人狼物語 三日月国


129 【身内】狂花監獄BarreNwort2【R18G】

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


バーナード憐憫聖贖 ナフ

【魂】 疾風迅雷 バーナード


 へえ。そう。そうか。
 アイツ、アレだけ言ったのにやるんだ?
 そんな気はしてたけど。


 ――殺したら当然殺しに行くけどさ。
 耐えられなかろうが避けたくて仕方なかろうが発生するなら、せめてアイツのそういう姿が晒されないよう頼むしかないだろ。


 そう、アルレシャに話した時点で。
 覚悟はできていた。耐えられはしないと分かっていた。

 ある意味、頼みを聞いてもらった形にはなるんだろうな。
 文句は言わねえよ。俺は言える立場じゃない。


 だから仕方ない。仕方ないんだ。殺すしかないんだ。
 
アルレシャ・フォーマルハウトを。


 アイツのもとに行くのは、それからでいい。
(_0) 2022/02/27(Sun) 21:16:12

【人】 疾風迅雷 バーナード

「俺も様子見。俺に殺されたいならまあ、動くけど」

 処刑室には赴くものの後方に下がる。楽しむべき人間は他にいくらでもいるだろう。戦意のない俺以外にもたくさん。
 この時はまだ戦意がなかった。知らなかったから。
(2) 2022/02/27(Sun) 21:20:32

【秘】 疾風迅雷 バーナード → 白昼夢 アルレシャ

/*
 拝啓、アルレシャPL様!まずは
因果応報パンチありがとうございますですわ!
カスに報いをいただけてまことに恐悦至極……拝んでおります……。

 さて、秘話でお話した通り
『殺したら当然殺しに行く』
つもりだったので、どこかしらで奇襲もしくは模擬戦の機会をいただけたらと思うのですがいかがでしょうか?襲撃絡みもありお忙しそうなイメージがあるので無理にとは言いませんが、機会がありましたらぜひいただけると幸いです。
(-5) 2022/02/27(Sun) 21:27:18

【秘】 白昼夢 アルレシャ → 疾風迅雷 バーナード

/* ハァイ!何があっても面白いだろうなと思ってルーレットしたら面白いことになっちゃったので採用したアタシよ!!

実は別件で模擬戦の予定もあるのですが、
戦闘なんてなんぼあってもいいですからね
ということで大歓迎でございます。当然殺しにくるだろうなと思っておりました!し!!
どちらかといえば、ガチで殺しにくるんでしょうし、奇襲の方がドキドキしてすきです。という希望をほんのりお伝えします!
(-7) 2022/02/27(Sun) 21:31:55

【秘】 疾風迅雷 バーナード → 白昼夢 アルレシャ

/*
 ヒィwwwなんて面白おかしいルーレットなのかしら!!!アナタ本当に持ってるわね!いやこれはアナタもアタシもラサルハグも持っている可能性は存分にありますわね。

 ですわよねアナタ模擬戦の神様……love。奇襲許可ありがとうございます!秘話と表での進行どちらがお好みとかありますか!
(-8) 2022/02/27(Sun) 21:37:30

【秘】 白昼夢 アルレシャ → 疾風迅雷 バーナード

/* 本当に愉快なルーレット……ウフフ……

模擬戦の神様とかわかんない。ただの歩兵ですわ……。
どちらも美味しくいただけます!強いていうなら、乱入なり見学なりされたいか否か……?されたくないならば秘話でお相手しますわ!!そうでないなら白が楽かしら…?
(-10) 2022/02/27(Sun) 21:46:27

【秘】 疾風迅雷 バーナード → 白昼夢 アルレシャ

/*
 はははご謙遜を!アナタがただの歩兵だったら騎兵は光速で迫り敵を穿ちますわよ!
 でしたら見学はされてもいいけど乱入はされたくないので秘話でお願いしてもよいでしょうか?確実に殺したくって……他の要素排除したくて……。
 いずれにしても処刑終了後になると思うので返信は後で大丈夫ですわ!愛を込めて!
(-12) 2022/02/27(Sun) 21:53:51
バーナードは、見ているだけだ。手は出さない。
(a11) 2022/02/28(Mon) 1:27:26

バーナードは、首を左右に振った。「それはお前に渡したいものじゃない」
(a13) 2022/02/28(Mon) 1:42:05

【秘】 迅雷風烈 ラサルハグ → 疾風迅雷 バーナード

>>5:_19
「沢山零れるね。それだけ君が無理して頑張ってきた証みたいだ。よく頑張ったな、バーナード。俺からすると頑張りすぎだと思う程に。……いいよ、頑張らなくていい。それを覚えていて欲しい。

“無理をして幸せを探す”のに俺は疲れたんだ。ようやく見つけた同類にそれを求めはしないよ、俺は。自然なままの君で居てくれ。それでいい。
それがいいんだ」


“なら喜べよ”の言葉に、その先の貴方の抱える想いを見出して、小さく「ありがとう」と親愛を込めた最大限の礼を送る。縋る様な抱擁と冷たさを感じる胸元から、貴方の涙が滲んでくる。貴方が落ち着くまで、頭に触れて優しく撫で続けるだろう。

「やかましい色だとたまに言われるがな。自分で言うのもあれだが俺もこの色は好きだからさ。
暴力セックスすると大体出会うし……
ああでも部屋は赤一色はさすがに目に悪いから、君のこの部屋に俺がいるくらいが丁度いいのかもな」

一瞬ろくでもない理由が漏れたが、
嘘じゃないのでシレっと言う。
貴方は今、顔が雫まみれで見えないかもしれないけれど、遠い昔確かに存在した、切り取った空の色。小さな国の小さな空。ラサルハグ自身はそれを直接は見た事はないけれど、それと同じ、
『自由』
の象徴であった青は、ひたすらに何とか羽ばたこうと頑張る雛を見守るように見つめている。

「長くなるし、理解も早まるから事件云々は後回しにするよ。……しかし、何から話せばいいのか難しいな。物凄く簡潔に言うなら、信仰している神の声が聞こえたとされる巫女と、王族が共生して存在していた、異端で変な小国。
それの王族の子孫だ。


ま、当然のように仲は悪かった。なんせ神かはさておき巫女は本当に神通力かと思う力を使いはしたからね。人気がどちらが高いかは言うまでもない。正直王族は影が薄かった。……巫女がいなくなるまでの期間は、だがね」
(-54) 2022/02/28(Mon) 2:47:47

【独】 疾風迅雷 バーナード

/*
 ……こういう話をした数日後にラサルハグを一時的に喪うんですか???(心の壊れる音)
(-56) 2022/02/28(Mon) 3:00:54

【魂】 疾風迅雷 バーナード

>>ラサルハグの秘話
「頑張らなくていい自然のままの俺で、ってでも……ああ、そっか、これストッパーだ。皆に迷惑がかかるって踏み止まりそうになった。探さなくていいから無理しなくていいし頑張らなくていいんだ。じゃあ、
お前ももう無理しなくて済むんだ。
よかったな、ラサルハグ」

 ぐすぐす泣きながらも伝えるのは、"無理して幸せを探す"のに疲れたあなたにとっての幸せが自分であるという傲慢と、それ故の祝福だ。

「やかましいは褒め言葉だろ?お前らしい色だと思うよ。……暴力セックス?お互いの身体が治ったらヤる?ここでヤったらどこに飛んだのかはっきり分かるよ。文字通りお前で染まっていくよ、……よくない?ヤらないにしてもこの部屋ならお前がいるって分かりやすいのは嬉しいかな」

 今散々泣いているが元々持っているのは加虐嗜好だ、ろくでもない理由にこちらも反応してしまっているのでろくでもなし同士お似合いなのではなかろうか。

 男の見る視界はすっかり滲んでしまっているけれど、安らぎの色である白に抱き込まれて暗い中に黒を見出しているから存外落ち着くのは早いかもしれない。
 更に言ってしまえばあなたの話を聞くと普通に泣き濡れた顔をそちらに向ける程度には驚くのだから涙も引っ込む。そうしてそこに在る自由の青を丸くした梔子色の瞳で見つめるのだ。

「へ、……王族?お前やんごとなき身分だったの?びっくり。まあ、とはいえあくまで過去か。
 ゲームイベントの時にあのくされ巫女がどうこうとか言ってたのそういう理由だったんだな。王族側からすりゃ神だかなんだかわからんが巫女側に色々掻っ攫われてたら面白くないのもわかる。
 で、巫女がいなくなるまでは?途中で巫女がいなくなったのか?」
(_1) 2022/02/28(Mon) 3:42:16
バーナードは、処刑が終わってから、最後まで――少なくとも蘇生装置を申請するまでは――残っていただろう。
(a16) 2022/02/28(Mon) 3:44:26

【秘】 疾風迅雷 バーナード → 迅雷風烈 ラサルハグ

 男は早起きである。それは両親とともに暮らしていた頃の早寝生活の影響でもあり、孤児院に入ってからの院での生活習慣の影響でもある。
 何はともあれ、男は早起きで、だから襲撃情報を見たのも比較的早い時間であったはずだ。朝の日課の一つでもある銃弾を装填し直す作業も行うことなくすぐさま部屋を飛び出した。

 そうして赴きあなたを見つけたのが娯楽室に転がる姿であったのか、蘇生装置の中に横たわる姿であったのかは分からない。いずれにしても男はあなたの遺体を見て、静かに名前を呼ぶはずだ。
 声になっていたかはともかくとして。
(-65) 2022/02/28(Mon) 11:27:21

【秘】 迅雷風烈 ラサルハグ → 疾風迅雷 バーナード

そんな早起きの上に駆けつけてくる相手を1人しか知らない。恐らくは貴方が最初になるはずだ。

ラサルハグはそう信じて眠りについている。
ひと時の眠りで済むと信じている。
でも君にそんな顔をさせたくなかったのも本当なんだ。悔しいな。見せたくないから戦ったのに、伝えられないんだ。


端末辺りに届いたのかもしれない通知のとおり、死因は頭部への銃撃で、それ自体は即死だったとわかる。
他にも掠った形跡や複数箇所、特に左腕からの出血の痕跡が色濃いため、恐らく奇襲か何かで先に被弾してから交戦になったこと。
また室内には比較的血溜まりが集中して複数箇所に存在する事から、常に白兵戦だった事などの推測は貴方には容易だろう。

娯楽室と言う場所なのは、この男が一人の時はよく行く場所は喫煙室と娯楽室なのは貴方は普段の雑談などで知っているはずだ。
喫煙室は随分と手狭だから、こちらで狙われるのは自然になる。

いずれにせよ、死体は呼び掛けに答えない。
答えられない。


──恐らく使われたであろう通信が、いつもなら元気の良すぎるアレか、逆に妙に傲慢さを含むソレか、どちらにせよすぐ何らかの反応が返ってきていたものが何の反応も寄越さなくなった時点で、……予想はついていただろうが。
(-66) 2022/02/28(Mon) 11:54:45

【秘】 疾風迅雷 バーナード → 迅雷風烈 ラサルハグ

「ラサルハグ」


 声にならない。喉が震えない。吐息にしかならない。
 喉が己の制御を離れたことを皮切りに、次々と身体が言うことを利かなくなっていく。頭も、手も、足も、少しずつ。
 ごめん、ごめんな、ずっと考えていたのに結局覚悟なんてできないままだ。お前を死なせないように何度も訴えかけたけど駄目だったみたいだ。俺だから。こんな俺だから。やっぱり何したって無駄なんだ。


 血溜まりを避けることもなく、されど真っ直ぐ歩けるわけもなく、交戦の跡が色濃く残るそこを歩いてあなたのもとに向かう。白兵戦もできるとかチートかよアイツ、という文句は飲み込んで、というよりも文句よりも先にただ情報として認識を"取得"しながら進み、漸く辿り着く頃には遺体となったあなたの傍らに半ば頽れるように座り込んだ。

「がんばったね」


 声にならない。喉が震えない。吐息にしかならない。
 あなたに伸ばされた手ばかりが震えを引き受けているかのように、優しく撫でる手は滑稽なほどに震えている。
 でも、大丈夫だよ、これからするべきことはちゃんと分かっているからさ。お前を殺したら殺すってアイツにも伝えてあるから頑張ってくる。無駄だけど。こんな俺だけど。俺の言葉に責任くらいは持とうと思う。


 予想がついていようが受け入れられないものはある。あなたに守られたあの夜以降、某所に耐えられないと弱音を吐き出していたほど恐れていたことなのだ。受け入れられるわけもない。ぼたぼたと落ちる涙を拭うこともなくあなたを慈しむ。表情だけは普段通りの形のままで。

「またあおうね」
(-68) 2022/02/28(Mon) 12:29:54

【秘】 白昼夢 アルレシャ → 疾風迅雷 バーナード

/* ハァイ!処刑の区切りを見失ってて送るタイミング遅くなっちゃったわ……!ごめんなさいね!
しかしながら襲撃結果を張り出したので、
もういつでもオッケーよ!


都合のいい隙間に捩じ込む形になりそうだけど、お手隙の際にでも襲いかかってきて頂戴!
(-70) 2022/02/28(Mon) 14:53:43

【秘】 疾風迅雷 バーナード → 白昼夢 アルレシャ

/*
 ハアイ!お疲れ様なのよ、処刑の区切り難しいわよね……!
 隙間にねじ込んでいただくのはこちら側なので本当にありがたいわ、対応してくれてありがとう!ではこの連絡の後に奇襲、かけさせていただくわね……!!よろしくお願いいたしますわ!
(-73) 2022/02/28(Mon) 15:43:42

【秘】 疾風迅雷 バーナード → 白昼夢 アルレシャ

 さて、これはあなたが襲撃を終えて、その結果が張り出されてからのどこかのタイミングだ。周囲に人がいなくなったその間に、その奇襲は行われる。

 気配を読むことにも長けかつ目のいいあなたが意識を向けるのが周辺だけに留まるのならば、この攻撃は突然のものとして認識されるはずだ。この襲撃者の使用武器と船内の構造をもとに拳銃の届く範囲まで意識を向け続けていたのならば身構える余裕はあるだろう。

 不可視の男の射撃は、あなたがちょうど拳銃の射程距離――サブマシンガンの射程距離の半分以下ほど――に入った瞬間に始まる。サプレッサー付きのサブマシンガンによるフルオートの掃射だ。

 すぐに殺せないにしても手傷は負わせてやろうという明確な意識のもと行われる、明確な殺意を伴った射撃はあなたの首より下を狙ったもの。しかし、攻撃を優先すると同時に男は不可視を解除するので、すぐさまあなたの視界に躍り出ることになるはずだ。
(-74) 2022/02/28(Mon) 15:44:18

【秘】 白昼夢 アルレシャ → 疾風迅雷 バーナード

襲撃を誰に行なったかを思えば、自分が狙われることは承知で。
ひと気のあるところではさほど警戒もしていないが、一人になれば油断のない様子が見て取れただろう。

とはいえ、気を張り続けているというのはアルレシャには無理な話だった。
そんなに余裕はない。常でさえも。

銃撃による掃射を受けるのは突然のこととして捉えた。

反射神経に優れた身体は、すぐに頭を庇うように腕を掲げ、そのまま身体を折り曲げて中心部を守った。足や腕に幾つか被弾しながらも、射出されるかのように勢いよく球の飛んでくる方向へ突っ込んだ。

まだアルレシャの手に武器はない。しかしそんなことはあてにならないというのは貴方もわかっているだろう。
今、邪魔だからまだ作り出していないというだけで。
腹部に向けての突進、突き飛ばしにかかる。成功してもしなくても、続け様に腰部位を狙った素早い回し蹴りを試みる。力はないので、当たったとしても肉体的な損傷はほぼないだろう。鋭い痛みがあるだけだ。
(-75) 2022/02/28(Mon) 16:08:56

【秘】 迅雷風烈 ラサルハグ → 疾風迅雷 バーナード

 
『「頑張ったぞ!」』


……なんて、言える結果ではない。言う声も聞こえはしない。でも、耳に直接は届かなくても聞こえていたものがあるように。

「なんだいあれ!?俺も白兵派な上に体格差があってもこれだ!いくら無礼講だからと言って肉体強化はずるいぞ!?」


表には見えないが、そばに寄り添うなら貴方に無礼講で最初に貰った
ドッグタグ
を身につけてるのが、首筋にかかるその線を。そして辿れば服の内側にしまっていたのが見つかるだろう。

かなり動き回るスタイルな上に……貴方からもらったこれを『汚したくないから』狩人としての役職の行動時はいつもそうしていた。

奇跡的──いや、
意図的にその形を保ったままだった。
これを守る為に己を疎かにする男でもない。だから『可能な範囲で』守って、その結果無事だったのだろう。
皮肉にもドッグタグの本来の意味に近くなったが、俺はその感傷すら利用する。


「正直、戦ってほしいかというと心配だ。でもまあ……逆なら
"俺もそうした"
だろうから、引き止められないな。
本気で無駄と思ってるならやめろ!俺の分の血を無駄に流すのは良くない!
って俺が止めるのくらい、君ももうわかってるだろう?」


それを止められるのは、"隣にいる人間"の権利だ。
本気で文句を言うなら、
この時こそ俺はここにいないとダメだったのに。
わかってる。だから、どうせ戦うなら。▽
(-76) 2022/02/28(Mon) 16:09:29

【秘】 迅雷風烈 ラサルハグ → 疾風迅雷 バーナード

 
ドッグタグに触れたのなら、或いは気付くかもしれない。その後ろに磁石のように
弾丸が一発
貼り付いていた。それは、貴方が触れれば今まで落ちないでいたのが不思議なくらいすんなりと貴方の手に落ちる。

また触れた瞬間、一瞬痺れが通る。それはラサルハグ自身の雷の属性を付与した弾だ。一弾しか用意しなかったとも、できなかったとも言う。貴方が使うべき時に、使うべきだろう銃に装弾できるサイズで正しく用意されていた。

「君の好きに使うといい。耐え切れなくなったらこれで自殺にしてもいい。俺の要望は、既に君は触れてるだろうからね」


わざわざ服の内のドッグタグの裏に残した意味は、それ程探ってくれるなら、彼との戦いの参考に少しでもなるかと言うもの。

「まあどうせ言うなら、『おかえり』がいいかな」


その上で挑むのなら、自分の代わりに連れて行ってと渡せるものがなかったからだ。ドッグタグを貸し出すわけにもいかないだろう?
あれは『俺の』為のものなんだから。


──君の中に残る"俺"は、『ラサルハグならそう言う』と、話せない俺の代わりに、たった一部でも伝えてくれただろうか。
(-77) 2022/02/28(Mon) 16:11:06

【秘】 疾風迅雷 バーナード → 白昼夢 アルレシャ

 あなたならば、
従僕との白兵戦を制したあなたならば
突っ込んで来るだろうと予測していた男は当然のようにあなたが迫る様を梔子色に鈍く映していた。

 風に吹かれた草木が揺れるように、踏まれた花が折れるように。あるいは池に落ちた石が沈むように、男の身体はあなたの突き飛ばしを前にして抗うことなく後方へ。そのしぐさで回し蹴りを回避している間にも射撃の手は止まらない。

 弾さえ出せればいいのだ。弾道などいくらでも変えられる。


「――……」

 ことばのないいきものが、何か歪な集合体のように、それでいて人間の身体という最低限のルールを基に突き動かされているようだった。戦闘スタイルと言えるほどの規則性も存在せずただあるがままに動かされている男の気配が、殺意と虚無で星の瞬きのごとく明滅する。

 男の表情は、
常日頃通りの微笑み
だ。

 蠢くいきものの放つ射撃は、弾切れを起こすか、あるいはあなたが銃撃を止めさせるまで止まることがないだろう。近かろうが遠かろうが穴を開ければ殺せるのだから。
(-79) 2022/02/28(Mon) 16:36:37

【秘】 疾風迅雷 バーナード → 迅雷風烈 ラサルハグ

 男は当然寄り添うし、あなたの損傷を伺うのだから、あなたの首につけたドッグタグの存在に気付くのは必然と言えるだろう。ドッグタグ。個人識別に用いる身元確認のための認識票。あなたのつけるこれは、あなたが自分のものである証。体温のなくなった肉体の温度が僅かにでも残っていないか追い求めるように、するり、するりと引き出す。

無駄だと思っていてもやるしかない。無駄じゃないって思いたいから。やってみないと分からないから。それに、無駄だからで諦められるほどお前を軽く見ていない。言っただろ、
お前を本気で獲りに行く
って。


「――ッ、」


 痺れとともに手中に転がり込んできた弾丸にも声を上げることができやしない。けれど、震える手はその一瞬の痺れにあなたを感じ取り逃すまいと強く食らいつき、結果として手中に強く弾丸を握り込むこととなった。

 属性弾。あなたの用意したそれを見て嗚咽が止まらない。一度それを胸元に寄せて懐にしまい、その後は瞳を潤ませたまま淡々と調査及び対策へと移る。戦うために。獲物を横取りした狼を狩るために。

 ……そうして調査を終え、蘇生装置が部屋に訪れる前には再度あなたの元へと戻る。お得意の外面を張り付けたまま、変わらぬ表情であなたの遺体へ再度触れた男はあなたのドッグタグに恭しく口付けを落として。

「いってきます」


 やっぱりずっと声は出せないままだけど、それでも確かにそう告げて。それから静かに動き出したのだった。
(-83) 2022/02/28(Mon) 16:59:08

【秘】 疾風迅雷 バーナード → 迅雷風烈 ラサルハグ

/*

ラサルハグ!!!!!!!!!!!


 PLがずっと号泣しております。ラサルハグ……ウゥ……ライ……案の定殺りに行ってきますわよ……アタイ頑張るからね……ラサルハグ……
(-84) 2022/02/28(Mon) 17:00:40

【秘】 白昼夢 アルレシャ → 疾風迅雷 バーナード

突き飛ばした感触、回し蹴りが空を切る感触。その間にも被弾箇所は増え、痛みは身体を蝕む。
痛い。まだ平気だ、まだやれる、まだ動ける。
ーーと、思ったのだが。


もし貴方が激昂しているなら、それを正当化するために目一杯抗ってやろうと思った。
もし貴方がそれすら楽しめるなら、思う存分相手をしようと思った。
もし貴方が悲しみに暮れているなら、その気晴らしになれただろう。

けれど、これは。
貴方にとって仇討ちは
心壊れた末の作業なんだろうと察した。


なら、できることは、してやるべきは。

「……覚悟が足りねぇんだよ、つまんねぇな」


頭を、胴体を守っていた体勢を崩す。
無防備にただ立って、貴方を、撃ち続けるその微笑みを見た。
幾らでも当てられる。好きなだけ的にして殺せるだろう。

作業なら、早く終わらせたほうがいい。
貴方にとって、これほど無駄な時間もないのだから。
(-92) 2022/02/28(Mon) 17:54:58

【秘】 疾風迅雷 バーナード → 白昼夢 アルレシャ

 激昂を持つことになると思っていた。悲しみに暮れるのだと思っていた。無礼講の序盤の己であれば、きっと楽しんでいたことだろうと思っていた。

 『アイツを死なせる覚悟はないから』『耐えられなかろうが避けたくて仕方なかろうが発生するなら』――


 ラサルハグを死なせる覚悟はないし
耐えられない

 あなたのもとで命乞いをした際に伝えた通りだ。そして、宣言通りに耐えられず壊れた。それだけの話だ。より正確にいうのならば、120年と少し前の意識に近しいものに戻り逃避している。

 文句は言わない。何も言わない。いつも通りの微笑み以外には何もない。
 なにもなくなるのならほしくなかった。
 
うそ。ずっとほしかった。やっとだいじょうぶになったのに。なくなっちゃった。

 ……何もなかったはずだった。何も言わないはずだった。

 撃ち続けていた手はあなたをまだ殺すに至っていないのに自然と止まる。サブマシンガンを力なく下ろして、ゆっくりとあなたへと近づく。

「どうして」


 声に出したとも言い難い囁き。

「どうして」

 何故手を止める。何故抵抗しない。何故お前がそんなことを言う。何故アイツを殺した。やっと形になった拙い声音で、殺意から解かれていく感情をないまぜにして問いかける。

 あなたの行動の意図が理解できない。理解できないものは腹立たしい。腹立たしいと、腹立たしい奥の方で悲しくなる。上手く処理ができないままあなたを見つめている。
(-99) 2022/02/28(Mon) 19:01:57

【独】 疾風迅雷 バーナード

/*
 クソ重感情(虚無)を投げかけてしまって申し訳なく思っているわ……ごめんねアルレシャPL様……でもあれだけ駄目耐えられないってしていたからこうもなるんじゃて……
 これでもマイルドかつ女々しくない方向に調整してあります……あるんです……
(-101) 2022/02/28(Mon) 19:12:49

【秘】 憐憫聖贖 ナフ → 疾風迅雷 バーナード

/*
ハロー!広範囲ヌードル型加湿器様!

バーナードの様子を
ウキウキで
見に行きたいナフがいるのだけど、タイミングが難しそうだなと思ったものだから……もし程よいタイミングがあったら教えて欲しいわっていう先行予約に来たのだわ!

それどころじゃなさそうだったら全然大丈夫よ!やりたいことを優先させて遊んで頂戴!

簡易メモをハラハラニマニマしながら見守ってるぴよぴよ(チャレンジ成功)より。
(-115) 2022/02/28(Mon) 21:22:25

【秘】 白昼夢 アルレシャ → 疾風迅雷 バーナード

耐えられなさを、理解しきれていない。今尚そうだ。
壊れてしまうほどの情を、知らない。

ぼたぼたと廊下に血が落ちる。動き回った分、余計に。
力が抜けかける身体を真っ直ぐに保ちながら貴方を見ていた。

これほどにないチャンスで、どうして銃口を下ろしてしまうのか、わからない。

「俺が狼だから」

どうして、の問いは、なぜ襲撃をアイツにしたのか、という問いだと受け取った。
誰も彼も死にたくない中で、お前らだけ贔屓する狼なんて興醒めだろうが。……口にはしない。そういうものなのだと思っていればいい。

近寄ってきた貴方に向けて、軽く顎を上げた。首を晒す。
切り裂いてもいい。撃ち抜いてもいい。なんなら絞め殺すことだってできる。

「早く終わらせてアイツのとこ行ったら?」

時間、惜しいだろ。
死んで終わりじゃないこの場所じゃ、尚更。
(-118) 2022/02/28(Mon) 21:48:10

【秘】 疾風迅雷 バーナード → 白昼夢 アルレシャ

「そう」

 短い返答に対して短く返す納得。それもそうだ。そういうゲームなのだから仕方がない。そこはこの男とて理解しているのだ。理解しているのと受け入れられるのとは別というだけで。

「アルレシャ。お願い、叶えてくれて、ありがとう」

 ――ラサルハグを殺すなら即殺にしろ、


 己の従僕が抗ったことを咎めるものではない。寧ろ抵抗してでも生き延びようとした姿勢を好ましく思っているし、彼の遺体に対して労わる言葉を投げかけ
ようとし
たくらいには強く評価している。

 その上で、死因を見て、あなたができる限りで即殺を狙ってくれたのだろうと考えた。穴だらけの無残な死体にすることも可能だった、寧ろその方が襲撃として楽だっただろうにもかかわらず、彼があの姿で済んでいたのはあなたのおかげだろうと。

「ごめんね」

 覚悟がなくて。つまらなくて。でも、だって、駄目なんだ。
 懐に手を突っ込み、ひとつの弾丸を取り出す。表面を紫電が巡る雷の属性弾。彼の遺体から受け取った、あなたを穿つための雷。少し悩んでから、それを己の愛銃に装填する。サブマシンガンは床に投げ捨てた。

「ちゃんと戻るから。覚悟、ちゃんとして、面白い俺に戻るから、だから、」

 銃口をあなたに向ける。一連の動作はどれも緩慢であるため、あなたならサブマシンガンを拾えるだろうし、それからこの男を殺すことも可能なはずだ。
(-125) 2022/02/28(Mon) 23:00:08

【秘】 泰然自若 シトゥラ → 疾風迅雷 バーナード

「だろうなァ。僕だってこの前までのアンタの在り方はよくわからなかった」

シトゥラは水であり器だ。器とは是れと定められたものであり水はその器と寸分の違いなく注がれ満ちるものだ。
シトゥラは演じる必要がなかった。器も水も自由に姿を変え、ありのまま思うがままに居られたのだ。

罅が、入るまでは。

覆水は盆に返らない。漏れ落ちる水はただ広がっていく。不完全なSitulaがこれ以上崩れないよう、シトゥラは押し込めるしかできない。
アンタの変化を、バーナードがバーナードらしく居られるようになった事を素直に喜ばしく思う。これは本当だ。

―――積まれていく氷の重みに耐え切れず、悲鳴じみた音を立てて先に積もっていた華は割れていく。

「僕も特には何も。自殺する気はない。僕がしたかった事、そうした理由は全部先の呼び掛けの時に伝えている。後は各々がどう思ったかだ」

「……アンタはそれに乗って、僕の所に『遊び』に来た訳かァ」
(-127) 2022/02/28(Mon) 23:10:09

【秘】 疾風迅雷 バーナード → 憐憫聖贖 ナフ

/*
 ハロー!ぴよぴよ(チャレンジ失敗)様!広範囲ヌードル型加湿器よ!

 タイミングについてなのだけど、バーナードのどんな様子を見たいか次第でタイミングが変化すると思うわ!
 というのも、襲撃直後については
バーナードがマジでメンタルメコメコ
かつ、現在アルレシャPL様にお願いして(あとで都合のいいタイミングに捻じ込む想定の下)秘話で殺しに行かせていただいているところで……ラサルハグの蘇生が完了すればまたちょっとメンタルが回復するから……。
 虚無〜グズグズのどれを見たい
か次第になるかと思いますわ。メンタルが虚無に近ければ近いほど遭遇時間と反応が少なくなる気がします。どれ見る〜?!(虚無の見本市を展開する)

 以上、友人のナフがそういうモノとして殺される姿を見てダメージを受けていた直後に従僕が死ぬとかいうメンタル塵コンボに死んでいるバーナードを因果応報顔で見ている加湿器でした!
(-128) 2022/02/28(Mon) 23:11:00

【秘】 憐憫聖贖 ナフ → 疾風迅雷 バーナード

/*
え!
1番酷く弱ってるとこ見たい!
(クズ)

……っと、食いついてしまいましたわ!
そちらの無理の無い範囲で、加湿器様の一番楽しめそうなタイミングにお邪魔したいですわ……!
もし襲撃RP終わって諸々確定してからの方がいいとかありましたら、現実時間での訪問を送らせますので……。

バーナードごめんね〜悪いことしてる自覚あったわよ〜なぴよぴよ(チャレンジ成功)より。
(-132) 2022/02/28(Mon) 23:20:34

【秘】 疾風迅雷 バーナード → 泰然自若 シトゥラ

「よく分からなかった……分かってしまったんだ?お前に悪いことを教えてしまった気分だよ。いや、気分ではなく事実か。ごめん。押し込めざるを得ない状況に追い込んだのは俺だな」

 あなたとはそもそもの在り方が違ったのだ。あなたという水と器はどちらも自由なものであり、バーナードという風と殻はどちらも不自由なものだった。殻の内で暴れ狂った風が解放を求めた結果がこれだ。あなたという水と器を不自由なものへと変え、バーナードという風は殻を脱して自由となった。

 バーナードはあなたの変化を喜ばしくは思えない。けれどそれも己が受ける報いであるというのなら、巻き込んでしまったあなたに合わせる顔もない。
 今更どんな顔で「俺に何ができる?」なんて聞けるだろうか。


 あなたの生み出していく華のひとつに手を伸ばしてしまおうか。花は嫌いだが、あなたの生み出すこれを僅かでも掬い上げられはしないかと。

「そう。計画はアイツ。俺は俺の持つ情報を曖昧な形で渡した。……俺の不可視なんて"切り札のひとつ"も切ったが、全ては渡していない。俺の風でできることの一部と、お前の探知範囲の詳細は伝えてないよ。囚人相手に全ての手の内を明かしはしないし、仲間を売るつもりもなかったから」
(-133) 2022/02/28(Mon) 23:32:57

【秘】 白昼夢 アルレシャ → 疾風迅雷 バーナード

納得した、ならそれでいい。分からないほどではないともわかっている。受け入れられない、という状況が分からないだけだ。

「……一発では無理だったぜ」

痛めつける無駄な弾が全くないとは言わないし。
少しだけ悠長に話もしたし。貴方の従者がそのくらい強かったのはその通りだ。
ただ、礼を言われるには及ばない気がした。
受け取れない。


「なんで謝るんだよ」

覚悟がない、つまらない。でもそれはそれで仕方ないんだろう。
感想は抱きはしても、貴方を責めるつもりはない。天に運を任せたとしても、選んで襲ったのは自分なのだし。

「いいよ、ゆっくりで。……つって、俺が言うことじゃねぇんだけど。面白くなくても、お前はお前なんだろ」

弾丸を取り出して、詰めて、銃口がこちらを向くまで。じっと眺めていた。
サブマシンガンを拾って貴方に撃ち込むことも、太腿の愛銃を取り出して引き金を引くこともできるだろう。なんなら、銃口を向けられた時点で動き始めてもきっと間に合う。

でも。
今貴方に与えられそうなものが、役割に見合った施しが、この命くらいしかなさそうなので。
死にたくない。死にたくない、死にたくないが、

ーーそっと、静かに目を閉じた。
(-135) 2022/02/28(Mon) 23:37:16

【秘】 疾風迅雷 バーナード → 憐憫聖贖 ナフ

/*
 オッ!じゃあ襲撃情報が出てラサルハグの遺体を見てからのバーナードと遭遇するのはいかがかしら?!(乗り気)

 完全に商人魂働いてますわ。ラッシャイラッシャイ!1番弱っているところというと、
娯楽室から出る〜自室に帰って準備をする
あたりになりますわね。アルレシャとの秘話開始時のメンタルの都合上、
その時の
バーナードには上手く受け取ってのメンタル回復ができないのだけどお許しいただけると幸いよ!場面を決めた上で話しかけていただければそれに合わせてロールして行きますわよ!

 ナフの処刑にめちゃくちゃ興奮していたしナフの本領発揮!と大喜びしていた加湿器(ぴよぴよチャレンジは華麗に成功していく)でした!
(-136) 2022/02/28(Mon) 23:39:32

【秘】 憐憫聖贖 ナフ → 疾風迅雷 バーナード

/*
わーい!親方今日のオススメ一丁!
蘇生処置受けたその足で、そちらの部屋向かっていいかしら?

回復どころがむしろ追い打ちかけそうな気はしてるわ……何せ目の前で死んでみせた本人だし……!
よかったら八つ当たりでもカラニコモルでも何でも頂戴ね。全て美味しく頂くわ!

(-139) 2022/02/28(Mon) 23:48:00

【秘】 憐憫聖贖 ナフ → 疾風迅雷 バーナード

/*
つけ忘れてた!華麗な成功おめでとう!
(-140) 2022/02/28(Mon) 23:49:55

【秘】 憐憫聖贖 ナフ → 疾風迅雷 バーナード

これはそう、蘇生処置を終えて、死の微睡みから浮かび上がり。
その感覚はこれにとっては……負担より深く眠れた、程度のもの。

時計を見る。
……少し残念そうな顔をして。

それから別の興味に心を移し……いつも通りの足取りで歩く。

向かった先は君の部屋だ。
普段必ず入れていた先触れはなく、直接その扉の向こうから呼びかける。

「バーナード。」

処刑前と何ひとつ変わらぬ軽やかな声。
ただ、その名を呼ばわる。
(-143) 2022/02/28(Mon) 23:57:50

【秘】 疾風迅雷 バーナード → 白昼夢 アルレシャ

 一発では無理だったと聞けば、尚のこと己にとって唯一無二の彼の奮闘を他者から認められたような心地になって。瞳から僅かに濁りが消える。
 あなたが受け取れなくとも、男は思うがままに礼を投げつけるのだ。


「でしょ。俺のだもの」

 少し和らいだ声音は人間らしいそれに近くなっただろうか。
 彼を本気で獲りに行っているから。彼を本気で求めているからこそ、何もしない選択肢はなかった。


「俺、早く戻りたい。だから、俺のストッパーを捨てる、ね」

 銃口を向けられてもすぐ間に合うような、ひどく緩慢なそれらを見てもあなたが何もせず、かつ目を閉じたのであれば。銃声とともにひとつの衝撃があなたの胸に与えられることだろう。

 しかし、あなたの命は潰えない。


 男の放った銃弾はあなたの横を通り過ぎ、銃弾の軌道と異なる雷があなたの胸に
"体重の乗った拳の一撃"相当の衝撃と痺れ
をもたらす。解けた殺意はそのまま霧散し、あなたの命を刈り取るに至らない。

「考えた上で出した結論ならいい、ってきっと、アイツは言う。お前の言う通り、面白くなくても、俺は俺だから、こうする」

 男はあなたの目の前で武器をしまい始めるだろう。それだけにとどまらず、端末を取り出して治療ユニットを申請しようとすらするだろう。もちろん、あなたはこれらの動作をいつでも止めさせることができる。
(-154) 2022/03/01(Tue) 0:34:48

【秘】 疾風迅雷 バーナード → 憐憫聖贖 ナフ

 あなたが男の部屋を訪れても、呼びかけに応える声は帰ってこない。ずる、ずると引きずるような音がゆっくりと扉に迫り、扉が開かれて。

「――……」

 いつも通りの表情に埋め込まれたかのような濁り切った梔子色があなたを映して、しかし、それだけだ。扉を閉めることもなくゆっくりと踵を返し、またぐらりと身体を揺らしながらベッドへと戻っていく。

 男の看守服は普段の綺麗なものと異なり、各所に血の痕跡が見受けられる。しかしそれは男自身のものではなく、また、返り血と言うには大人しすぎる染み付いただけのようなもの。男が遺体となった彼と触れ合った際についたものだと伺えるだろうか。

 ベッド上には男の持つ銃器の殆どが置かれている。あなたが訪れたのは、男が念入りに武器の手入れを行っている最中のようだった。
(-156) 2022/03/01(Tue) 0:42:28

【秘】 憐憫聖贖 ナフ → 疾風迅雷 バーナード

「バーナード。」

嗚呼、私が見逃したものを見たのだな。

いつも通りの声でもう一度呼びかける。

「どうしたの?」

知っているけど。

扉を開かれたなら、入ってもいいのだろうとのんびりとした足音で君の背を追う。
その静謐な足音は、つい先程の惨状を思わせないもの。
蘇生装置から直接来て、上着は後で拾うつもりだから……白いシャツの姿だけが光景を思い出させるだろうか。

ベッドの端、銃火器に占領されていない箇所を見つけて、そこに勝手に腰を下ろす。

「バーナード。」

「…………それともオレは幽霊で、この声は聞こえてないのかな?」

全く、この場でとばすには悪趣味な冗談だ。
(-159) 2022/03/01(Tue) 0:58:45

【秘】 疾風迅雷 バーナード → 憐憫聖贖 ナフ

 あなたに問われても男は何も言わない。ベッドの上に置かれた端末が表示する襲撃結果があなたの思考を裏付けする程度だろう。あなたがベッドに腰掛けるのを拒まないのもいつも通りではある。そうして手入れを再開するために拳銃を手に取って。

 しかし、あなたの悪趣味な冗談には拳銃に向けていた頭を、まるで首を捩じられたかのような不自然さを孕んだ動作で動かし、再度あなたに視線を戻した。

「ナフ」


 声にならない。喉が震えない。吐息にしかならない。
 彼の遺体を見てから制御を失ったままの喉では文句も言えないのだが、そもそも男に文句を言う資格がない以上は然程問題にはならない範囲だろう。

「なにしにきたの」
(-161) 2022/03/01(Tue) 1:13:14

【秘】 憐憫聖贖 ナフ → 疾風迅雷 バーナード

「嗚呼、やっと見てくれたね?」

嬉しそうに微笑む。君がコレを見る度に見せていた表情だろう。

「君に逢いに来た。いつも通りでしょう?」

それから首を傾げる。急所を露出するような、いつもの仕草。

「どうしたの?」

どうして君は、そんなにも憔悴できるのだろう?
君の大事な彼は、またすぐ戻ってくるのに。

でも、君はそうなると予想していた。
だから、私はそれが知りたくて来た。
(-164) 2022/03/01(Tue) 1:28:46

【秘】 白昼夢 アルレシャ → 疾風迅雷 バーナード

「そう、お前のだ」

殺しはした。しかし奪ったつもりはない。
そんなの、アルレシャだけの感覚だ。だから肯定をわざわざ口にする。

ストッパーを捨てる、と言われ、いよいよだと思った。
自分のストッパーが、他者へ危害を加えないためのものだから、尚更貴方もそうなのだと思った。

「かっ……!?」

感じる衝撃。は、数秒この身体の息を止め、小さな図体を吹き飛ばすものだった。死にもせず、
ちゃんと受け取った。


がく、と足が震える。尻餅をつくように後ろに転げ、何度も咳き込んだ。その度に既に身体に空いていた穴から新たに血が流れ落ちる。飛び散る。

ひゅ、と細い息が肺から漏れる。

死ななかった。
死ねなかった。

情けを掛けられた、とすら頭に過ぎる。
この立ち位置で、この場面、貴方が殺さないことを選んだことを貴方の強さと感じながら、でも、


酷く、惨めだ。


貴方が治療ユニットを呼ぼうとする間、ぐっと足に力を込めた。
がく、と震える足を引き摺るように、一歩、また一歩と後退って行こうとする。どう見たって、うまく動ける状態ではないにも関わらず。
(-165) 2022/03/01(Tue) 1:30:53

【秘】 疾風迅雷 バーナード → 憐憫聖贖 ナフ

 普段の男であればあなたの微笑みにすっかり気を良くして微笑み返していたことだろう。そんなに俺に見てほしかったの?なんて冗談すら言っていたに違いない。
 首を傾げる仕草にしたってそうだ。曝け出された首元に口を寄せ、白蔓草まで唇を滑らせてもおかしくはない。

 しかし、実際の反応はただあなたを見るだけ。手を伸ばすこともない。端末に視線を向けるだけだ。

「――……」

「しってるくせに」


 このゲームでのあなたの役割を知っているからこそ、それだけを紡ぐように口を動かした。
(-167) 2022/03/01(Tue) 1:42:33

【秘】 泰然自若 シトゥラ → 疾風迅雷 バーナード

「別に。想定していなかった僕が、悪い」

シトゥラが囚人にも同僚看守にも容赦がないのは知っての通りだ。自由であれどシトゥラは一定の基準を持っていた。平等であろうとした。反発を買う事だって理解していたしそれは仕方ないとも思っていた。
しかし、一度懐に入れてしまった相手に刃を向けられる事を、想定していなかった。慣れていなかった。行われてやっと、それが脆い部分だと自覚してしまって。……それをどう補えばいいのか、わからない。罅の補修なんてした事がなかった。

壊れたものも保っているものも、いくらでも拾い上げられるだろう。同じ形のモノはない。様々な花が転がり、咲いて、砕けている。

「……だろうなァ。僕はアンタほど隠してる事はないが折角奇襲するんだ。情報はあるに越した事がない」

致命的な情報を……具体的に何とは思いつかないが、そういったものを手を組んだとはいえ囚人に渡すとは思わない。……いや。思いたくなかった。だからレヴァティにも問いかけてしまったのだ。

「ただの、戯れだったんだよな?」
(-170) 2022/03/01(Tue) 1:46:51

【秘】 疾風迅雷 バーナード → 白昼夢 アルレシャ

 転がったあなたのこともじっと見ていた。見ていたからこそ男は治療が必要と判断し、申請を行うべきだと判断したのだ。

 あなたが後退しようとするのならば、ゆっくりではあるがあなたとの距離を詰めようとするだろう。もし叶うのであれば、そのままあなたの腕を捕まえるところまでいくだろうが、果たして手は届くだろうか。

「思うこと、色々あると思う。でも、いいだろ、これくらい」

 意趣返しのつもりはない。情けなどでもない。
 ただ、考えた上で、殺す必要がないと判断しただけなのだ。
 強くもない。まだ、まだ見苦しいままの外面だけど。
 ――まあ、つまらないと思ったらお前は殺りに来るだろ。


「逃げて死ぬな」

 そうして傲慢の片鱗をまたあなたにぶつけるのだ。

「逃げずに生きろ」

 そのために治療ユニットを呼んだのだから。
(-172) 2022/03/01(Tue) 1:57:50

【秘】 憐憫聖贖 ナフ → 疾風迅雷 バーナード

「知ってるよ。」

君から口に出したならば、あっさりと。
口にはしなかっただけだから。

「何が起こるのかは知っていた。」

知っていたことは本当だ。


「だけど、どうなるのかは分からなかった。」

だから、見に来た。見に来て、君がおかしいことはわかった。
多分おかしいのはコレの方だということも。


「君が、どうしてしまったのかは分からないんだ。」

ベッドに手を付き、重さでスプリングを軋ませながら、君を無遠慮に覗き込む。下から血色の瞳で見上げるように。

「どうしたの?」

やわらかく目元を和ませ、いたわるような声で再度問う。
(-175) 2022/03/01(Tue) 2:03:38

【秘】 白昼夢 アルレシャ → 疾風迅雷 バーナード

死に損ないは、生き汚く後退する。
死ぬためじゃない、死なないため。部屋に戻って自分で治療ユニットを呼んで、か細く息をしながら朝を待つのが普通で当然だと思っている。
今ここで大人しく待っていればそんなことはしなくていい、分かっている。
分かっているはずなんだけど。


貴方に手を掴まれて、咄嗟に振り払おうとして、見た顔が貴方のものなのだ。……いつもの、とは言い難いが。

「ひとりでできる」

いいだろ、に対して溢れた言葉がこれだ。
でも振り払えはしなかった。

「生きる、死なない」
「だから、離せよ」

諦め半分のダメ元で、ゆらゆら小さく手を揺らす。
惨めだ、と思ってしまった時点で、もう正常な考えは出来なくなっているのだ。
(-178) 2022/03/01(Tue) 2:11:45

【秘】 疾風迅雷 バーナード → 泰然自若 シトゥラ

「全てを完璧に想定するなんて誰にもできねえよ。俺だってお前をそうさせるだなんて思ってなかったんだ。であれば、想定足らずはお互い様でノーカン。お前は傷付けられた側なんだ、俺は悪くないお前が悪いとはっきり突き付けろよ。立場がどうこう言うなら言い換えようか、お前はそれが許される立場だ」

 あなたの容赦のなさと平等さを男は知っていた。
 知っていたが、完全に理解はできていなかった。
 だからこそ『ああ言うくらいなら覚悟はできているだろう』と思考し、あなたに罅を入れるような『遊び』に興じてしまったのだ。

 あなたの容赦のなさと平等さを男は知っていた。
 知っていたが、男自身がその平等を信じられていなかった。
 あなたに迷惑をかけっぱなしの自分を、あなたが本当に受け入れて懐に入れてくれていると思うことができなかったのだ。

 足音ですらすぐかき消していく雪の中、膝をつき華を拾い上げていく。砕けたものから砕けていないものまで、拾えるものを拾える限りで拾っていく。

「とはいえ、いくら情報があったところで結局のところは使いようだ。俺なんていうスペシャリストがいたにも関わらず奇襲は失敗、残ったのはボロボロのお前と、俺達の不和や苦しみだけだ」

 そう、呟きながらも。あなたの問いかけには弾かれるように顔をあげてあなたを見る。こちらは膝をついているから、あなたを見上げる形になるだろうか。

ッ、当たり前だろ!
……ごめん、そう聞きたくなるくらいお前のこと、傷付けて、ごめん」
(-181) 2022/03/01(Tue) 2:23:28

【秘】 疾風迅雷 バーナード → 憐憫聖贖 ナフ

 男自身はずっと分かっていた。己が襲撃されて護衛した彼が重傷を負ってから、盤面が狭まり死がより眼前に迫ってからずっと。話し合いで繰り返し命乞いをし、それだけに留まらず直接アルレシャに伝えた程度には。

 ラサルハグを死なせる覚悟はないし耐えられない、と明確に認識していた。


 そして、その通りに耐えられず心が壊れただけだ。自我――外界や他者から区別して意識されるもの――とは呼び難い、外界で構成された『これ』の内側は、明滅する殺意と虚無でぐちゃぐちゃになっている。
 文句は言わない。何も言わない。いつも通りの微笑み以外には何もない。
なくなってしまった。


「しらない」


 だから、己に言わせようとするあなたに対して口元が動くだけなのだ。
(-183) 2022/03/01(Tue) 2:44:39

【秘】 疾風迅雷 バーナード → 白昼夢 アルレシャ

「ひとりでできるけど。ふたりでもできる」

 ああ言えばこう言う、というほどの精度や自然さのある言葉はまだ出ないが、それでも常であればあなたと軽口を交わす程度には気楽に話しているのを思えば、少しだけ元通りに近づいたようにも思えるかもしれない。

「離さない」

 ぐ、と握ったまま。あなたの傷を痛めてしまうかもしれないがそこまで意識が回らない。大人しく留まらせることを優先中。

「それか、連れてく?」

 要約。大人しくないなら抱きかかえて連れて行くぞ。まだ治療ユニットのほうが恥ずかしくないのではなかろうか。
 遠くから治療ユニットが近づいてくる駆動音を確認し、あなたが大人しく治療されるしかなくなるまではきっと、そこにいることだろう。



/*
 あ、アル、アルレシャ〜〜〜〜〜!!!!なんか想定外の方向に急展開したにも関わらず真摯にご対応いただきありがとうございま、ます……!!一応こちら区切りのような文章を投げさせていただきましたが続けたい等あったら続けていただいて大丈夫です!人気者のアルレシャのお時間をいただけて、アタイ光栄でした……ありがとうございました……ラブ……。
(-185) 2022/03/01(Tue) 3:21:42

【秘】 憐憫聖贖 ナフ → 疾風迅雷 バーナード

口付ける程近くの距離から君を見上げ、濁った梔子を覗き見れば、己の血色がそれを侵すように映り込む。その色彩の奥に見出したものがある。

それはがらんどう。
その空虚の形は己の心の底に居座り続けるものとは全く異なる形をしていて、嗚呼、でも、それでも。

「ふふ……ふ……ふふ……あははっ!」

本質も全く異なるそれだ。だけど、それが君の中に巣食ったことが妙に可笑しくて、
嬉しくて。


両手を伸ばし愛おしきモノを包み込むようにお前の頬へと添える。

「ねぇ、バーナード。
本当はお前に聞きたいことがあったんだ。
何故、そこまで仮初の死を厭うのか。だって、何も
失われない
のに。
アレはお前自身ですらないのに、どうしてそこまで
畏れる
のか。」

己の死すら塵より軽いコレには、君の抵抗が全く分からなかった。
今も何故、それでお前が壊れてしまったのかわからない。

「だけど、それよりいいものを見つけたから、
もういいや
。」

睦言めいて、甘く囁く。

「行っておいで。その
激情
を撃ち尽くして、その果てに
何が残るのか

ねぇ、君はオレを満たし続けて、同じ人間にしてくれようとしたけどさ。
私はお前が
同じモノ
になってくれたらいいなって……今思ったよ。」

初めて、この空虚を分かち合えそうな存在に出逢えたかもしれないと、歓喜した。
(-186) 2022/03/01(Tue) 3:36:03

【秘】 白昼夢 アルレシャ → 疾風迅雷 バーナード

「……二人、でやる意味、ねーじゃん」

こっちはといえば、ああ言えばこう言う、だ。屁理屈、駄々こね、そうとも言う。
どうして貴方が離してくれないのか、本当に分からない。

握られた手が痛い。もしかしたら、貴方の手を血で汚しているんだろう。

「なんで……本当に、死なねーから…」

抱きかかえられたらそれこそ逃げ道がなくなってしまう。けれど、大人しくこの場にいるのもとても居心地悪い。
また何度か手を揺らす。
それじゃ離してくれないのをもう知っている。
でももう、本当に、一刻も早くひとりにならないと、
溢れそうだ。


治療ユニットが到着してしまったらなす術はない。
けれどその場合も、もう大丈夫だと貴方をさっさと遠ざけようとするに違いない。



/* 生き……てる……!?どうして!?いやでもしかしロールは生物!!ですわ!!ありがとうございますバーナード尊いね……大きくおなり……
こちらもこう……このざまなのですが、ここでアルレシャを一人にしてもなんら不具合は起こりませんのでそれだけ安心していただければ…!勿論続けていただくのでも大歓迎です!らーぶ……!
(-187) 2022/03/01(Tue) 3:37:39

【秘】 憐憫聖贖 ナフ → 疾風迅雷 バーナード



それでも、私は斯くも祈るのだ。


君はこんなモノにならなくていい。

心とは脆く、されど故にやわらかく、可能性を秘めたもの。
原型を留めぬほど砕け果てたとしても、新生を果たしうる。
ひと時の苦難を乗り越えた後、きっと君は癒える。

どうか、私を置いて行って欲しい。


――斯くあれかし。

(-188) 2022/03/01(Tue) 3:47:09

【秘】 疾風迅雷 バーナード → 憐憫聖贖 ナフ

 がらんどうを奥に持つ男をあなたの血色が、頬に触れる熱が、甘い囁きが男を侵
そうとして、擦り抜け落ちる。


 あなたの笑いに文句を言わない。触れられることを拒絶することもない。囁きに拒否を示すことすらない。今はそれをどうこうする形を持っていないのだ。人間の身体という最低限のルールに従う何か歪な集合体がそこには蠢くだけ。

「――――」

 男は知らない。撃ち尽くした先に残る虚無感と徒労感は確実に己を蝕み人間という輪郭を溶かしモノへと変じさせることを。
 男は知らない。撃ち尽くすために行われる一連の作業自体が己の自由意思を投げ捨てた行為でしかないことを。

 けれど、何もない中で思考が巡る度に、何かを忘れてしまっている気がするのだ。そう遠くないうちに彼が戻ってくるその時までに、激情を撃ち尽くすその前に、それが何であるかを見出すことはかなうのだろうか。

 後に、男は喉の震えを思い出す。
 疑問により殺意が解かれていく過程で情を手繰り、その先にある襲撃者に対する猛毒と、己が本気で欲している彼の残滓に辿り着く。
 考えた上で出した結論は死をもたらさず、僅かずつではあるものの男を昨日までの姿に立ち返らせる歩みへと形を変えるだろう。

 空虚をすぐさま癒すことは難しい。それでも、男は人間だ。
 あなたの友人である事実は変わらない。


 今の男は何も受け取れず、何もなく、何かでしかなく。

「そう」


 それ故にそれだけを返して銃器の手入れを終えるのだった。
(-200) 2022/03/01(Tue) 13:05:39

【秘】 疾風迅雷 バーナード → 白昼夢 アルレシャ

/*
 おかしいですわ!殺す気しかなくマイルドな状態で奇襲するために整えたはずが、アルレシャを殺さないなんて選択肢を……取っ……?!やはりロールは生モノですわね!アルレシャ……アルレシャ好き……頑張り過ぎない程度に頑張って生きて……
 委細承知いたしました!ではこちらで区切りとさせていただきたく思います!きっと治療ユニットが来たらその場をゆっくり離れたと思います。(いい意味で)息苦しくあれ……love!
(-202) 2022/03/01(Tue) 13:10:43

【秘】 疾風迅雷 バーナード → 迅雷風烈 ラサルハグ

/*
 ハアイ!アルレシャPL様にお付き合いいただいて……その……殺りに行ったんですが……考えた結果
殺さない
選択を取り帰ってきました……なのでアルレシャ・バーナードともに生きています、という報告です!ご安心いただけたらなと思います……かしこかしこ……
(-204) 2022/03/01(Tue) 13:43:23

【秘】 憐憫聖贖 ナフ → 疾風迅雷 バーナード

/*
加湿器さま!!あ〜んバーナード……!
虚無見に来といてよかった……(悪の感想)

行ってらっしゃいしようと思うのだけど、そのまま部屋で待ってるのと一旦立ち去って完全に時間軸を切るのとどっちがご都合宜しいかしら……?
ぴよぴよぴよぴよぴよぴよぴよぴよ(チャレンジ全部成功)より。

(-206) 2022/03/01(Tue) 16:11:32

【秘】 疾風迅雷 バーナード → 憐憫聖贖 ナフ

/*
 
>>虚無見に来といてよかった<<


 笑っております。時間軸は……アルレシャがどのタイミングで一人になるのか読めない(いつ奇襲できているか分からない)のが大きいため、一旦立ち去るもしくは暗転を挟む形で時間軸を切るほうが後々見た時に整合性はいい感じになるかと思います!
 とはいえ奇襲が終わったら部屋に帰ってくるという動き自体は変わらないのでお部屋で待っていただいていても大丈夫ですわ。お好きな方でお話させていただきたく思いますの!

 ぴよぴよ様が成功している姿に対抗しぴよぴよぴよぴよぴよぴよぴよぴよぴよぴよぴよチャレンジを全て成功する加湿器より!
(-207) 2022/03/01(Tue) 16:21:12

【秘】 憐憫聖贖 ナフ → 疾風迅雷 バーナード

/*
ぴよぴよ全成功おめでとう!沢山のぴよぴよが救われましたわ!

そうね……よかったら、帰って来た時の顔もみたくなっちゃったのだわ!(贅沢!)
ので、バーナードのお部屋で待たせて貰う感じで一旦切ってもいいかしら?

どうせ虚無ってるか、勝手に寝てる……という感じで、奇襲までにかかった時間がどれくらいでも大丈夫なシステムでどう……かしら?
(-208) 2022/03/01(Tue) 16:35:01

【秘】 疾風迅雷 バーナード → 憐憫聖贖 ナフ

/*
 やったわ!たくさんのぴよぴよ様をお救いできたのねアタシ!感無量だわ!

 ハアイ、でしたらぜひお部屋で待っていらして!バーナードの今後の予定としては、ラサルハグが蘇生してこの部屋に戻ってくるまで就寝……みたいなところがあるので、その流れでお話する分には全く問題ありませんわ!

 というわけでそちらの仰るシステムで大丈夫ですわよ!素敵な提案本当にありがとう!
(-209) 2022/03/01(Tue) 16:44:22

【秘】 憐憫聖贖 ナフ → 疾風迅雷 バーナード

何も引っ掛からない。良く知るその手触りに満たされる心地がする。

お前が凶器凶気の手入れを終えたなら、するりと撫でるように指先を滑らせ離れていく。

元腰掛けていた場所へ戻って行き、あとはただ、虚無が仕度の為に手を動かすのを見ている。慈愛に満ちた微笑みで。

そしてきっと、その人の形をした虚ろがくのを見送る。


行ってらっしゃい。


――帰ってこないで。
(-210) 2022/03/01(Tue) 17:11:24

【秘】 疾風迅雷 バーナード → 憐憫聖贖 ナフ

 そうして、その虚ろがこの部屋を離れて幾分かの時が経った頃だろうか。ゆっくりとした足音が部屋に近づいてきて、やがて部屋の扉を開けるに至る。

 姿を見せた男には傷がなく、先程と明らかに異なると言えるのは綺麗なままの手袋に染み付いた血と纏っている硝煙の臭いくらいだろうか。それから、ベッドにいるあなたを見遣り、これまた緩慢な動作で首を傾げ。

「まだいたの」

 とだけ呼びかけてから入室し、あなたの存在を気にした様子もなく着替え始めるはずだ。あなたが止めでもしない限り。
(-212) 2022/03/01(Tue) 17:54:53

【秘】 憐憫聖贖 ナフ → 疾風迅雷 バーナード

君が戻ってきた時、コレはきっと白い部屋で微睡んでいた。
だからどれくらいの時が経っていたのかはわからない。

ただ、人の気配に意識を浮上させ、薄く目蓋を持ち上げ……そして
を見た。

「おかえり。」

そして身体を起こすこともなく怠惰に横たわったまま……血色で君を見ている。
そこに何があるのかを。
(-213) 2022/03/01(Tue) 18:08:08

【秘】 疾風迅雷 バーナード → 憐憫聖贖 ナフ

「ん」

 短い返事だけを返す。脱いだ手袋や看守服を脱ぎ捨てずすぐさま清掃に出して、男自身はというとゆったりとした室内着に袖を通してあなたのもとに……正確に言うとベッドへと歩み寄る。

 男の内にあるがらんどうはまだ残っているものの先程よりはずっと人に近づいたようだった。濁った梔子色には僅かに光が戻り、人間らしく物思いに耽っているような様子すら伺える。とはいえ、普段通りの姿からは程遠く、不安定であると推察ができるだろうが。

「殺さなかったよ。死んでない。治療ユニットに、押し付けてきた」
(-214) 2022/03/01(Tue) 18:34:37

【秘】 迅雷風烈 ラサルハグ → 疾風迅雷 バーナード

/*
バーナード…………
(号泣)

しておりましたわ!!周囲の人にバレてないように祈りますわ!!
基本的に死に別れ系とか…この手の…感情移入して死ぬので……
案の定…死にました……
逆に言えばそれだけ愛着も情緒と感情を動かすロールを打ってもらってるのでありがたいですわ……バーナード……俺が幸せにしないと……

ラサルハグは敵討ちしてくれ!とかもなく、バーナードが考えて納得して至った結論ならそれを肯定するので全然大丈夫ですわ!元々好きに使って欲しいと弾丸の使用用途も設定してたくらいですもの!

ならこちらも前の魂窓の秘話をお返ししようとしていたけど、こっちが蘇生終わって再開するのも同時進行した方がよさそう…と思いますわ!秘話が混ざってしまうので、文頭か文末に【魂窓時空】【蘇生時空】って書いておくのを提案しておきますわ〜!
(-215) 2022/03/01(Tue) 18:48:57

【秘】 憐憫聖贖 ナフ → 疾風迅雷 バーナード

「そっか。よかった。」

それは君に戻ってきた人らしさへの寿ぎ。
どこか淋しげでもあり。


「……殺すことを、厭うたのかい?
治療も蘇生も、変わらないだろうに。

アルレシャも、ラサルハグも、戻ってくることに変わりないだろう?」

それはある側面では事実であり、それでも人に受け入れ難いと知っていて再び問いかける。

「どうして君はあの従者の一時の死を、そんなにも苦しむことが出来るの?」
(-216) 2022/03/01(Tue) 18:54:02

【秘】 疾風迅雷 バーナード → 迅雷風烈 ラサルハグ

/*
 感情移入できるほど素敵なロールを頂いているのはこちらも同じですわ!既知打診から通しでずっと遊ばせていただいており本当に嬉しいですの……ありがとうございます……!!メタ視点のバーナードが「お前に幸せにされるのは良いが
お前の幸せが俺
なのは譲らない」と傲慢宣っているのをお伝えしておきますわね!

 弾丸は本当に好きに使用させていただき、
"体重の乗った拳の一撃"相当の衝撃と痺れ
という形でアルレシャに一発入れるのに使用させていただきました。これはラサルハグの分!(ドンッ)

 そうですわね、ではこちら文頭に【魂窓時空】【蘇生時空】を記載して対応させていただきたく思いますわ!ラサルハグ……戻っておいで……俺ちゃんと寝て待ってるから……(布団に潜り丸くなるしぐさ)
(-217) 2022/03/01(Tue) 19:00:14

【秘】 疾風迅雷 バーナード → 憐憫聖贖 ナフ

「嫌だったわけじゃない。やらなくてよかっただけ。治療と蘇生、全然違うよ」

 拙い言葉で伝える。厭うたというほど臆病ではなく、あくまで自分の思考の結果の意思決定であると示す。また、治療と蘇生が同列にはないと男が思っていることも伝えて。

 あなたの問いかけには眉を寄せながらベッドに腰掛け、そのまま布団の中に潜り込むだろう。あなたが布団の上にいようが中にいようがお構いなしだ。

もう
なくしたくなかった。またひとりになりたくなかった。なにもなくなるのが、嫌だった。ひとりじゃなくなって、大丈夫になったと、思ったばかりだったから」

 訥々と紡がれる言葉は幼子のそれに似ている。
(-220) 2022/03/01(Tue) 19:15:42

【秘】 憐憫聖贖 ナフ → 疾風迅雷 バーナード

君が布団に潜り込もうとするならその邪魔をしないように、身を起こして腰掛ける姿勢へと。

「撃ち尽くして終わらなかったんだね。言葉を交わせた?」

指先を伸ばし、そっと君の頭を撫でる。
遊び疲れて帰ってきた幼子を、眠りに誘うように。

「大丈夫だよ。君の大事なものは、もうすぐ戻ってくるから。
疲れただろう?今は考えることをやめて眠るといい。
それとも、眠れないなら……苦しむことを忘れさせてあげようか?」

君がちゃんと人間の形に留まれたなら、コレが与えるのは慈しみだ。
君の傍には大事な人がいて、彼が帰ってくれば再び癒やし形造ることを扶けるだろう。

それまでの時間をやり過ごすように、と君に勧める。
必要ならこの身を使って構わないからと。
(-221) 2022/03/01(Tue) 19:43:47

【秘】 疾風迅雷 バーナード → 憐憫聖贖 ナフ

「話した。お願い、叶えてくれてありがとうって、言った」

 彼を殺されたことはともかくとして、どうしても彼を殺すのならとお願いしたことは叶えられたのだ。その内容が何であるかという前提については語らず、語るのを忘れたままで紡いで。

 男はあなたに撫でられながら目を伏せ、その後瞼を閉じて瞳を隠したのだが、あなたの言葉自体はちゃんと聞いているらしい。聞いている上で、最後の一言に対してだけ首を左右に振った。

「眠るの得意、だからいい。あと、お前を『使わない』。
 ……ごめん、ありがとう」

 あなたという友人をモノとして使うことはないのだと宣言する声まではしっかりしたもので、その後に続くのは微睡みに落ち行く柔らかな声だけだ。

 大してお前と話せなくてごめん。
 来てくれてありがとう。


 伝え切れたかはともかくとして、男の意識はそうして落ちる。部屋には起きたあなたと、丸まって眠る男の姿が残されるだろう。
(-223) 2022/03/01(Tue) 20:07:33

【秘】 疾風迅雷 バーナード → 迅雷風烈 ラサルハグ

 戦闘と言い難い短い邂逅を経て男が自室に戻ってから暫くして。眠りから引き戻された男は己が自室に一人きりであることを自覚した。自分の体温ばかりが滲んだシーツは連日他の温度を受け止めていたと思えぬほどに白々しく、大柄の男の身でも十分だと思えていた広さのベッドは物悲しさを誘うものとなる。

「……まだ、いない?」

 流石にもういるはずだ。もういてもおかしくないはずなのに。来ていてもおかしくないのに、どうしてまだいないんだろう。

 何かあったんだろうか。蘇生装置に不具合が生じることはないはずだ。では故意に引き起こされた問題?分からない。眠りに逃避し現実から逃れていた男には何も分からない。

「まだいない……」


 喉奥から出た声は滲んでいて、寂しさを自覚した男は居ても立っても居られなくなる。
だって、戻るって。誰にも取られていないはずなのに。まさか本当になくなっ――


 ゆったりとした室内着で外に出かけて、流石に踏み止まって看守服に着替えてから。誰にも見つからないように願いつつ蘇生室に向かう足は最初はゆったりとしたもの、それから通常通りとなり、早足となり、最終的には駆けるものとなる。
 蘇生室に飛び込むなり、開口一番あなたの名前を半ば叫ぶようにして呼んだ。
(-225) 2022/03/01(Tue) 20:19:10

【秘】 疾風迅雷 バーナード → 迅雷風烈 ラサルハグ

/*
 ←これは「ヘヘッ早速【蘇生時空】つけ忘れました」の顔。
(-226) 2022/03/01(Tue) 20:21:15
バーナードは、眠りという逃避から現実へと引き戻される。
(a38) 2022/03/01(Tue) 20:24:12

バーナードは、自室にひとりである事実に半ば追い立てられるように蘇生室へ。
(a39) 2022/03/01(Tue) 20:24:17

【秘】 憐憫聖贖 ナフ → 疾風迅雷 バーナード

君が安らかに眠れるように、人の手の感触を与え続ける。
やがて規則的な呼吸を始めた君の首元まで上掛けで包んでやって。

コレは人を愛している。
人の欲を情動を心を。
どんなに歪を抱えていても、それをも力として歩んで行く姿を。
砕けた骨は再び躍る。砕けた心は新生へ。


慈しみに満ちて君を見下ろし、立ち上がる。

「おやすみ。」

そして静かに、君の部屋を去った。
(-228) 2022/03/01(Tue) 20:42:30

【秘】 疾風迅雷 バーナード → 憐憫聖贖 ナフ

/*
 な、ナフ〜〜〜!!!本当に素敵な優しさをありがとうございました……ちゃんとアナタと話せる状況にないのがとっても心苦しいわ……!!!!!友人……ママ……???この子ども(130歳)を大切にしてくれてありがとう……!
 元気になったらまた遊びに行かせてちょうだいね!アナタと話すの大好きよ!
(-233) 2022/03/01(Tue) 21:08:09

【秘】 憐憫聖贖 ナフ → 疾風迅雷 バーナード

/*
バーナード〜〜〜!かわいいねバーナード!!
在り方で傷つけながら優しくするの、最悪のママでは???
文句は元気になってから受け付けるわね!

愛してるわ♡
(-236) 2022/03/01(Tue) 21:15:54

【秘】 迅雷風烈 ラサルハグ → 疾風迅雷 バーナード

【蘇生時空】


体の蘇生は終わっていた。では何かというと、意識と体をもう一度繋げる為の作業中だ。

  早く起きて行かないと。


思っていても、体が動くかは別だ。けれどもその意志を汲んだかのように、バーナードが丁度踏み入れた時、装置の蘇生完了のアナウンスと次々に不要だと消えていくランプ。そうして蓋がゆっくりと開く。

寝ているだけに見える姿のどこにももう弾痕など存在しない。だから貴方の叫びを聞いて──
それに反応するように、目を開けた。


「……バーナード……?
……ああ、俺は……負けたかぁ……」


脳髄破壊とは感知する前に撃たれた訳だ。今ここに入ってる理由が、薄々理解できて……気恥ずかしいような、複雑そうな苦笑が返る。

負けたのは、やはり悔しい。
貴方を悲しませた自覚もありはするけど、でも。

「……おかえり、バーナード」


自分のドッグタグに触れて、"そういうこと"なのを察して。だから挨拶はおはようではなく、
貴方の帰還と選んだ選択への祝福の言葉
を送った。血の気と共に笑顔を顔に宿して。
(-237) 2022/03/01(Tue) 21:17:20

【神】 疾風迅雷 バーナード

『実はもうそこまで時間がないんだけど』

 これは
少なくとも人間の形は取り戻して
なんか色々いい感じに収まってきた頃の男のテキストメッセージだ。

『いっそもう先に襲撃先聞いてから処刑先決めたほうがいいと思うんだけどどう思う?』
(G0) 2022/03/01(Tue) 21:23:22

【秘】 疾風迅雷 バーナード → 迅雷風烈 ラサルハグ

【蘇生時空】


 ちょうど開かれた蘇生装置にすぐさま駆け寄ったので、きっとあなたの呟きや苦笑も取り逃さなかったのだろう。あなたを見る瞳はあなたの知るものよりも随分と濁っているものの、それでもたっぷり湛えた涙もあってかきらきらと輝いている。

「寝て、起きたのに、まだ起きてなかった」


 挨拶よりも先に返したのは小さな文句だ。あなたにどうしようもないことだと分かっていても零れてしまうのだ、
寂しくて。


「……た、だいま、ラサルハグ、」

 ぼろぼろと落ちる涙に流されるかのように濁りが薄まり、それとともに虚無
という名の思考停止
に混ぜ込まれていた感情が胸中で荒れ狂う。

「おかえり」


 あなたを抱きしめる。ちゃんと帰ってきたあなたに、ちゃんとここに在るあなたに、伝えたいことだらけなのに何一つ言えやしないのだ。嗚咽が止まらないから。あなたが今、誰よりも近くで生きているのが嬉しいから。 
(-242) 2022/03/01(Tue) 21:47:01

【神】 疾風迅雷 バーナード

『死ぬのが俺以外になりますように』

 あ!決闘相手が死んだから急に勝利が見えてきた邪気陣営だ!

『俺は死なない限り勝者になるのでびっくりしています。見てこの観客でいるのは許さないと言わんばかりの状況。ゲームの神様は俺に当事者として存分に愉しめと仰せのようだ。
 俺は
俺に入れそうな人
に入れます。だから俺に入れないでね』
(G3) 2022/03/01(Tue) 21:53:48

【独】 疾風迅雷 バーナード

(……ゲームって気分が一切無え……)

(村は勝ちたければ狼と結託して
シトゥラ吊り俺噛み
をしなきゃいけない盤面なんだけど……アルレシャを説得する人間がどれだけいるか……)

(あとシトゥラよりも俺のほうが吊られそうなの本当に嫌だ……これで俺が処刑死したらそれこそテンガンの思い通りじゃん……嫌だなあ……)

(……ラサルハグを苦しませたくないなあ)

(ラサルハグを悲しませたくないなあ)

(困ったな……)
(-245) 2022/03/01(Tue) 21:58:10
バーナードは、与太時空でアン フロランタンvilを注文したいと思う。景気づけに。
(a40) 2022/03/01(Tue) 22:03:03

バーナードは、アン フロランタンを自室で食べているかもしれない。与太時空なら普通にその辺で食べてる。
(a41) 2022/03/01(Tue) 22:03:31

【秘】 泰然自若 シトゥラ → 疾風迅雷 バーナード

「僕自身こんなになると、思ってなかった」

なんだよ。いつになく殊勝じゃないか。迷惑だとしか思ってなけりゃとっくに見放してるに決まってんだろ?僕だって誰にでも構う訳じゃないんだぞ。

「いざって時に死んでたらそれこそ、笑えねェだろ。一太刀返す事もできなかったけどよ」

腕にいっぱいの華を拾い上げるバーナードを見下ろして、答えを聞く。やっと、聞いた。
―――息を吐いて蹲る。同じ高さになったバーナードの目を見るように顔を向け、すぐに視線を逸らした。

「いい。もういい。……何も聞きたくないってワケじゃない。ちゃんとアンタの口から答えが聞けたから。確認できたからだ。
……僕こそ、疑って悪かったよ」

戯れ、恨み、『予行練習』。……どれにも心当たりがあるのは、シトゥラが悪い。

「……今度からドッキリだとかの看板用意しとけ。びっくりしちゃうだろうが」

実際びっくりどころではない落ち込み方してこんな吹雪の中で頭冷やしちゃっただろ。なんで吹雪で頭冷やしてんだバカか?僕はバカか?……いい加減寒いな。どこで戻すんだったか。
……?わからん。バーナード任せた。
(-270) 2022/03/01(Tue) 23:30:38

【秘】 迅雷風烈 ラサルハグ → 疾風迅雷 バーナード

【蘇生時空】


──せっかく輝きだしたのに、濁らせてしまったかな。
まだ僅かに遠い意識で考えるのは、数日前に話した時間。貴方の目が輝いていた時間。


「……ああ、ごめん。寝坊したみたいだ」

でも、まだ泣いてくれる。“涙を流せている”。それが何よりも己の心を安堵させる。本当に感情の動きが止まってしまうとそれすらできなくなるけれど、流す事ができるようになるなら、いつか濁りも元通りになるのを知っている。

貴方はもう、
一度輝きを手にしている
のだから。
何度だって宿し直せることを知っている。

「──ただいま。
 ……帰ってきたよ。
帰って来れるよ。
何度でも。
 苦しい想いをさせたね。ごめんね。でも俺は何度でも、君が捨てない限りはその度に『ただいま』って戻って来るよ。何度でも思い出して、信じて」

涙を拭おうとして、でもその前に抱きしめられたから少しだけ照れ臭そうにはにかんだ。手を後ろに回してその背を撫でる。先日ボロボロになった時とは違って皮肉なことに死んだからこそすこぶる調子はいい。だから自由に貴方を労われるし、温かい体温が、鼓動が伝わる。
(-277) 2022/03/02(Wed) 0:06:41

【秘】 迅雷風烈 ラサルハグ → 疾風迅雷 バーナード

【魂窓時空】


「気づけるようになってきたならいい調子だ。すぐ『皆』を意識しだすのは、境遇を聞けば仕方ないとも思うけど……過去にしておこう。……うん。

……あれ、そう言う事になる?……そうだね、それもそうだ……ありがとう。
……?俺、無理してたのか?」


この男、先程の言葉が自然と出てきたが、自分で言った言葉の癖に無自覚だったらしい。貴方の『お前ももう無理しなくて済む』に、数度何の事だろうとばかりに首を傾げて目を瞬かせ、でも頷いた。

言われると確かにそうだ。
自分にとっての幸せが貴方の事も、その通りだからそうなのだ。しっくり来ていないのは、自分に対する状態とそれに気づいていなかったのに、今話していて突然浮き上がってきたから。

「やる」


そしてこれに対してはドドドド即答。

「俺で一面バーナードの部屋を染めてやるか……」


まるで攻めの様な台詞だが、実際は己の血が飛び交う状態だ。それを理解した上で生き生きとしだすのは最早今までの相手を落ち着かせる行為の人間とかけ離れているかもしれないが、合わさってしまったのがこのラサルハグと言うろくでもない存在だ。
しかも元加虐性癖の上に今被虐性癖という文章が追加されて盛りすぎなぐらいだ。


「言ってもマイナーな小国のだからな。大した価値があるかというと微妙だ。過去なのもその通り……って、
よくそんな時のこと覚えてるね君……
あれ誰にも聞かれてないからすっかり忘れられると思ってたのに……」

涙が自然に止まったのはいいことかもしれないが、しかし自分の境遇で止めてよかったんだろうか。あとさり気にゲーム中に管を巻いていたのは黒歴史なので恥ずかしいのはここだけの秘密。

「『民に愛想を尽かじて』消えたよ。……まあ割とカスの集まりだったのはそうだ。彼女は神様を愛していたが、民の事は愛していなかった。その癖、俺達はまあ本当に神だったかはさておき、信託で得たその力を当然のようにそりゃあ好き勝手に使ったものだ。

結果、見捨てられて今まで神託で意気揚々と暮らしてた奴らは突然放り出された、と言う因果応報の憂き目に遭ったわけだ。……そこを立て直せと言われたら、圧政になるよねぇ。言う事もなかなか聞かないし。なので先祖の9割はこのせいで巫女が大っ嫌いというわけ」
(-283) 2022/03/02(Wed) 0:25:12

【秘】 疾風迅雷 バーナード → 泰然自若 シトゥラ

 構って貰えている時点で懐に入れてもらっている、受け入れてもらっているんだと漸くの自覚を持った男はしかし、一太刀に関してはそれなりに真面目な様子で反論する。

「か弱い俺はお前の一太刀食らったら割と致命傷だからな?あとせっかくの切り札初披露かつ俺の間合いでやってんだ、簡単に一太刀返されても困る。そんなん許すようでお前と共闘なんてできっかよ」

 あなたという人間を認めているが故の言葉が次々と零れる。あなたを背後から支えられる程度の実力者ではある、という自負があるのだ。

 それから、あなたと視線の高さが同じになったのならじっとあなたのことを見るし、続く言葉のひとつひとつを聞く度に目頭が熱くなる。抱えている華を壊したくもないけれど、華以上に抱えたいものができてしまって、居ても立っても居られなくて。吹雪の中なら気付かれずに済むだろうなんて思いながらひとしずく流して笑うのだ。

「……今度から用意する!あとあのさあ、キスしていい?駄目ならハグで!寒くなっちゃったから温めて!」

 素直なまま話しているからこれも本心だ。それくらいのあなたへの好意を示して、その間にやがて溶けるにしても無意味ではなかったそれらの華を今度はひとつひとつ丁寧に並べる作業に入った。ちゃんと置いて、それから許可を貰った方をやってしまおうと。
あと部屋を普通の環境に戻そうと。
(-290) 2022/03/02(Wed) 0:50:46

【秘】 疾風迅雷 バーナード → 迅雷風烈 ラサルハグ

【蘇生時空】


「ねぼすけ」

 この男、あなたが死亡してから今の今まで涙が出ないどころか表情すら変わりようもなかったのだが、ごく僅かな目撃者以外からは出ようのない情報である。とはいえ今こうして泣けている以上チャラとの考えもあるが。


 一度手に入れて、だからこそ耐えられずとも。
 二度、立ち上がれるのは輝きを取り戻したからこそ。
 宿し直したその輝きの価値を、男はよくよく理解する。


「お前のせいじゃない。だってお前、頑張った。何度でも、何度でも帰ってきて。信じるから、帰ってくるって信じるから。……たくさん、頑張ってくれて、ありがとう」

 拙い言葉が漏れてばかりだ。普段の比較的ぽんぽん飛び出してくるあの口は何処へ行ったやら、抱き締めた身体から伝わる体温と背を撫でられる感覚でまた嗚咽がひどくなるのだ。鼓動があるから、そのまま落ち着くまでは身を任せてしまおうか。

 少し落ち着いてから、とはいえまだ鼻を鳴らしはしながら、伝えたいことをまずはひとつ。この一言だけで、自分の意思による決定であるとあなたが受け取れることを知っているため。

「アルレシャのこと、殺さなかった」
(-294) 2022/03/02(Wed) 1:12:15

【秘】 迅雷風烈 ラサルハグ → 疾風迅雷 バーナード

【蘇生時空】


「えーん……いつもはちゃんと早起きしてるんだぞ……」

従者時代はそうだったが、貴方に素を教えてからはどうだろうか……そちらが早起きなので、案外貴方の部屋で寝坊したりがあってもおかしくはない。寝坊、と言っても、人によっては早起きの区分かもしれないが。

なんにせよ泣き言のような事を言っている。

「……本当は勝ちたかったんだけどな。そうすればバーナードを“また”泣かす事はなかった。前みたいな喜びのなら、或いは
前々回のエロい泣き声なら
いいんだけど……精進が足りないな……
……次に泣かす時はエロい事にしよう……」


またえっちなことこんな状況でも考えてる……
なお、いつもの事だと言ってしまえば、そう。台無しかもしれないが、今更過ぎて台無しじゃないかもしれない。むしろ普段通りというか。▽
(-307) 2022/03/02(Wed) 2:54:02

【魂】 疾風迅雷 バーナード

【魂窓時空】


「うわ出た自覚がないやつ。でもまあ今更自覚してもではあるのかな。これからお前が探すのは俺だけでいいわけだし。
 
無理していないか気に掛けるくらいはさせてもらうけど


 過去のことだと一蹴するには危ない無自覚であると思うためそう小声で付け足す。泣いていようがいまいが自分本位の男ではあるが、自分がしっかり抱き込んだ相手のことは近しいものとして扱うがための気の向け方なのだろう。

あの部屋一面染めるほど血出せるのお前?
唾液や精液混ぜてまあどっこいくらいじゃなく?」

 こちらもこちらで指摘するところが全く違うし否定のひとつも出てこない。また、ろくでもない存在であるあなたをこれ以上になく欲しているこの男もこの男で、事実上の強姦魔なドSでありその実はアダルトチルドレン(ケアテイカー)という盛り過ぎ人間なのでご安心いただきたい。

「あの時のお前様子めちゃくちゃおかしかったからな、忘れるほうが難しいだろ。で、なるほどなあそういう。巫女も巫女でまあ苦労するなとは思うがだからといって王族側にとっては因果応報のしわ寄せが全部行くんだし好意的に取れはしな……、

 ……うん?今更でごめんなんだけど、お前もしかしてめちゃくちゃ年上だったりするの?聞いている感覚だと、それこそめちゃくちゃ積み重ねがあるというか……歴史を全て当事者の経験として話されてような気がしてくるんだけど……
俺の何倍?


 この世界において年齢などそこまで問題ではないのだが、それでも気になる程度には長生きであるのだと伺えて思わず問いかける。話が脱線してしまっているのもまた理解はしている。
(_2) 2022/03/02(Wed) 2:54:05

【秘】 迅雷風烈 ラサルハグ → 疾風迅雷 バーナード

【蘇生時空】


「でも、うん。帰ってくるのは本当だ。
 ちゃんと頑張ったぞ!まあ負けたのは悔しいが!

……ああ。敵討ちを求めていた訳じゃないから、それは大丈夫だ。勿論否定もしないが……激昂しそうなのにそうしたのには意味や理由があるんだろう?」

途中で幾つかボケが入ったのはまだしも、貴方を労わり慰める態度も本物だ。身を任せられれば受け止める。

貴方の傍に受け止められる相手が戻って来たぞ
と言うように、ぎゅうううと強く抱きしめた事だろう。貴方が落ち着くまではずっとそうしていた。
(-308) 2022/03/02(Wed) 2:54:58

【秘】 疾風迅雷 バーナード → 迅雷風烈 ラサルハグ

【蘇生時空】


「そうだな、お前は早起きだよ。だからびっくりした」

 自分が早起きもとい朝型の生活リズムである自覚はある。なのであなたが自分の部屋で寝ているのを見ることも当然あるし、その時の自分の表情が日に日に和らいでいくのは気付かれていないと思っている。また、そう間を置くことなく目を覚ましていたであろうあなただからこそびっくりしたともいえる。

「サポートを受けられて、身体強化されている看守に勝つの、難しいと思う。
……またヤるつもりなのか?
麻痺弾で対抗する」

 この男、あなたに手酷く抱かれて以降あなたの無力化のために
わざわざ麻痺弾を常備している。
鎮静剤を使えばいいだけではあるが、あなたの速さを思えば薬を飲ませるなんて夢物語でしかないため。

「えー、と。どこから話したらいい?俺、すごく駄目になって、部屋に来たナフが俺を見て嬉しそうで。アルレシャ、俺の様子見て、覚悟が足りない、つまらないってすぐ戦うのやめたんだけど」

 訥々と語る声は分かりにくいかもしれないが、言っていることはそこまで難しいことではない。

 耐えられないだろうと予測した通りに心が壊れたこと。
 そんな自分を見たナフが嬉しそうに声を上げて笑ったこと。
 対峙したアルレシャが戦闘放棄する程度に、その時の自分にとってアルレシャ殺害が仇討ちの作業に成り果てていたこと。


「アルレシャに俺、どうしてもラサルハグを殺すなら即殺にしろ、って言ってたから。願いを叶えてくれてありがとう、って言った。殺そうと思ったんだけど、やりたいことなのかなって考えて……やらなくていいことだったから、止めた。ラサルハグの拳一発分だけお返しした。俺は俺だから」

 アルレシャがこちらの意思をある程度汲もうとしていたのに気付いたこと。
 あなたがそんなアルレシャ相手にあれだけの戦闘の痕跡が残るほど善戦していたこと。
 他ならぬアルレシャから投げかけられた言葉で己を思い出し、自分らしい着地点を考えた結果、あなたの雷を当てて終わりとしたこと。


「……他、何話したらいい?」
(-316) 2022/03/02(Wed) 4:18:38

【秘】 迅雷風烈 ラサルハグ → 疾風迅雷 バーナード

【魂窓時空】


「君に言われたくないんだが?」


もう一度無礼講開幕直後する?
とでも言いたげな声が思わず漏れた。

「無自覚大魔神に言われると悔しいが……まあ、別に俺は擦り減らしてるつもりはなかったし、致命的な何かになるとは思えないけどな……」

と、言いつつもさすがに気にかけてくれるのを拒絶するほどに意地を張るものではない。そこは素直に頷いたし、何より貴方が見つかってるのだから万が一無理をしていてもきっと改善されるか、表面化されるので対処しやすくなることだろう。

「……2、3回死んで染め上げてやってもいいが……無礼講が終わったら部屋取り上げられるからな……やるなら看守の君の……。……いや、いいや」

普段の貴方の部屋、と言いかけて何故か止めた。

「実は800歳で…………

と、言えたら面白かったが、ジョークだ。さすがに君の倍も行ってないだろう。簡単に言うと王族に伝わる『記憶媒体』から記憶を受け継いでいてね。無論、全員ではないが、
生まれた時に『過去の先祖から数人の記憶』が読める
ようになってる。記録じゃなく記憶だから、感情も丸ごとね。

……さすがに自分の事の様だとは思えないが、巫女に大した憎悪だの苛立ちだのはまあ、味わってしまってる訳さ。カスなのは保証できるのは、数人の視点から判断できたからだね。

ただ……さっき言った『9割』は巫女が嫌いだと言っただろ。俺は……その『残りの1割の先祖の記憶』を引いてしまった。だから王族の中でも非常に異端な思考になったわけだ」
(-317) 2022/03/02(Wed) 4:34:32

【秘】 迅雷風烈 ラサルハグ → 疾風迅雷 バーナード

【蘇生時空】


「おや、じゃあ
“もうしない”
と言っておこうかな。何一つ危なげない君に忠実な従僕になろうじゃないか。思う存分安心して抱いてくれて構わないよ」

こんなに信じられない発言があるだろうか?

と、誰でも思いかねないような台詞をいけしゃあしゃあと吐いた。これが絶対嘘だと思われても、本当に信じてくれてもラサルハグとしては美味しいのでまるで気にしていない。要するに『またヤるつもり』なのである。

最も麻痺弾は実はちょっぴり雷属性なので人より強いのはあったりするのだが、
それはノーコメントにしておいた。またその時で色々起こった方が互いに楽しめるだろうからそれはそれでいいと思っているし、案外常にラサルハグも気を張ってはいないので、薬を飲ます方が効いたりするのは秘密だ。それが攻めるの満々の時であっても。

「……まあ、その『すごく駄目になって』の詳細かな……今は心にしまってるだけで、まだ君引き摺ってないか心配だし……あとナフ看守は何でそんな面白そうに笑ってたんだい
?君、変な事いったのかい?」


あ!また強姦とか何かで恨まれて…と思われてる!

「ああ、あの物凄いえげつない攻撃してくるの、君のお願いからか?いやでも……元々あの戦法取ってた気もするな……銃持ってる癖に懐に飛び込んで頭に銃を叩きこむの狙うの、アクティブすぎないか?」

自分は実は遠距離型相手なら、完全な雷をメインウェポンにも切り替えられるのだが、移動と回避が落ちる能力だ。正直、相性最悪の相手と言える。白兵戦の時点でこちらも回避はそれなりに出来るとは言え、ちょっと気を抜いた瞬間に死ぬのは『強化』をされない囚人的には避けられないだろうし。

「でも、そう言う使い方をしてくれたんだね。あれは元々アルレシャ看守を殺すか、自殺する時に使うかと想定して作っていたんだが──それを外れる使い方をしてくれたのは、俺は嬉しいよ。俺の思考なんか飛び越えて、君が考えてくれたのが何よりも嬉しいんだ」
(-319) 2022/03/02(Wed) 4:50:35

【魂】 疾風迅雷 バーナード

【魂窓時空】


無自覚大魔神言うな。
まあ他ならぬ俺自身が擦り減らしているつもりなかったけど致命的なことになっていたものあるからさ」

 傲慢男もとい自分の事は棚上げ精神がある程度ある男だ、表面化されるのを見逃すこともなく徹底的に構い倒し休ませることは容易に想像がつくかもしれない。とはいえ親しい人間であるからこその過剰反応とも取れるが。

「確かにあくまでここは無礼講期間の間だけの仮の部屋だし……、……?いいのか?確かに俺の普段の部屋にしても同じくらい死んでくれないと難しいとは思うけどさ、
そういうことじゃない
んだろ?」

 あなたが何故言いかけた言葉を引っ込めたのかがわからず、されど言い方から察するになんとなくや冗談としてのものではなかったのだろうと受け取れて、問いかける。

「ははあ、なるほど文字通り『記憶媒体』から『記憶』を継承するわけか。だからお前が経験していなくても当事者としての視点があり、総合的に判断することのできるお前としての視点があり……になるんだな。
 妙に達観しているというか落ち着いて見える時と、よく分からないところでよく分からない反応をしているように見える時があるのもそれか。すっきりした、大変だなそれ……

 『残りの1割』が異端であるのは容易に想像がつくけどさ、それってどういう方向に?逆に巫女大好きだとかそういうこと?」
(_3) 2022/03/02(Wed) 14:59:27

【秘】 疾風迅雷 バーナード → 迅雷風烈 ラサルハグ

【蘇生時空】


「……分かった、思う存分警戒して抱く。全く安心できないけど、それだけ手を尽くして抱くからこそ……めちゃくちゃそそられる、だろうから」

 実際、色々起こったほうが長期的に見た時に楽しめるのは間違いないのであなたの判断に間違いはなかった。その瞬間に限っていうのならば素直に抵抗したり泣かされたりするのだが、それはそれで同じことはさせまいと次回以降に燃えることになるため互いにとって楽しくなるはずなのだ。

 擦り寄るしぐさのついでに耳元に囁く。唇がうっかりあなたの耳朶に触れるかもしれないがそれはそれ、ずっと抱き締めっぱなしというわけにもいかないので腕の力を弱めて離れ……ようとして、詳細に関しては少し落ち着かなさげに視線を泳がせた。

「……文句言わないように言えなくなったり。いつも通りにしなくちゃって、いつものになったり。また俺、空っぽになったり」


「今は上手く喋れ……てる?ナフには何も言えてなかったけど、ナフ、」

『私はお前が同じモノになってくれたらいいなって……今思ったよ。』


「……って言ってた。『激情を撃ち尽くして何が残るのか』、を楽しみにしてたっぽい?撃ち尽くさなかったし、同じモノにならなかったから、いつも通りに戻ってた、けど」

 アルレシャの戦い方についてはもう目を白黒させるどころではない。実質全距離型じゃねえか、どう処理すりゃいいんだアイツは……とどこか冷静なところの自分がため息をついている。
 そんなことを考えていようがいまいが、あなたが自分の選択を喜んでくれたのであればこちらも僅かに微笑みを返す。あなたにカウンセリングが必要かは分からないが、少なくとも蘇生室からは出たほうがいいかとそっと手を引いて。

「俺も殺すつもりだったんだけど、うん。ちゃんと考えたよ、ラサルハグ。お前の言ってくれたこと、ちゃんと残ってた」
(-330) 2022/03/02(Wed) 16:19:35

【置】 疾風迅雷 バーナード

 「子どもは親の背中を見て育つ」とはよく言ったもので、子どもは生活の中で親からさまざまなことを吸収する。言葉遣いから良し悪しに至るまでを無意識に親から学び、そうした経験が子ども自身の人格形成に大きな影響を与えていく。
 一般的に人格の土台は3歳くらいに形成され、10歳くらいまでに確定するそうだ。そして、人格形成に一番重要なのは
「人から愛されている」
という実感や
「必要とされている」
と感じることなのだという。

 少年は「愛されている」実感を両親から得て不仲な両親の橋渡し役となり、それが「必要とされている」証であると認識していた。


 父が母の飯を不味いと拒めば少年が作ってやった。母が父の服を触りたくないと聞けば少年が洗ってやった。父の愚痴を聞いては優しく礼を言われ愛を実感し、母の愚痴を聞いては優しく微笑まれ愛を実感し、二人ともに愛されている自分がこの家族を守るんだと決意を固くした。
 いつしかそんな歪な愛の中で少年が抱いたのは
「自分に誰かを従わせる喜び」
「自分に誰かが従い続ける怒り」
だった。自分のお願いを聞いてくれる両親が好きだ。自分がお願いしなくても動いてほしくて腹が立った。それでも二人には自分が必要だと分かっていたし自分が頑張れば両親と一緒に過ごせると思っていた。

 しかし、そんな幻想は家庭とともに崩壊する。
 両親の不仲は傷害事件という形で白日の元に晒され、少年が守ってきた大切なものはその悉くが崩れ去り消えた。父に与えられたものも、母から貰ったものも、両親と過ごした小さな部屋すら誰のものでもなくなって、そうして少年のものはなにもなくなった。

(L1) 2022/03/02(Wed) 19:28:44
公開: 2022/03/02(Wed) 21:00:00

【置】 疾風迅雷 バーナード

 
 孤児院に引き取られた少年は、培ってきた面倒見の良さを遺憾なく発揮することとなる。ごくたまに傲慢さを見せることがあっても、指摘されるうちにそれもすっかりなりを潜めて善良で心優しい人間になっていった。
 孤児院の皆に与えられるものを大切にし、他の子どもが欲しがるようであれば、自分に分け与えられたものであっても喜んで差し出す。そうして少年から他者に差し出されたものは食べ物に限らず、文具や衣類、部屋に至るまで多岐に渡った。少年は、孤児院の大人達が子ども達にそうしていたように子ども達を大切にした。
 少年は語った。皆のものを皆に与えただけだと。皆に与えられたものを皆に返しただけだと。自分のものじゃないからいいのだと。

 かつての少年は語る。
 やっと自分が欲しがっていいものが見つかったのだと。
 本気で欲しくてたまらないものができたのだと。

 ――だから、またうしないたくはなかったのだと。
(L2) 2022/03/02(Wed) 19:28:49
公開: 2022/03/02(Wed) 21:00:00

【秘】 泰然自若 シトゥラ → 疾風迅雷 バーナード

背中を預けられる一人なのは事実だ。そこは否定しない。
だが。

「寝言は寝て言え」

「……次はぜってェ返してやるからな」


誰がどの口でか弱いって言ってんだァ?
デコピンをゴーグルと鼻の間にぺちんと一度。戯れ合いの一つだ。食らっても痛くはない。

……こんなところで泣いては凍って大変な事になるだろうに。バーナードがひとしずく流したそれは不思議と凍らずに落ちていっただろう。

なんで?
……いいけどよォ。

 はいはい、どっちも好きにしな」

またご丁寧な事でとその作業を見つめた後、受け入れただろう。
機械操作のできる同僚がいて良かったなァ。
(-350) 2022/03/02(Wed) 20:14:33

【秘】 疾風迅雷 バーナード → 泰然自若 シトゥラ

「うん。じゃあ俺は返された一太刀で死なないように頑張……あいったあ!」

 痛くはないものをわざと大きなリアクションを取ってけらけらと笑う。流れて行ったしずくはそのまま足元の雪を僅かではあるが溶かしただろうか。

 男は端末を操作してトレーニングルームを吹雪から無難な草原あたりへと変え、あなたのもとに近づいてそっと抱きしめる。それから、あなたの髪――恐らく瞼のあたり――へ、ひとつだけキスを落とす。

 あなたへの思慕と、憧憬の証。
 大切で憧れる、あなたという親愛なる人間に送るもの。


「ありがと。俺にできることあったらなんでも言ってね。こう見えて結構俺義理堅いからさ」

 なんて、冗談にも聞こえそうな本心を伝えて。それからしばらくはあなたをあたためたりあなたにあたためられをしていたはずだ。
(-355) 2022/03/02(Wed) 20:43:19

【秘】 疾風迅雷 バーナード → 泰然自若 シトゥラ

/*
 ウワアアアアアン!!!シトゥラ……シトゥラPL様……!!!!!

 お付き合いいただき本当にありがとうございました&シトゥラ苦しめちゃってごめんなさい!シトゥラの優しさに私もバーナードもとても救われました……そちらの抱えているもの、触れる時間が……ナッ……ア……ひづけくん……?どうしてそんなすがたをしているの……(ふるえる)
 ……また隙を見てお話出来たらとは思いますが、お互い多分燃え尽きているところもあると思うので……どうか無理せずに……!愛を込めて!
(-356) 2022/03/02(Wed) 20:44:35

【人】 疾風迅雷 バーナード

 男は処刑時間の少し前にロビーに訪れる。
 何かを食べるでもなく、何かを飲むでもなく、適当な席に腰掛けてから静かにその時を待つ。

 ……この沈黙を壊す時、どんな言葉を紡ぐことになるのか。
(49) 2022/03/02(Wed) 20:55:48
バーナードは、数分後の未来を知らない。
(a61) 2022/03/02(Wed) 20:55:56