【秘】 美術 エノ → 不運 フカワ「ふぅん………まぁ、でも俺も」 「多分、君の笑顔の方が好き。」 そんなものなんだろうな、と思った。 もっと笑ってみてよ、なんて胸に頭を擦りつけて。 色んな表情を見たい。その分だけ理解できるから。 チョコフォンデュのような幸せを追い求めている。 甘い甘いチョコで、何かが全く見えなくなるように覆い隠して。 チョコの甘さだけを楽しみたい。 「んー……アイス、食べる……半分にしよう。」 ちょっと食べるから、残りは食べて、とお願いして。 そうして、提案が齎されれば。 「………」 「……部屋まで運んで。」 君の首に腕を回して、抱き着くようにして。 運んでもらう気満々の体勢になるのだった。 (-342) 2022/02/28(Mon) 10:52:11 |
【赤】 美術 エノ─────────。 『これって、カミクズ君見えてるのかな。』 『まぁ、見えてなくてもいいんだけど。』 『ツルギ君に投票して、ユスくんにバツを付けるつもり。』 『二人とも、仲が良さそうだから。』 『人って、人生で本当に理解できる人、一人いればいい方だと思うんだよね。』 『だから、あの人たちはもう俺の事、理解できないと思う。』 『っていうのと。』 『二人とも、楽しそうだから。』 『でも人間って、変わっていくものだから。』 『これから先、二人が楽しくなくなっちゃうかもしれないから。』 『だったら、楽しい今のまま終わらせてあげた方が良いよね。』 死は時を止める。 最も幸せな時に死ねるなら、それは幸福なことだ。 青年は、そうしてあげたい。 (*0) 2022/02/28(Mon) 10:55:52 |
【赤】 美術 エノ『うん、よかった。』 『肯定してもらえると嬉しいね。』 『せめて死ぬまでの間に、良い事を沢山しなきゃね。』 『頑張らないと。』 いい子の方が、理解されるだろうから。 ぽい、と端末を寝ていたベッドに転がした。 (*1) 2022/02/28(Mon) 14:18:18 |
エノは、北東の区画に薬局を作った。 (a44) 2022/02/28(Mon) 14:21:08 |
【人】 美術 エノ「作れるんだ…………」 出来上がった薬局を見ておぉ……と感嘆している。 VRの世界に薬局があるのは中々不思議な光景だ。 効能もあるのだろうか、ちょっと気になる。 「…内装も……薬の種類も。」 「本当にちゃんと再現されてるな。」 うろうろ、たまにパッケージを手に取ってしげしげ眺めたりしつつ、時間を潰している。 (6) 2022/02/28(Mon) 14:22:52 |
【秘】 美術 エノ → 不運 フカワ「理解しようとしてくれてるよ。」 それだけで十分。 理解者のいない青年にとって。誰も歩み寄ってくれない青年にとって。 それはとても大きなことだった。頭を撫でられながら、口をあける。 「…ん………冷たい…………」 「……おい、しい…………」 案の定口の端から少しだけ零しながら。 つかの間の平穏のような、甘ったるい空気に身を浸す。 揺り籠の中がこんなにも気持ちいい。 今、どのくらい君を理解しているのだろう。 今、どのくらい君は理解しているのだろう。 この触れ合っている体の面積と同じくらいの割合だったならいい。そう願うばかりだ。 「ん………」 抱えられる。 誰かに抱っこされたことなんてない。 赤ん坊の頃にはあったのだろうけど。 だからやっぱり、温もりが心地良くて。 「………フカワくん……眠い………」 「……部屋に着いたら…………」 「……好きにして、いいよ…………。」 その言葉を最後に、背中からは。 か細い寝息が聞こえてきて。 きっとしばらくは、目を覚ますこともないのだろう。 (-380) 2022/02/28(Mon) 17:43:09 |
【人】 美術 エノ>>+24 ヒメノ 「うーん、痛み止めとかくらいはあった方が良いのかな。」 「怪我くらいはするかもしれないし………」 と、これと言って何の警戒もしていなかった青年は。 例え素人と言えど、気配を消す努力をした君を。 察知など、できるはずもなく。 「────っ!?」 体の中に感じた、冷たい感触。 から、すぐにそれを上書きするような、熱さ。 熱と共に感じる、痛み。 それらを背中に感じて、訳も分からないままに振り向いた。 「……ヒ、メノ、さん………」 振り向いた勢いすら殺せる力も出なくて。 よろ、よろと後退して、薬棚にぶつかり、派手な音を立てて倒れ込む。 ぬるりとした感触が背中を覆う。 「……っづ……ぅ………っ!」 倒れ込んだ衝撃で、傷口が酷く痛んだ。 君からすれば、無防備な人間が倒れ込んでるようにしか見えないだろう。 (7) 2022/02/28(Mon) 17:49:31 |
美術 エノは、メモを貼った。 (a54) 2022/02/28(Mon) 18:34:02 |
【秘】 美術 エノ → アイドル ヒメノ───青年の手には、拳銃が握られている。 今、データの海から作り出したのだろう。 手慣れているようだ。VRでの振る舞いに。 まるで。 まるで 初めてここに来たわけじゃないみたいに。 君が事前に危険を察知していないなら、 君の体のどこかに、穴が開く。 (-390) 2022/02/28(Mon) 18:38:16 |
【人】 美術 エノ>>+26 ヒメノ 「そうじゃなくてさぁ。」 よろり、火薬の匂いが漂うそれを投げ捨てて、立ち上がる。 幸い、女性の力ではそんなに深々とは刺さらない。 寒がりで、厚着をしていたのも功を期しただろうか。 「なんで」 なんでそんなことをするのだろう。 どうして、そんな思考になったのだろう。 人を殺してでも生き残りたいのか。 とかじゃなくて。 「人を殺そうって思う時、どんな気持ちなの?」 「背中を刺した気分は?楽しいのかな。」 「無防備な人間を見た時、テンションが上がった?」 「知りたいんだよ、君の事。理解してあげたいんだ。」 「教えてよ、一つひとつ、細かに。」 蹲った君の、その背中側に回る。 よろり、よろりとした足取りで。 滴る血が、地面に僅かばかりの縁を描く。 「それとも、実践するほうが早いのかな。」 あぁ、君のことを理解してあげられそうだ。 嬉しくて、楽しくて……気持ちいい。 (11) 2022/02/28(Mon) 18:59:22 |
【秘】 美術 エノ → アイドル ヒメノ「何をしてくれてるの?」 君の言葉を、おかしそうに鸚鵡返しする。 くす、くすと笑う。 「急に切ってくるから。」 「同じことをしたら、君を」 「理解してあげられるのかなって。」 でもナイフじゃ届かなかったから、と。 作った銃は彼方へ放り出した。 君への報復とか、そんなのじゃない。 ただ、理解してあげたいから。 だから、作った銃で追撃なんて、しない。 「あぁ、聞いてくれてありがとう。」 「おかげで、伝えられた。」 「俺の事を、理解してくれてありがとう。」 恍惚の顔で、君に言う。 君は、痛みをこらえて走って逃げ去ることはできる。 無論、反撃してもいい。 (-395) 2022/02/28(Mon) 19:02:56 |