人狼物語 三日月国


188 【身内P村】箱庭世界とリバースデイ【R18RP村】

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【独】 XIV『節制』 シトラ

/*
>>53
なんて頭のいい質問なの.......っ!!
と感動しました

質問の上手なひと、すごい.............
(-23) 2022/12/16(Fri) 11:37:39

【人】 XIV『節制』 シトラ

──
玄関ホール・エーリクさんと


[ 放たれた手のひらは、瞬く間に血色を失っていった。
 それでも僅かに、確かに残る温かさが
 わたしはひとりじゃないんだって教えてくれていた。

 少なくとも嫌われてはいないのでしょう。>>1:451
 薄紫の瞳に視線を合わせて
 言葉を紡ぎながらそう思った。

 わたしの声が途切れる頃に
 彼の視線が床の方へと逸らされても>>1:452
 わたしは、彼の方を見つめたまま耳を傾ける。]
 

  知らない、ところに
  飛んでいって……しまっている、みたい
  
  すり寄り、たくて
  不愉快でも、ある……



[ エーリクさんの言葉を小さく復唱したのは>>1:453
 似通った感情を、わたし自身
 神様の声を聴いたときに感じていたから。]
 
(110) 2022/12/16(Fri) 17:21:19

【人】 XIV『節制』 シトラ

  

  ……まるで、自分の……中に
  自分じゃない、誰かが居て

  そのひとが、自分を……
  突き動かそうと、している……ような
  
  相反する、感情が 勝手に湧き上がって
  自分がわからなく……なってしまう、ような

  …………そういう、感覚 でしょうか


[ 己の身に沸き起こった感情を共有しつつ
 整理したい意味合いで、声に出す。
 証持つ皆が皆そう感じているのか、彼だからなのかは
 わたしにはまだわからなかった。
 
 今彼と話そうとしているわたしは、
 ちゃんとわたしシトラで居られている? ]
 

  わたしも、……考えなければいけない、ことも
  あまり時間が、ない……ことも
  わかっては、いる……ん、です、が

 
(111) 2022/12/16(Fri) 17:21:32

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ わからなくなって
 わたしの視線も、一粒の涙と一緒に床へ落ちた。

 焦りと不安に怯えながら
 神様への抵抗を示そうとするわたしの裏側に、
 囁きかけてくる誰かがいる。]
 
(112) 2022/12/16(Fri) 17:22:05

【教】 XIV『節制』 シトラ


[ ──これは
 わたしたちを愛してくださる神様なりの『救済』
 かつて『節制』わたしが貰い受け損なった『罰』だ。

 『運命の輪』あのひとから全てを奪い取った罪
 みんなで幸せに神様の願いを裏切った罪
 結果的に箱庭の崩壊を加速させる引き金を引いた罪
 神様から与えられた命をこの手で終わらせた罪

 それらすべての咎を償う為の罰。
 
 悠久の時を経て与えられる贈り物
 であればこの身は、
 謹んで享受し拝領する以外の選択肢を持ってはいけない

 それ以外の身勝手な意志など
 指先ひとつ分も抱いてはならない ]
 
(/0) 2022/12/16(Fri) 17:22:24

【教】 XIV『節制』 シトラ



[ けれど、けれど神様。

 罰せられるのは
 わたしひとりで十分ではありませんか? ]

 
(/1) 2022/12/16(Fri) 17:23:42

【教】 XIV『節制』 シトラ


[ わたしさえ居なければきっと神様の希望は叶った
 わたしさえ居なければ、彼は死ななかった

 あのひとの未来を奪っておいて
 わたしだけ幸せに生き延びるなど
 そんな都合の良い話 許される筈がなかった。

 この世界に生きる数多のひとの未来を奪って
 わたしだけ幸せに生きようなど、
 たとえ神様がお許しになろうと
 わたし自身がそれを許せない 

 だから、
 もし世界が崩壊する日が来るならば

 わたしは、


         
  命運を共にしよう この世界と
]
 
(/2) 2022/12/16(Fri) 17:23:53

【教】 XIV『節制』 シトラ

 

 [  ──また、わたしは同じ過ちを
      繰り返リバースしてしまうのだろうか  ]


  
(/3) 2022/12/16(Fri) 17:24:13

【人】 XIV『節制』 シトラ



  …………昨日、


[ 沈黙を破って切り出した単語は
 些か唐突に思えたかもしれない。

 離れていた手を、わたしの方から掬い取る。
 こういった行いは、
 アリアちゃん以外には滅多にしない ]


  昨日の、アリスさんを、お祝いする……歌
  エーリクさんとも、一緒に歌えて…………
  ……わたし、嬉しかった

  エーリクさんは、……どうでしたか
  楽しかった……ですか?


[ カルクさんが、伴奏をしてくれて
 チェレスタさんが、歌をリードしてくれて。
 足が竦みそうになったときには
 アリアちゃんとの練習の日々を信じて、
 歌詞を忘れてしまいそうになったときには
 ヒナギクさんの言葉を思い出した。>>0:628。]
 
(113) 2022/12/16(Fri) 17:25:02

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ ユグさんが人を集めてくれて
 より合唱団らしくなった合唱団の
 発表本番はとてもドキドキして、
 わたしの中で大切な想い出の一ページに刻まれていた。

 新しいことができるようになれば
 またこんな風に
 楽しい想い出を増やすことができるのかな、って

 そう思っていた、のに。]
 

  …………、

  みんな、仲良く……は 
  きっとむずかしい、って ……わかってます


[ 一方の希望を叶えるために一方への無理強いが必要なら
 どうしたって皆で幸せにはなれない。
 意見が分かれる限り、流れが澱み続けることは
 幼い頃から痛いほどに思い知らされてきた。

 わたし自身、クロさんとはまだぎこちないままだし
 わたしを好ましくは思っていなさそうなひととも>>1:172
 生理的現象が働いてしまってうまく話せない ]
 
(114) 2022/12/16(Fri) 17:27:00

【人】 XIV『節制』 シトラ


  
  でも、…………
  ……すこしでも

  悲しみの少ない方に……、って 
  そう……思って、います ……わたしは。


[ その為にはみんなで
 納得がゆくまで話し合う必要があることも
 頭では判っている。判っているのに、
 この心は未だ臆病なままだ。 ]*
 
(115) 2022/12/16(Fri) 17:27:37
XIV『節制』 シトラは、メモを貼った。
(a29) 2022/12/16(Fri) 17:50:58

【独】 XIV『節制』 シトラ

/*
プロセラさん……っ(いきててよかった……!!)
はわわ……すきだぁ…………
(-42) 2022/12/16(Fri) 18:37:44

【独】 XIV『節制』 シトラ

/*
もしかして、もしかしてわたし
アリアちゃんのところへ行かないと

アリアちゃんが動けないのでは……!!!?!!?

えっとえっとどうしよう どうしようねえ……!
(-43) 2022/12/16(Fri) 19:10:51

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ 羊飼いとして放牧をして
 刈り取った毛で編んだ毛織物で
 生計を立てていたらしい両親の寝室には、
 今思えば辺境の地の酪農家には似つかわしくない
 数えきれないほどの書物が並んでいた。

 すべてに目を通していたのか、というと
 決してそうではなかったようだった。
 各地に伝わる箱庭の伝承や聖書を搔き集めて
 どちらかというとお守りのように位置付けていたのだ。

 故郷で暮らしていた頃
 両親は、わたしに文字を教えなかった。

 本気で必要がないと思っていたのかもしれないし
 読めない方が良いと思っていたのかもしれない。
 生も死も善悪も何もわからなかった幼い子に
 苦しみを負わせまいとしてくれていたのかもしれない。

 洋館に来て、文字を教わるようになって
 初めて教典の内容を知ったとき、
 得体の知れなかった罪悪感がはっきりと形を成して
 わたしはその場に泣き崩れてしまったから。

 ……そういえば、クロさんが洋館にやってきたのは
 わたしが教典を読める程度の識字力を得て
 間もない頃だった。]
 
(148) 2022/12/16(Fri) 20:02:43

【人】 XIV『節制』 シトラ

──回想・白と黒



  …………っ、
  ご……ごめん、なさ……


[ 『あんまり泣かないでよね』>>1:322
 その一言でまたじわりと視界を滲ませてしまったわたしを、
 あの時、彼はどう思ったんだろう。

 別に何も思わなかったかもしれないし、
 純粋に慰めようとしてくれただけだったのかもしれないし
 これ見よがしに泣くな、って意味だったなら
 呆れられてしまったかもしれない。
 改めて尋ねるような勇気は持ち合わせていなかったから
 真相はクロさん本人にしかわからない。

 ひとつ歳を重ねて、歳ばかり大人へと近付いて
 ……元々クロさんよりも年上らしいのに
 みっともない、って思われたかな。

 クロさんにも、泣きたい時はあっただろうな。

 寿ぎの言葉を一言残して
 そそくさと去ってしまったクロさんの背中を見送った後。
 夜眠る前、一日を振り返る日記に新しい一年の目標として
 「あんまり泣かない」を書き加えた。]
 
(149) 2022/12/16(Fri) 20:03:16

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ ──にも関わらず
 その翌日には何事かでわたしは泣いたし、
 ご存知の通り今も泣き癖は治っていない。

 けれど、あの日以来
 それまでと比較すれば、泣く回数は減ったように思う。

 気付くとすれば一番傍に居てくれた
 アリアちゃんくらいであろう、
 ほんの些細な変化でしかなかったかもしれない。
 それでも、わたしにとっては革命だった。

 わたしの涙を吸い尽くしてくたくたになった白い犬ローティカよりも
 格段に吸水力の高いもふもふの白ひつじは
 わたしを見張ると同時に慰めてもくれている気がしたし、

 少なくとも彼が同じ場所に居合わせるときには、
 可能な限り堪えるようになったのだから。]*
 
(150) 2022/12/16(Fri) 20:04:55

【人】 XIV『節制』 シトラ

── 回想・もうひとつの居場所



  あ、ぅ…………
あの、その…………



[ 『可愛い』なんて
 誰かに言われたのは>>132
 その時が人生初だったんじゃないかな。

 村では聴き馴染みのない形容詞だったその言葉が
 なんだかとても気恥ずかしく感じられたことと、
 カルクさんが優しい人で本当に良かった、と
 心の底から安堵したのを昨日のことのように憶えている。]
 

  ご、ごめん……なさい、本当に
  では……カルク、さん…………、と。


[ い、言えた……!
 ……って、顔に出てしまっていたかもしれない。
 差し出した掌にカルクさんが乗せてくれた飴玉は、
 とびきりあまいとろける林檎の味がした。>>132

 その美味しさと、気遣いの言葉と>>133
 静謐だけれど温かい祈祷室の空気に
 それまで堪えていたものが両眼から溢れ出てしまって、
 そんなわたしのこともカルクさんは見守ってくれた。]
 
(166) 2022/12/16(Fri) 21:55:23

【人】 XIV『節制』 シトラ



  あ……、

  ……ありがとう……ござい、ます
  お世話に、なります…………


[ もし何か辛いことがあっても、
 悲しいことがあっても、
 敢えて口に出すつもりは最初はなかった。
 涙は止められなくても、弱音を吐く資格は
 わたしにはないと思っていたから。

 話すのは得意じゃなかったから
 無理に話さなくてもいい、の一言が
 祈祷室の敷居を跨ぐ難易度を下げてくれた。

 わたしが悲しい顔をすることで
 本当にみんなを悲しませてしまうのなら、
 それはとても申し訳ないと思った。

 だからといって、
 喜怒哀楽すべてが涙に直結してしまう性格は
 そう簡単に治るものでもなかった。]
 
(167) 2022/12/16(Fri) 21:55:37

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ いつから、だっただろう。
 アリアちゃんのお土産をお使いしながら
 お土産話も一緒にするようになったのは。
 沈んでいる日には決まって面白いお話をしてくれた。
 そうして話してもらったお話は、
 次にやってみたいことを決めるきっかけにもなった。

 悪夢に魘された夜は、
 落ち着いたら部屋に戻ろうと思っていたのに。
 柔らかなお香の香りと、
 頭や背中を撫でてくれる大きな手の温もりは
 元々睡眠の不足していた身にそれはもうよく効いた。

 ふっと気付けば窓から陽の光が射していて心底驚く、
 そういうことが、一度や二度じゃなかった。

 初めて悪戦苦闘しながら淹れた紅茶は>>134
 初めてにしては概ね上手く淹れられていたと思う。
 というのもカルク先生が横に立っていてくれて、
 危なっかしい場面はすべて回避できたからだ。

 食堂で一人で復習を試みてみれば
 熱湯をポットから溢れさせて
 ちょっとした騒ぎになってしまったり、
 まともにお湯を沸かせるようになっても今度は
 何かが物足りない味わいに仕上がってしまったり、と
 満足のいく、美味しい紅茶への道程は長かった。]
 
(168) 2022/12/16(Fri) 21:55:48

【人】 XIV『節制』 シトラ



  あっ、あの……今日は
  わたしが、紅茶を……淹れて、みても
  いいですか…………?


[ そんな申し出を思いきってしてみたのは
 陽が高くなるまで祈祷室で眠り込んでしまった、
 ある昼下がりのこと。

 ティーセットを借りて、練習通りに紅茶を淹れて
 仕上げに、メルロンをカップの上に乗せた。
 その下には、輪切りにしたシトラスと
 薬草園で摘ませてもらったローズマリー ]
 
(169) 2022/12/16(Fri) 21:56:55

【人】 XIV『節制』 シトラ



  ……ど…………
  どう、ですか…………?
 

[ 組み合わせは、本を読んで学んだものをベースに
 アリアちゃんの薬草園を眺めて思い付いたものだ。
 
 つい一週間前に開かれたチェレスタさんを囲むお茶会で
 紅茶を淹れる役をしたい、と思えたのは
 この時の経験が少なからず自信に繋がっていたからだった。]*
 
(170) 2022/12/16(Fri) 21:57:27
XIV『節制』 シトラは、メモを貼った。
(a38) 2022/12/16(Fri) 22:04:42

【独】 XIV『節制』 シトラ

/*
ユグさん あたまがいい
とてもとても言語化力が高い すごい 尊敬のまなざし
ユグさんのおかげで整理できている事柄がすごく多い気がする……拝み倒します…………
(-50) 2022/12/16(Fri) 22:15:22

【人】 XIV『節制』 シトラ

──現在・玄関ホール



  ありがとう、ございました
  エーリクさん
  わたしと、お話……してくれて

  おかげで、すこし
  気持ち……落ち着け、られました

  ……わたし、


[ 期限は刻々と迫り来る。
 エーリクさんも、話しておきたいひとが居るはずだ。
 お話がひと段落ついたところで、そっと手を離した。

 顔を上げれば、視界が広がる。
 常と何ひとつ変わらない笑顔のシンさんが>>1:436
 カルクさんの手を取っているのが目に入る。>>139

 いつか眠れなかったわたしを
 優しく撫でてくれたそのひとが、
 今は何故だか小さく見えた。
   その柔和な笑みの底にどんな想いを秘めていたか
   まだ何も知らないわたしは、


    世界の醜さも美しさも
    まだそのすべては知らない、わたしは。]
 
(203) 2022/12/16(Fri) 23:24:08

【人】 XIV『節制』 シトラ



  やっぱりわたし、
  世界に滅んでほしくない……!!


 
(204) 2022/12/16(Fri) 23:24:25

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ 俄かに、先程より館内が騒々しくなったのを感じた。
 
 お世話になってきた職員さんたちが
 険しい表情で洋館内を駆け回っている。
 何でも、火急の報せが入った、とか。]


  …………それ、って、


[ とてつもなく悪い予感がして
 思いきり床を蹴って真っすぐに駆け出した。
 広間の方へと向かう途中、
 ヒナギクさんとはすれ違えただろうか。>>202
 
 向かう先は薬草園、あの子の、アリアちゃんの元へ ]**
 
(205) 2022/12/16(Fri) 23:24:28
XIV『節制』 シトラは、メモを貼った。
(a44) 2022/12/16(Fri) 23:28:04

XIV『節制』 シトラは、メモを貼った。
(a61) 2022/12/17(Sat) 5:56:51

【独】 XIV『節制』 シトラ

/*
>>251>>252
わ〜〜〜〜〜!!(´°̥̥ω°̥̥`)
よよよかったあ.......っ
楽しい感覚.......思い出して、もらえた.............っ

>>248らすと3行&>>249
すきだ〜〜〜!!(´°̥̥ω°̥̥`)

ありがとう.......ございます.............っ拝む
(-71) 2022/12/17(Sat) 6:01:58

【独】 XIV『節制』 シトラ

/*
くくく クロさんが.......っ!!
アリアちゃあああぁんわぁぁぁんいつも会えない.......!!!((

しかし節制と運命の輪はほんとに意見が合わなかったのかな.......ってくらい、クロさんは話せばシトラとわかりあえるひとな気が(なかのひとは)しています.......でも魂まで焼き付いてるころころしちゃったトラウマがあるからな.............
(-79) 2022/12/17(Sat) 13:48:13

【独】 XIV『節制』 シトラ

/*
マドカさんとフォルスさんの一騎打ちは
シトラは泣いてしまうけどなかのひとは胸熱ですね
シトラは泣いてしまうけど

>>295
ふわーーーーーーーーーイケメンさんだあ……!!
(-83) 2022/12/17(Sat) 18:10:47

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ 一分でも、一秒でも早く会いに行きたい。
 傍に行って、顔を見て、話をしたい。

 アリアちゃんはどうしたいと考えているのか、
 どうしてフォルスさんの答えに興味を持ったのか。
 たとえ選ぼうとする道がわたしと違ったとしても
 アリアちゃんの想いだけは、知らないままで居たくない。
 
 わたしの気持ちも、選びたい答えも
 あなたには伝えておきたい。
 伝えておかなければいけない。

 わたしが今こうしてここに居られるのは
 アリアちゃんがずっと傍に居てくれたからなの。 ]
 
(377) 2022/12/17(Sat) 22:52:23

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ お世話係のひとたちやメイドさんたちに
 時折ぶつかってしまいそうになりながら
 磨き上げられた廊下を駆けた。
 ……誰かから逃げ出そうとするではなく
 追いかけるために走ろうとするのは、
 わたしとしては珍しい行いだったと思う。
 
 洋館で暮らすようになるまで
 閉じた箱の中で暮らしてきたわたしは、
 走る、という行為をほとんどしたことがなかった。
 ゆえに、走ろうとすればすぐに転びそうになった。

 転んでしまえば人を巻き添えにしてしまうか
 調度品を壊してしまうかで誰かに迷惑を掛けてしまう。
 そう思うからこそ、進んで屋内を走ろうとはしなかったし
 そもそも走る必要がなかった。

 わたしが傍に行きたいひとは、いつだって
 わたしに歩幅を合わせてくれていた。]
 
(378) 2022/12/17(Sat) 22:52:35