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【秘】 ツルギ → 規律 ユス無味乾燥なアナウンス。だけどそれはまるで、 俺にとって トロフィーのような重みがあった。ほら、やっぱり!俺は、俺たちは運がいい! 「義徳〜っ!」 たとえ君がどこにいても探し出して、無邪気な子供のように抱き着いて。 心の底から嬉しそうに目を細めて笑った。 「……やったな、俺たちの勝ちだ!つまりさ、いいってことなんだよ。 この 」幸運 は俺たちのものなんだ!…ただの偶然であることもわかってる。 それでもかつて、自分を救った偶然を己の幸運や奇跡として扱われた青年にとっては───大勢の人から認められたに等しくて。 自分たちのものであるかのように、思えた。 (-10) 2022/03/08(Tue) 16:44:08 |
【人】 剣道 ツルギ>>フカワ 裁判場の外。 一人でいるところを見計らって声をかけた。 「…うまくいきました?」 君が生きているということは、上手くいったということだけど。主観的な感想を聞きにやって来た。 本当にそれだけ。向き合うためとか、そんなんじゃないので。 まあ、どう捉えられても死人に口なしって言うし? 「騒ぎになってない…ってことは隠したんですか。死後の希望も結構汲むタイプなんですね。」 (7) 2022/03/08(Tue) 16:56:01 |
【秘】 規律 ユス → 剣道 ツルギ そのアナウンスを聞いても、青年は眉一つ動かさなかった。それ以外の結果に見向きもせず、当然勝つものだと思っていたから。 賭けに負けていたら? そんなの、決まっている。 ……生きている意味、無いだろう? 「……賭けに、勝ったんだな」 実感は無い。 ……自分一人では。 「っ!」 飛び込んできた体を抱きとめて、その心からの笑顔を真正面から目に焼き付けて。 そこで、ようやく。 「……ああ、そうだな。これは紛れもなく俺たちに与えられた、俺たちが掴んだ奇跡だ」 珍しい景色をこの目で見てようやくこの手に欲しかったものが一つ手に入ったのだと理解する。 揃いの 幸運 に目を細め、貴方を抱き止める腕にそっと力を込めた。 (-12) 2022/03/08(Tue) 17:15:41 |
【秘】 ツルギ → 規律 ユス噛み締めるように、回した腕に一度力を込めて。……少ししたら身体を離した。 ずっとこうしてるのは、流石に緊張しちゃうから。 「これからのことだけど、どうしようか。 卒業まで待った方が動きやすそうだけど…殺した後どうするかなあ。」 海外に逃げるとか色々考えてはいたけど、君の方が頭いいし。 そもそも君といられればどこだって構わないから。 「んー…逃げたり隠したりするより、いっそユスも被害者にしちゃうパターンも考えてはみたんだけど。 ユスは何か考えてる?」 (-18) 2022/03/08(Tue) 18:02:52 |
【人】 剣道 ツルギ>>10 フカワ 即死させる難しさは知っているから、その点に関してはそうですか、と軽い返事。 「 うわめんどk …そういえば死体見られたくないって言ってましたね。まあ、死体見たら気分悪くする人いますし。いいんじゃないですか。」 故カミクズ氏がまだログアウトしていないとは知らず、生前の話だと思っている。 君に問われれば軽い調子で答えた。 「ん?俺たちは特に何も。 こうなることに賭けてたわけですから。 でも、もし予備からも摘出することになってたら、ユスを殺して俺も死ぬつもりでしたよ。 どうせ死ぬなら死に顔も見たいなあって程度で、ユスが望むなら心中もアリかなって。 だから、一緒に死にたい気持ちは俺もよくわからないかな……」 (11) 2022/03/08(Tue) 18:22:50 |
【秘】 規律 ユス → 剣道 ツルギ「そうだな。弟や妹はすぐにでも片付けられそうだが、色々と都合がいいのは卒業してならだな。それまではゆっくり計画を練ろう」 父 、母、妹、弟、先生 、医師 、親族 。多くの顔を並べていく。 「俺を被害者に? 死んだことにするということだろうか。お前がそうしたいなら構わないが、ああいや……だいぶ動きにくく不便そうだな。 出来れば俺もお前と同じW幸運で家族を失ったW遺族になりたい」 作る状況は近ければ近い方がいいと思ったから。 「その後のことは全く考えていなかった。お前がいて、お前と生きて、珍しい景色が見れるのなら俺はなんだっていい。 ……恐らく、お前もその後のことはまだ深く考えていないな?」 お互い、相手と一緒にいられたらそれだけでいいと思っているのだろう。 理解はできていないけれど、少しずつ貴方のことは知っているから。 「それもまた帰ったで考えればいいんじゃないか? 賭けに勝って戻ってきた配当は随分あるのだから」 (-24) 2022/03/08(Tue) 21:44:38 |
【秘】 ツルギ → 規律 ユス「俺が考えてた被害者ってのは…柚須家に強盗が入ってはち合わせた家族が殺された、みたいなやつ。運良くお前だけ生き残る、とかそういうの。 でもな〜、そうだよな。なるべく同じ状況がいいよな……」 女 、女 、男 。見知らぬ顔を並べていく。彼らにも人生があるとか、夢があるとか、感情があるとか、そういうのはわかってる。 わかってるけど、人ってそういうものだから。 そういうのって、否応なく奪われるものだから。 ほしいなら誰かから奪わなきゃいけないんだ。 俺がそうだったように。 君の問いには素直に頷きを返した。 こちらも似たようなものだ。まずは最初の目的を達成することが第一だし。 「俺もそんな感じ。…お前がいて、お前と生きて、」 でも俺の目的は君と少し違う。きっと今言ってもわからないだろうし、いいよって言ってくれたから言わないけど。 (-25) 2022/03/08(Tue) 23:09:28 |
【秘】 ツルギ → 規律 ユス君が見てくれるって約束した景色は、 君にほんとうに見てほしい景色は、 君と一緒に見たいと願う景色は、 「 お前が俺と同じ 景色を見て くれるのをずーっと待ってるよ。どんなに時間がかかっても、死ぬまでかかっても、ずっと待ってる。 まあ、できればなるべく早く見てほしいけどさ。」 地面が崩れ落ちた真っ暗なトンネルの中で、 己 (-26) 2022/03/08(Tue) 23:10:42 |
ツルギは、絶望をそんな風に感じる。 (a17) 2022/03/08(Tue) 23:11:35 |
【人】 剣道 ツルギ>>12 フカワ 表情こそ変わらなかったけど、声に喜色を滲ませて、ありがとうございます、と頷いて。 そういえば、池の前で似たようなことを言われたなと思った。 やっぱり、あの時と答えに大差はない。 「 違いますよ 。多分ですけど、こう、恋人ってもっと………なんていうか、相手の幸せを望むみたいな感じですよね?」 それはつまり、この青年が彼の幸せを望んでいないということで。 「まあ、全部くれるのもそうだけど……全部受け入れたいって言ってくれたのが大きいかな。 普通はいけないことも、ですよ?嬉しくなるに決まってるじゃないですか。 だからきっと、友達でもないんでしょうね。俺も自分たちがどんな関係なのか、上手く言えないんです。」 倫理や道徳がそれを間違っていると定めていても、関係ない。 自分の善は自分が決めるものだから。 そう言ってましたもんね?フカワさん。 (13) 2022/03/08(Tue) 23:45:39 |
【秘】 規律 ユス → 剣道 ツルギ「ああ、成る程。そういうことか。 それならそれでも構わないが……同じ状況を作れるに越したことないな」 取り上げられ続けた人生だった。 自分の中に他人の心臓が入れられた時から、自分の居場所に他人が居座るようになった。 今更、何を奪われると言うのだろう。 自分は貴方のもの。貴方のものは自分のもの。 それなら貴方から何を奪われたところでもう、何も問題など無い。 「何はともあれ、終わったことだし今はここで過ごすことを考えよう。 俺は少し話をしたい奴がいるし、お前も挨拶を済ませたい者がいるかもしれないから」 ▼ (-29) 2022/03/09(Wed) 17:07:27 |
【秘】 規律 ユス → 剣道 ツルギ「……」 目がほんの少し柔らかくなった。 貴方の夢を、貴方の望みを、そっと受け止める。 自分から何も取り上げなかった人。 自分の中の他人ではなく、自分を見てくれる人。 「早く見られるように努力する。その為に俺は生きるのだから」 色褪せ続ける世界に留まる選択をした。 床が壊れて、落ちたその先で何を経験するか…… ……答えを知るのは、まだ先のこと。 (-30) 2022/03/09(Wed) 17:08:03 |
【神】 剣道 ツルギ「コーラ取りに来た。2本は俺とユスの、1本はアクタの。」 フカワと入れ違いくらいのタイミングで、何の遠慮も躊躇いもなく裁判場へやってきた。 「ほらアクタ。はい、お疲れ。」 91くらいの強さでアクタにコーラをパスした。 そしてついでみたいに、エノさんとアクタって仲良かったんだなあ…と思った。 エノさん、寂しがりだろうし良かったな、と。 人伝てに聞いた話はやっぱりアテにならないなあ、なんて。 (G10) 2022/03/09(Wed) 19:52:50 |
【人】 剣道 ツルギ>>14 フカワ 「いいえ、大丈夫ですよ。自分たちですらわからないんだから、周りからしたらもっと良くわからないでしょうし。 ここに電車が走ってればもっとラクだったんでしょうけど…まあ、何事も一人よりは二人でやった方が楽ですよね。」 走る凶器さえあるなら、突き飛ばすというのはかなり簡単な手段に思えた。無い物強請りをしても仕方ないけど。 そんなことを口にしながら、今度は一人ではなく二人で行う予定のことを、ふと思い出して。 「俺たち………というより、俺はユスを連れて行きたい場所があるんです。 ユスは俺と一緒なら、どこでもいいらしいので。 じゃあ、一緒に来てもらおうかなって。そんな感じです。」 目的地については、ユスにさえ明言していない。 もしかしたら土壇場で逃げ出されるかもしれないし。だから、その時まで内緒なんだ。 「……死ぬのはいつでもできますから。 あっこれ一緒に行けそうにないな、って思ったらあいつを殺して俺も死ぬつもりですよ。」 深く聞かれると、フカワさん相手なら話してもいいか、って思っちゃいそうだから。 クルリと踵を返して、背を向けたまま呟いた。 (15) 2022/03/09(Wed) 22:20:22 |
ツルギは、「ん。」蓋を開けたボトルを差し出した。 (a23) 2022/03/11(Fri) 10:28:42 |
【神】 剣道 ツルギ>>G20 >>G24 アクタ/ユス ピースサインに自分の印をふと思い出して。 自分の襟から覗くガーゼを軽く引っ掻いた。 「はいはい、頑張れ。……、………」 君の精一杯の応援を聞いた時、こちらは僅かに心が動いた。嬉しいとか感謝じゃなくて、今度は「困ったな」と。 真相を知った上で言われたのなら、とても嬉しかったんだろうな。 でもきっと優しい君は…少なくとも、心を砕くだろうから。 だから言わない。 知らない方がいいことだって、たくさんあるから。 やめとけ、と言いかけて。 君に対してはこう言った方が良いと思い直す。 「───俺は。 応援なんかいらねえよ。自分の心配だけしときな。」 (G25) 2022/03/11(Fri) 10:37:16 |
【秘】 剣道 ツルギ → 演者 アクタそして、声量を落として。 「……お前は普通かもしれないけど。」 「だからこそ、みんなが共感できるものが作れるだろうから。」 「あんまりおかしくなるなよ。」 君がどんな道を歩もうと、知ったことではないけど。 どっちでもいいんだけど。 どうせなら健やかな方がいいし、夢は叶った方がいい。 結局こちらの青年は、応援を受け取らなかった。 (-67) 2022/03/11(Fri) 10:37:48 |
【秘】 共犯者 ツルギ → 規律 ユス--------------------------✂︎-------------------------- 花見客で賑わう河川敷を見て。随分遠くまで来たな、と思った。 地元はまだ雪が残っていたし、桜も蕾だったから。 卒業式と入社式の間。卒業生の春休みは、在校生より一足先にやって来る。 学生でも社会人でもない数週間を、俺たちは人を殺すために使う。 こんな有意義な休日は初めてだ! ───強盗殺人に偽装して殺す。 俺の拙い発案を、君は計画という形にしてくれた。しかも俺の希望まで汲んでくれて。 久しぶりだから上手くできるかな、なんて心配と。 嫌だけど頑張ろう、という気持ちと。 君への期待で、胸がいっぱいだった。 ……修了式の日だから、学生は昼過ぎに帰ってくる。君の母親は今日早上がり。 だから弟と妹を先に殺して、その後に帰宅した君の母親を殺す。 それが君の提案だった。 普段なら誰もいない時間帯に忍び込んだ空き巣犯が、偶然帰って来た家族を口封じに殺す…っていうのは珍しくないらしい。 まあ、その空き巣って俺なんだけど。 金品とかは売るとバレるらしいから、俺が地元で捨てることになってる。 (-69) 2022/03/11(Fri) 11:00:07 |
【秘】 共犯者 ツルギ → 規律 ユス部屋の中なのに軍手とスニーカー。何から何まで全部量産型の、購入店舗が特定されにくい服装。…を、地元で買ってきた。全部、君の助言通り。 昼下がりの一軒家。 その一室で、子供部屋から調達した金属バットを片手に息を潜めて。 一足先に帰宅した君の弟を襲った。 今日は親に内緒で、三兄妹だけでランチに行く予定だったんだよね。桜がよく見える小さなお店にさ。 男の頭へ振り下ろす。 男の頭へ振り下ろす。 男の頭へ振り下ろす。 誰にだってできる、簡単な単調作業。だけど最初は誰だってやり方がわからないから、俺がお手本を見せることにしたんだ。 ……その内弟は動かなくなった。それでも念を入れて追加で数回。呼吸が無いことを確認してから、立ち上がって君を振り返る。 次は妹。弟よりも、きっと簡単だろう。 あちこちへこんでしまったバットを君に差し出して。 「 お前と 妹さんが逃げないように手伝うつもりだけど。実戦、できそう?」 断らせるつもりなんてないけど、一応尋ねた。 (-70) 2022/03/11(Fri) 11:01:12 |
【秘】 ユス → 共犯者 ツルギ --------------------------✂-------------------------- 退屈だった。 合議を終えて、五体満足で帰ってきて。 元の生活に戻った筈なのに。 「……」 何もかもが色褪せて見える。 こんなにも味気ないものだっただろうか。元々鮮やかさが失われていたような日常だったけれど、数日ぶりに見たいつもの景色は耐え難い程に無味乾燥であった。 母親は相変わらず「お前の代わりに死んでいった人たちの分までまっとうに生きなさい」とばかり言うし、考えることをやめた俺を腫れ物扱いして距離を置いていた弟や妹達は夢中になっているものへと逃げていった。 俺のいた場所はこんなにも味気ないものだったんだな。 ああ、それはきっと。 あの紛い物の世界の中で、久しぶりに味を知ってしまったからなのだろう。心が動く程の景色を見たからなのだろう。 不可逆の変質。知らないままならずっと愚か者として生きていられたのに。 帰ってきてからは手の中にある予備の携帯端末だけが俺の全てだった。 望む景色をお前と見るために考える時間だけが俺に取っての救いだった。 だから犯行計画は逃げるように夢中になって企てた。 だから、花見客が桜に集う季節になって、もう一度お前と会った時。 言葉を詰まらせ、胸が締め付けられるような心地になったのだ。 ああ、もう、戻れない。 ▼ (-117) 2022/03/12(Sat) 8:28:28 |
【秘】 ユス → 共犯者 ツルギ 殴打音。殴打音。殴打音。 うららかな春の陽気。昼下がりの穏やかな時間帯。 日常が、一回ずつ丁寧に殴られ壊され崩れていく。 弟が呼吸すら止めるのに時間はたいしてあまりかからなかった。殴られて意識を手放す瞬間か細い声で「兄ちゃ、」と自分を呼びながら助けを求めていたのを熱も何もない瞳で見下ろしていた。 弟だったものがじわじわと床を赤く濡らしていく。日常がじわじわと非日常に侵されていく。 「ああ」 ……それでも、弟に関して何か思うことはなかった。 「何度も振り下ろすのは意外にも疲れそうだとは思ったが」 バットを受け取る。 持ち手から伝わる貴方の温もり。歪んだ先に残された弟の痕跡。 人が人らしく生きた、生きていた名残に一度触れて、 「何も問題ない」 それきり、弟の名残に興味を持つことはなかった。 ▼ (-118) 2022/03/12(Sat) 8:33:16 |
【秘】 共犯者 ユス → 共犯者 ツルギ 女の頭へ振り下ろす。 女の頭へ振り下ろす。 女の頭へ振り下ろす。 誰にだってできる、簡単な単調作業。お手本の通りに、妹を壊していく。 自分や弟と出かけられると、浮かれて無防備に背を向けていたところを襲った。最後に聞いた妹の声は甲高い悲鳴だった。事態を把握できないまま苦痛に満ちた声がこぼれ落ちた。 それも直ぐに金属が肉と骨を叩く音で塗り潰されていく。 人を殺すのは初めてだったから、何度やればいいのか分からなくて。 ぴくりとも動かなくなってからも、ツルギが念入りに叩いた回数よりも多く金属バットを妹だったものに振り下ろした。 「……」 どれくらい殴っただろうか。 気付けば手も額も汗にまみれていた。慣れない作業でやたらと息が乱れてしまって、呼吸を整えようと何度も肩が上下に揺れた。 妹の様子を確認する。息をしていないことを確認してから、更に歪んでしまったバットを握ったまま共犯者へ向き直る。 「人ひとりを殺すのも楽ではないな」 妹を殺して出た感想はそれだけだった。 妹に関する感想は、特に何も無かった。 (-119) 2022/03/12(Sat) 8:37:05 |
【秘】 共犯者 ツルギ → 共犯者 ユス躊躇なく凶器を振り下ろす君を、後ろから満足気に見つめている。 もし躊躇ったらこのまま背後から襲うつもりだったけど、 リュックにコッソリ入れてきた包丁の出番は無さそうで良かった。「…だろ?もしかしたらまだ生きてるかもしれない、って思うと何度もやっちゃうんだ。」 君の額に手を伸ばす。軍手はそんなに汚れていなかったけど、少し血痕が付いていた。 わざと血の付いた部分で君の汗を拭う。 「次はお母さんか。まだ少し時間あるんだっけ? それまでもうちょっと部屋荒らしとかないとな〜。」 子供部屋からは電子辞書やゲーム機。 リビングからは古い結婚指輪や腕時計。 抜かれたままの電話線。 既にある程度荒らしていたけれど、さらに室内を散らかしていく。現金は貰っていこう、交通費として。 ベランダに干された洗濯物。 まだ湿っていた。 冷蔵庫の扉に貼られたメモ。 中にあったハムを食べた。 色んな行事が書き込まれたカレンダー。 もう捲られることもない。 どこにでもある、普通の家だった。普通ってこんな感じなんだなあ、と思いながら。 その普通≠何の感慨もなく壊していく。 「………そろそろ?」 冷凍庫にあったソフトクリームを食べながら君に問いかけた。 玄関の鍵が回る音を、今か今かと楽しみにしている自分がいる。 早く帰って来ないかな。誰かの帰りを待つなんて久し振りだから、何だか変な感じ。 もしかしたら、食後のデザートを待つような。そんな気分かもしれない。 (-135) 2022/03/12(Sat) 14:29:07 |
【秘】 演者 アクタ → 共犯者 ツルギそうして、潜められた声には。 「……なんだそれ。」 君の言葉の真意を知らずに 無邪気に、 残酷に、 満面の笑みで答える。「当たり前だろ!」 真実は、人の数だけ存在する。 男の中では、君との出会い、過ごした時間、その全てが 喜劇に映って見えた。───ただ、それだけ。 やっぱり、君と、分かり合えなかった。 (-141) 2022/03/12(Sat) 19:00:08 |
【秘】 共犯者 ユス → 共犯者 ツルギ まだ少し荒れた息のままじっと動かず、大人しく貴方に拭われる。 無愛想な顔に紅が混じる。自分の弟や妹だったものの名残。けれどそれが心を揺らすことなど微塵もなく、先程まで聞こえていたような気がする幼い声がもう一度呼び起こされるなんてこともないまま青年の顔を汚した。 「親が俺たちに何かあった時のためにと隠すように続けていた貯金の通帳がそこの棚にある。 使わずとも持っていけばより空き巣らしくなるだろう。後はそうだな……」 他人事のように家の内部を説明し、荒らせる箇所を示していく。 日常の名残が、共犯者達が残していく名残によって上書きされていく。 粗方説明し終えると二人分のグラスを食器棚から取り出し、水道水をいっぱいに入れて片方をツルギに差し出した。本当はこの日の為に炭酸飲料でも買っておこうと思ったが、家で殆ど飲まなかったのにいきなり用意すると家族に怪しまれるので買えなかった。 水を一息に呷る。思ったよりも喉が渇いていた。 「ああ。そろそろだな」 バットを持ち直す。 「いってくる」 (-151) 2022/03/12(Sat) 20:57:24 |
【秘】 共犯者 ユス → 共犯者 ツルギ 玄関の鍵が回り、それからすぐに慌ただしい足音と共にリビングの扉が開かれる。 目を見開き入り口で立ちすくむ母の顔は仕事帰りもあってか疲労が滲んでいた。 二年前に父が亡くなって専業主婦をやめて働くことを決意してから、みるみるうちに母は草臥れたような姿に変わっていった。 W……ぇ、あ。よしの──W 母は状況を掴めず混乱していた。それもそうだ。何の前触れもなく日常が滅茶苦茶に荒れ果てていたのだから。 でもそんなものだろう。父が交通事故で亡くなった時だって、何の予兆などなかったじゃないか。 己の名前を呼ばれるよりも前にまず一度金属バットを振り下ろした。 女の体が呆気なく床に崩れ落ちる。邪魔だったから物が沢山詰まった手提げ鞄を足で蹴飛ばした。 もう一度両腕を持ち上げる。 女は呻いていた。 なんで。どうして。義徳。義徳。 頭を揺さぶられて吐き気がするのだろう、気持ち悪そうに呻きながら己の名を呼んでいた。殴ったのは自分なのに。 「……」 何も思わなかった。そのまま凶器を振り下ろした。 (-152) 2022/03/12(Sat) 20:58:02 |
【秘】 共犯者 ユス → 共犯者 ツルギ 母の頭へ振り下ろす。 母の頭へ振り下ろす。 母の頭へ振り下ろす。 誰にだってできる、簡単な単調作業。きっとこれは神様がくれた、否、違う。 俺たち二人が掴み取った 幸運 だ。もうなんだってよかった。 もう生きたいなんて思わなかった。 どうでもよかった。 だって、 何故なら、 「お母さん」 自分の命は、自分だけのものでは無いらしいので。 (-153) 2022/03/12(Sat) 20:59:27 |
【秘】 ユス → 共犯者 ツルギ 女の頭へ振り下ろす。 女の頭へ振り下ろす。 女の頭へ振り下ろす。 誰にだってできる、簡単な単調作業。 女が物言わぬ肉塊になっても尚、ずっとそうし続けていた。 珍しい景色が見たかった。 もう一度考えることを始めた心が、久方ぶりに動くほどの景色が見たかった。 俺の中にある他人を見ず、俺を見てくれたお前が心から笑う姿が見たかった。 もう、それしかないんだ。 それだけが、生きる理由なんだ。 ……一成。 俺の命は、俺だけのものではないから。 (-154) 2022/03/12(Sat) 21:04:21 |
【秘】 共犯者 ツルギ → 共犯者 ユス通帳を片手に、水を一気飲み。グラスをそのまま置こうとして、リュックに入れる。空き巣の証拠は最低限でいいからね。 使う予定のない荷物をまた増やして、リュックの中に。 バットを持つ君へは、「いってらっしゃい。」と軽く返事をした。コンビニに行く人を見送るくらいの軽さで。 現れた君の母親を見て、やっぱり顔立ちが少し似てるなあ、と思った。 俺とあの女程ではないけれど。 蹴飛ばされた鞄の中から財布を探し出して、現金だけを回収する。 繰り返される殴打音。間近でしか聞いたことがないから、離れた場所から聞こえてくるのは少し新鮮だった。 背中に向けた、品定めをするような視線に君は気付いているかな。 あの日はどんな感じだったっけ。 ………上手く思い出せなかった。いつもそう。 意図的に思い返すと、薄い膜が張ったみたいにボヤけて景色が見えなくなる。 呻き声が煩わしくて、泣き声が煩かったことだけは、はっきりと思い出せるのに。 (-167) 2022/03/13(Sun) 1:14:19 |
ツルギは、なんだかつまらない。 (a51) 2022/03/13(Sun) 1:16:05 |
【秘】 怪物 ツルギ → 共犯者 ユス青年の濁った瞳が、硝子のような冷たさを滲ませていた。 君にご褒美をあげなきゃって思うのに、口角が全然上がらない。 「………お疲れ。」 自分でも驚くくらい冷たい声が出た。 かつて母だった女が、呆れた時に出す声色に近い気がした。 氷とかじゃなくて、これは、そう───包丁みたいな。 失望だ。 俺にとっての生きる理由は、いつか理解者が作り出せるかもしれない≠ニいう可能性であって。 決して、君自身じゃない。 俺はね、義徳。 君≠ニ書いて、望み≠ニ呼んでいる。 だから好き。 「…服、着替えなよ。返り血付いてる。」 君とこの青年に大きな違いがあるとすれば。 視野の広さ、というよりは……視野の高さかもしれない。 自分を含むどんな人間にも代わりがいると知っていて、だからこそ君を希少だと考える。 君も俺も、山に転がる石の一つ。ひょっとしたら、同じ形の石があるかもしれない。 そんな山を、青年は見下ろしている。 同じ形の誰かがいたら。 そちらの方が可能性が高かったら。 この青年は、何の躊躇いもなく君を手放してしまう。 俺、思ってたより短気みたい。 でも頑張るよ。気を長くして、待ってるよ。 (-168) 2022/03/13(Sun) 1:20:01 |
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