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![]() | 【秘】 夜の一族 チャンドラ → 浮遊想 テラ ───テラ。 あなたはそれを、色んな意味のある名前と言った。 あなたはそこから敢えて、怪物を見出した。 それをわたしは、あなたらしさだと言ったわ。 嫌いなのかしら。自分のこと。 人と違うから? 寂しかったから? 例えそうだったとしても。 ───それでもわたしは“テラ”が好き。 不意に、手を引かれた。 手を包んでいたあなたの手がなくなって。 代わりに私は身体の自由がなくなって。 既視感というのはこのことかしら。 だからわたしは直ぐに分かった。 わたしは今、テラの腕の中にいる。 (-100) 2021/10/25(Mon) 23:29:29 |
![]() | 【秘】 夜の一族 チャンドラ → 浮遊想 テラ「ええ、テラ」 冷たくはない。寒くもない。 どこかあたたかくすら感じる気がする。 気がするだけね。 わたしはそんな、あなたの胸に頭を預ける。 「あなたはあなた。わたしのあなた。 わたしだけのなんて言わないけど、それでもわたしのあなたよ」 あなたの声が震えるのを聞いたからか、わたしにも分からない。 でも気付いたら、私もあなたの背に手を回していた。 ……うそ。本当はわたしもしたかっただけ。 「だからこれからも───よろしくね、テラ」 わたしはあなたを抱き返す手に、きゅっと力を込めた。 (-101) 2021/10/25(Mon) 23:31:26 |
![]() | 【人】 夜の一族 チャンドラ>>シトゥラ 夜が来て、わたしはあの時の使用人を探す。 あなたに会いに行くために声をかけた使用人。 見つけた時、怒られた。 どこに行っていたんですか、って。 わたしが笑ってただごめんなさいと謝ると、使用人は何とか許してくれた。 そうしてわたしは彼と一緒にやっとあなたの部屋を訪れる。 部屋の扉を叩く、ノックの音。 「───シトゥラ。チャンドラよ」 ……あなたにも、怒られるかしら。 (55) 2021/10/26(Tue) 0:27:15 |
![]() | 【秘】 夜の一族 チャンドラ → 死神 ゲイザーこどものように、舌を出して罵るあなた。 わたしは振られてしまったらしかった。 「あら。ゲイザーとわたしのことは、認めてくれるのね」 あんなに拗ねていたくせに。 くすりと笑って、わたしはありがとうと告げる。 でもあなたに許可を取る必要、本当はないのよね。 「でも嫌われてしまったみたい。 困ったわね。こういうときはどうすればいいのかしら」 あなたが暴れたところでわたしはあまり困らない。 どちらかというと困っているのは、嫌われているところからお友達になる方法がすぐに浮かばないから。 (-107) 2021/10/26(Tue) 1:34:39 |
![]() | 【秘】 夜の一族 チャンドラ → 死神 ゲイザーわたしは別に嫌われたからと諦めるつもりはない。 でも嫌われているのだから、姿を見せると不快かしら。 不快な思いはしてほしくないのよね。 「まあ、いいわ。ええ、降ろしてあげる」 降ろさないという選択肢だって勿論ある。 友達になってもいいと、苦し紛れの言葉だろうと言質をとってしまうまでは降ろさない。 それくらい、わたしはしてもいいのだけど。 「 今日のところはね 」お世辞にも行儀がいいとは言えない言葉をささめいた。 そしてわたしはくすくすと忍び笑い。 降ろさなくてもいいのだけど、また次がある方がずっといい。 (-108) 2021/10/26(Tue) 1:36:36 |
![]() | 【秘】 夜の一族 チャンドラ → 死神 ゲイザー中庭に向けて、ゆっくり少しずつと降りていく。 軌跡を描く星屑が、まるで夜空へ昇るよう。 地面までもうすぐというところで、わたしはあなたに尋ねることにする。 そんなに難しい問いじゃない。 「空の旅、楽しかったかしら?」 最後にこの答えさえ聞けば、その答えがどうであれ、わたしはあなたを地面に下ろす。 でもそれまでは、顔を逸らしたあなたの頬を見つめながら、いたずらっ子のように笑っていた。 (-109) 2021/10/26(Tue) 1:36:59 |
![]() | 【人】 夜の一族 チャンドラ>>@34 シトゥラ ほら怒ってる。 当然だったわ。わたし、約束を破ったもの。 「……ごめんなさい」 さすがに笑いながらとはいかなかった。 あなたには心配をさせてばかりだもの。 そうして、借りたレシピノートを両手に抱え、わたしは広間に誘われる。 使用人にありがとうと別れを告げて、往来多い広間でレシピを広げた。 「……いろいろ考えたんだけど。 これがいいわ、わたし」 広げたページに乗っているのは ガレット・デ・ロワ 。寒さと空腹で今にも倒れそうな中、あなたたちが食べていたお菓子。 邪魔をしてはいけないと、あのときは声をかけなかったけど、余りにも楽しそうな姿だったから、記憶に残っていた。 (57) 2021/10/26(Tue) 2:31:04 |
![]() | 【人】 夜の一族 チャンドラ>>@38 シトゥラ 一緒に食べたい人。 幸せを手に入れるチャンスを与えたい人。 その言葉にわたしは思い浮かぶ顔を上げる。 お礼を伝えたい人。優しくしてくれた人。 あなただって、その輪の中にいる。 「呼べるような人……いるわ。 でもシトゥラ。せっかくなら、わたし──」 「 食べたい人みんなで、このお菓子を食べたいわ! 」わたしは両手の前で手を打った。 自然と笑顔がこぼれ落ちる。 「でも作るの、大変よね。手伝うわ。 手伝わせて頂戴。シトゥラ」 わたしが料理をしたことがないのは、あなたには伝えたことがある。 でもこどもにだってできるお手伝いもあるはずだ。 (72) 2021/10/26(Tue) 21:14:46 |
![]() | 【秘】 夜の一族 チャンドラ → 死神 ゲイザー「まあ。それは楽しみね。 どうやってわたしの魂胆を、めちゃくちゃにしてくれるのかしら」 楽しげに笑うわたしは、何も虚勢を張っているわけじゃない。 冒険が好きで、好奇心が強い。 だからこれから追い続けるのも、きっと楽しいと思っている。 そしてその先で、いつか分かり合える日が来ると思ってもいる。 甘いと言われたわたしは健在で、そしてわたしはやっぱり箱入り娘らしかった。 わたしはもう夜だというのに夢想する。 あなたと友達になる未来を夢想する。 もちろん、ゲイザーも一緒。 きっと楽しいはずと、確信だってしていた。 (-113) 2021/10/26(Tue) 22:40:46 |
![]() | 【秘】 夜の一族 チャンドラ → 死神 ゲイザー「お気に召さなかったかしら。残念ね」 ありがとうなんて言葉が欲しくて助けたわけじゃないから、それはいいんだけど。 言葉とは裏腹に、わたしはやっぱり笑っていて、また夜の空にゆっくりと浮かんだ。 「それじゃあ。 また会いに行くわね、リーパー」 月の灯りを纏い、星屑の尾を描きながら、あなたに手を振った。 あなたと踊るより、少し速度を上げて夜を駆ける。 あなたがそんなわたしを、見送ってくれたかは分からないけど。 そのうちあなたは気付くことになるだろう。 利き手の怪我も、きれいさっぱり、なくなっていることに。 だってその手がそんなんじゃ、ゲイザーも館のお手伝いができないじゃない? (-114) 2021/10/26(Tue) 22:41:10 |
![]() | 【人】 夜の一族 チャンドラ>>@43 >>@44 シトゥラ いつものベールを畳んで片すと、ダブリエエプロンに袖を通した。 いつでもやる気と意気込んでいると、あなたの手が止まった。 わたしも手を止める。 「……? どこ、って……」 問われた意味が一瞬理解出来なくて、首を傾げた。 けれど直ぐに思い至る。 扉が開く、とあなたは言っていたわね。 「ここを出ていくかどうかというお話ね? そうね……本当は、帰らないといけないのでしょうけど」 わたしは一族の長のひとりむすめ。 帰らないと心配をしている人もいる。確信がある。 「……もう少し、ここに居るつもりよ。 だって、まだここで、学ぶことはたくさんありそうだもの」 次いつ帰れるかなんて分からない。 危機感がないと言われてもおかしくはない。 そんなことは、分かっているけど。 でもここでしか学べないことがたくさんあるというのも、事実のはず。 (76) 2021/10/26(Tue) 23:27:25 |
![]() | 【人】 夜の一族 チャンドラ>>@43 >>@44 シトゥラ 「───それに」 言いかけたわたしは、浮かんだ言葉に思わず笑みをこぼす。 「一緒にいたい人がいるの。 それだけあれば、残る理由としては十分でしょう?」 そう思えることはきっと幸せなことだもの。 だってこんなに、胸があたたかい。 (77) 2021/10/26(Tue) 23:29:59 |
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![]() | 【独】 夜の一族 チャンドラ寒さ=寂しさに、キエのお陰で気付くことができたため、見えない人=テラは寂しいのかもと気付くことが出来今にいたる やはり俺らのキューピッド……キエ…… (-129) 2021/10/27(Wed) 18:34:02 |
![]() | 【置】 夜の一族 チャンドラ自室に戻ったわたしは、ベッド脇に置いた翠と朱の宝石を見る。 その傍らの、紙飛行機を見る。 何も書いてない。 でも、何かの気配は感じることが出来る。 今ならその気配が何なのかわかる気がして、そっと紙飛行機を持ち上げるとわたしは胸に抱いてくすりと笑った。 (L1) 2021/10/27(Wed) 18:53:40 公開: 2021/10/27(Wed) 18:55:00 |
チャンドラは、まるでこどもみたいだけど、この2つの宝石と紙飛行機は大切な宝物だ。 (a6) 2021/10/27(Wed) 18:55:31 |
![]() | 【人】 夜の一族 チャンドラ>>@52 >>@53 >>@54 シトゥラ 「シトゥラ……?」 額に口付けが落ちれば、わたしは目を丸くしてあなたの顔を見た。 だけど悪い気がしなかったのは、これが親愛の証だと思えたから。 「ええ。今度はちゃんと、あなたの言いつけを守るわ。 これ以上あなたに心配をさせるのは悪いものね」 笑ったわたしはそう言って、続く言葉に再度意気込む。 「ええ。……でも卵って、どうやって割るのかしら?」 そうやって、色んなことを覚えていきたい。 まさか守られているなんて、露ほどもわたしは思っていないけど。 その間は、ノートも大事にしていよう。 これにはわたしの知らないことが沢山記されている。 いろんなことを知っていきたい。 井の中の蛙ではいたくない。 オーブンの音を聞きながら、まずはこれから始まる楽しいことに、心を弾ませた。 (89) 2021/10/27(Wed) 19:08:57 |
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![]() | 【神】 夜の一族 チャンドラ>>ポルクス わたしはあなたを探している。 見つからない気はしなかった。 だってもう、わたしはお腹を空かせたわたしじゃない。 それにこの ぬくもり が、あなたへ誘っているような、そんな気すらしていて。────夜が来た。 月の灯りを身に纏って、あなたの前に舞い降りる。 星屑が私の身体から、夜に溶ける。 「ポルクス。待たせたかしら」 あなたがどこにいようとも、わたしは今ならあなたをすぐに見つけることが出来る。 (G9) 2021/10/27(Wed) 20:02:05 |
![]() | 【独】 夜の一族 チャンドラ (-145) 2021/10/27(Wed) 20:03:43 |
![]() | 【人】 夜の一族 チャンドラ>>キエ 重力から解放されたあなた。 色んな人に所在を聞くと、浮いているからすぐ分かる、と教えてもらった。 あなた、浮かぶこともできたのね。わたしと同じ。 「───キエ!」 あなたと同じで重力から解放されたわたしは、そうした聞き込みの上であなたの姿をようやく見つける。 こうするとまるで探偵みたいね。楽しいわ。 「 こんばんは 、キエ」月明かりを身に纏ったわたしは、あなたと同じでその身体を宙に浮かせている。 弾む声は、ハロウィンパーティーを楽しんでいたあの時と、きっと何ら変わりはない。 ただ挨拶が、あの時と少し違うだけ。 (94) 2021/10/27(Wed) 20:58:43 |
![]() | 【神】 夜の一族 チャンドラ>>G10 ポルクス 「ええ、そのようね。 キエの用意してくれた夜も、とても素敵だったけど」 微笑んだわたしは、あなたの傍をクルクルと廻る。 慣れ親しんだ夜の空気に浮かれていたのは、隠しようもなかった。 でもあの夜空が素敵だったのは本当。 少し贔屓目に見てしまっているような気はするけれど。 だってわたしは、あの夜空を見て─── 「本当の夜が来たんだもの。 もう、恥ずかしいところは見せられないわね」 そのことを思い出して、小さく肩を竦めた。 (G11) 2021/10/27(Wed) 21:33:42 |
![]() | 【人】 夜の一族 チャンドラ>>95 キエ こんなところに1人でいるあなたに、わたしの方こそ瞬きをした。 折角だから、もっといろんなところへ行けばいいのに。 だけどすぐにそれは自分の理なのだと思い出す。 夜になって空を飛んだからって、夜にならないと空を飛べないわけじゃない。 「ええ、そうね。……順調、かしら。 少なくともひとつ、新しい答えを見つけたわ」 『止める』か『許す』。それ以外の選択肢。 これまで生きてきた上でわたしの身の回りに巡っていた理や道徳では思いつきもしなかったものを、わたしはひとつ見つけていた。 「それが、答えになるかは分からないけど。 聞いてもらえるかしら? キエ」 (96) 2021/10/27(Wed) 21:39:47 |
![]() | 【神】 夜の一族 チャンドラ>>G12 ポルクス ひらりとドレスを翻し、わたしはあなたの周りを廻る。 あなたを 見て いた。あまりお行儀のいい事ではないわね。 でも、懸念があったから。 「───その前に、あなたに尋ねたいことがあるの」 いいかしら、なんてわたしは聞かない。 だってダメと言われても、尋ねるつもりなんだもの。 「あなたは、これからどうするのかしら。 館の扉が開いたと聞いたわ。……帰ってしまうのかしら?」 (G13) 2021/10/27(Wed) 21:56:53 |
![]() | 【人】 夜の一族 チャンドラ>>97 キエ 「ふふ、そうね。 あなたに教わったんだもの。ちゃんと覚えているわ」 考えること。他人の気持ちを思うこと。 この 篝火 を育むこと。忘れないこと。そうすることできっとわたしは、誰かを温める 篝火 になれる。「……想像してみたの。 本当にそうなったとき、本当のわたしはどうしたいのか。 やっぱりわたしは否定はしたくないわ。 でも、諦めながら待つのだって、嫌だもの」 わたしはやっぱり小鳥のことは責められない。 でも小鳥が月を目指したのを知って、悲嘆に暮れてあげるのもごめんだった。 なら、どうすればいいのかと思ったとき、浮かんだ答えはきっと『わたしらしい』ものなのでしょう。 「 わたしも一緒に行くわ 。だってひとりではどうしようもないことも、誰かが一緒なら立ち向かえるかもしれないもの。 挫けそうな時、力を貸すことが出来るかもしれないもの。 それに何よりどうしても、ひとりになんてさせたくないんだもの」 添い遂げるという言葉がある。 誰かと添い遂げることは、誰かを選ばないということでもある。 それでもわたしはその道を選びたかった。 選ばれなかった人はもしかしたら、そんな選択をするわたしに失望するのかもしれないけど、それでも。 (98) 2021/10/27(Wed) 22:28:37 |
![]() | 【神】 夜の一族 チャンドラ>>G14 ポルクス 「そう。やっぱり」 寂しくなるとは言わなかった。 多少以上にそんなことは思ったけど、これは口に出してはいけないことだもの。 それくらいは弁えているつもり。 わたしの前を去るあなたを、わたしは引き止めたりしない。 「だったら、今のうちに。 あなたに渡したいものがあるの」 あなたと同じ目線でわたしは止まる。 手を差し出して、あなたが応じてくれるのを待っている。 (G15) 2021/10/27(Wed) 22:34:27 |
![]() | 【独】 夜の一族 チャンドラ>>-154 それどころかチャンドラは残るから、なんと今頃夜の一族は通夜状態かもしれない みんなで可愛がって育てた長の一人娘が目を覚まさない……(寝てて起きない現実チャンドラ) でも選ぶってそういうことよね。 (-155) 2021/10/27(Wed) 23:48:09 |
![]() | 【人】 夜の一族 チャンドラ>>101 キエ 月の明かりに照らされて、同じ灯りを纏う今のわたしはただの月。 あなたが教えてくれた 篝火 は、あなたにはきっと必要のないものだと漠然と思っている。あなたに 篝火 を分け与えることよりこの篝火 を大切にする方が、あなたに報いることに繋がると信じている。「嬉しいわ。あなたにそう言ってもらえると」 だから、お話はこれで終わり。 あなたがこれからどうするのか気になるけれど。 もしいなくなったとしても、不思議と寂しい気持ちにはならない気がした。 だってあなたは不思議な人だもの。 またひょいと姿を見せてくれる、そんな夢さえ見せてくれる。 「またお話しましょうね、キエ」 だからわたしはそう告げてあなたに手を振った。 星屑の尾を描きながら、また夜の空を駆けていく。 白い鴉がいなくても、今のわたしはこうやって、1人で夜を駆けることができる。 (102) 2021/10/28(Thu) 0:03:46 |
![]() | 【神】 夜の一族 チャンドラ>>G16 >>?2 ポルクス その言葉にわたしは笑みをこぼす。 「しないわ、そんなこと。 もらったものを突き返すなんて、あなたに悪いもの」 不要だと送り返すことが善意なら、そんな善意になりたくはない。 あなたがわたしを思ってしてくれたこと。 その気持ちを大切にしたい。蔑ろになんてしたくない。 「───でも」 「ねえ、ポルクス。 寒さ が寂しさなら、ぬくもり は何だと、あなたは思う?」わたしの手は、あなたに伸びている。 (G17) 2021/10/28(Thu) 0:11:10 |
![]() | 【神】 夜の一族 チャンドラ>>G18 ポルクス あなたの手を取るわたしの手には ぬくもり が宿る。これがあなたがくれたものだって、もうわたしも気付いている。 「わたしはね、ポルクス。 寒さ とぬくもり が対になるなら、寂しさと対になるものがぬくもりなんだと思うわ。じゃあ寂しさの対になるものって、何かしら。 そんなことを、考えていたの」 1人きりは寂しい。 では大勢の中にいれば寂しくないのかというと、そんなこともないと思う。 大勢のいる広間で凍えていたわたしは、あのとき確かに孤独だったもの。 「きっとぬくもりは、1人じゃ感じられないものなのよ。 誰かといて、触れ合って、育んで。 そうやって温かい気持ちになれたなら、それがぬくもりなのよね」 例えば、誰かを大切にしたいと思う気持ちだったり。 例えば、恩に報いたいと思う気持ちだったり。 例えば、 こころから幸福を願う気持ちだったり。 (G19) 2021/10/28(Thu) 1:19:51 |
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