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【秘】 渡りに船 ロメオ → 門を潜り ダヴィード「アハハハハ。ボスにも金払わなきゃな」 浮かれた妄想に過ぎないのだ。 きっとこれはそうで、それでも貴方がいざとなったらそれでも叶えようとするのならば、ロメオもきっと一緒になってそうするのだろう。夢は夢。夢は叶えたいから夢なのだし。 笑い声を上げた後、貴方の言葉をじっと聞いていた。 貴方の希望に溢れた言葉を聞いていた。 眩しかった。どうしてそんな事を言えるのだろう。 どうして保証もないのに言い切れるのだろう。 「………どうだろう」 「どうだろうな。でも……そうか」「うん」 「やっぱお前、いい男だよ」 『人並み』に背を睨まれている。 『幸せ』に後ろ指を指されている。 それは、それらがそこにあるから。近くにあるからだ。 もう失うのが怖いと泣いている心の内のこどもを、 そこにあるものたちがせせら笑っている。 期待をするなと蔑んでいる。 けれど。 「そう思ってくれるんなら、そうなるかもなあ」 ロメオは祈らない。自分の祈りに意味は無いから。 けれど、貴方の祈りには意味があればいいと思った。 「お前の幸せも続けばいい。ずっと」「手伝うよ」 (-495) 2023/09/23(Sat) 1:07:18 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 渡りに船 ロメオあなたの言葉を聞きながら、鼻を鳴らす。 涙は止まってくれなくて、嗚咽が漏れている。 肯定された"許せない"。 裏切られたこと、その相手に対する感情が正当であると言われたような気がして。 そして極めつけに。 フィオレという小さな花は、マフィアとして役に立てていない自分に劣等感を抱いていた。 囁くようなその声が、小さな 火種 を炎 に変える。頼りきっている大事な大事な"ファミリー"のあなたの言葉を突っぱねる選択肢なんてハナから存在しない。 この女は、あなたの思惑通りに。 「……逮捕されたら、死んだあの子達は救われるの?」 「違う……そんなわけない」 「……私、あいつを――――ヴィンセンツィオ・ベルティ・デ・マリアを、殺してやりたい」 初めて、明確な殺意を。 憎悪を滲ませたような表情を、見せるのだ。 (-498) 2023/09/23(Sat) 1:17:13 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 渡りに船 ロメオそうでしょう、お疲れ様、 食べられそうですか。 何かしてほしいことはありますか。 心地よさそうに降ってくる言葉を受け止めて、目を細める。 自分がしたいことなんて、ずっと決まってる。 だけど今言ってしまえば何処にも歩けなくなってしまうから。 「……俺を抱」 「…………」 「高い高いしてから膝に乗せて頭を撫でてくれ」 この男はその姿勢から微動だにせずそれを言い切った。 (-499) 2023/09/23(Sat) 1:20:31 |
【秘】 渡りに船 ロメオ → コピーキャット ペネロペ「ふーん……『やりすぎ』って奴すか。嫌っすねえ。 そら尋問じゃなくて拷問……」 「……いや。牢屋の中で私的にそんなことしてないだろうな」 ふっと湧いた嫌な可能性に思わず眉を顰める。 行き過ぎた奴は行くところまで行くんだよな、なんて考えて、 まあ、まさかなと首を振った。 「あー。あーははは。いいですね。 もしやるなら絶対お供します。一番楽しそうだし。 そのまんまどっかに逃げましょ」 「ほとぼりが冷めたら帰ってそこに建った慰霊碑でも見ながらピクニックしますか。ホットドッグ持って……」 少し戯言が過ぎてきたかもしれない。 本人はそんな事は思っておらず、今度はラスクに手を付ける。 「そんな感じです。ホントにやな事してくれましたよぉ…… つか善処してくれるんすね。寛大だな」 「やってやりましょうよ。どこでもお供しますよ」 ランデブーには大いに乗り気で、 気に入らない奴らを好きに出来れば何でもいいらしかった。 溜まった鬱憤の捌け口がこの方向なのかもしれない。 「ま、これ以上逮捕者が出ないのが一番なんでしょうけど。 そんな事はきっと無いので、どうにかします」 「オレも部屋片付けとこうかな……」 (-501) 2023/09/23(Sat) 1:30:30 |
【秘】 渡りに船 ロメオ → 路地の花 フィオレ「 ──いいね! あんた本当に美人だよ……」 肩に回した腕に力を込めて寄せる。 ロメオは途端に笑顔になって、その決断を肯定した。 冷たい憎悪が差し込む貴女のその表情。 そこにはいつもの可憐な雰囲気とは違う、ぞっとするような美貌があった。それが本当に綺麗だと思った。 「その言葉を聞きたかったんだ。 心配するなよ、メインディッシュは勿論あんたに譲る。 それ以外の事は全部オレがサポートしよう。 車、武器、情報、シチュエーション…… できる事は全部やろう」 「上手くやろう。上手くだ。 あんたはできるよ。なんせノッテの人間だ」 「もう正義も悪も関係無い。道理と因果がここにある」 甘言。教唆。それ以外の何物でもない。 しかしそれが相互利益に繋がるだろうと。 「一花咲かせようぜ。フィオレ」 「とびきりのやつをな」 果たして燃え上がった復讐がどんな花を咲かせるのか。 冷たく尖った殺意は、仇の命を狩り取るのか。 それを知りたいがために、貴女の背を押した。 (-506) 2023/09/23(Sat) 1:57:49 |
【秘】 渡りに船 ロメオ → 口に金貨を ルチアーノ「…………」 「いいのに」 「難易度高〜。二つ目と三つ目は出来ますけど」 ふ、と笑ってそれを許した。 そっと貴方の腕を解いてソファの正面へ。 「動かしますよ」と許可を取ってから、 貴方の身体を起こそうとするだろう。 自分で動けるのなら、それはそれでいい。 そのまま自分がソファに座って、 「ほら」 貴方が許すのなら、そのまま自分の膝に貴方を倒そうと。 ──勘付いてもいい。膝枕をする気だ。 その上で頭を撫でようとしている。 貴方がそれを許さないのであれば、NOを示せば止まる。 何も無ければそのままだ。 (-509) 2023/09/23(Sat) 2:07:28 |
【秘】 食虫花 フィオレ → 渡りに船 ロメオ引き寄せられて、あなたの顔を見上げる形になる。 首に腕を回すと。顔を寄せ、頬に口付けを落とした。 「ありがとう、ロメオ」 「私、何でもするわ。だから、教えてくれる?」 手段を選ぶ必要がないなら、今得意なものを使用してもいいし。 逆にもっと手に馴染む手段があるのなら、利用してもいいと思っている。 それも含めて、"殺しの手順"を学ぼうと言うのだ。 ソルジャーとアソシエーテ、直属でないにしろ。 マフィアとして正しい在り方、正しい行動だと思って。 「ファミリーに入るって決めた時から、私は」 「とっくに、正義も悪も捨ててしまっているわ」 そこにあるのは、ファミリーに仇なすかどうか。それだけで。 そのためなら尋問の末に殺すことは出来たのだ。 自分のためにそうすることが、なかっただけで。 だから、きっかけさえあれば。躊躇いもなく、このように。 「最期に、一番綺麗な花を見せてやるのは」 「癪に障るけどね」 それは、毒を吸って成長する食虫花。 かかった獲物は、全身に毒が回って死に至る。 獲物を取り込んで、それは美しく咲き誇るのだ。何よりも、どんな花よりも。 (-514) 2023/09/23(Sat) 2:25:36 |
【秘】 コピーキャット ペネロペ → 渡りに船 ロメオ「流石に牢の中の事まではわかんねえな。 まあ金でも握らせない限りは流石に看守が止めるだろうが…… 暇な内にツラ拝みに行ってやりゃよかったな」 あの日はあの日で忙しく、今日は今日で忙しかったのだが。 暇があれば間違いなく面会に行っていただろう人物の一人だ。 あの手合は自分が正しいと思ってるんだよなあと思いながら。 「今世紀最大の馬鹿、ナルチーゾ・ノーノここに眠る…ってな おう、何処までも一緒に逃げてやるぜamore ついでにクラッカーも買って行って鳴らしてやろう パーティーハット被って自撮りしてSNSに上げてやってもいいな」 戯けた調子で一番スカッとしそうなもしもを挙げ連ねる。 この所ストレスは溜まる一方だったのだから、 これくらいは許されたい。 「ま、善処しなきゃ筋が通らねえしな。 ボスがあの七面倒臭え目の上のたんこぶさえ退かしてくれりゃ とっ捕まった奴らも出してもらえるだろ。 そしたら俺達も慰霊碑の前でパーティしなくて済むんだがなあ」 「また誰か持ってかれたら穴埋めは頼んだぞマジで。 人手不足で首が回らなくなればなるほど お前みたいな器用な奴が必要になる。 ルチアーノが持ってかれたらフィオレの面倒も見にゃあならん」 「ハア。俺もこれ飲み終わったらぼちぼち 掃除 しないとな」 (-517) 2023/09/23(Sat) 2:39:41 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 渡りに船 ロメオ素直に腕を解かれるとものさみしげに貴方のことを見返したが、 触れられ促されるままに体制を変えればなんとなくその先を理解した。 「……あれ、されたことないんだよなあ」 「旦那に頼めばしてもらえるかね……面倒くさがりそうだ」 重力に逆らわず膝に落ちると声は少し控えめだが普段と変わらぬトーンに戻す。 ぐったりと体を預けて動く様子もない。抵抗も、文句もない。 何処か己の価値に対して無気力なところは似ていると思ったのに、本当に貴方は自分と何もかも違う。 丁寧に都合良く振る舞う貴方と更に違うところは、その献身の先に何を見据えているのかということだ。 どうして救おうとするのかわからない、自分に手を差し伸べて何が変わるのだろう。 「なんで来て……いや…………すまん」 これも俺が来させたようなものだったな。 自惚れて期待するには、貴方は都合が良すぎて困った。 (-519) 2023/09/23(Sat) 2:41:40 |
【秘】 渡りに船 ロメオ → 口に金貨を ルチアーノ「旦那ならできるかもしれないすね。 オレじゃ腕の力が足りない」 「やってくれるかどうかは別か。ハハ」 自分の膝に貴方の頭がされるがままに落ちた。人の重み。 そのまま視線を下ろせば顔を合わせる形になる。 長い髪がカーテンみたいに揺れている。 しばし見つめて、そっと頭を撫でた。 ゆっくり、ゆっくり貴方の頭の上を滑る大きな手。 大事なものを扱うかのような、穏やかな手だった。 「心配だから来ました」 「部下の方から最近の様子を聞いて。……ああ、白猫は家に。 餌食べたらスヤスヤ寝ちまってね」 「甘やかしに来ました」 「来てよかったですよ。そのまま放っとけない……」 疲れましたね、とまた言葉を落とした。 (-547) 2023/09/23(Sat) 8:48:18 |
【秘】 渡りに船 ロメオ → コピーキャット ペネロペ「……オレも面会したい人ばっかだったんすけどね。 そいつがヤなやつって事は覚えましたよ」 下っ端の自分でさえ行く暇を見つけられなかったのだ。 貴方であれば猶更面会に行く時間は無かったのだろう。 願わくば牢の中の再会にならない事を祈るばかりだが。 「不謹慎極まってて面白いな……ぜってー炎上する」 「ま、馬鹿が死ぬのはめでたい事ですからね。 多分国民の祝日に制定されるからセーフか」 もしかしたら自分達以外にも こんな事を話している人間がいるのかしら。 このまま検挙が続けば、案外笑い事には ならなくなるのかもしれないな、なんて思った。 「大抵の事はやらせてもらいますよ。 大抵の事やってきたんすから、穴埋めにはなれます。 身は一つですけど。マルチタスクならできますからね。 指示出しは流石に立場的には無理すけど」 「オレがいなくなったらそれはそれで。 上に響かなけりゃ一番いいです」 任せてくださいよ、と缶を置いた。 そのまままたフライドポテトを数本纏めて口に入れる。 「ちゃんと現状維持に努めます。 最後までここに残れるようにはするんで…… 持ち堪えられたら帰って来た後褒めてください」 (-559) 2023/09/23(Sat) 9:25:35 |
【秘】 暗雲の陰に ニーノ → 渡りに船 ロメオ教えがいが出るなら何よりだなって。 嬉しいを素直に形にしてもらえたことに、こちらの胸にも嬉しさがまたひとつ。 「じゃあオレだって内緒するし〜」 何の張り合いだろう。 でも、貴方に言えないことがあるのならそれでいいとも思っている。 その裏にあるものがなんだって変わらない。 きれいじゃなくても、あなたがだいすき。 合わさる視線の先にはきっと己と似た表情が。 通じ合っているみたいでしあわせだった。 「……すっごくチョコミント。 でも、うん、おいしい」 これまでに口にしたカクテルのどれよりも。 甘くて、おいしくて、忘れられそうにない。 ……ううん、忘れたくないのだと思った、ずっと。 [1/2] (-561) 2023/09/23(Sat) 9:29:36 |
【秘】 暗雲の陰に ニーノ → 渡りに船 ロメオ──そうやってもう少しの間、お酒を飲んだのち。 貴方の隣に出来上がっていたのは、どっぷり酔ったらしい弟の姿だった。 「……あはは、ねむた〜い……」 普段からそうお酒を嗜むことがない身体に、度数の高いお酒を入れ続けていたらまあこうもなる。 触るのが苦手、とはいっていたが、元々そうでなければくっついているのが好きなのだろう。 ずっともたれかかったままだ。むにい。 「ねていい〜?」 赤らんだ頬に、浮かべる笑みはへにゃへにゃと蕩けたもの。 そんな状態で貴方を見上げ、首を傾げてたぶんだめそうなことを尋ねた。 [2/2] (-563) 2023/09/23(Sat) 9:30:31 |
【秘】 渡りに船 ロメオ → 路地の花 フィオレグイと引き寄せられた先、 頬に感じた感触に目を細めて「ハハ!」と笑った。 かわいい犬にじゃれつかれたみたいな気分になったからだ。 「いいよ。あんたが知りたい事、なんでも」 「オレが教えられるのにも限度があるけど…… あんた、どこでどうやって殺したい?」 希望があればそれを聞こう。 それに沿った事を教えるのがいい。 直属でなくともファミリーなのだから、 そのくらいの事は喜んで教えよう。 「いいね。そういう人間は好きだ。 正義だ悪だ言ってる奴は皆病気だからな」 機嫌が良さそうにそう言って、 残ったボンボローニを口に運ぶ。 どんな色の花が咲くのかが楽しみだ。 花は咲き続けるのか、それとも──咲かずに終わるのか。 「ま、まずは奴さんがムショから出てくれねえとな。 牢屋の中の人間をやるにゃ骨が折れる」 (-574) 2023/09/23(Sat) 10:27:07 |
【秘】 門を潜り ダヴィード → 渡りに船 ロメオ「着ぐるみ作って?全世界チェーン展開……?」 いつぞや貴方に言ったように、今はまだそれを実行に移すことはない。 本当にしようとした時に挫折や苦しみを知ったとして、貴方が隣にいてくれるなら、怖いことなんて半分くらいに減るだろう。 男はそう思った。 「へへ、そんなに褒めても……何か出るかな…… うーん、なにもない……」 ごそごそとポケットを漁るが端末しか出てこなかった。チョコの一粒でも残っていればなあ、と残念そうな顔をする。 男はずっと、ある意味では祈り続けているのだろう。 仲間の眠りが安らかであり、食事がきちんと取れているか周りの人間から気にかけられ、心から愛されているように、ずっと。 貴方たちが幸せでありますように。 「やった。 じゃあ、ロメオさんも捕まったりとか…… どこかに行っちゃったりとか、ダメですからね」 祈りが天に届くだとか、そういったことは深く考えていないのだろう。 神様は助けてくれなかったから、祈り続けていればいつか人が動いて現実になる。 その『人』に自分がなれるなら一番いい。 (-575) 2023/09/23(Sat) 10:28:50 |
【秘】 渡りに船 ロメオ → 暗雲の陰に ニーノ「なーにをナイショにすんだよ」 そんなもんあんのか、と肘で小突いた。 あったとしても責める気は無いし、聞き出す気も無いけど。 人に触れられたくない部分があるのは、 当たり前だと思っているから。 爽やかで、まったりとして、甘やかで。 たまにはこういう時間も悪くないと思った。 『幸せ』に後ろ指を指されている。 お前にそんな資格はないと。早く孤独を思い出せと。 今はその声を、無視することにした。 ▷ (-577) 2023/09/23(Sat) 10:36:08 |
【秘】 渡りに船 ロメオ → 暗雲の陰に ニーノ「よくないで〜〜す……」 どうしようかな、と思っていた。 自分は酒は飲むが、一定のラインを超えると逆に酔わない方だった。酔い方に波が無い。少しふわふわする程度に留まる。 「お前、そんな酔い方するんだ……」 「ここで寝ないよ。帰るか、フレッド」 てろてろな貴方をよっこいせと剥がせば、 きっと酒のせいでより体温が高くなっているのだろう。 子供か、なんて胸中独り言ち。 「立てる? なんならおぶるか?」 「家行けっかな……オレんちでいいか……」 お泊り会は案外早く来るかもしれない。 (-578) 2023/09/23(Sat) 10:36:36 |
【秘】 渡りに船 ロメオ → 門を潜り ダヴィード「名がデカくなるな……」 今はもしも話でいい。 逃げずに現状維持ができるのが一番なのだ。 今が一番いい。ロメオはそう思っているのだから。 けどまあ、慰安旅行くらいなら現実的かもな。 「良いよ出さなくて。ハハ……」 案外、ロメオは祈りに護られているのかもしれなかった。 穏やかな願いがヴェールになっているのかもしれなかった。 祈りのそれだけで、十分幸せに値する。 贅沢だ。 「……そんなつもり無いよ。必要がなけりゃね」 「オレは替わりが利くけれど、 それはオレが消えていい理由とイコールにはならない。 しっかりしがみついて、皆の言うこと聞いてるよ」 使い捨ての駒にされても構わないけれど、 そうされなければいいな、と思っている。 貴方も、自分も。 「捕まっても帰って来るよ」「オレはしぶといからね」 (-582) 2023/09/23(Sat) 10:54:08 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 渡りに船 ロメオ「……、っ……」 やけに、わざとらしいな。本当に"あいつ"みたいじゃないか。 幻のように付き纏う幻影をよりくっきりさせたような、否、違う熱で上書きするその手に背筋が震えた。 大人しく撫でられていた男は思わず貴方の腕をつかんで、そのまま動きを止める。 「……人を甘やかす天才だなあ、お前。 何が目的だ、俺を放っておけないのは俺が病人だからか。 さっさと食うものを食って、治ったらもう構わんな?」 流されそうになる、この体に染みついた"教え"がその手に媚びることを覚えている。 表に出すまいと隠し通していた失態をあんなふうに晒すとは思わなかった。 その上で何の反応も示さないどころか、願い通りに甘やかしてくるこいつはいったい何なんだ。 もっと、と次を求めるような乾きがのどまで出かかった。 まるで大事にされていると錯覚しそうになって。 どうせ置いていくくせにと、いつかの己が心の中で叫んでいた。 まったく女々しいったらありゃしない、そんな他人行儀と不信を隣人に抱え理性は保っている。 (-583) 2023/09/23(Sat) 10:59:07 |
【秘】 暗雲の陰に ニーノ → 渡りに船 ロメオ「なんで……」 なんでではない。 剥がされると中々に不満そうだった。 勿論回るアルコールのせいで体温はさらに高くなってしまっている。 冬のカイロにちょうどいいぐらいだろう。 「たて、ぅ」 それでもできる?を尋ねられると、できる!を言いたくなるのが子どもというものだ。 立ち上がろうとして……当然のようによろめいて。 目の前で貴方が見てくれていたので、多分支えてもらったりしていたのかもしれない。 「……たててる……」 だめそう。 やっぱりお泊り会は案外早く来るかもしれない。 (-584) 2023/09/23(Sat) 11:05:57 |
【秘】 渡りに船 ロメオ → 口に金貨を ルチアーノ「、ん?」 腕を止められた。抗議の意か。やはり気に食わなかったろうか。 貴方の心中を察する術はない。 それでも表情は変えずに、あなたを見下ろしている。 「あんたを放っておけないのは……なんででしょうね。 あんたにどっか行ってほしくないからかな……」 「食うもん食って元気になるならそれがいいです。 体調もきっと悪いでしょう。回復してくれないと」 貴方に抱いている仲間としての深い情。 「オレの目的はオレに無いですから。 あんたの望みがオレの目的。 オレはあんたのいいようにしたい」 それから、道具としての本能。 「ここにはオレとあんたしかいませんよ」 「別に、見栄張らないでいいんです」 ゆっくりと、緩慢に首を傾げた。 「ね」 だから求められれば求められるだけ与える。 こちらに際限は元より無い。度外視されている。 掴まれた腕も従順に、そのまま動きを止めたまま。 (-591) 2023/09/23(Sat) 11:30:58 |
【秘】 渡りに船 ロメオ → 暗雲の陰に ニーノ「おっと」「いや……立ててないですケド……」 よろめいた所を咄嗟に支えて、 やれやれとため息まじりに笑った。 マスターに退店を伝えて会計を済ませる。 その最中も貴方を支えていた。 「……ほら。おんぶ」 まるで子供にするみたいに、 貴方を立たせてから貴方に背を向けて少し屈む。 腕を伸ばしてくれるなら、そのままおぶり上げるだろう。 「帰ろ。帰りは寝てていいから」 呼ぶならタクシーも呼べるのにそうしないのは、 自分もやってみたかったからだ。 今なら人通りも少ないし、見られることもないだろう。 (-595) 2023/09/23(Sat) 11:39:30 |
【秘】 門を潜り ダヴィード → 渡りに船 ロメオ「有名になりすぎてバレちゃうかも……」 そうしたらまた逃げる。皆で。 ……そんな夢のような御伽噺が現実になることはない。 皆でこの場所を守るのだと、少なくとも今この二人は信じているから。 おせっかいの心配性、寂しがりやの男はきっと、何かできることがないかと思案を巡らせている。 そんな想いがまた積み重なり、貴方を守る祈りになればいい。 「役割としての代用はきいても、 ロメオさんの代わりはいないってことですよ。 ここめちゃくちゃ大事ですから、分かってくださいね」 念のため、念のため。 弟さんが泣くかもしれない。俺だって泣く。 「俺はその分、頑張って捕まらないように逃げますから。 ……約束、ですよ」 きゅ、と目尻を下げて笑った。 (-599) 2023/09/23(Sat) 12:10:31 |
【秘】 渡りに船 ロメオ → 門を潜り ダヴィード「解ってる、解ってるよ。 こんなオレでも、オンリーワンではあるらしい」 不思議な話だよな、なんて皮肉ったらしく笑った。 自分に何かあれば、確かにあいつは泣くかもしれない。 貴方も泣くかもしれない事は、 ロメオはまだピンと来ていないけど。 「おう。約束」 「……悪いな。愚痴っぽくなって。お前も愚痴とかないの?」 目を細めて、穏やかに笑んで。 それからお詫びに聞きますよ、と貴方に問いかける。 (-618) 2023/09/23(Sat) 13:47:32 |
【秘】 暗雲の陰に ニーノ → 渡りに船 ロメオ立ててない指摘には、たててる……とまた主張していたものの。 一人ではろくに歩けそうにない男は貴方に支えられたままだ。 そうして目の前に向けられた背を見つめると、ゆっくりと瞬きを一度、二度。 「…………おんぶ」 してもらうの、いつぶりだっけ。 わからないけれど両腕を伸ばすことに抵抗は無かった。 そうして貴方がおぶり上げれば思ったよりも軽いと感じるかもしれない。女子よりは当然重いのだが、男子にしては発育が良いわけではないので。 「あはは、おんぶ」 笑いながらぎゅぅと腕に力を込めたのは、落ちないようにというよりはうれしくて。 緩む頬に癖のあるひだまりの髪が触れて、くすぐったくて、しあわせだった。 「かえる、かえろー、ろめおにい」 呼んで、その内に貴方が歩き出してくれることだろうか。 規則正しいリズムに揺られるのは揺り籠にも似ていた。 少しの間はふにゃふにゃと起きていて、言っていることは「ろめにい」「ろーにい……」となにやら改めての呼び方の模索だったが。 じきに穏やかに寝息を立て始める、安堵し切った子供と同じ。 (-620) 2023/09/23(Sat) 13:55:03 |
【秘】 門を潜り ダヴィード → 渡りに船 ロメオ「うんうん、それが分かってるなら大丈夫です」 「……愚痴、かあ。 愚痴かどうかは、分からないんですけど」 しばらく考え込み、ぽつりぽつりと話し出す。 「俺、小さいころに色々あって。 アレさんとペネロペさんに拾ってもらって…… ずっとあの二人の役に立ちたいって、生きてきて」 でも、こんなことが起きて。 『俺の命は貴方達のものだ』って言ったら、怒られてしまった。 使い方を決めるのは俺で、ちゃんと手綱を握った上で二人のためを考えて行動しろって。 だから、俺がちゃんと考えられるようにならないといけない。 どうしたらいいんだろう。 そんな、愚痴というよりは相談事だった。 (-634) 2023/09/23(Sat) 15:01:40 |
【秘】 渡りに船 ロメオ → 門を潜り ダヴィード「───ふうん。なるほど」 少しずつ語られる、貴方の相談事。 役に立ちたいという気持ちも、命を捧げようという気持ちも、 ロメオには心当たりがあり、共感できるものだった。 「……観察かなあ」 首を傾げながら、思考しつつ口を開く。 「別にオレは目標とかも無くて、生きんのに必死で 気が付いたらこんなスタイルの生き方になってたけど。 まずオレみたいな生き方をしたら殴られると思え」 「人の為に生きるなら、人が何を欲してるか知らなきゃ。 何が嫌で、何をしたら喜ばれ、何をしたら役に立つか。 人を観察して、そういうのを吸収する。 人間が正しく自発的な行動がとれるようになるのは、 経験と知識があってこそなんだよ。挑戦するのもいいが。 未熟者の挑戦は無謀と同義になる事もある。 この世界でそうなると、死ぬ事もあっから……」 目標があればいい、理想があればいい。 その真似をしてみるのもいい。勿論背丈に合った方法で。 そういう事を、ロメオは言った。 「何かある?そういうの」 「どうありたい……とかでもいいけど」 (-636) 2023/09/23(Sat) 15:25:54 |
【秘】 コピーキャット ペネロペ → 渡りに船 ロメオ「いいねえ、祝日が増えたらそれは 署長代理殿最大の功績と言ってやっても良い」 実際、街ではひそひそとゴシップに興じる者も多い。 何か一つでも火種さえ落とされれば、 案外火の手は早く回ってしまうのではないだろうか。 「そのマルチタスクがその辺の奴はなかなかできねえんだよなあ。 便利な人手があって助かるわ。 指示出しはまあしゃあねえ、俺が居なくなったら 親父とその部下が引き継ぐはずだ」 「俺ァお前がとっ捕まっても悲しいがね。 あ、これオフレコな」 気軽に酒飲める奴減るし、と一瞬で発言を台無しにして。 もう一枚、ラスクを抓む。 「おうよ、俺は良く出来た犬は好きだからな。 ぜーんぶ片が付いたら嫌ってほど褒めてやるよ」 へらりと笑って、また酒を呷った。 (-641) 2023/09/23(Sat) 15:56:54 |
【秘】 門を潜り ダヴィード → 渡りに船 ロメオ貴方の話を、男は静かに聞いていた。 時折頷いて貴方の話を『吸収』していく。 どうありたいか、何を理想とするのか。 それを説明するには、生い立ちを少しだけ掘り下げる必要があるだろう。 男は少し俯いて、また口を開く。 「……小さいころの、俺みたいに。 汚い手を使わなければ助けられない子どもがいる。 警察なんかじゃ助けられない、ちびどもが」 「俺、親が死んでから、本当は叔父に一度引き取られて。 でも、そいつがどうしようもないクズで……」 今も体に消えない痕がたくさんあります。 そんな時にアレさんに助けてもらったんです。 叔父は死にました。俺は、それを心の底から喜びました。 「そういう助け方だって、あるんだって。 拾われの贔屓っ子じゃなくて、恥じない生き方を…… こう……あの……」 社会の暗部に助けられた、救われた人間であるからこそ。 贔屓されている末っ子のままではなく、闇夜を進むに相応の責任と覚悟を負った、二人に恥じない生き方を。 他人を踏み躙って今自分は生きているのだから。 ……そういったことをしっかりと口にするには、語彙がまだ足りていないようだった。 (-651) 2023/09/23(Sat) 16:50:17 |
【秘】 渡りに船 ロメオ → 暗雲の陰に ニーノ「はいはい、おんぶですよ」 あんまりにもこどもみたいだから思わず笑ってしまった。 背中に感じる重みと体温は想像よりも軽くて、それでも別の重みを感じたのだ。背負って歩けないほどではない。 けれど大切な重みだった。 「はーい。オレんちに帰るからね」 マスターに礼を言って、店の外に出ればいい風が吹いた。 火照った体にしんと染みるような涼しい空気は、 確かに秋を連れてきているのだ。 家は近い。おぶって歩くにはやや遠いか。 それでもたまにはこんな帰り道もいいだろう。 背中に聞こえる模索に、少しの気恥ずかしさを感じて。 「……〜〜〜〜〜〜♪ 〜〜♪」 「……───♪」 ふと、教会にいた頃にずっと聞いて歌っていた、 聖歌の一節をハミングする。 どうか子守歌の代わりにでもなればいいと思った。 どうかおやすみ、かわいい子。 月明り、夜道に二人の影がある。 兄弟の影だ。 ひとりといっぴきの影ではないのだと、 貴方と出会って初めて、ここで思えたのだ。 (-687) 2023/09/23(Sat) 20:38:29 |
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