情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [メモ 匿名メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
【秘】 陽炎 シロマ → 甚六 カナイ数度、瞬きをする。 そんなことは想像もしていなかったと言わんばかりに。 「……っはは!殺すなんてとんでもない!」 笑い飛ばす少女の瞳は誰も映さない。否、映せない。 過去の人間は、未来を見ることさえできない。 過去になった人間なら? 「ちゃあんと牧夫だって出席簿に載ってるよ。 誰一人仲間外れにするもんか。 」現実における生死の話をせず、自分の尺度でだけ話す。 標的は全員≠セと。 この死者は、生者の尺度を理解できなかった。 「……ねぇ、ずっと一緒にいようよ。 こんな生き辛い場所じゃなくてさ、もっと素敵な所で。 好きなことをして過ごそうよ。 そこでは男だからとか、女だからとか。 誰にも言われない───いや、言わせない」 手を重ねたまま、十七歳の少女は願う。 「ねえ、」 ほんの一瞬、目を伏せた。 だけど先生だから、貴方の目を真っ直ぐ見据えて──── ▽ (-5) 2022/07/10(Sun) 21:36:20 |
【人】 陽葉 シロマ>>2:62 >>2:63 マユミ 「き……ら、き、ら、ひ、か、る……」 目を伏せ、うろ覚えの歌詞でオタマジャクシの後を追う。 演奏が終わり、ややあって目蓋を開けた。 「ありがと。 やっぱりきらきら星は弾ける人が多いんだねえ」 水筒を隣の椅子に置き、ゆっくりと立ち上がる。 壁に貼られたまま朽ちた掲示物を見ながら、美術館の中を回るように歩き出す。 「……あと、牧夫が見つかった時もありがとね。 私はああいうの、わからなかったから助かったよ」 知っていれば、現場の保存をしたのだろうが……白間は、指摘されるまで気付かなかったから。 暫く歩くと、ピアノ側に置かれていた専用の椅子に腰を下ろす。 「多分弓道部で色々あったから、知ってたんでしょ? 思い出したい記憶でも無いだろうにさ。 辛いこと、思い出させちゃったんじゃないかって……」 (1) 2022/07/10(Sun) 21:58:06 |
【赤】 陽葉 シロマどこかの教室で、少女が教鞭を執っていた。 「 鳥飼 。」「 夢川 。」「…… 司馬 。」名前の増えた出席簿を満足気に読み上げ、閉じる。 前回との違いは、更に名前が増えたことと──窓から見える夜空が、白み始めてきたことだろうか。 「学校って感じ、出てきたな〜。良い調子!」 笑顔で頷けば、窓へ視線を向ける。 その横顔には僅かに哀愁が漂っていた。 「……急がないとね」 (*1) 2022/07/10(Sun) 22:12:28 |
【秘】 甚六 カナイ → 陽葉 シロマ夏の香りが遠ざかる。 一つ一つが、少女の瞳を翳らせていく。 きみが言葉を重ねるほどに、暗い色を募らせる。 「やっぱり。きみが まきおを殺したんだな」 ぽつ、ぽつ。ちぐはぐで、噛み合わない二者面談。 死者の尺度を生者は理解できない。 そのまったく反対が、きみに齎されたように。 「なぁ きみは」 「あの子たちまで、連れてく気なのか」 重なった手は、熱を持っている。 深く淀んだ断絶がそこに横たわっていることだけを、感じ取る。 「 …… ぃ」 視線が地に落ちる。 不出来な、何もできない生徒の声が、 ▽ (-29) 2022/07/11(Mon) 0:38:39 |
【秘】 陽炎 シロマ → 甚六 カナイ「……どうして?」 寂しそうな相貌が貴方を見下ろした。 何故殺したなんて、言うのだろう。 何故良くないなんて、言うのだろう。 「皆連れて 来れば 、皆一緒にいられるよ。卒業したって、ずっと一緒。 寂しくなんて、ならないよ? なのに、どうして」 連れて行く、ではなく。 連れて来る、と少女は言った。 貴方だって、もう此方側なのだから。 過去に留まれば、未来を見ることは叶わない。 将来を奪うことに他ならないことを、少女は理解しない。 「……誰か嫌いな子でもいるの?」 返ってきたのは、的外れな疑問。 皆と一緒に居たくない理由なんて、それしか思い浮かばない。 (-48) 2022/07/11(Mon) 10:22:57 |
【人】 陽葉 シロマ>>2 マユミ 「私は……う〜ん……」 尋ねられれば、こちらも歯切れを悪くする。 どう言ったものかと、言葉を選んでいた。 「まだ実感が湧かない、って感じ? 自分より気が動転してる人がいると逆に冷静になれる、みたいなこともあるだろ?」 それにさ、と言い辛そうに口を開く。 貴方の横顔へ、伺うように視線を向ける。 「……外に出られないってことは、多分外からも入れないんじゃないかと思う。 ってことは、だよ。 犯人がこの中にいるってわけだから。 そっちの方が気掛かりでね」 嘆息と共に、鍵盤へ指を伸ばす。 ……偶然、鳴らない箇所だった。 「牧夫と誰かと揉めてるなんて、聞いたことも無いし。 あいついじめとか、家同士の諍いとか、そういうのとも無縁じゃないか。 揉め事なら私の方が有り得るよ」 (17) 2022/07/11(Mon) 10:50:08 |
【神】 陽葉 シロマ『またか。……嫌になるね、ほんと』 親戚の少女が死んだと知って、狼狽はしなかった。 やはりどこか他人事で、死を実感できない。 『裏道にも何かあったのかと思った。 ひとまず怪我してないなら、それでいい。 あと栗栖も見当たらないんだね? 私の方でも探してみるよ』 新たな遺体の様子を文字で見ても、心は波風立たず凪いでいる。 『もう何があってもおかしくない。 歩き回る以上は、マユちゃんもいつ何があっても良いように身構えていて。 裏道回収したら、最初に集まった教室に戻ろう』 (G12) 2022/07/11(Mon) 15:20:38 |
【赤】 陽葉 シロマ少女は真剣に、時折相槌を挟みながらその話を聞いていた。 生徒の悩みを解決しようと、真摯に努める教師の様に。 「……ふぅむ。同意の上でも、となれば。 原因は単純だ、只怖かったんだろうね。 人間は本能で死ぬのが怖いのさ。だって、死んだことが無いんだから」 最初に感じたのは冷たさにも近い熱さだった。 脚が燃えるように熱くて、次に喉を焼く痛みにのたうち回った。 焼けた肉の臭いがする。 「御国の為に命を捧げよう、なんて教わって。 そう思っていたけれど──実際死ぬ時は、本当に恐ろしかった。 理由なんて無いんだ、 とにかく苦しくて…… 熱 く て 「…………、……」 教卓が視界に入る。そこで自分が俯いていることに気が付いた。 嗚呼いけない。先生なのだから、前を、生徒を見ていなければ。 (*4) 2022/07/11(Mon) 15:42:02 |
【赤】 陽葉 シロマ「…………苦しむ、時間が……長ければ、それだけ恐ろしく思う時間も長くなる。 即死とか、それに近い死に方ならきっと怖がらせないんじゃないかな」 ゆらり、顔を上げた。 額に汗が滲んだ気がして、手の甲で拭う。 当然、何も付かなかった。 「ただ、即死は見た目が酷くなりがちだ。 綺麗なままにしたいなら、足を縛っておくか、高い所から…… あ。 」自身の髪を指し示す。 「そのリボンで小指と小指繋いでみたらどうだろう、 それに……一緒なら、飛び降りても怖く無いかも」 きっと生者がいれば、そんなことはないと反論するであろう提案をした。 (*5) 2022/07/11(Mon) 15:43:11 |
【秘】 陽葉 シロマ → 不知 ミナイぱき、ぱき。 校舎裏で、枝を折る音が続いていた。 明らかに木に登って折ってきた太さの枝を持ち、少女が細かい枝を取り除いている。 ぱき、ぱき。 暫くして、身の丈よりも長い木の棒が生まれた。 (-73) 2022/07/11(Mon) 19:46:58 |
【秘】 甚六 カナイ → 陽葉 シロマ「き、らいな奴なんて」 まるで見当はずれの問い。 どうしてそんなこと言うんだ。 どうして、“どうして”なんて言うんだ。 カナイはぐるぐる考える。 些細で大きな、言い回しの違いに気づく余裕もなく。 「ぃ いるわけない、 だろ 」ケン、と力なく喉に引っかかる咳をする。 どうやったら分かってもらえるんだろ。 「……ぁぅ。 そうじゃ、のぉて……」 ああ、むりかな。 むりだよな。 ぼくってそういう、やつなんだし。 (-94) 2022/07/11(Mon) 22:09:03 |
【秘】 陽葉 シロマ → 甚六 カナイ「だよねぇ、皆良い子だ。 だから深雪も“離れ離れは嫌だ”って思ったんだろうしね」 うんうん、と場違いな頷きを返す。 話が噛み合わない。 丁度、ラジオの波長がずれているかのように。 「……実を言うと、最初は生徒が一人いれば良いやって思ってた。一人でもいれば、先生はできるし。 でも──深雪が皆一緒が良いって言ったからさ。 多いに越したことはないかな、と思って」 全員を狙う理由はその程度。 その程度で、少女は青年を死に至らしめた。 いや。 殺した自覚さえ、未だ無い。 「初めてできた生徒の頼みだもの。 ──私、叶えてあげたいんだ!」 その笑顔は、普段の大人びた雰囲気など微塵もなく……年相応に無邪気だった。 (-95) 2022/07/11(Mon) 22:46:37 |
【人】 陽葉 シロマ「あ、」 硝子の割れた音の方へ向かっていると、見覚えのある帽子が落ちていた。 硝子を踏み、拾おうとして──永瀬の言葉を思い出した。 そっと離れて、窓の方を見る。 破片で怪我をしないように気を付けつつ、窓から下も覗き込んだ。 「……ま、君はそんな死に方しないよね」 姿勢を戻し、スマートフォンを取り出す。 さて、どうしたものか。 少女は暫し考えていた。 (29) 2022/07/12(Tue) 7:46:54 |
【秘】 甚六 カナイ → 陽葉 シロマ「…… ぇ」 なんで みゆき が? 霞がかる頭。胃の辺りがふわ、と浮く心地。 きみの見せる、少女らしい、他愛無い笑顔と正反対に。 青ざめた唇を震わせて、くしゃ、と顔をゆがめて。 「わ」 「 ……わ からん 、ょ」「 こずちゃんの 言うこと 」ひそまった瞳は渇いている。 涙の膜が張ることも、ましてや零れ落ちることもない。 泣き方を忘れてしまったそこだけが、いやに枯れた大人びて。 「ぼくには、わからん……」 でもやっぱり、カナイは。 情けないカナイでしか、なかった。 『ねーちゃん』も、うまくやれない。 (-113) 2022/07/12(Tue) 12:31:32 |
【秘】 不知 ミナイ → 陽葉 シロマ「梢くん、何をしているんだい?」 いくつかの別れをした、いくつもの停滞を見てきた。 彼らは生きるのをやめたものたちだった。 勿体無いなぁ、勿体無い。 一人校舎裏を訪れた薬袋は音を便りにあなたを覗きこんだ。 「木登りは得意だった?」 羨ましいなぁ、なんて。ないものねだり。 (-115) 2022/07/12(Tue) 12:57:51 |
【秘】 陽葉 シロマ → 不知 ミナイ声に顔を上げる。 ああ、と表情を緩めて枝を示した。 「栗栖が見当たらないだろう? 探し回ったけど……後はもう、池くらいしかないと思ってね。 これで底をこう、つんつんする」 口振りからして、最早生存を諦めているのは確かだった。 人間は池の底で生きていけないのだから。 「木登りは 今も 得意さ。大人っぽさを売りにしたいから、内緒だけどね」 過去形であることを訂正するように、冗談めかして付け加える。 (-117) 2022/07/12(Tue) 13:15:09 |
【秘】 陽炎 シロマ → 甚六 カナイ繰り返し、伝えた筈だ。 本心を、貴方に明かした筈だ。 なのに返ってくるのは、拒絶ばかり。 「……、伝わらないかぁ」 その笑顔に影が差す。 理解されないことは、誰だって寂しい。無論、それは死者も同じ。 だと言うのに、分かり合えない。 どうしてだろう。 「同じ人間でも、分かり合えないんだ。 直ぐに分かってもらうのは難しいよね。 もしそんなことができるなら、戦争だって起こらなくて……私だって焼けなかったんだから」 しかし。 「でも、大丈夫」 ここで諦めてはいけない。 何故なら────、 ▽ (-130) 2022/07/12(Tue) 14:32:18 |
【秘】 不知 ミナイ → 陽葉 シロマ「そう、だね。彼見つからないね。 誰かさんのように迷子になっているのかも」 この誰かさんは。誰のことでもあり、誰のことでもない。 「でもそんな簡単に人が池に落ちるわけなんてないだろう? ゲームや映画じゃないんだから。 梢くん、特別心配しすぎじゃあないのかい」 ころころと笑って、暗い表情を見せずに。 体力がなく登れないその木を瞼の裏に浮かべながら、一歩近づいた。 「そんなことで幻滅する人はいないよ。 でもそんなところまで気を使ってるなんて、流石だね。 …ボクさ、実は梢くんの雰囲気が好きで真似していたんだ。 その振る舞いや、格好良さ。お手本にしてた」 親が町で不審がられていること。 町の人からの視線、謂われない暴言もうけたことがある。 少し似ていると思っていたキミのその生き方は、ボクのひとつの、目標だった。 「でもこの見た目で、格好つけても心配されてしまってね。 イケメンと呼ばれるのに、全然うまくいかないんだ。 まだまだ精進が足りないな」 (-133) 2022/07/12(Tue) 15:31:33 |
【秘】 陽葉 シロマ → 不知 ミナイ「私もそう思うよ? ただ、後はもう山の中と池の中くらいしか残ってる場所が無い。 この暗さで山に入るのは危ないし、消去法さ」 貴方の笑顔は、何だかいつも通りに見える。 こんなことがあった直後で、いまだ問題は解決していないというのに。 繕っているのか、それとも……いや、繕っているのは己も同じか。 「皆がそんな薄情な子じゃないって、わかってはいるけどね。 どちらかと言えば、そう意識することで己を保ってるみたいな感じなんだ。 でも……うん。そう言われると嬉しいよ」 ありがとう、と慣れた言葉を口にして。 「……確かに、体格や体質はどうしても大きいな。 格好良さって、そんなことだけで決まらないのにさ」 ふと、気弱な彼のことを思い出す。 皆は彼を意気地なしと呼んだけれど、私はそう思わなかった。 (-135) 2022/07/12(Tue) 16:27:17 |
[1] [2] [3] [メモ 匿名メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了 / 最新