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【妖】 路地の花 フィオレあなたよりも遅く寝たから、あなたより目覚めるのも遅かった。 その部屋にはもう姿はなくて、きっと仕事に向かったのだろうと思った。仕事をフけるような人間でないと知っていたから。 冷めた残り物を口に運んでから、袋の中に入れたままのネックレスを握りしめた。 あなたはこれがお揃いのものだなんて知らなかっただろうけど。 「……もし、あなたが捕まったとしても」 「私、泣かないわ」 「それが今生の別れになるわけじゃないんだもの」 「……そう、よね」 嫌な予感はずっと、胸の奥で燻っていた。 ($0) 2023/09/20(Wed) 21:22:08 |
フィオレは、報告を聞いて…目元を拭った。それでも、絶望はしなかった。 (a1) 2023/09/20(Wed) 21:39:00 |
【秘】 暗雲の陰に ニーノ → 路地の花 フィオレ貴方からの会いたいの気持ちを聞けば、じゃあいっか〜なんて機嫌よく笑っていて。 カッサータと聞けばしばらくぽくぽく……と考える。 けれどその内に思い当たる者があれば「あ!」と声を上げて。 「オレもおいしくてあれ好き! ねえさんあのお菓子好きなの?」 「作るのはむずかしそ……、……」 「……いや、でもぜって〜作る! 大丈夫!この世で一番おいしいの作るから、そのうち! 待ってて!」 貴方の期待を感じ取れば、できないとは口にしなかったししたくなかった。 男はぐっと拳を握って決意を滲ませている。 で、その後に続く"兄"の話には、そうなんだな〜って笑いながら。 やっぱり少し寂しさは感じたけれど、二人が明るい世界にいることが嬉しかったから遠くに置いた。 そうして手放しに寄せられた信頼を感じ取れば、もちろん笑顔で。 [1/2] (-11) 2023/09/20(Wed) 22:01:26 |
【秘】 暗雲の陰に ニーノ → 路地の花 フィオレ「──任せて!」 「ねえさんが逮捕されそうになったときには、 いちばんにオレが助けるよ!」 この世の掃き溜めの隅。 蹲って時に貴方に縋り震えていた存在は、もう弱くなどはないから。 法の下で貴方を守る力はにいさんよりきっと強いなんて信じて、言葉を躊躇いなく形にする。 信じていたんだ。 何も知らなかった。 あの夜までは。 「……よしっ、じゃあそろそろ行こうかな。 夜とか戸締りには気を付けてね? ねえさん」 [2/2] (-12) 2023/09/20(Wed) 22:04:12 |
【神】 路地の花 フィオレ「相変わらず、忙しそうね。ペネロペ」 少しだけ目の周りを赤くさせた、アソシエーテの女がアジトに顔を出した。1日ぶりのその姿は、以前とそう変わりのないものだ。 特にわからない仕事を手伝うわけでもなく、適当な席に腰掛けている。 邪魔はしないほうがいいことくらいはわかる。 「…カンターミネが捕まるなんて、って言いたいけど」 「なんていうか、まあまあ妥当な人選よね」 やってることがやってることだったから、軽口が出た。 (G5) 2023/09/20(Wed) 22:08:39 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 渡りに船 ロメオアジトに来てはいるが、今は買い出しに出ている女からのメッセージ。 いつものように、また唐突に送られたもの。 『あとで、時間くれる?』 『少しだけ』 (-71) 2023/09/21(Thu) 0:23:51 |
フィオレは、買い出しから帰ってきたのち、新たな報告を聞いた。 (a4) 2023/09/21(Thu) 0:52:42 |
【秘】 渡りに船 ロメオ → 路地の花 フィオレ『時間?』 『OK。いつでも』 すぐに簡素な答えが返ってくる。 この男の言う事だから、本当にいつでもいいのだろう。 (-80) 2023/09/21(Thu) 1:12:15 |
フィオレは、ペネロペの言葉に、ただ小さく頷いた。 (a5) 2023/09/21(Thu) 2:18:52 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 渡りに船 ロメオ多少動けるくらいには落ち着いてから。 あなたをメッセージで別室に呼び付けている。 あまり使われていない予備の小さな会議室。 たまに昼寝だったり休憩だったりで使う人がいるくらい。 目はまだ涙で濡れて、おさまってはいないようだったが。 (-110) 2023/09/21(Thu) 3:05:17 |
【妖】 路地の花 フィオレ夜。鍵を締める主の姿もないその部屋に戻って。 ローテーブルに買ってきた夕飯を置き、浮かない顔のままソファに寝転がろうとしたところで。 ベランダの花が目に入った。 「……そういえば、テオがいないから…お水、あげられてないのよね」 とりあえず今はジョウロで土を湿らせたらいいだろうか。詳しい園芸の知識が得られたらいいのだけど。 備え付けられているジョウロに水を汲んで、土に軽く水をやった。根腐れという概念くらいなら知っているから 上げすぎないようにして。 「帰ってきた時、枯れてたら悲しいもの」 「…お世話、してあげないとね」 ($1) 2023/09/21(Thu) 3:11:05 |
【秘】 渡りに船 ロメオ → 路地の花 フィオレ「いた」 キィ、と音を立てて開く会議室の扉。 それを潜って貴女の姿を確認すれば、 何を言われるより前に、貴女の隣の椅子を引いて座る。 「食べな〜」 そうして唐突に、持っていた紙袋を1つ机の上に置いた。 中身を出す。ふかふかのボンボローニだった。 「疲れた時と、厳しい時と、とりあえず落ち込んだ時……」 「甘いもんって効きますからね。なんでか知らんけど」 買った時は揚げたてだったんだけどさあ、と 机に頬杖をついて。 「………………………………」 「話は落ち着いてからでいーんで……」 そう言って、貴女の言葉を待っている。 (-113) 2023/09/21(Thu) 3:46:00 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 渡りに船 ロメオ「……」 本当はもっと軽い気持ちで、あなたに会うつもりだった。 気を許している人たちが軒並み捕まったり、いなくなったりして。心細かったから。 けれど今は……無念と、情けなさと、ぐるぐると濁った感情ばかりが渦巻いて。 口角を上げるどころか、目線も合わせられずにいたけれど。 「……わざわざ」 「買ってきてくれたの?」 砂糖がまぶされた、まだ温かいそれを。 言われるままに手に取って。暫く、そのまま見つめている。 少しだけかすれた涙声が、ぽつりとつぶやいた。 「……パンを持っていくと、すごく喜んでくれたの」 「スラムの子も、養育院の子も……」 ボンボローニを真ん中で分ける。中のクリームはまだ熱いだろうから、ふわりと湯気が出て。 ▽ (-115) 2023/09/21(Thu) 4:17:59 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 渡りに船 ロメオ「……この子達にも、私が救ってもらったように…素敵な未来がありますようにって」 「おもって、たの」 口が、止まらない。落ち着いてから、って言ってくれているのに。 「……私、馬鹿みたい」 「この法律で、子供たちを助けてくれている人に何かあったら……守ってあげようって、言ってたのよ」 「それより前から、あの子達は……苦しんでいたのに……、ッ…」 ひっく。肩が震えて。嗚咽が漏れる。 送り出した子達、ひとりひとりにお別れ会を開いたことも。一緒に遊んだ思い出だって残っている。 なのに。 「送り出した先に未来がないなんて、思わないじゃない……っ」 ぼた、ぼたと。大粒の涙がボンボローニの上に落ちる。 後悔の気持ちは、抑えようもないものだった。 せっかく気を遣ってくれたあなたの前で、みっともなく泣き喚いている。本当に、嫌な女だと思う。 (-116) 2023/09/21(Thu) 4:18:38 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 黒眼鏡「なぁに、寝ぼけてるの」 知らない名前で呼ばれて、おかしそうに笑う。 考えれば、たまに抱き締めながら眠る時は同じように寝ぼけたような事を言ってたような気もする。 正確には。自分も眠かったから、覚えてはいないのだけど。 「大丈夫かって、聞きたいのは私の方よ」 「……あなたも、ニーノ……フレッドも、捕まったって聞いて…気が気じゃなかったんだから」 わざわざ様子を見に来てあげたのよ、なんて。恩着せがましい言い方はわざとだ。 (-117) 2023/09/21(Thu) 4:23:26 |
【秘】 黒眼鏡 → 路地の花 フィオレ「いやここ、寝る以外することねえんだよな。 取り調べも変なのしかこねえし」 ふああ、と大あくびをして、腕を伸ばしたり肩を回したりと軽く体をほぐしだす。 普段運動していなさそうなわりにまだしっかりと太く引き締まった縄のような筋肉が、 動きに合わせて浮かび上がる。 「まあ見ての通り、男前になっただろ?」 ハハハ、なんて笑い声は、牢獄の中で軽く響く。 様子を見に来た、という言葉には、ありがてえ、なんて十字を切ってみたり。 …だがニーノの名前が出れば、少し身を乗り出した。 「らしいな。あいつ大丈夫なのか? 悪ぃが様子みてやってくれよ」 (-121) 2023/09/21(Thu) 5:05:44 |
【秘】 渡りに船 ロメオ → 路地の花 フィオレ「おう。オレも食べたかったんで」 「移動屋台で売ってたんだよ。ラッキーだな」 貴方が手に取れば、自分もお構いなしに 紙袋の中身を取り出した。 「…………うん」 「うん」 貴女の口からとつとつとこぼれる掠れた声は、 貴女の今まで抱いてきた祈りを、願いを、想いを。 そして、無念と後悔を。 ターコイズブルーから溢れた大粒と共に流していく。 ロメオはそれをボンボローニを齧りながら、 砂糖の付いていない方の手で貴女の背中を摩って聞いていた。 「泣きな〜」 「仕方ないよ。悪人ってウイルスみたいに湧くんだから」 「潜んで蝕むもんなんだよ。オレらみたいに……」 「抗体のない女子供から狙われていくんだよ。 胸糞の悪い話だね……」 あんたは悪くないよ。 抵抗できない子供も悪くない。 悪いのは、わるいひとなんだよ。 そんなことを言いながら、貴女の背中を摩り続けた。 (-156) 2023/09/21(Thu) 10:26:31 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 暗雲の陰に ニーノ「フレッド」 牢越しのあなたに、声を掛ける。 赤縁のメガネに緩く結んだ髪は、いつもと印象が違って見えるだろうか。 悪意のない逮捕だとは聞いていたから、何事もなければいい。そんな気持ちを抱きなからここに来ていた。 (-160) 2023/09/21(Thu) 10:52:52 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 徒花 テオドロあなたへの祈りは届かなかったのだろうか。 もしかすると、あなたが何かを守った結果がこれなのかもしれないが。 何にせよ、女のうかない顔は変わらない。 ガラス、もしくは牢の檻を一つ挟んで。あなたの姿を見ていた。 「テオ……」 (-163) 2023/09/21(Thu) 11:03:32 |
【秘】 暗雲の陰に ニーノ → 路地の花 フィオレ/* お声がけありがとうございます、ねえさん来てくれて嬉しい…! ただ申し訳ありません。状況について今不確定なところがありますゆえ、もう少し確定次第のお返事になりそうです……お時間いただきます…… (-177) 2023/09/21(Thu) 11:49:29 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 暗雲の陰に ニーノ/* ご連絡ありがとうございます! 墓下組はみんなそうだろうな…と思ってるので、置くだけ置かせていただいた次第です…! ごゆっくりお待ちしています…すこやかであれ… (-198) 2023/09/21(Thu) 14:40:05 |
【秘】 徒花 テオドロ → 路地の花 フィオレ「心中お察ししますが。 よくもまあ俺のツラを拝みに来ましたね」 両の腕を背に回して、気だるそうに見ている。 事実、己はやりたいようにやって、 その結果牢にブチ込まれただけなのだから。 だから言ったでしょう。互いに傷つくばかりだと。 「……心配しなくとも。 取り巻くものが変わり始めているということは…… もう一歩、先に進めるということでもあります」 「俺に会いに来ることがその足掛かりになるなら、 まあ、咎めはしませんよ。俺だって」 (-250) 2023/09/21(Thu) 20:37:00 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 徒花 テオドロ「……何だか気が抜けそう」 流石に見た目は誤魔化せるように、スポーツキャップに黒のクロップドトップス。下は短めのホットパンツ姿。目元はカラーサングラスが彩っていた。 胸元で、花のネックレスが揺れる。 「面会出来るなら、様子くらいは見にくるわよ。 無事の確認くらいはしたいもの。私だって」 「それに今は、やらなきゃいけないことが出来たから」 エネルギーは貰えるだろうと思ったのだ。現状がどうあれ。 その表情は、浮かない様子こそ変わらないものの。強い、強い決意を瞳に秘めていた。 そこに甘さは、ひとかけらすらもない。 「私は自由に動けるうちに、やれることをするつもり。 あなたが動けない分もね」 (-258) 2023/09/21(Thu) 21:08:30 |
【秘】 徒花 テオドロ → 路地の花 フィオレ「あんたの助けになれるんだったら、 いつでもこの顔を見せてやりますよ」 なるべく元気そうなそれが良いだろう、と、 疲れや痛みはできる限りは隠しておくべきだ。 「俺も……考えるべきことが多いですからね。 小さいころ。臓器売買の為に、 幼馴染と共に攫われたことがあって」 「恨んでこそないにしろ、 それが今の俺の人格形成に…… 多大な影響を与えたことは間違いありませんから」 (-292) 2023/09/22(Fri) 1:17:57 |
【秘】 路地の花 フィオレ → オネエ ヴィットーレ「もう、タバコには気を付けてって言ったのに。 あの家具だって探すの大変だったんでしょ?」 普段通りの言い方をするのなら、それに乗ることにする。 実際あのお店にはこだわりの家具があったはずだから、思い出がなくなってしまったみたいで寂しい。 あなたがファミリーのことも、お客さんのことも大事にしていたことをよく知っている。 だからこそ、傷が痛々しい。 自分以外の皆を守ろうとしてできた傷。 心が痛まないわけがなかった。あなたのことが大好きだから。 「なるべく、楽になれるようにしていて。 ……何ともないなんて強がりは言わなくてもいいから。私の前でくらい、弱音を吐いてくれたっていいの」 「うん、大丈夫。 私は捕まらないわ。ヴィーを泣かせたくないもの」 「それに、皆に比べて……それらしいことは全然、出来てないんだから」 目星だってつけられてない…と思いたいけれど。 難癖をつけて腕を掴まれることだってあるんだろうから、過信は出来ないが。 安心させたい気持ちと、申しわけない気持ちが綯い交ぜになって眉は下がった。 (-299) 2023/09/22(Fri) 1:56:28 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 徒花 テオドロ「嬉しいこと言ってくれるのね。 もし怪我をして頬が腫れてたって、"男前になったわね"って笑ってあげるんだから」 どうせ傷付くことが分かっているなら、和らげる術はいくつか持っておいて損はない。 何事もなくあれ、と思うのは この状況では望み薄であるだろうし。 そこまでは、何とか笑みを浮かべることが出来た。 けれど。 「……臓器売買、誘拐?」 その言葉はどうしたって、今の彼女には過敏に反応せざるを得ないものであった。 心臓が冷えたような感覚。 聞いたばかりのニュースがフラッシュバックして、奥歯をギリと噛み締める。 「そう、だったの」 「結局無事……だったのよね?」 (-301) 2023/09/22(Fri) 3:06:31 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 黒眼鏡「それはそうでしょうけど」 「夢を見てたんじゃないの、寝言いってたわよ。 知らない人の名前みたいだったけど」 それは追い詰められたり、ストレスが溜まっているんじゃないかという懸念。 あなたのことは信頼している以上に、家族のような存在として心配している事だって多いのだ。 懐かしい気持ちと同時に、その傷に目を伏せたりして。 「そうね、身体は相変わらず逞しいし。 タブレットに向かってる時よりずっと男らしく見えるわ。勲章って傷じゃあないでしょうけど」 冗談めかして。 大袈裟ねえなんて笑いながら話をして。 弟の話になれば、眉を下げる。 まだ、様子を見に行けてはいない。ただ。 「一応、保護目的で拘留されてるって話は聞いてるから…… よっぽど変なことはされないでしょうけど…」 「うん、そのつもり。任せて」 「きっとこんなところじゃ、悪意がなくたって不安になっているはずだもの」 (-302) 2023/09/22(Fri) 3:12:34 |
【秘】 オネエ ヴィットーレ → 路地の花 フィオレ「次からは気をつけるわ。 思い出は……また積み重ねてくしかないわねぇ。」 取り寄せた家具も幾つかある。 貴方とカタログを見て選んだ家具だってあったかも。 全て大切な思い出のある、数年来のお店の従業員達。 それら全ての思い出を消してしまうために、火をつけた。 思惑は見事達成したが……決して嬉しい気持ちばかりではかった。 「……ありがとうね、キャシー…… ごめんなさいね、アタシ、強がるのが癖みたい」 「…………貴方も」 「みんなのためにたくさん頑張ってるじゃない。 最近だって、皆にとっての悪いやつを見つけてくれたでしょう? ……貴方も立派な家族よ。だから、気をつけて。」 ヴィットーレは貴方が貴方なりに頑張って来たことを知ってる。 文字が読めずとも、難しい話がすんなり理解できずとも。 貴方は貴方に持てるもので、ファミリーを支えてくれたことも。 出来てない、なんてことはなくて……だからこそ、心配だ。 貴方はヴィットーレにとって、孤児院に住まう弟妹達のように 大切な家族なのだから。 (-307) 2023/09/22(Fri) 6:30:07 |
【秘】 黒眼鏡 → 路地の花 フィオレ「覚えてねえな、まあ悪い夢だろ」 なんだそりゃ、なんて笑いとばす。 いつも通り、なんでもないように。 大きく伸びをすると同時、わざとらしく力こぶを作って見せる。 「いつだって喧嘩できるよーにしてるからな。 カポの仕事じゃ使わんから、まあ、無駄な筋肉なんだが」 あなたは部屋にちらばる乱雑な荷物の中に、トレーニング用のあれやこれやが溢れているのを知っている。 体を維持するために、彼の少ない余暇のいくらかを費やしていることも。 「保護ね。 あいつは巻き込まれてほしくなかったんだがな」 眉をしかめながら、そうだ、とかるく膝を叩く。 「お前が顔だしゃ元気になるさ。 あ〜、うちにあるものなんでも使っていいからな。 鍵開けっ放しだから」 ついに住処まで放りだし始めた。 (-334) 2023/09/22(Fri) 9:22:47 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 渡りに船 ロメオ「本当に……本当に、ひどい……」 「近くで、笑ってるのも……将来の夢を語る姿も、見ていたはずなのに……っ」 あの男にとっては、それすら取るに足らないことだったのか。 何の意味もないただの音に過ぎなかったのだろうか。 自分がスラムにいた時から、臓器売買は行われていたらしい。 幼い頃の私や弟が無事だったのも、きっと運が良かっただけで。 被害がなかったから良かったなんて口が裂けても言えなくて。 頭をあなたの肩にくっつける。肩口をじわじわと濡らしてしまって。 「許せない……」 「許せないの……」 ファミリーの前でさえ、どんな仕事の後であっても。喜怒哀楽の喜楽ばかりを見せていた女の。 絞り出すような、怒りと悲しみの滲んだ声だった。 (-349) 2023/09/22(Fri) 12:16:39 |
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