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【人】 包帯 タンジー夕方の散歩はとっくに終えてタンジーは自室にいた。 眠るには少し早いし、何より寝付けないし。椅子に座って、鉛筆を握っていると微かに耳に届いた誰かの悲鳴。 どうしたのだろう。と、扉を開き廊下を覗くと、バタバタと響く大きな足音が聞こえてきた。 遊んで走っているのではなく、何か急いで、慌てているような。 不安に駆られて自分も廊下を走りだす。 あまり速くは走れないけれど、なるべく急いで。 「みんな。一体、なにが……」 話し声を頼りに辿り着いたのは主人の部屋で、僅かに呼吸を乱して、集まっている子たちに問い掛けようとした。 それを言い切る前に、視界に入ったのはベッドの上の── (13) 2022/07/18(Mon) 0:17:46 |
【人】 包帯 タンジー露わになっている目を見開いて、むせ返るような匂いに口元を押さえて後退る。 このままでは声を出す前に、違うものが口から溢れ出そうになるから。 フィラメントの大広間へという言葉にどうにか頷きだけは返して、それ以上は動けずにいた。 目を離したくても離せない、呼吸がうまく出来なくなっていく。 (20) 2022/07/18(Mon) 0:49:37 |
【人】 包帯 タンジーふらふらと辿り着いた大広間。皆が集まってからも座り込んだまま、自分から口を開く事はなく。 不安から自分の腕を握り込んで、そのまま服の上からガリガリと爪を立てていた。 「…………」 主人の死についての話が聞こえると、肩を弾ませて顔を上げる。 爪は腕に食い込んだまま、元々あった傷から血が滲んでいたとしても。 「……誰が、やったの。」 眉を寄せ、怯えた表情で皆の顔を見て、呟く。 ここに居る誰かがやったのだと、疑いたくはない。だがクロも言ったように、あの状況で外の人物がやったと言えるのだろうか。 (44) 2022/07/18(Mon) 18:37:10 |
【秘】 包帯 タンジー → ガラクタ モノオキこの状況で自室へ誰か来るなんて思っていなかったから、突然の音に驚き肩が弾む。 そして誰だろうと思う前に鳴ったバケツの音に、来客者はモノオキだと察するだろう。 「……モノ。えと、……うん。 掃除、お願いしようかな。」 捲り上げていた服の袖を戻し、座っていたベッドの端から立ち上がると扉を開ける。 いつも通りの貴方を見て、口元に薄く笑みを浮かべるが、やはり少しぎこちない。 部屋は一見すると散らかってはいないのだが、貴方の好意を受け入れて部屋に招き入れた。 (-10) 2022/07/18(Mon) 22:28:32 |
【秘】 包帯 タンジー → ガラクタ モノオキ招き入れるため開けた扉を閉めて、嬉しそうに掃除を始めた貴方の邪魔にならぬように見守る。見守りつつも、何か落ちていないか床を確認しながら。 もしもゴミ箱の中を見るのなら、普通のゴミとは違うものが見つかるかもしれない。拾い損ねたものが、どこかに落ちている可能性もあるだろう。 何かから引き剥がされたような、透き通った欠片が。 「……ふふ、ありがとう。 いろんなところ、モノが片付けてくれてるから。自分の部屋、くらいはね。」 小さな貴方が精一杯、此方を不安にさせまいとしているのが分かるから、感謝の言葉を伝える。褒めてくれたことや、掃除に対してと取られるかもしれないけれど。 「包帯。……気に、なるの?」 近付いて来た手に困ったように笑いはしたけれど、避けることはしなかった。 手を繋いだくらいだ、触れられるくらいなら構わない。 (-15) 2022/07/19(Tue) 0:16:15 |
【秘】 包帯 タンジー → ガラクタ モノオキ貴方は何を探しているのだろう。 何か手掛かりを探そうとしているのかもしれない。ゴミがないか確認しているのかもしれない。 バケツの下、どんな顔で見て回っているのかが分かれば、察することは出来るのだろうか。そう思うだけで、何も言わなかった。 「───ッ!?」 欠片だったから気付かなかったかもしれないが、ゴミ箱の中にあったもの。それは石だ。 灰色をした、透明感のある、包帯の下にあるのと同じ。 隠したいほど、引き剥がしたいほど嫌いなそれを、好きだと、綺麗だと、貴方が触れようとするものだから、思わず身を引いた。 「……ごめん、ね。これが、好き?」 他の子に見られたこともある。直に触らせたこともある。 だけど、そんな事を言われたことはなかったから、どんな反応をして良いか分からない。 反射的に貴方の手から逃れた事を謝罪して、本当に石の事なのか確認をした。 (-17) 2022/07/19(Tue) 1:41:06 |
【秘】 包帯 タンジー → ガラクタ モノオキ「僕は、好きじゃ……ない。かもしれない。」 貴方の言わんとする事を何となく理解して、触れられている場所を見ながら、小さく呟くように答える。 好きだと言われたばかりだから、曖昧に。 「えと……。僕のこれが、好きな理由。 モノの……顔が、関係あるのかな。バケツの中。」 先程も貴方は、バケツと包帯を交互に指差していた。それを「自分は好きだ」と言っているのだと思ったけれど、それだけではないらしい。 もどかしそうにバケツの中を指す貴方の目の前にしゃがみ込んで首を傾げる。 確かバケツの中は、見られたくないのではなかったか。見ても、良いものなのだろうか。 包帯が乱れても撫でられる手はそのままに、此方からはバケツを撫でた。 (-22) 2022/07/19(Tue) 14:20:09 |
【秘】 包帯 タンジー → 無線通信 ユングフラウ「……本当だ、綺麗に巻けてる。」 きっちり隙間なく包帯の巻かれた手をかざし見る。 自分の隠したいものを見られ、触れられる事に最初こそ戸惑いはしたが、今ではこの時間は嫌ではない。不安を共有出来て安心できるから。 もしの話は聞こえなかった。 聞こえても、聞こえなかった振りをした。 「また、困ったときは、よろしくね。 その代わり。ユングが困った時は、僕が手伝うから。」 目を笑みの形に細めて、先程までの暗い雰囲気など存在しなかったかのような明るい声で言う。 朝食にはいい時間だ、大広間にはもう誰かが居るかもしれない。その時が来るまでは、ゆったりとした時間が過ぎていくのだろう。 (-24) 2022/07/19(Tue) 16:05:51 |
【秘】 包帯 タンジー → ガラクタ モノオキ机に本はある。それと白い紙と鉛筆が。 がおー。と何かの真似をする貴方の姿は微笑ましくて、この様な状況でなければ、声を漏らして笑っていただろう。 「同じ、だけど違う。顔ではない?頭では、あるのかな…… オオカミ?バケモノ、石………うーん。」 貴方の言わんとすることを理解しようとしてはいるが、きちんと把握するのは少し難しい。 それを考えることに夢中で、今この間は不安を忘れて考えを羅列する。 「……がんばって、教えようとしてくれてるのに。僕には、難しいや。」 申し訳なさそうに、撫でていたバケツから手を離して。それから乱れた包帯の先にある、それを自分でも撫でる。 (-38) 2022/07/19(Tue) 21:25:12 |
【秘】 包帯 タンジー → 手探り ノル何かしていたのか、躊躇ったのか。少しの間があってから、キィ、と小さな音を立てて薄く扉が開く。 「……ノル。どうか、したの?」 もちろん、声は聞こえていたから、誰が来たのかは分かっている。廊下を覗き貴方の姿を確認すると、つられて自分も声を潜め気味に問い掛けた。 (-57) 2022/07/19(Tue) 22:38:05 |
【秘】 包帯 タンジー → 命灯癒光 リーディエ/* こんばんは、和風オムでございます。 断るなんてとんでもない。爆撃、嬉しく思いますわ! 39本の鍬形草flower様の無理のないペースで、チャンスがあれば是非お話いたしましょ! ではでは、失礼いたしますわ! (-58) 2022/07/19(Tue) 22:45:52 |
【秘】 包帯 タンジー → 手探り ノル「…………、行くよ。少し、待ってて。」 すっかり忘れてしまっていたが、貴方と明日も描こうと約束したのだった。 しかし、あんな事があったばかりなのに、絵を描いていて良いのかとか。こんな状況で絵を描くためだけに、誘いに来るかどうかとか。 視線を不自然に彷徨わせて迷った後、小さく縦に首を振った。 信じていいのか分からないけれど、疑うこともできなかったから。 一旦パタンと扉を閉めて暫く、すぐに足音を潜めて廊下に出てくるだろう。 (-72) 2022/07/19(Tue) 23:53:53 |
【秘】 包帯 タンジー → 命灯癒光 リーディエ顔を合わせたのは、翌日に大広間で話し合いが行われる前。 きっと、タンジーの部屋ではない何処か。 「リディ……?」 不意に名前を呼ばれて、足を止める。 貴方に向けられる視線は不安げではあるものの、昨日ほど怯えてもいなければ、混乱もしていない。 途切れたように感じた声に、どうかした?と先を促すように首を傾げるだろう。 (-75) 2022/07/20(Wed) 0:18:44 |
【秘】 包帯 タンジー → 手探り ノル貴方が部屋に訪れた時から分かっていたことだが、移動中の明らかに誰かに見つかりたくないと言った様子に。おどける声に、違和感をを感じつつも部屋に入る。 座り込んだのは昨日と同じ、クッションの位置。 開かれたスケッチブックに描かれた、まだ下書き状態の絵に視線を向ける。 「だい、じょうぶ…… じゃない、かも。 」自分で描いておきながら、改めてみると笑ってしまう位に身長の高いノルの絵には反応せず。どちらが描いたのだろう主人の絵に、嫌でもあの部屋のベッドでの光景が脳裏に浮かんでしまい眉を下げる。 主人の絵が描かれていなくたって、絵を描けていたかは怪しいところだ。 (-80) 2022/07/20(Wed) 0:44:29 |
【神】 包帯 タンジーノルが大広間に入ってしまった後、少し遅れてやってきた。 微かに話し声が耳に届いていたから、自然と扉を開ける動作も、足音も静かなものになる。 内容までハッキリと聞こえていなかったので、どの程度まで話し合いが行われていたか分からない。 誰がここに来ているのか。ぐるり視線を巡らせたあとは、静かに話が進むのを待つだろう。 (G5) 2022/07/20(Wed) 0:57:42 |
【秘】 包帯 タンジー → 命灯癒光 リーディエ「どうぞ。……僕で、良ければ。」 話し合いが行われる前だから、確認の結果は聞いていない筈だ。だから拒否はしなかった。 もしも不審な動きをすれば警戒くらいしただろうが、貴方が自分に気を遣ってくれているのが分かるから。やはり、断りなんてしない。 「……リディ、少しは、落ち着いた?」 そんなもの、落ち着けるわけがない。 そう思ってはいるが話のきっかけを掴めずに、このような事しか言えなかった。 (-95) 2022/07/20(Wed) 1:47:38 |
【秘】 包帯 タンジー → 手探り ノル「誰が、やったかなんて。わからない……」 俯いてスケッチブックを見詰めたまま、言いかけてしまった方の言葉に答える。 その答えは、外と中の誰か分からない。とも取れるかもしれない。 しかし昨日は混乱して疑ってしまった位だから。今だって、ここに居る子の誰かがやったのかもしれないも思う気持ちは、確かにある。 「……ノルは。どう、思ってる?」 問い返して、スケッチブックから視線を上げる。貴方を見る瞳は不安げだ。 (-97) 2022/07/20(Wed) 2:04:51 |
【秘】 包帯 タンジー → 手探り ノル「………、」 「そんなの、そう思うに──……」 決まっている。犯人ではないのだとしても、偶然持っていただけだとしても、きっと思ってしまう。疑ってしまう。 それ以上は聞くのが怖くなって、逃げるように視線は再び下へ。 「……わかるなら。聞かせて、ほしい。」 自分をこっそり呼び出したのは、これが理由なのだろう。 本当に見かけた子がいて、本当にその子がやったのだとしたら、許せないと思うから。 包帯を巻いた腕をきつく握って、静かに先を促す。貴方が知っている事を聞くために。 (-118) 2022/07/20(Wed) 14:00:55 |
【秘】 包帯 タンジー → 命灯癒光 リーディエ貴方の笑みは無理をしているように感じた。 落ち着いたように見えて落ち着いていないのは、自分もそうだから。 「怖いけど……よく、分からない。」 答えた口元には、覇気のない薄い笑みがある。 怖いのは今のこの屋敷の状況か、貴方やほかの子たちなのか。 「これから。どう、なるんだろうね。」 そんなのは分からないけれど、見付けなければいけない。 口にする話題はどうしても、昨晩に関連することになってしまう。楽しく話出来ればよかったのに。 (-119) 2022/07/20(Wed) 14:33:26 |
【秘】 包帯 タンジー → ガラクタ モノオキ「……描いて、くれるの?」 紙に向き合い始めた貴方の横から覗き込む。 そして恐らくは、似顔絵なのだろう絵が描き進められていくにつれて、少しだけ表情に怯えが混ざった。 察しのいい人ならすぐに分かったのかもしれない、石に関する怪物。名前やどういったものか、すぐに出てくるほど知識はないけど、いつか何かの本でちらり見た事はある。 普段の貴方と、結び付かないから気付けなかった。違うだろうと、無意識に思っていた。 「それ、は……モノの──」 似顔絵なのか、本当に? 鳴りを潜めていた、夜の出来事からの不安が一気に押し寄せる。自分は今どんな表情をしているのだろう。 『全部石になってしまったら、どうなってしまうのか。』 そう考えてしまうと怖いから。 だから自分の体の一部として肌を浸蝕する石を引き剥がし、自分を傷付ける。貴方が来て、隠した袖の下にも。 「教えてくれて、ありがとう。」 なんとか笑顔を繕って、そう伝える。繕えてないかもしれない。 此方に向けられる似顔絵が、良く描けていたのだとして。 それが理由でこの様な反応になっている訳ではないのは、貴方は分かってくれるだろうか。 (-136) 2022/07/20(Wed) 19:58:50 |
【神】 包帯 タンジー「…………嘘、ユングが?」 クローディオが読み上げた手紙の内容に驚き、目を見張り、小さく声を漏らす。信じられないといった様子で。 直接手紙を見るが間違いなく、それはユングフラウの字だった。 みんなはこれを見てどう考えるのだろう、視線を巡らせる。 (G19) 2022/07/20(Wed) 20:08:53 |
【秘】 包帯 タンジー → 手探り ノル「……嘘」 話し合いの際に、手紙の内容を聞いた時と全く同じ反応をした。伝えられた名前がクローディオでなくとも、同じだっただろう。 しかし、あの場の方が驚きの色が濃かったのは、その時の貴方だけが知る事だ。 「クロが……。ノルは、クロがやったと?」 思ってるのかな。思ってるからこそ、伝えてくれたのかなと。 腕を握る手にますます力が入ってしまう。 (-143) 2022/07/20(Wed) 20:52:47 |
【神】 包帯 タンジー「──なんで、」 手紙の内容を、信じることなんて出来ない。 でも部屋に行く子たちを追い掛ける事も出来ずに、大広間に残っていた。 「……わから、ないよ」 呟いてから、それ以降は黙って俯き続けるだろう。 (G33) 2022/07/20(Wed) 21:29:15 |
【秘】 包帯 タンジー → 手探り ノル「そっか……」 貴方の様子は嘘を言っているように見えなくて。 見てしまったのなら、そう思うに決まっている。自分だってそう思ったし言いかけた。 「僕だって、許せない。なんでって、思う……けど」 話し合いの最中の、貴方の視線に気付く。 ユングは優しいから、クロを庇っているのだと。言葉で言われずとも分かった。 何故が色々あり過ぎて、わからない事だらけだけど。 (-151) 2022/07/20(Wed) 21:44:08 |
【独】 包帯 タンジー本当に、ノルがクローディオの事を見ていたのなら。 逆にクローディオもノルの姿を見ていたのではないか。 もしも、もしもの事があったら困るから。 今日の夜はノルの事を気にかけていよう。何も無ければそれでいい。そうなればいい。 (-154) 2022/07/20(Wed) 21:50:00 |
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