![人狼物語 三日月国](./img/mptitle_prov_v0.jpg)
181 忘却の前奏曲、消失の1ページ
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![](./img/okamigakuen/93.png) | [ 記憶を無くす前の自分の言いそうなことを 彼女へと告げる。 きっとボクなら、そう言うはずだ。 でも彼女は未だ崩れてしまいそうな 不安定に揺蕩う笑顔のまま。 >>44 秘めた決意だけで、突き動かされていた。 とはいえそれも全てボクの感想でしかない。 何を決意し、何を望んでいるのか。 >>45 今のボクには推し量ることしかできない。] (58) 2022/10/27(Thu) 4:17:28 |
![](./img/okamigakuen/93_C.png) | [ ボクは彼女が太陽だなんて知らない。 知らないからこそボクは彼女に太陽は求めずに それでいて彼女を役割から解放することが出来ず。 今のボクは、何かをしようとして 何も出来ずに戸惑う彼女を >>46>>47 心配そうに見つめることしかできないままで。] (D14) 2022/10/27(Thu) 4:18:23 |
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[ そのきっかけは分からない。 でも言わなきゃいけない気がしたんだ。
彼女の思い詰めた雰囲気の原因が たとえ自分自身にあったとしても。
言わなきゃいけない気がしたんだ。] (-31) 2022/10/27(Thu) 4:18:56 |
![](./img/okamigakuen/93.png) | (-32) 2022/10/27(Thu) 4:19:35 |
![](./img/okamigakuen/93_C.png) |
ごめん、ボクが言っても説得力、ないよね。
[ 口をついて出てしまって数秒。 ボクは困ったように笑う彼女に、頭を下げた。]
(59) 2022/10/27(Thu) 4:20:31 |
![](./img/okamigakuen/93_C.png) | [ 謝罪を終えて頭を上げると 彼女から今後のことの話をされた。 話題を逸らしたかったなんて そんな意図にも気づかないまま。 ボクはと言えば思わず唸ってしまう。 何から何まで彼女に手伝わせるわけにはいかないのに 先生の話からして、ボクに頼れる大人はいない。 しかも当のボク本人はこのザマだったんだから、 たとえ信頼しきれなくても、頼るしかなかった。] (60) 2022/10/27(Thu) 4:36:23 |
![](./img/okamigakuen/93_C.png) | なにもそこまでしなくても… [ けど分かっていながらそう答えてしまうのは ボクにとっては彼女は身内ではなかったから。 特別な人以外には当然の遠慮があった。 >>50 いくら彼女がボクに負い目を感じていても たとえ心優しい子だったとしても つけ込むような真似はしちゃいけない。] (61) 2022/10/27(Thu) 4:36:55 |
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[ でもそれ自体がボクの思い違いで 彼女のことを誤解し、見くびった証拠だと ボクはすぐに思い知ることになったんだ。] (62) 2022/10/27(Thu) 4:37:41 |
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ハツナさん…… 貴女は本当に、ボクを好きでいてくれたんですね。
なんとなく、分かった気がしました。
(-33) 2022/10/27(Thu) 4:38:33 |
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あなたみたいな子に好いてもらえて きっとボクは、幸せ者だったんだと思います。 (-34) 2022/10/27(Thu) 4:39:44 |
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[ 信頼出来る確証がない以上 あとは信じるか、信じないか。 そして信じたいか、信じたくないか。
決めるのはボクだから。] (D15) 2022/10/27(Thu) 4:43:33 |
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[ ボクは、この手を包んでくれた そんな彼女を信じる事にしたんだ。]** (-35) 2022/10/27(Thu) 4:43:49 |
![](./img/okamigakuen/93_C.png) | [ ボクが優しいだけだったのか。 >>66 彼女にそうさせるだけの気持ちがあったのか。 答えが分からなかったとして 腐っても自分のことなら、想像くらいはできる。 ボクが彼女の言葉に疑問を持っていることは 彼女になら伝わってしまうかもしれない。 ボクが優しいはずないし 貴女にそうさせる魅力があっただけではと。 記憶がなくとも思考の癖は変わらない。] (88) 2022/10/28(Fri) 22:37:10 |
![](./img/okamigakuen/93.png) | [ そう、ボクという人間は変わらない。 だから知らずのうちに過去を掘り返して 彼女の心に枷を嵌める。 >>68>>69] そう、なんだ。 どういたしまして…でいいのかな? [ 自分のことだというのにまるで他人事だ。 >>71 そんな態度だから、彼女の心に影を落とすのか。 >>72 この実感の無さが、今は心苦しい。 彼女の張り裂けそうな笑顔に >>73 見合う人間なら、こんな事考えなくて済むのに。] (89) 2022/10/28(Fri) 22:38:05 |
![](./img/okamigakuen/93_C.png) |
[ でも、彼女の強い想いに
ボクもそうだよ、なんて言っても
その先は、底の見えない地獄だ。]
(-47) 2022/10/28(Fri) 22:39:05 |
![](./img/okamigakuen/93.png) | [ それでも今は、社会的弱者のボクは 彼女にすがりつくしかなくて。 >>74] あ、うん、その…ありがとう…。 [ どこまでも優しい彼女の言葉に甘えるように。 ボクは彼女に頭を下げる。 時に距離を感じさせかねない 親しき仲を通り越した、礼儀だった。 ] (90) 2022/10/28(Fri) 22:39:30 |
![](./img/okamigakuen/93_C.png) |
[ 考えてみれば分かるはずだ。 彼女の立場に立ってみれば分かったはずだ。
自分にとって大事な人間が 自分のことを忘れているとなったら ボクならばどう思う?
哀しいと思うはず 寂しいと思うはず
そうだ。それなのに
どうして、気づけないのか。]
(D20) 2022/10/28(Fri) 22:40:16 |
![](./img/okamigakuen/93.png) | [ 彼女の声は届かないまま。 >>79 病室に一人になったボクは 彼女が残してくれたメモ書きよりも先に 自分の携帯を開いて、連絡帳を見た。 一応頼らせてもらう立場上、 彼女の連絡先も登録しておく必要があったから。] (91) 2022/10/28(Fri) 22:40:43 |
![](./img/okamigakuen/93.png) |
[ ほとんど登録されてない連絡帳は たった1ページに収まっている。
友人と思しき連絡先もなければ グループチャットなんてひとつも入っていない。
登録されていた数少ない連絡先は 『元母親』という冷たい名前と、もうひとつだけ。] (92) 2022/10/28(Fri) 22:41:07 |
![](./img/okamigakuen/93.png) | (-48) 2022/10/28(Fri) 22:42:08 |
![](./img/okamigakuen/93_C.png) |
[ 彼女の……名前だ。]
(-49) 2022/10/28(Fri) 22:42:43 |
![](./img/okamigakuen/93_C.png) |
[ ボクが知らないだけで 縁の鎖は確かにつながっている。
ボクが知らないだけで ボクが忘れているだけで
確かな時間が、流れている。]
(-50) 2022/10/28(Fri) 22:43:20 |
![](./img/okamigakuen/93_C.png) | [ ボクはたまらず携帯のメッセージ画面を開く。 そうしてメッセージの履歴を辿ると ボクじゃないボクと彼女のメッセージが そこには残っていた。
なにか大切なことを忘れている。 その疑惑が確信へと変わった時。 ボクは本当の意味で恐怖を覚えたんだ。
] (-51) 2022/10/28(Fri) 22:43:50 |
![](./img/okamigakuen/93.png) | [ 緊張の糸が切れて、ボクは現実から目を瞑る。 彼女がここに来てくれた時には >>84>>85 意識を手放して眠ってしまっていた。 そうして目覚めた時に ボクは初めて彼女の見舞い品を目にして 手に取り、俯く。 チョコボールなんていうお菓子は 本来は見舞い品には相応しくないはずだから。 彼女がもしそこに居たとしても この見舞い品のことは今は聞けないだろう。
明らかに不相応な見舞い品には 絶対になにか意味があるはずで、 それが分からないことに、もやっとしてしまう。 ] (93) 2022/10/28(Fri) 22:44:13 |
![](./img/okamigakuen/93_C.png) | [ 知らないという恐怖を乗せたチョコボールを ボクは口に放り込む。 彼女がいたら、一緒に食べようと差し出すけど もし彼女がいなかったら。 ボクは静かに涙を流すことになるのだろう。 ]** (94) 2022/10/28(Fri) 22:45:03 |
![](./img/okamigakuen/93.png) | *** [ 疑念が確信に変わった。 けれどボクに何ができるかと言われれば 何も変わらない。 画面に残る無数の着信履歴を眺めながら 空白の時間に思いを馳せるだけ。 片方は『元母親』で、もう片方は知らない番号。 調べてみると高校の事務室の番号だった。 何十回にも及ぶ着信を無視し続けたけど 要件なんてどうせ分かりきっている。] (95) 2022/10/28(Fri) 22:45:47 |
![](./img/okamigakuen/93_B.png) |
[ 学校はどういう場所か、ボクは知らない。 けどあの連絡帳を見てしまうと どうしても学校に行きたいなんて そんな感情は湧いて来そうにない。
ボクのことが学校に広まっているとは 知りもしなかったけれど。
本能的に、行ってはいけない気がしたんだ。] (96) 2022/10/28(Fri) 22:46:33 |
![](./img/okamigakuen/93.png) |
[ そんなボクが学校のことに触れるのは 彼女がボクに逢いに来てくれた時だけだ。 けれど板書が綺麗なノートも、プリントも もらう度にボクは苦い顔をして言う。]
いつもありがとう でももう、ノートもプリントも無くて大丈夫。
貴女のことも思い出せないのに そんな事に、労力は割きたくないんだ。
[ ボクのためと思ってくれているのは嬉しいし それが迷惑だなんて思っていないけど。
ボクには、強い負い目があったから。]
(97) 2022/10/28(Fri) 22:47:19 |
![](./img/okamigakuen/93.png) |
ねぇ、ハツナさん。
ボクは…学校ではどんな人だったの?
(98) 2022/10/28(Fri) 22:47:36 |
![](./img/okamigakuen/93.png) |
[ 話題をボクが本当に必要な方へ逸らす。 きっとボクを誰よりも知っているのは 他でもない彼女のはずだから。
彼女から聞けばなにか思い出せるだろうかと そんな期待を胸に、ボクは尋ねてみたんだ。]*
(99) 2022/10/28(Fri) 22:47:56 |
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