
見るなとは言ってない、けれど。
嫌なニュースなんかはこの部屋にはない、けれど。
つまり、それは。

レンズで濁さずに見たい、と言ってるんだろう?


「……おっ、美味しい、けど。欲しいならあげるよ」

喋る言葉が詰まる。その視線だけで頭が茹だりそうだ。
だからいつもなら、どうぞとサラダごと渡すのだけど。
なんとなくその視線を外したさに、ハムと野菜が刺さったフォークをあなたに突き出した。
(-181) 2023/09/18(Mon) 15:09:27

【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 檻の中で イレネオ

絶対わざとだ。
フォークを受け取ればいいのに、テーブル越しに身を乗り出して食べた。
わずかに触れたフォークの振動が、心臓に悪。
いつもの自分が出せないのは、どうにももどかしい。

「そ、れなら良かった」
「……ん、これも美味しいね」

トマトのカプレーゼをひとつ頬張って食べて見せ、うんうんと頷く。
こういうのなら食べやすいし、お酒にも合うというものだ。
いつもとは違って空きっ腹に入れてるわけではないから、酔の周りも遅くちょうどいい塩梅だろう。

そうしていくらかつまみのような食事を少量ずつ食べて、もうお腹いっぱいだとフォークを下ろす。
いつもは食べないから、すごく食べたような気がして、ほうっと息をつくだろう。

「僕はこれ片付けておくから、シャワー浴びておいで」

満腹からくる安心感か、にこりと目を細めてそう言って。
食べ終える頃のあなたに声をかけるだろう。
(-203) 2023/09/18(Mon) 18:56:18

【魂】 花浅葱 エルヴィーノ

「…………」

物陰からじっと、あなたを観察している。

いや、これは様子がおかしいだろう。
セレブの放浪息子だから、金遣いが荒いのは理解できるけれど。
次から次にものを買う様子は、ただの憂さ晴らし。買い物を楽しむような、そんな良い物には見えない。

「ルチア。……度が過ぎた買い物は危険だよ」

これ以上見てると、後悔の上塗りを増やしてしまいそうな気がして、どこかの店から出てきたところを、腕を掴んで引き止めた。
笑みの一つもない、4cm高いその顔を見つめて心配そうに眉を下げた。
あなたが本気でエルヴィーノを突き放したりするならば、止めることはできないかもしれないが……、それでも、こちらも本気で踏ん張るはずだ。
(_5) 2023/09/19(Tue) 1:27:26

【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → Isp. Sup. s. U.P.S. ヴィンセンツィオ

「元気……では、ないです」

「警部は覚えてないでしょうけれど、彼女も薬物事件の被害者です」

どこぞのマフィアと推察される誰かから唆され、少女は薬物中毒になった。
足元もおぼつかない状態で外を歩いていた所に交通事故に遭って半身不随となってしまったのだ。
養育院はあくまで子供を保護し養育し、社会へ出す所だ。
廃人となってしまった少女を看る余裕なんてどこにもないから、少女は病院を経て、今は薬物更生施設に居るということを説明した。

「僕は知ってて、見て見ぬふりをしてしまったから……」
「あの時、ちゃんと止めていたら彼女はこうはなってなかったんじゃないかと、思います」

薬物を与えた犯人は、まだ、捕まっていない。
だから男は、似たような案件には無条件に首を突っ込んでしまうようで、それが、数年前の事件の解決だったのだろう。

説明する男の表情には、熱はない。
凪いだ海のように静かなものだ。
(-284) 2023/09/19(Tue) 1:41:12

【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 無敵の リヴィオ

「どうにもきな臭いんですよ」
「いくら調べても、アリソン・カンパネッロなんて人物がヒットしないし……。
 誰かが巧妙に偽ってるとしか思えない」

ぼそぼそと会話する様子は、はたから見ればおかしなものだろうが、皆も逮捕を恐れて同じようにしているから目立たない。
こんな様子が続くのは明らかにいい状態とは言えないはずだ。

「どうにかして……牢にいる二人に会えませんかね……」

どちらかといえば知略を得意とする男も、流石にお手上げに近かった。
(-285) 2023/09/19(Tue) 1:48:22

【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 法の下に イレネオ

「良いよ。……一応着替えに僕の部屋着出しておくけど……小さかったらごめん」

いや、多分、確実に小さいのだけれども。
ゴムが少し伸びるくらいは許容範囲だ、気にしないこととする。
黒が好きそうなので、黒色のスウェットの上下セットだ。
あまり柄のあるものを好まないのかシンプルなもので、あなたもきっと着やすいデザインのはずだ。

片付けをしながらあなたが出てくるのを待って、ドライヤーや洗面台など説明することをし終えたら、自分もまたシャワーを浴びた。
おそらくは、あなたがシャワーを浴びた時間の倍くらいの時間をかけてだ。

「いや……これ本当に寝れるのかな……」


呟いた言葉は、水音に消えてしまって、外にいるあなたには聞こえないはず。
待ってる間、あなたは自由にしていて構わない。
(-288) 2023/09/19(Tue) 1:59:57

【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → マスター エリカ

「アレッサンドロ……ルカーニア」

一瞬、誰のことかわからなかったが。

アレッサンドロ・”黒眼鏡の”・ルカーニア


そう、あの男のフルネームだと思い出せば、嘘だろうと口元を手で覆った。
まさか、マフィアの幹部ともあろうものが強硬派を牛耳っていようとは。
これでは、マフィアの……ノッテの連中も、実に可哀想ではないか。

エリカの話しぶりからいくと、どうやらイレネオは黒眼鏡とやりあったらしい。
その結果、二人共共倒れ……と、いうことなのだろう。
二人の間には何かあることは先日問い詰められたことからも明らかだったが、こんなに早く。

「……まったく、無理をしてるのはどっちなのだか」

「ありがとう。これは重要な鍵になりそうだよ」

会いに行かなくては。
―――あの、黒眼鏡に。
(-299) 2023/09/19(Tue) 5:26:31

【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 無敵の リヴィオ

「そうですね……。
 僕ら警察であっても見張りが立つ可能性もあります」

その場合突っ込んだ話は出来ないかも知れない。
それでも、牢の中で不安ばかりであろう二人のことを考えると、会うくらいはしてやりたいと思うのだ。

警察が、国が民を守らないというのなら。
その時は、個人が動くしかない。
とはいえこの男は、全部を守るなどという殊勝な思想は持ち合わせておらず、ただ、手の届く友人を自分勝手に救おうとするのだけども。

「まぁ……僕はもう少し調べてみます。
 何かあったらその時は……よろしくお願いします、先輩」
(-323) 2023/09/19(Tue) 8:33:25

【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → Isp. Sup. s. U.P.S. ヴィンセンツィオ

壊れる、という事が。
初恋を歪に変質させた情をかかえて、人一人の人生を左右させるような、自分勝手で傲慢な幸を与える思想に至った事も含むのだとしたら。
この男はもうとっくに壊れてしまっていることだろう。

「どうですかね……、まぁ。でも……これは個人的に報復を考えてるから犯人を探してるだけです。
 幼馴染の家族が殺された事件も調べてますし……」
「彼女には、ただ、施設を出ても人として生きるだけのものを与えようと思っています」

養育院にいたのだから、女には身寄りがない。
施設を出ても、重度の精神疾患と動かぬ体を抱えていては、死ぬしか道はないだろう。
男の行動は、やること成すこと彼女と幼馴染の事に直結しているが、内情をあまり話すことをしてこなかったため、これを知るものは極端に少ない。
それでも自分の身さえどうでもよく、手段をあまり選ばない思考を除けば、優しいだけの男に見えてしまう。
生活態度の件がなければ、相当の優等生に見えていたかもしれない。

「……あ、はい。
 見回りに行く時間になったら返します」

鍵を、手の中でしっかりと握り直した。
(-326) 2023/09/19(Tue) 8:50:29

【魂】 花浅葱 エルヴィーノ

「お金の心配はしてないけど……必要なものを買ってるように見えなかったし」

後で結局要らなくなるだろうと、思うのだけど。
抵抗したり逃げられることはなさそうだから、掴んだ手の力を緩めて。
覇気が全くない顔をみつめながら、きょとり、と首を傾げた。

「え、何。突然……」
「男も女もなく考えたことなかったけど……そうだな……」

何かを想像しながら考えて、少しの間、沈黙の時間が流れた。
そういう事をする相手なら、少なくとも、内側の人間だと認めてしまった人、だから。

「それなら、相手の好きにさせてあげるよ。
 抱かれる、のは……嫌じゃない」

逆が良いって言われたら、うーん……努力はすると思う。
と付け加えて答えるあたり、自信はあまりないようだ。
(_7) 2023/09/19(Tue) 16:07:40

【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 幕の中で イレネオ

いつもはこんなに長くシャワーに時間をかけたりしないのだが。
一緒にベッドに入ることを考えると、念入りに洗わないといけない気がしてしまった。
時間をかけてしまったのは、そういう理由。
揃いというわけではないが、似たような灰色のスウェトの部屋着を着込んで、ほかほかの身体で帰ってくると、あなたはベッドに座っていただろう。

睡眠に難があるのはわかっているから、ベッドにだけは他よりも少しお金をかけていた。
サイズもゆっくりできるようにとセミダブルを選んでいたから、二人並ぶの自体は可能のはずだ。
質もよく、本来であれば気持ちよく寝れるはずなのだが。
何分ベッドの主が不眠症なため、その結果は悲しいものだった。

「ごめん、待たせたね」

ええと……と、唇を撫でていた手を見つめて、どうしたのだろうと首を傾げた。
あなたは座っているから、視線は逆。
何か考え事かい? と、心配そうに見下ろしている。
(-396) 2023/09/19(Tue) 16:27:40

【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 無敵の リヴィオ

「はい、気をつけます。
 僕だって捕まりたくはないですし」

任せてくれの言葉に、満足そうに頷いて、小さく笑みを浮かべて返す。
いつも髪を気にしたりして動かない印象を持たれているが、やる時はやってくれる先輩だし、親身になってくれることを知っている。
だから、男はいつも、自然にあなたのことを先輩と呼んでいた。

「多分同期も動いてるはずです。
 なにかの際には警部にも頼んでみると良いかも知れませんね」

そう言って、伸びてきた手を背中で受け止めれば、ぽん、と音が鳴った。
いつもの仕草が、今は大層ありがたい。
別れの挨拶にこくりと頷いて、「ではまた」と踵を返していく。

男はその日のうちに面会に挑戦しようとするだろう。
(-403) 2023/09/19(Tue) 16:51:26

【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 幕の中で イレネオ

「そっ」
「揃いというわけじゃなくて……似たようなのしか持ってないんだよ」

どう聞いても苦し紛れの言い訳だ。
本当に似たようなのしか持っていないのだが、揃いと取られて当然ではあるのだから。
ただ、それを柔らかい笑みを浮かべて言われるものだから動揺してしまうのは仕方ない。

だって、ベッドはもう、すぐ側にあるんだから。

何をそんなに考え込むことがあるんだろうと、心を落ち着けながらも訝しんで。
揺れる視線をきょろきょろ追いかけながら明け渡されるように、ベッドの上に足をかけた。

「は、見る?」
「あ、いや……うん、そう、だよね」

通常、人を寝かそうとするだけなら一緒に寝る必要は必ずしも必要ない。
けれど以前の事を考えたなら、一緒に寝てもらったほうが良い。
酔いもあったが、隣に人がいる温かさと隣の寝顔のあどけなさが安心感を誘って、寝ることができたのだと、そう思うし、隣で見られているというのは、逆に緊張してしまうだろう。

だから―――――


(-503) 2023/09/19(Tue) 23:32:02

【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 幕の中で イレネオ

「キミも一緒に……、横に、
寝てくれない、かな


心の中の言い訳を打ち消すかのように、ベッドの上から、そろりと手を伸ばして、ぎゅ、とその袖を掴んだ。
もう寝転ぶだけの状態だったから、あなたの視線は10cmよりももっと高くて自然と見上げていて、なんだか強請ってるみたいだな、なんて心の中で呟く。
揺らめく花浅葱が、こう言うので限界だと語っているように見えるかもしれない。

子供ではないのだから。
あんな話をしたのだから。
それがどういう事になるかなんて、ちゃんとわかっている。
逃げるチャンスだって、ちゃんとあった。
これが最後の”待て”Aspettareなのなら、僕は”いいよ”Beneと手を広げてやるだけだ。
(-504) 2023/09/19(Tue) 23:35:24

【魂】 花浅葱 エルヴィーノ

「どういう意味だよ」

言い方が、なんだか気に入らなくて拗ねたような顔になる。
急に変な例え話をしておいて、そんな、安心したような息をつくなんて、意味がわからない。

「普通じゃなかったら、なんなんだい?」
「言ってる意味はわからないけど……僕が誰に身体を許そうが僕の勝手だ。
 許してもいいと思ったら許すし、自分の価値なんてどうでもいいよ」

大事な人に幸を与えられるなら、それを成すその時に、自分は別にそこに居れなくたって構わない。
他の誰が傷つこうとも、自分が傷つこうとも、それを成す方が良いと、本気で思っているのだから。

「でも、そうだな……」
「もし、そういう機会があったとしても……キミと恋人になるのは、嫌だな」

だって。
3ヶ月で飽きられてしまうのは、嫌だろう?
例え身体をキミに許したとしても、幼馴染が良いんだ。ずっと、ずっと、壊れることはないから。


執行候補の話には、一瞬目を見張ったが、そうか、と小さく息を漏らした。自分でも怖いほど落ち着いているけれど、自分には今はやるべきことがあると思っているから、取り乱している場合ではないのだ。

「近寄るなっていうけど……僕は僕のやれることをやる。
 キミが捕まるなんて、僕は許さない」

「アリソン・カンパネッロに……僕は、会いに行くよ」
(_9) 2023/09/19(Tue) 23:50:58