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【人】 休暇中 カウス 甘い、甘すぎるにおいが、料理台の端から届いている。 ───珈琲に砂糖は必要なかったかもしれない。 あのかぎろいだけで、口のなかが甘ったるい。 「あれも。 客の退屈を紛らわせるための策なんだろうか…。」 (8) 2021/07/03(Sat) 21:52:51 |
【秘】 休暇中 カウス → 翠眼の ダビーカトラリーを操る手は、丁寧で、規則正しく そして隠しようもなく機械的で義務的だ。 だから視線を当てる先は皿の上ではなく 同席する青年の横顔になる。 ───何かを探すような翠の目。 底に有るのは、心配なのか、好奇心なのか、或いは… 観察は面白い。答えはわからずとも。 (-54) 2021/07/03(Sat) 23:25:59 |
【秘】 休暇中 カウス → 翠眼の ダビーいい物を見た。 音もなく崩れる眦はほんの刹那だ。 どこかに脇目を振っていた青年には、きっと分かるまい。 「は、ァん。そいつぁ……"師匠"にとっても信用問題だ。 敵を殲滅しすぎない程度に、有用性を誇れなければ 商売もあがったりだろ。 いーよ別に対価なんて。あんたからは、ねだらない。 何せ、退屈しのぎには丁度いいゲームだ。 ……ま。ほどほどに、期待していてくれ。」 (-73) 2021/07/04(Sun) 1:34:02 |
【秘】 休暇中 カウス → 翠眼の ダビー「そうであるならば。」 カトラリのナイフが皿の上に留まる。 静かに、儀礼的に唇の端を持ち上げるだけの微笑で 軍人は青年を見つめた。 「尚更、私の一存で報酬を得る訳にはいかなくなる。」 此れは飽く迄も私的な支援。 軍人としてあるのならばその動きは指一本とて 上の采配に従うべきだ。 それが命令系統というものなのだから。 「てことで、貸しひとつ、な。 せいぜい後々に私が後悔しないような うまい餌でも考えておいてくれよ。"師匠"」 作戦内容自体は、言われる迄もない、とばかりの 涼し気な目付で聞き流し。 ゆるさを取り戻した口許をナフキンで拭う。 (-123) 2021/07/04(Sun) 13:55:47 |
【秘】 休暇中 カウス → 内定者 アンタレスこん、こん、こん。 彼女の船室扉をたたく、ノックの音がする。 それは屹度恭しく彼女に傅く使用人やクルーが 用向きある時に遠慮がちに慣らす音と、変わらない。 「ごきげんよう、Ms. ご在室でしょうか。」 (-126) 2021/07/04(Sun) 14:03:06 |
【秘】 休暇中 カウス → 内定者 アンタレス当然。 開かれた扉の隙には間髪を入れずにこの者の靴が 遠慮なく差し入れられた。 鉄板を仕込んだ硬いつま先は杭のようで 扉を閉めたい彼女の意思を、つらぬくのを難儀にさせる。 「やあ、遊びに来たよ、"アン"? ───にしても無防備だなあ。 従業員相手でもまず応対は扉越しにしろって "お兄様"に習わなかったのか?」 にやにやと口許が綻んでしまうのは 純粋に愉快だからに他ならない。 彼女がもし特殊な行動に及ばぬのならば 開いた隙間から伸びる手が、その肩を押す。 部屋主を中に突き飛ばすことで扉の自由を奪い 強引に入室してしまおうという手口だ。 (-249) 2021/07/05(Mon) 9:28:10 |
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