人狼物語 三日月国


75 【身内】星仰ぎのギムナジウム【R18G】

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【秘】 籠絡 イクリール → 振子 ブラキウム

「あら。じゃあ全部受け取ってくれるのね」

元より心ばかりの心配だ。
ブラキウムがその気持ちを受け取ってくれるのであれば、
それは当然、そういう事になるだろう。

「……この状況、うぅん、そうね…
 …ブラキウムには、すごく言いづらいのだけれど。
 昨日、あのあとに医務室に行ったのよ。」

そんなにたいしたことではなかったけど、
それでも怪我は怪我だから。
イクリールは、そう言って少し困ったように微笑んだ。

「そうしたら、『せんせい』たちみんな大あわてで…
 しばらくは、お部屋でおとなしくしていなさいって。」

『イクリールは大人達のお気に入り』。
そんな噂は、何も今に始まったわけではない。
有象無象に気に掛けない
今までの
ブラキウムであれば、
聞いた事が無くとも、或いは覚えていなくとも不思議ではない。
記憶の片隅で埃を被っていないとも限らないけれど。
(-210) 2021/05/29(Sat) 18:37:19

【秘】 振子 ブラキウム → 籠絡 イクリール

「……そういうことでいいよ」

変な発言には突っ込まないのが無難だとわかった。

え、
何だいそれ。
つまりこんな事になっているのは僕の所為って事?
待ってくれ、冗談じゃないよ……」

頭を抱えた。
想像通り、ブラキウムはあなたが特別な事を知らなかった。
それを知っていても行動は変わらなかっただろうけど。

「ごめん、本当に全然、これっぽっちも知らない」

因果応報だった。
(-212) 2021/05/29(Sat) 18:52:25

【秘】 籠絡 イクリール → 徒然 シトゥラ

「…………シトゥラ。」

寂しい一人きりの部屋の中、ぽつりと呼んだその声は
立ち去るあなたの耳に届いただろうか?

イクリールは、『みんな』の事を知っている。
シトゥラの事だって、『せんせい』に聞こうとして
そうしたら強く止められて、それきりだっただけだ。

イクリールは知っている。
誰が居なくなったのかも、誰が噂を流しているのかも。
それが今に始まった事ではない事も。


でも、イクリールは、それでも良かった。

イクリールには、恐れる事など何も無い。
たとえ生徒達に遠巻きにされ噂を流されたって、それでも好きだ
たとえ大人達に行動を制限されたって、それでも好きだ
たとえその頸にナイフを突き付けられたって、それでも好きだ

イクリールは、いつまでも変わる事は無い。

たとえ、いつか大人からの愛を受け取れなくなったとしても。


「ねえ、今度はきっと、二人で向き合って話をしましょう。
 もちろん、シトゥラがよければ、ね…」

また明日、そんなささやかな約束さえも
イクリールは、果たす事はできなかった。
だから、返答に期待していないのは、お互い様だ。
(-213) 2021/05/29(Sat) 18:52:25
イクリールは、スピカの力になりたかった。イクリールは一人ではないから、だからそんな事が言えるだけかもしれない。
(c62) 2021/05/29(Sat) 19:02:14

【秘】 籠絡 イクリール → 振子 ブラキウム

「ええと……違うの、ブラキウムが悪いって
 わたし、そう言いたいわけじゃないのよ。
 でも、それで『みんな』をびっくりさせてしまったのは
 たしかだから…」

柔らかな唇を白い指先でなぞりながら、
イクリールには珍しく、うんと考え込むように言い澱んだ。

「うん……でも、そうね
 ごめん、と言われたのだから、わたしはいいのよと
 そう言って、仲直りをするのがいいのよね。」

イクリールは『治療』を受けていない。

生徒達に遠巻きにされているのも、
以前のブラキウムのように、イクリールの言動が気に食わない
そんな生徒を警戒してか、大人がそうさせているのだろう。

わたし、もうちっとも気にしていないわ。
そう言って、イクリールは少し困ったように微笑んで見せた。
(-217) 2021/05/29(Sat) 19:12:17

【秘】 振子 ブラキウム → 籠絡 イクリール

「そう言ってもらえるといくらか気は楽だけど……はぁ」

あなたとはそれでいいかもしれない。
衝動のままに振るった狼藉が苦々しく残るくらい。
それはそれとして、ブラキウムの知らないあなたの知り合いのことまで考え始めると頭が痛い。
ひとまずあなたの事に意識を戻した。

「じゃあ君は、本当にそのままなんだね。
次に会ったときイクリールが別人みたいになってたらどうしようかと、不安で」

あなたからもらった安心が余計にそう思わせた。

「――そもそも君の病気って何なんだい?」
(-247) 2021/05/29(Sat) 22:05:59
イクリールは、彼が石を投げられても、それでもまだシェルタンの傍に居る。
(c71) 2021/05/29(Sat) 22:12:38

【秘】 籠絡 イクリール → 振子 ブラキウム

「……他の子は、違うのかしら。
 わからないけれど、わたしは見てのとおりよ。
 少しだけ、門限がきびしくなったようなものだわ。」

ヘイズには、会えずじまい。
シェルタンやルヘナとは会ったけれど、互いに何が起こったか
それを問い質す事は無かった。

言葉の通り、イクリールに変化は見て取れない。
何かを隠しているような様子も無い。
いつものように、冗談めかして笑って見せた。

「病気……ええと、そうね。そうだったわね
 ここではほとんどみんな、
 なにか困ったことがあるのだものね。」

『病気』の話を振られれば、予想外と言うように瞠目した。
或いは、『みんな』の中に
自分は含まれていないかのような口振りで。

「わたし、どこも悪いところなんてないわ。
 ただ、父さまと、母さまの知り合いのひとが、ここのひとで…
 その紹介で、入学させてもらったの。」

小等部に入る前に、一度だけ。
見学に連れてきてもらったことだってあるのよ。
イクリールは、なんてこと無い事のようにそう言った。
その表情に、その言葉に嘘や含みは見て取れない。

少なくとも、イクリールにとってはそれが真実だ。
(-250) 2021/05/29(Sat) 22:32:31

【墓】 籠絡 イクリール

>>+40 中庭

「────あら。ごきげんよう、スピカ。」

正しいやり方はわからなくたって
声を上げる事は、何か行動を起こす事は
たとえ誰に届かずとも、決して無駄な事ではない。

少なくとも、イクリールはそう信じている。
これまで通りだ。何も変わらない。
だって、これまでもずっと、そうして来たのだから。

寂しい中庭も、少しだけ賑やかになって来た。
(+41) 2021/05/29(Sat) 22:41:27

【秘】 振子 ブラキウム → 籠絡 イクリール

「さぁ、知らないけど。
でもここまでの扱いをされるならそうなんだと思うけどね。
都合の悪い事には目を塞いで見えないようにする、大人たちのやり方だ」

先日ルヴァと森を探検したときに外についてのほとんどの記憶が思い出せなかったことを思い出して苦い顔をした。

「な……特別も特別。秘蔵っ子じゃないか。
当たり前のように一緒に居るからてっきり……
そんなのアリ?どこまでここは大人の都合まみれなんだよ」

また大きなため息を吐いて。

「本当に困った事が一つも無いのならこんなところによく居られるね。
僕にとってはずっと鳥籠に閉じ込められたようなもので、外に出たくて仕方がないのに」

事実がどうであれ、イクリールの口から語られる言葉がブラキウムにとっての真実になる。
大人でも、神様でもなくただのこどもなのだからそれ以上はどうにもならない。
(-256) 2021/05/29(Sat) 22:59:12

【秘】 籠絡 イクリール → 振子 ブラキウム

「……そう。ううん、でも…
 やっぱり、直接聞いて、知りたいわ。
 少なくともわたしはそう思うの…」

イクリールは、大人が善いものだと信じている。
それは大人の悪性に触れて来なかったからかもしれない。
けれど、大人が悪いものばかりという事も
今はまだ、誰に証明する術も無いのだ。

「特別……そうかしら?
 たしかにここは、そういった困りごとのある子が多いわ。
 でも、そうでなければ来られない場所だなんて
 そんなことも無いのではないかしら。」

イクリールの考えは、やはり誰も
そうだとも、そうでないとも、断言できはしないものだ。
知る為には、大人達と直接向き合うしかないだろう。

「わたしは、このギムナジウムが好きよ。
 もちろん、ここにいるみんなもね。
 ここはもう一つのおうちで、みんながもう一つの家族
 わたしにとっては、そうだもの。」

イクリールは、決して森の外への関心が無い訳ではない。
覚えていないわけでもない。
ただそれ以上に、このギムナジウムの中にあるものを
ただ、愛しているだけなのだ。
(-259) 2021/05/29(Sat) 23:14:39

【墓】 籠絡 イクリール

>>中庭

「……そう。
 よかったわ。みんながわたしと同じ考えで。
 それに、わたしたちなら『こうなってしまった』子にだって、
 堂々と会いにいけるものね。」

イクリールは、そう言っていたずらっぽく笑って見せた。
いつものように。
これからも、誰に対してだって、同じように。

「わたしもそれに、賛成よ。
 シェルタンやスピカが卒業したって続けるわ。
 でも今は、わたしたちだけではきっと手が足りないの
 だから、手伝ってくれるとうれしいのだけど。」

──ねえ、ルヘナ。
イクリールは、遠くこちらを窺う視線の事だって、知っている。
(+46) 2021/05/29(Sat) 23:22:45
イクリールは、野草を食べるスピカを見て困ったように微笑んだ。
(c77) 2021/05/29(Sat) 23:33:32

【秘】 振子 ブラキウム → 籠絡 イクリール

/*

あの、えっと あのあのあの……
シェルタンですか?これ…?
(-264) 2021/05/29(Sat) 23:46:47

【墓】 籠絡 イクリール

>>中庭

「あら、隠れていたルヘナが悪いのよ。
 仲間はずれがいやなら、ちゃんと仲間に入れてと言うべきだわ」

イクリールは、そう言ってまた笑った。
他の生徒から向けられる、揶揄するようなものではない
至って普通の、日常の一コマのように。
それから、『経験則』を語るブラキウムを見て
心の底から嬉しそうに、その表情を綻ばせた。

「いいわ、みんなが妬いてしまうくらいに楽しくやりましょう
 それに、ひとりぼっちでいるよりは、誰かと一緒に居た方が
 できることって多いもの。」
(+54) 2021/05/29(Sat) 23:58:09

【秘】 籠絡 イクリール → 振子 ブラキウム

/*

正直誰が墓上に居ても誰が墓下に居ても
この連中のやる事って多分何も変わらないので。
RP的な整合性とか、『ブラキウムはこうする』を
優先するのが一番綺麗じゃないかなって思います。

それはそれとして、イクリールは他の人にしてほしいと
言うと中澤は思いますけどね!
(-268) 2021/05/30(Sun) 0:00:20

【秘】 振子 ブラキウム → 籠絡 イクリール

/*

そうですね。そうですね。RP的に真を選びます。
ありがとうございます。
イクリール……!
(-270) 2021/05/30(Sun) 0:06:27

【秘】 振子 ブラキウム → 籠絡 イクリール

「ちゃんとした理由の為に、だよね」

目の前の少女はどこまで大きいのだろう。

「でも、そんな可能性、あり得ない。
まさか、いや。君が何も知らないだけだろう。
箱入り娘に余計な物を与えないで育てるなんて、よくある話だ。
信じられないよ……」

真実との乖離が一番の違和感だった。
けれど、ブラキウムだって真実は知らない。
知らず知らずそういう場所だとフィルターをかけていたのだ。
彼女の無垢な体で見て触れてきた世界が本当にあるのだとしたら。

「だけど、あぁ。君の好きも、少しわかったかもしれない」
(-271) 2021/05/30(Sun) 0:07:03

【秘】 籠絡 イクリール → 振子 ブラキウム

「ええ、そうよ。
 本当の事を、直接聞きもしないで決めつけてしまったら
 『うわさ』だけを理由に、誰かをいないもの扱いをするのと
 何も変わらないものね。」

イクリールは、ただの等身大の子どもだ。
人よりほんの少し、人の気持ちを慮る事ができるだけで。

「…ブラキウムがそう思うなら、そうかもしれないわ。
 あなたはきっと、わたしより
 ずっと多くのことを知っているもの。
 でもね。わたしはやっぱり、病気や不便なことがあるなんて
 このギムナジウムに来て、ひとつも感じたことはないの。」

それは、幼い子ども特有の適応力ゆえかもしれない。
或いは、イクリールがそれを病気や不便と認識していないだけで
本当は、他の子どもと何一つ変わらないのかもしれない。
確かなのは、イクリールは『みんな』の事が、
このギムナジウムの全てが好きだという事だ。

そして、そこには確かにそれに至る個々の理由があるという事も。


「……そう、そうだわ。
 わたし、よく考えたらブラキウムの好きなものを
 ただの一つも知らないのね。」

わかったかもしれない。そう零すブラキウムに微笑んで、
それからはたと思い当たったようにそう続けた。
(-276) 2021/05/30(Sun) 0:28:55
イクリールは、ブラキウムの事を知っている。重要な事、些細な事、そのどちらも。
(c83) 2021/05/30(Sun) 0:44:27

【墓】 籠絡 イクリール

「わたしも……あまり手伝えることはないかもしれないし、
 抜け出すのにだって限度はあるわ。
 それでも、できることはあるはずよ。」

早く抜け出さずとも出歩けるようになるといいのだけど。
そう言って、少しだけ寂しげに微笑んだ。

「相談……というほどのことじゃなくてもいいの。
 わたしに話せることだったら、いつでも聞くわ。
 だから、シェルタン、スピカ、ルヘナ。
 それに、ブラキウム。
 どうか、一人で抱えこまないでね。」

わたし、みんなのことが好きよ。
だから、少しでも力になりたいの。
そう言って、イクリールはやはり『みんな』に微笑み掛けた。
恐れるものなど、何も無い。
(+62) 2021/05/30(Sun) 1:01:17
イクリールは、いつものようにサルガスに笑い掛けた。彼等は確かにそこに居る。
(c89) 2021/05/30(Sun) 1:21:22

【秘】 目明き ブラキウム → 籠絡 イクリール

「……なんだか僕の考えが全部が君の言う通りみたいで癪だな。
とても小等部とは思えない。
どんな生き方をして来たら君みたいな人間が出来上がるんだろうね」

そこにあるのはもう、嫌悪でもなんでもなくて驚嘆だった。

「知らないだけだろうから、知らせてやろうと思ってたんだけどね。
そういう次元の話じゃ無かったし、本当に……はぁ〜〜〜〜」

完全敗北だった。
もはや人間の領分を超えているじゃないかとすら思った。
結局、大それたことは関係ないままふたりのこどものじゃれ合いだったのだろうか……。

「あれだけいろいろ知ってて好きなものを知らないってどうなの……まぁいいや。
好きなもの、好きなもの……ん、甘いものは好きだよ」
(-297) 2021/05/30(Sun) 1:48:37

【秘】 甘夢 イクリール → 目明き ブラキウム

「あら、ごめんなさいね。
 でも、わたしはわたしよ。
 ブラキウムがブラキウムであるようにね。」

形ばかりの謝罪と共に、冗談めかして笑う。
ブラキウムがイクリールの歩んできた道を知らないように、
イクリールもブラキウムの歩んできた道を知らないのだ。
その口から明かされた事以外は。

「案外、知れば考えも変わるかもしれないわ。
 試してみる前から諦めてしまうのは
 もったいないと思わない?ブラキウム。」

考えは変わるかもしれない。
けれどやっぱり、イクリールは変わらないのだろう。
これからもずっと。

「……じゃあ、いつか…
 今やらなければならないことが、落ちついたら。
 好きなお茶請けを持ちよって、みんなでお茶をしましょう。」

いつも言葉を交わす『みんな』で、和やかな一時を。
そんな淡く、脆く、甘い夢。
この約束は、守る事ができるだろうか。
わからない。けれど、イクリールは信じている。
(-304) 2021/05/30(Sun) 2:12:30

【秘】 目明き ブラキウム → 甘夢 イクリール

「そういうところが、本心なのかはぐらかされてるのかわからないんだ。
それが真っ白な仮面から出てきた時の恐怖はなかなかだったよ」

もちろん恐怖も既にないけれど。
盲目には少し刺激が強かった。
これから段々と慣らしながら隣を歩めば触れられるかもしれない。

「僕もたった数日で随分と変わった気がする。
はじまりは一人だったけど、少しずつ増えてきた。
それくらい、ここはもったいない場所だと思える。
いつか君みたいに……みんなを好きになれるかな。」

この手であなたを変えてしまうことが無くて、こちらばかりが負けてしまったようなほんのちょっぴり残念な気持ちはあるけれど。
変わってしまったあなたはきっと好きじゃない。
だからこれで良かった。
変わらない方がいいものもある。

「そうしよう。
みんなが集まったら賑やかでそれはそれは、楽しそうだね」

みんなのかおを思い浮かべる。
僕の好きなもののために。
なりたい自分になるために。
ふたりのこどもは同じ夢を見る。
(-358) 2021/05/30(Sun) 13:37:02

【墓】 甘夢 イクリール

>>79 夕方の屋上

「……レヴァティ。」

ぽつり、『いない子』の声が転がった。
イクリールは、レヴァティの事だって知っている。
直接話した事こそ無いけれど、
周囲の所感を聞き、その行動を見てきた。

魘される子どもには、その声は届かないかもしれない。
けれど、傍に居る事はできる。
それが許されるなら。

たとえそうでなかったとしても、或いは。
たとえ立場が違えども、同じ事をしただろう。
(+67) 2021/05/30(Sun) 14:23:52

【秘】 甘夢 イクリール → 目明き ブラキウム

「そういう子も居るって、わたし知っているわ。
 だから、しかたないことよ。でも…
 ブラキウムは、それがわたしの『ほんとう』でも
 きっと、もう怖くはないでしょう?」

言葉にできるような根拠なんて、何処にも無いけれど。
それでもイクリールは、あなたがもう恐れない事を
ただ、心から信じている。

「たった数日……そうね、たったの数日なのね
 いろんなことがあって、みんな疲れてしまっているけど…
 でも、悪いことばっかりじゃなかった。」

そうでしょう?
そう言って、ブラキウムに笑い掛けた。
この数日で変わってしまったものは、きっと少なくはないだろう。
それでも、変わらない日常もまた、確かにそこにある。
願わくば、それがブラキウムの愛せるものであるように。

「きっと、できるわ。
 ブラキウムはもう、みんなのことを
 こうして確かに、好きになりたいと思えるのだもの。」

答え合わせは、その時に。
夢の続きは、その目で見れば良い。

指きりをしましょう、ブラキウム。
そう言って、イクリールは変わらず微笑んだ。
(-374) 2021/05/30(Sun) 15:04:25

【墓】 甘夢 イクリール

>>82 夕方の屋上 レヴァティ

「あら……ごめんなさい、レヴァティ。
 無理に起こしてしまったかしら。うなされていたものだから」

未だ微睡みの中にはあるけれど、
確かに自身の声を認識していた彼に、声の主は僅かに瞠目した。
いつかの朝食の席では、『見えないもの』を
『見えないもの』として、扱っていたように見えたから。

「それからもうひとつ、ごめんなさいね。用はないの
 ただ……こんなところで寝ていたら、
 風邪をひいてしまうと思って。」

既に、陽はとっぷりと暮れている。
まだ冬は遠いけれど、秋風はやっぱり冷たくて。
或いは既に手遅れなのだろうが。
(+68) 2021/05/30(Sun) 15:10:35

【秘】 目明き ブラキウム → 甘夢 イクリール

「……その言い方はずるくない?
僕は君みたいに何でも受け入れららえる訳じゃないんだよ。
期待には応えられるように努力するけど……僕みたいな人間には気を付ける事だね」

暖簾に腕押しなのは確実だがせめてものな抵抗を見せた。
根拠がなく信じられたり、理由がないと嫌いになれなかったり人間の感情は一枚の仮面では納まらないほど複雑だ。

「あぁ同感だね。
それじゃあお言葉に甘えて頑張ってみますよっと」

冗談めかす。
それからあなたの指とブラキウムの指を絡ませて指切り。
仮面の灯が柔らかく揺れたから応えるように微笑んで。

「ね、イクリール。
僕も君のこと好きになれたよ」

だから、また今度。
ギムナジウムで会いましょう。
(-384) 2021/05/30(Sun) 15:43:09

【墓】 甘夢 イクリール

>>84 夕方の屋上 レヴァティ

「そう。
 なら、よかったわ。嫌な夢、忘れたいなら聞くけれど…
 …うぅん、でも、そうね。おだいじにね」

イクリールは、向けられた背を覗き込む事は無い。
話したくない事を無理に暴き立てようとはしない。
本当に話したくないのなら。

「……そうね。夜になる前には戻らないと
 『みんな』に…『せんせい』に心配をかけてしまうもの。」

それでもまだ、暫くは その場に留まっている。
何をするでもなく。
(+69) 2021/05/30(Sun) 15:45:32

【秘】 甘夢 イクリール → 目明き ブラキウム

「そうね、今まではそうだったかもしれないわ。
 でも、ブラキウムは変われたのだもの。
 きっともう、大丈夫よ。」

やっぱり抵抗しても手応えらしい手応えは無い。
そんな事は今に始まった事ではない。
あなたにはもう、イクリールはそういうものだとわかったはずだ。

「わたしのことを好きになってくれて
 ありがとう、大好きなブラキウム。」

ブラキウムの言葉に心の底からにっこりと笑って、
絡めた指は、やはりあたたかかった。
(-388) 2021/05/30(Sun) 16:35:47

【墓】 甘夢 イクリール

>>85 夕方の屋上 レヴァティ

「とさつごっこ?」

ただ何となくそこに居て、
ただ何となく、夕暮れの空を眺めていたイクリールは
唐突なレヴァティの言葉をなぞり、首を傾げた。

「………うぅん…むずかしい話はあまり、得意ではないけれど…
 殺してしまった子は…悪気はなかったのかもしれないわ。
 殺してしまったのは、どうしてかしら。
 ただ間違えてしまっただけではないのかしら。
 それとも、その子のことを嫌いだったの?
 嫌いなら、どうして嫌いだと思ったのかしら」

イクリールにしては珍しく、うんと悩み
少しずつ、訥々と言葉を返していった。

「それもわからないのに、許すとか、許さないとか
 そんなことを決めてはいけないわ。
 他のみんなは違うかもしれないけれど、
 わたしはそう思うのよ。」

悩み考えるイクリールは、レヴァティの様子には気付かない。
(+70) 2021/05/30(Sun) 16:46:54

【墓】 甘夢 イクリール

>>88 夕方の屋上 レヴァティ

「……そうかしら。
 ううん、レヴァティがそういうなら、きっとそうなのね。」

その声色は、自分に言い聞かせるようなものではなく
ただ純粋に、そう納得しただけのようで。
それから、慌てた様子のレヴァティに目を瞬かせた。

「…ねえ、レヴァティ。
 たとえ悪気がなくとも、よくないことはよくないことよ。
 殺してしまったことも、『なかったこと』にはできないわ。
 それはきっと、たしかなことよ。
 それでも、それがよくないことだと、正しいやりかたを
 知らなかったことが悪いことなんて」

そんなの、あんまりよ。
きっと、誰も教えてくれなかっただけなのに。

「一度許されないことをしてしまったひとは、
 いつまでもずっと、
 許されないままでなければならないのかしら」

昏くなりつつある空は遠く、暮れる夕陽を眺めてぽつりと零す。
その手帳はきっと、レヴァティにとって大切なものなのだろう。
ただそれだけの事だ。イクリールはそう結論付けた。
(+71) 2021/05/30(Sun) 17:30:25

【墓】 甘夢 イクリール

>>98 >>99 夕方の屋上 レヴァティ

「……そう。レヴァティがそう言うなら、そうするわ。
 ごきげんよう、レヴァティ。どうか元気でね。」

立ち去る背中を追う事は無い。
寂しくなった屋上に、びゅうと一つ、冷たい風が吹いた。

「…わたしにだって、ゆるせないことはきっとあるわ。
 まだ知らないか、それがとっても少ないだけで。
 だれにだって、ゆるせないこと、ゆるしたいことがあって
 きっと、それだけでいいのにね。」

一人ぼっちのイクリールは、寂しげに微笑んだ。
この世界は、どうにも上手く行かない事ばかりだ。
きっと、誰が悪いわけでもないのに。
(+72) 2021/05/30(Sun) 19:43:11

【独】 甘夢 イクリール

消灯時間の少し前、寮の自室。
変わらず机へ向かって、両親へ宛てた手紙を綴る。
ブラキウムとの些細な『喧嘩』で、大騒ぎになってしまった事は
手紙に書く事は無かったけれど。
恐らくは、大人達によって両親へと伝えられているのだろう。

「……次は…ああ、そうだったわ。
 もう、聞いてはいけないのだものね。」

大人達から、もう深く生徒の事を詮索してはいけないと
そう言われていた事を思い出した。
それでもイクリールのする事は変わらない。

大人達から聞く事ができないなら、本人の口から聞くだけだ。

『こうなって』しまう少し前、ブラキウムにそうしたように。
(-420) 2021/05/30(Sun) 19:49:46
イクリールは、レヴァティを見送った。たとえそれが届かずとも
(c125) 2021/05/30(Sun) 19:54:03