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【人】 童心 クロノいつも通り集まった食堂にて、 ジャステシアの姿が無い事に少女は首を傾げていた。 ジャステシアやラピスに着いて いつも食堂に来ていたクロノであったが ジャステシアの姿が今日は見当たらず、 きっと先に行ったのだろうと同室のラピスと 食堂へ共に来たのだったが……。 「……ジャスちゃん、どうしたん、だろう……。」 体調不良という話は聞かなかったけれど、 心配げな少女の顔で、朝食を取る事にしたのだった。 (4) 2022/04/29(Fri) 21:11:03 |
【赤】 童心 クロノチョークが黒板を叩く音。 それが何なのかを、知っている。 大人たち≠手伝わなければならないと 言いつけられた自分たちに教えられた、合図のひとつ。 「……」 恐る恐る。 廊下に誰も居ない事を確かめてから、 そっと開いた扉から身体を滑り込ませた。 (*1) 2022/04/29(Fri) 21:26:29 |
【人】 童心 クロノジャステシアが居ない代わりに バットやバラニ、シャルロッテが動くのを傍目に、 こくんこくんと頷いて、大人しく言う事を聴く……のだが 配膳してもらったものに手を付けて、動きを止める。 「 …………スピニッチ 」スープの中に見つけたほうれん草に、一言。 クロノの苦手な野菜だ。 (14) 2022/04/29(Fri) 21:36:13 |
【赤】 童心 クロノ「う、うん……。 えっと、……おう……皇狼?だって」 馴染んだ顔を見て、ほっとしそうな反面 大人たちから与えられた役割を思うと、 あまりほっとも出来ないクロノは、 変わらず陰った少女の顔のまま。 「……大人たちの手伝い……、 わたしに、出来るのかなあ……」 (*5) 2022/04/29(Fri) 21:52:15 |
【赤】 童心 クロノ「…………」 眉を八の字に下げたまま、こくと頷く。 言われずとも今日の狙いが誰なのかは、分かる。 何ならもう、連れて行く準備も整っている様なもの。 厳しくも面倒見が良く優しい上階生を 悪い大人たちに差し出さなければならない事に、 ひどく罪悪感を覚えながらも、 「…………うん。」 やらなければ、怖い目に遭うのは此方だ。 (*8) 2022/04/29(Fri) 22:17:01 |
【赤】 童心 クロノ「……ううん」 大人に歯向かうのは、 いけないことだし、危ないし、怖いことだ。 「ジャスちゃんのことは、わかった、おねがいする。 ラピスちゃん、気を付けてね……。」 自分達も、大人たちに見合う働きをできなければ きっと大人たちの手に掛けられてしまうんだろう。 「……わたしも、がんばらなきゃな。」 (*11) 2022/04/29(Fri) 22:40:12 |
【人】 童心 クロノ「食べ慣れ…… たくさん食べないと、好きになれない……?」 ほうれん草をたくさん食べたくないクロノは、 ほうれん草に埋もれる想像をした。 表情と顔年齢がその嫌さを物語っている。 (44) 2022/04/29(Fri) 22:51:47 |
【赤】 童心 クロノ「うん。あしたも同じ時間に。 ……次は、わたしが、がんばるから」 覚悟を決めるように頷いて、 けれど、トットの言葉にちいさく息を呑んで。 「……にげないよ」 「えい、えい、おー」 同じように拳を突き出した。 (*14) 2022/04/29(Fri) 23:04:20 |
【人】 童心 クロノ「う、うん…… がんばれるときにがんばる……」 今日はほうれん草スープも残さず飲めて、 頑張ったと言っても良いだろう。 そそくさと食事の無くなったトレイを片付け、 ラピスの隣へと戻って来た。 (54) 2022/04/29(Fri) 23:07:24 |
【人】 童心 クロノ「しんちょう……」 これ以上どれぐらい伸びるだろうか。 ラピスと同じぐらいの身長のままで在りたい気もするが、 やはり少し小さすぎる気もする。 (58) 2022/04/29(Fri) 23:14:17 |
【秘】 童心 クロノ → 高等部 ラピス他ならぬ自分達がジャステシアの神隠しの原因になるのだと 作戦会議を通して改めて身に染みて分かったクロノは、 少女の姿で暗い顔をしていたものだが 現金なもので、あなたとベンチで日向ぼっこをしていれば 罪悪感も怖さも、ゆるゆると和らいで来て。 ぽかぽかとした陽気のもと、 チョークの音に、その音のもとを見て、読んで 答えの決まってる問い掛けに、即答しようとして── ──大人びた顔で、悩むような素振りを見せる。 「……わたしは、」 ▼ (-46) 2022/04/30(Sat) 7:00:20 |
【秘】 童心 クロノ → 高等部 ラピスけれどそれも、少しの間のこと。 ぴきぴき、という形の変わる小さな音と共に 先刻までの少女の顔が困ったような顔をした。 「治したい……よ。 ばけものとか、きもちわるいとか、 いわれるの、やだもん」 「なおしたい、けど…………」 言いながら俯いて、言葉を詰める。 治したい気持ちは間違いないけれど、 けれど治すことを恐れて、歯切れ悪く言葉を紡ぐ。 「……みんなとずっとたのしく生活したいから、 なおしたくない……」 ……治療の過程にあるもの、目先にある、 “大人たち”の手と目を、恐れていた。 (-48) 2022/04/30(Sat) 7:18:02 |
【秘】 童心 クロノ → 高等部 ラピス綴られていく文字を俯きがちに見つめて、 「…………」 綴られていく文字を最後まで読んで、 ゆっくりと頷いた。 「…………うん。ちゃんと治るなら……。 あとで、また、みんなで たのしく遊べるかも、しれないもんね……。」 言いながらも不安が晴れないのは、 治療が本当に効果を出すのだろうかという疑心と、恐怖から。 「こわがってばっかじゃ、だめだよね……。 治療が終わったらたのしいことが待ってるって 思ってれば、こわくないのかなぁ……」 (-64) 2022/04/30(Sat) 13:43:05 |
【秘】 童心 クロノ → 高等部 ラピス「…………うん。 ありがとう、ラピスちゃん。」 不安は抱えたまま、それでも小さく笑ってみせる。 大人たちに見合うはたらきをしなければ、 自分達も大人たちの手に掛けられてしまうのだろうから 頑張らなければ、いけない。 「……ラピスちゃんは、どう? ラピスちゃんは、病気、なおしたい?」 みんなが治れば、と書いてくれた手前 そのみんなに、あなたはちゃんと入ってるだろうけれど。 あなたの気持ちも聞いてみたくて、同じ事を訊いてみる。 (-77) 2022/04/30(Sat) 18:34:17 |
クロノは、中庭で花を見ている。 (a30) 2022/04/30(Sat) 18:45:02 |
【秘】 童心 クロノ → 高等部 ラピスあなたの病気のことは、ちゃんとは知らない。 声を出さないのか、出ないのかも知らない。 でも治したい気持ちがあるなら良かった。 「……ラピスちゃん、 ひとつ……約束しよ」 「ここを卒業して、外に出たら、 外でまた会おうねって、約束。……どうかな」 あなたはもう18歳で高等部で 多分自分より早く、此処から出るだろうから。 自分が治療にちょっと前向きになるために、 あなたも周りを優先させながら、 あなた自身の事もちゃんと治そうと思えるように。 不安を顔に映しながら、小指を立てた。 (-93) 2022/04/30(Sat) 20:05:14 |
【秘】 童心 クロノ → 高等部 ラピス重ねられた小指を少しだけ絡めて 嬉しそうに笑う顔は、分かり易く老ゆ。 チョークが黒板を叩く音を聞いて。見て。 「うん」 「……今度、教えてほしいな。 わたしはいつでも、大丈夫だから」 嗄れた声があどけなく言って。 ちいさく苦笑をして、ぴきぴきと顔が若さを戻していって。 溜息の様に吐いた息で、 あなたと共に、暖かな空を今しばらく見上げていたことだろう。 (-99) 2022/04/30(Sat) 20:40:48 |
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