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【人】 紫の苧環は咲く 御旗栄悠「ああ、別に壊さなくてもいいのに」 泥団子に黙祷。 「ちゃんと手洗えよ。 雪・泥遊びでこおり・じめんになってるぞ、手が」 (95) 2021/11/01(Mon) 17:28:07 |
【人】 紫の苧環は咲く 御旗栄悠「俺を真似るならもっと工夫して、」 雪兎の耳の膨らみを泥で作る。 縁起も特に良くない白黒雪兎、 新生“御旗兎”の完成だ。 「やってくれたら喜べるんだけどな〜」 雪遊び、楽しいね。 (97) 2021/11/01(Mon) 17:35:49 |
【秘】 紫の苧環は咲く 御旗栄悠 → 遅れて来た 世良健人「いえ、大したことじゃないんですけど」 いくら平静を保っていても、仕草から滲むものに、 身体の疲れも心労もピークだなあ、と、 気遣いながらもそのそばまで来て。 ・・・・・・・・・ 「───楽して強くなれる薬に、興味はありますか?」 はっきりと、その言葉を浴びせた。 僅かに申し訳なさが顔に浮かんで。 でも、譲る気のない、確固たる意志ものせて。 それが意味することとは、ただひとつだ。 (-159) 2021/11/01(Mon) 18:47:50 |
【人】 紫の苧環は咲く 御旗栄悠「あんまでかいの作ると、 冬が過ぎたら悲しくなっちゃうよな。 異能でうまいこと保存できないものか」 そして談話室に飾りたい。欲望。 (104) 2021/11/01(Mon) 18:50:29 |
【秘】 紫の苧環は咲く 御旗栄悠 → 遅れて来た 世良健人「…………0ではないですね」 天井に完全に消えていく前に、 けど、たっぷり息を吸い込んで、そう答える。 無条件の信頼を寄せているのはこっちだって同じで。 だからこそ、迷いもいくつか生じてくるもので。 「海外のファッション雑誌を読んでかわいさを。 病気のなかでも空を飛ぶ利便性と楽しさを。 独りでも、ずっと走っていける力を。 ……能力を得るならば、 どんなに回り道でも目標への道はできる」 「そう思うんです。 そう思う、けれど」 (-162) 2021/11/01(Mon) 19:07:00 |
【秘】 紫の苧環は咲く 御旗栄悠 → 遅れて来た 世良健人「今行く道が合ってるかどうかなんて、 行けるところまで行ってみないと分かんないんですね」 嫌いな異能を手にして、陸上を選んだのも。 異能や人脈を生かして、薬騒ぎに関わったのも。 いつか何か、胸を張れる、 気持ちのいい『成功』を得られると信じただけ。 それだけ。 「だから、今の俺は、これしかできないんです。 今この瞬間は……役目を果たすことしか」 (-163) 2021/11/01(Mon) 19:09:21 |
【人】 紫の苧環は咲く 御旗栄悠「鮭鮪はいいとして鯖鯵は地味だし、 穴子作っても魚の雪像作った感は出ないと思う。 いっそ雪で寿司握ったらいいんじゃない?」 適当アドバイス! (112) 2021/11/01(Mon) 19:20:27 |
【秘】 紫の苧環は咲く 御旗栄悠 → 遅れて来た 世良健人「俺は……」 敵わないな、なんて顔の隅々に書いてるみたく。 心に閉じ込めたもの、全部曝け出すにはもう、 頑張り過ぎたと言っても“過言”ではないと思う。 もういっか。呟いた言葉はその表れ。 「結局のところ、みんなに肯定されたとき、 それを素直に飲み込めるように、 自分のことを誇れるようになりたかったんですよ。 健人先輩が心配して、気を遣ってくれるのに、 自分が鬱屈としていたら……申し訳が立たないです」 後輩の憧れも。悪友の好意も。仲間の信頼も。 その全部を背負うには、この背中はあまりにも薄汚い。 ▼ (-167) 2021/11/01(Mon) 19:39:00 |
【秘】 紫の苧環は咲く 御旗栄悠 → 遅れて来た 世良健人目指したのは、 地続きのリノリウムの世界の外なんかじゃない。 タータンを走る、あとわずか追い付かない、 眩いスポットライトを浴びる誰かのその先。 「俺の異能のこと……聞いて、くれますか?」 ヴェールの如く秘密を包んだ暗闇はきっと邪魔だ。 隠し通すという報われない努力は、もうやめにしよう。 (-169) 2021/11/01(Mon) 19:44:55 |
【秘】 紫の苧環は咲く 御旗栄悠 → 遅れて来た 世良健人「交通事故に遭って数日寮に戻らなかった日、あったじゃないですか」 血相を変えた先輩にいろいろ聞かれて、それでも押し黙ることしかできなかった情けない自分までの、今でも鮮明に覚えてる一連の思い出。 「ある女友達と遊びに出かけてて。 よくある、踏み間違えによる急加速で、車が一台猛然とこっちに突っ込んできたんです。 無我夢中でその子を突き飛ばして、自分はそのまま壁との間に」 ぺち、と手を叩く。 噛み締めるように深呼吸を挟んで。 「目が覚めたときには病室のベッドの上で、医者には、異能のおかげで特に後遺症はないなんて言われて。 酷い目にあったし、つくづく世を呪ったけど。 好きな子を守れたし、ついでに生きてるし、この異能も捨てたもんじゃないなって思ったんですよ」 眩しそうに窓の外を見やる。 大したことのない光が、少し足を動かせば届くそれが、とてつもなく遠くにでもあるように、目を細めて。 「それでさ。 お見舞いに来た彼女の一言目が、」 (-177) 2021/11/01(Mon) 20:53:56 |
【秘】 紫の苧環は咲く 御旗栄悠 → 遅れて来た 世良健人「勿論無茶苦茶な語弊があったと思いますよ。ピンピンしてるのが信じられないほどの有り様だったんでしょうね。 そう、そこからです。ただでさえ好きじゃなかった異能に、絶望的な負の感情を抱き始めたのは」 ひたすら、暗い笑みを浮かべている。 でも今は、信頼が勝るから。言葉を紡ぐのを止めたりなんかはしない。 「俺の異能(ちから)は。 “御旗”の名が示す通り。 『某不快害虫の身体能力を得る』もの。 うざったいほど足が速くて、高く跳べて、気持ち悪いくらい生命力に満ち溢れている、最高なほど───最低な異能」 故に。常に自信が足りず。 故に。人の目に努力を晒すことがなく。 故に。スポットライトを浴びる誰かが、とてつもなく羨ましくて、仕方がなかった。 自分は、どうあっても、地を這う暗がりの嫌われ者の烙印からは逃れられないというのに。 ▼ (-179) 2021/11/01(Mon) 20:55:26 |
【秘】 紫の苧環は咲く 御旗栄悠 → 遅れて来た 世良健人「薬の実験に関わったのは、本当に何となくです。 持ち掛けられて、断る理由もなくて、 とんとん拍子で、加担することになって」 「まあ多分。変えたかったんですよ。今の自分を。 今もずっと陸上を続けてるのだってそうです。 薬をあの手この手で人に与えるのも、そう。 最大限、ちからを活かせる場で、 俺は凄いんだぞってことを見せつけたかった。 暗がりから眩い人たちを捻じ伏せて、 そうしてやっと、 自分は多少は異能を、自分を誇れる気がしたから」 でも、と続けて。 「結局、健人先輩。あなたには異能を使わず、正面から話してみたくなっちゃいました。 迷わず走り切れって助言してくれた人が、いたのに」 (-181) 2021/11/01(Mon) 21:03:13 |
【人】 紫の苧環は咲く 御旗栄悠「元気そうな声が聞こえたかと思えば消えた……」 寒いのは得意ではないので、手袋にマフラーと防寒しっかり。真冬みたいな様相。 (127) 2021/11/01(Mon) 21:18:24 |
御旗栄悠は、ちょっとだけ頭が思春期になった。 (a49) 2021/11/01(Mon) 21:50:53 |
御旗栄悠は、いつも思春期だったかも。 (a50) 2021/11/01(Mon) 21:55:48 |
御旗栄悠は、シオン・グレイヴズの頬をもちゃもちゃにした。 (a52) 2021/11/01(Mon) 22:05:52 |
御旗栄悠は、「だってお前女として受け取るには変なんだもん……」 (a54) 2021/11/01(Mon) 22:11:15 |
御旗栄悠は、身体を地面に沈めればクラーケンぽいと思った。 (a66) 2021/11/01(Mon) 22:49:58 |
御旗栄悠は、フリーハグの列に並んだ。 (a72) 2021/11/01(Mon) 23:10:06 |
御旗栄悠は、シオン・グレイヴズに、腕を広げてみせた。 (a74) 2021/11/01(Mon) 23:25:27 |
御旗栄悠は、シオン・グレイヴズの頬をもちゃくちゃにした。 (a77) 2021/11/01(Mon) 23:44:49 |
【赤】 紫の苧環は咲く 御旗栄悠「俺も……薬は渡してきました。 あとは天命を待つのみといったころです」 淡々と仕事ぶりだけを言っていく。 どことなく気遣うような面持ちではあるが。 「え、油絵?……見られてたんだなあ。 各方面の尽力で大騒ぎにならなくてよかったですよ」 (*8) 2021/11/02(Tue) 14:56:32 |
【秘】 紫の苧環は咲く 御旗栄悠 → 遅れて来た 世良健人「……だから、そうやって」 また、たっぷりと息を吸い込む。 震えた声をどうにか抑え込むように。 僅かに顔の角度を上げて、振り絞る。 「そうやって俺に寄り添わないでくださいよ。俺の頑張りはまだ成就してなくて。だからまだ肯定されてはいけないんです。 なのに、それなのに。そんな言葉をかけられてしまったら……そしたら」 抱いた感情にふさわしい相応しい言葉を知らなくて、思わず拒絶をしてしまうようなその態度は。 紛れもなく、あなたの良く知る後輩のもの。 「でも結局……優しい言葉を望んでいたのかも知れません。 だって、もっと問答無用な手段をとれた。話し合う必要だってなかった。 心の奥底では、独りで走り切る覚悟が足りなかった」 (-263) 2021/11/02(Tue) 15:48:29 |
【秘】 紫の苧環は咲く 御旗栄悠 → 遅れて来た 世良健人「……薬、受け取ってください。 俺が踏み出せなかった道は、あなたへ」 一粒の、袋に入った錠剤を、 手元に軽く放り投げる。 「俺は、俺の道を行きます。 その結果、どんな姿になろうとも……俺はきっとまた、ここに戻ってきます。 何があろうとも、ここは俺の居場所で、無理して走る必要のない場所ってことが分かったから。 その代わりに健人先輩は、 なんなりと好きにしてくれたらいい」 重ねて約束です、と告げた。 (-264) 2021/11/02(Tue) 15:49:46 |
【人】 紫の苧環は咲く 御旗栄悠「雪積もりに積もると、明日からも練習できなくなるからどうにかなんないかな……」 雪を堪能したけど、結局冷静になって。 「最悪雪かきするかあ。何人か連れて」 (174) 2021/11/02(Tue) 19:14:35 |
【人】 紫の苧環は咲く 御旗栄悠>>176 「ああ、手伝ってくれるなら是非。 といっても水泳部だけなら室内プールで余裕そうだけど」 体育祭の競技はそれだけじゃないし、 まあ、手伝っても損することもあるまい。 「シオンは筋肉痛になろうと雪かきの場に引きずり出すからな。覚悟してくれ」 (178) 2021/11/02(Tue) 19:39:31 |
【秘】 紫の苧環は咲く 御旗栄悠 → 遅れて来た 世良健人「俺が見た範囲だと……放課後だかに飲んで、翌日に効果が出て休んだり騒ぎになったりといった感じなので。 即効性はないと思いますよ。個人差もあると思いますが」 緊張の糸が切れたように、肩の力を抜いて、 自分のベッドに勢いよく突っ伏しに行く。 「……もっと夢のあるモンだと思ってたけど、 聞く限りじゃ、やっぱり強くなりすぎて不便になってる、てのばっかり。 俺の意地とは別に、ここで起きたことがもう少しまともな薬の開発に繋がればいいなあ」 唇に布団が触れているのか、もぞもぞと微妙にまとまらない発音でそんなことを言って。 「明日はちょっと遅めに学校に行こうと思います。雪溶けてなきゃ練習も雪かきもできないし。 ので、まあ。できるだけ深く寝入れるようにしときますよ」 (-305) 2021/11/02(Tue) 20:14:54 |
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