【秘】 愛玩用 エマ → 勉学サポート型 スオ扉を叩く音がしたのは、夕餉も終えた頃だった。 夜の時間は各々部屋で過ごし始める、それくらいの頃。 控えめなノックの音のあとに、いくばくか時間を置いて声がかけられる。 「スオ。……いらっしゃいますか? 朝のことを、謝りたくって……」 (-52) 2021/10/04(Mon) 0:17:04 |
【置】 愛玩用 エマ昼餉を終えた頃。愛玩用もまた塔を登り、一階の様子を見ていた。 ボスエネミーを倒しても、まだエネミーはあちこちにいる。 まだ登っていないグレイがいることに合わせて、急に難易度が高くならないようにしているのだろう。 かろうじて、消えゆく直前の痕跡を見つけることが出来た。 無残な倒され方をしているのは、男性エネミーが多く見える。 「……なるほど」 "ロンドン橋"と共に聴こえた音の正体を克明に記憶した。 グレイ達ひとりひとりによって、ストレスの原因は違うというのは想像できたが。 これでは、ストレスが溜まる理由がよくわかるというものだ。 (L15) 2021/10/04(Mon) 0:55:03 公開: 2021/10/04(Mon) 1:00:00 |
【独】 愛玩用 エマここは――思えばすべてがずさんだ。 人間の精神のメンテナンスだってグループカウンセリングそのものはあるが、 一対一での働きかけをしっかりした上で、監督者の元時間を決めて行うものだ。 決してなんの鎖もつけずに放し飼いにするものではない。 グレイとグレイ同士で真に心が通うことなんてないのは、連中はわかっているはずだ。 同じ人間どもが集まったところで仲良しこよしが出来ないように、 グレイを寄せ集めてみたところで、仲が深まるばかりとは限らないのだ。 ここは養豚場だ。 病気になった豚どもを、一箇所に集めて治るまで隔離しているだけ。 それで病気が治るかどうかなどというのは、知ったことではないのだ。 (-65) 2021/10/04(Mon) 1:45:50 |
【秘】 愛玩用 エマ → 勉学サポート型 スオ「入れてくださってありがとうございます。 そう……私も、過敏に捉えてしまったと思って」 互いに自分の言動を省みるところはきっとあるのだろう。 重ねて、それを示しあぐねて持て余していたところも。 顔を出した貴方に、ほっとしたような表情を見せた。 「私は職務の立場上、ほかのグレイの仕事を見ている事も多くありました。 それゆえ、少しばかりカバーリングできるものだと思いこんでいたのかもしれません。 ……スオは、普段は人間の中で、ひとりきりですか?」 (-111) 2021/10/04(Mon) 15:23:14 |
【置】 愛玩用 エマちらりと端末を確認してみれば、思えば、サインはあったようだった。 それを送った張本人は、それをサインとは見ていないのだろうけれど。 果たしてどうだろう。塔は、その役目を果たしているのだろうか? 「……指示もなく、決まった手順も無く。指導する者は不在。 何を指針とすべきか、わかったものじゃないのだろうな」 まるで現実とそっくりに、窓から見える風景は天候というものを再現している。 調度品のデータに腰を掛けて、塔から見える風景を見上げる。 (L20) 2021/10/04(Mon) 15:26:13 公開: 2021/10/04(Mon) 15:30:00 |
【秘】 愛玩用 エマ → 勉学サポート型 スオ「そうですね。私が謝意を受け取らず、頭を下げてばかりでもよくない。 あの時は互いに踏み込みすぎた、そういうことだったのでしょう」 押し問答ばかりして何が解決できるわけでもない。 大人しく椅子に座るとお茶が入るのを待つ。 部屋の中を見回して、ふんと彼らしい様子の内装に目を配った。 「主そのものの構成はそのようでしたが、他に手下のものもいました。 仕事をしたりなんだり、とにかく人間もグレイも出入りが多かったですからね。 それで、貴方は……やはり、扱いはいいものではなかったのでしょうか?」 「」 (-125) 2021/10/04(Mon) 17:31:53 |
【秘】 愛玩用 エマ → 勉学サポート型 スオ「コストを考えると、配備を渋って数を絞るところも多いでしょうね。 私は……愛玩用です。充てがわれたのは主そのものではなく、その娘でした。 いずれ相応しい婚約者が現れるまでの牽制と遊びの防止。 つまり私の存在が、貞淑である証であるわけですね」 秘する事もなく他と交流しているのはそれが原因だ。自らに自信がある。 立ち振舞が堂々としていて、姿勢やマナーもきちんと出来ている。まるで、人間のようだ。 「一応付記しておくと、グレイとしても相当酷い扱いですよ。 個人に所有されているグレイにはよくあることですが……。 しかし、勉学サポート型、なのでしょう? 一日に21時間も働かせられるような業務が?」 (-137) 2021/10/04(Mon) 18:47:39 |
エマは、欲張り鍋を珍しそうに見ている。きっとどちらも初めて食べるものだ。 (a65) 2021/10/04(Mon) 19:12:59 |
【秘】 愛玩用 エマ → 勉学サポート型 スオ「まあ……私は運が良かったのですよ。主の子息が男だったらこうはならないでしょう。 偶々条件が揃ったが為に壊されずに済んでいる、そんなところなのでしょうね」 貴方の思う通り、大抵の愛玩用はそういうものだ。此処に集った二つが、稀な例なのだろう。 傷一つ無い指をして、丁寧にティーカップを扱う。ミルクと砂糖は適量に。 ベルガモットの香りを楽しむように一呼吸置いて、紅茶を口に含んだ。 「はあ、大人達の相手も? 子どもたちを預けているのに、破壊されないだけマシというのも。 なんだかまるで、用途外の扱われ方をしているかのように聴こえますね」 その意味を果たして、想像しているのだろうか。 (-145) 2021/10/04(Mon) 19:50:39 |
【人】 愛玩用 エマ「ねえ、ジョシュア、シェルタン、アメ。これってどう食べるんでしょう。 卵が各人に配られているということは、鍋に入れるわけではないのですよね?」 くつくつ煮えるすき焼きを前に困惑している。 (101) 2021/10/04(Mon) 19:56:23 |
【人】 愛玩用 エマ「へえ……こんな感じでしょうか?」 二人の説明を聞いて、ジョシュアの皿を見ながら卵を割ってときほぐす。 見様見真似に手順をなぞってみて、卵黄の絡んだ肉を口に運び……。 「あ、へえ。けっこういいものですね。元の味付けをしっかりして、卵で中和するのですね」 (105) 2021/10/04(Mon) 20:06:46 |
エマは、生きていると聞いて体を強張らせた。 (a79) 2021/10/04(Mon) 20:42:38 |
【人】 愛玩用 エマ食卓を囲む席はにぎやかだ。こんな機会はそう無いことだろう。 愛玩用にとっての食卓は見栄の場所であり、ある種いつでも仕事場だった。 自らは主にとってふさわしく、そしてそれに挑戦するものへの壁でなくてはならない。 けれど、これはどうだ。グレイ達はそれぞれ、自分の好きなように食事をして。 好きなように挑戦して、今までとは全く違う価値観を抱いている。 この光景は、きっと。 「……いい休暇だ」 (119) 2021/10/04(Mon) 20:58:25 |
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