人狼物語 三日月国


204 【RP】Queen's endless Tea Party!【R18G】

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視点:


【見】 元魔王 ジャヤート

―― 過去と願いと ――

[―――…遠い昔。

一つの星が生まれ、燃え尽きるより遥か以前のこと。
混沌揺蕩う世界に、一柱の神が現れた。

原初の一なる神、そして世界そのものである創世の神は
天と地を分け、太陽と大地、水と風、
彼らに仕える小さき神々を生み出し
そうして原初の人の子たちと、数多の生き物を生み出した。
それは創世の神の下、眩い光の中生み出された者たち。

それらが生みだされ、やってきた最初の夜。

創世神と太陽とが急速に入り、彼らに付き従うように
生まれてきた人の子たちが眠りについたその瞬間。
私と我が眷属たる魔物たちは、あの世界に生を受けた。

光と対になる存在、人の子の影として。]
(@6) 2023/03/26(Sun) 10:57:28

【見】 元魔王 ジャヤート

[創世神は数多の命の中でも、
小さく弱い人の子たちを殊の外深く愛していた。
否、厳密には人の子が生み出す『物語』を
創世神は深く愛していたのだろう。


悩み、愛し、傷つき、怒り、憎しみ、喜び。
人の子が生きて感じるそれらの全てを創世神は愛していた。

愛しい子の嘆きも苦しみも、創世神や神々にとっては
極上の香辛料であり娯楽であり、糧に違いなかった。

そして、人の子の影であった私は
人の子が増え、豊かな文化を形成し在り方が進歩するごとに
『魔王』として、その形を大きく変えていった。

生きることに絶望し、破滅を願うものにとっての終末装置。
人間たちが打破すべき障害そのもの。
人の子の人生を廻し『物語』を生み出すための舞台装置。

それが『魔王』と呼ばれる者の存在意義。
『人類を滅ぼす悪』と神々に定義された私たちは、
正しくは『人類が立ち向かい滅ぼすための悪』そのもの。
そしてそのために、私たちは数万年、
人の子の歴史と共に転生を繰り返し、
人の子に寄り添う機構として人の子と戦い続けてきた。

世界の変革を望む一人の少女が勇者となり、
世界の機構である『魔王』を斃す際、『魔王』と
私の自我を切り離すまでは]
(@7) 2023/03/26(Sun) 10:57:49

【見】 元魔王 ジャヤート

[それを恨む心はない。
今まで私が成してきたことに悔いもない。
…散っていった幼い勇者たちを
憐れむ心がないと言えばうそになるが。

私は、生まれ落ちたそのときから
在るべき姿で成すべきことを成してきた。

あの世界の人の子たちが私に負の感情を抱くのは
ほぼ本能に近いものであり、
私もまた、それを糧として力を高め傷を癒す。

彼らに愛されることは決してなくとも。
あの世界のどの神々よりも深く、
彼らの生に寄り添う存在であったことを
私は、誇りに思っている。]
(@8) 2023/03/26(Sun) 10:58:12

【見】 元魔王 ジャヤート

[――…今の私の自由は、
誰かに与えられたものであるかもしれない。
優しさに生かされている、その温かさを有難くも思います。

それでも、私に自由を与えることが
誰かの物語の理由であってほしくはないとも、
思ってしまうのです。

人の子の『物語』は、人の子の意志で紡がれてほしいと思うから。

…願わくば、幸せを掴んでほしいと思うのです。
苦しくても悲しくても、それでも。
立ち上がって、前を向いてほしいと私は願うのです。
勇気をもって顔を上げた人の子に幸せを掴ませるために、
私は、『魔王』という舞台装置は倒されるのですから。

もはや『魔王』ではない私がこのようなことを願うのは
きっと、我儘というものなのでしょうけれど。]*
(@9) 2023/03/26(Sun) 10:58:57

【見】 元魔王 ジャヤート



……ええ、合っていますよ。


[彼女の言葉に頷いてみせる>>6

『魔王』として人の子より遥かに長く生きてきたが、
自分の経験を正しく、言葉にできているかと言われると
あまり確証は持てない。
実のところ、彼女の理解力と聡明さに救われていると
そう言っても過言ではない。

そうして告げられた言葉は>>-95]


…ありがとう、ございます。


[私にとって、未知の感情を齎すものだった。
心の臓を擽るような、どのような恐怖よりも甘やかなそれは。
強いていうなら、嬉しいとか喜びに近いものだろうか。]
(@15) 2023/03/26(Sun) 23:09:54

【見】 元魔王 ジャヤート

―― 続くお茶会の幕間に ――

[続くお茶会のその合間に、私は女王陛下の許へと赴く。
警戒はされたかもしれないが、女王に忠実な兵士たちは
彼女の命に従ったままだったろう]


女王陛下。
此度は素晴らしいお茶会にお招き頂き、
ありがとうございました。


[最初に謁見した時と同じ、
右手を胸元に添えた慇懃な礼をしてみせてから]


私は、此方で失礼いたします。
此方の世界では、本当に善い経験をさせていただきました。


[元居た世界では、
人の子と優しい言葉を交わすなどということ自体
有り得なかったことだ。
敵意も殺意も、凡そあらゆる負の感情と無縁に
穏やかに共存することができたことにあらためて感謝する。]
(@39) 2023/03/29(Wed) 5:44:00

【見】 元魔王 ジャヤート



女王陛下。
私は、私として生きることを決めました。


[それは、本当の意味で
『魔王』としての死を迎えるということ。
そして、舞台装置としてではなく、
自ら舞台の上にのぼり、自分の『物語』を紡ぐということ。

自由とは、決して誰かに与えられるものではなく
自らの在り方を自分の意志で選択できるということ。

そして、私が生きたいと願う世界は、
この世界でも、元居た世界でもなく―――…]
(@40) 2023/03/29(Wed) 5:44:26

【見】 元魔王 ジャヤート

[決断の時間を頂いたことに感謝の意を示して]


……さようなら、陛下。
どうか善き治世を。
そして何より貴女自身のこれからの幸福を
心よりお祈り申し上げます。


[嘗ての、とはいえ魔王であった自分が祈るなどと
烏滸がましいかもしれないが。

それでも、心からの願いと共に微笑んで。
彼女の手の甲に軽く口づけてみせる。
一瞬、兵士たちの殺気立つ気配を感じたが
それもすぐに失せたことだろう。

ゆらり、と。
蝋燭の火が風に吹かれて消えるように
私の身体は、夢幻のようにその場から消えた。

―――そうして。
これが、異なる世界からやってきた
『魔王』と呼ばれ生きてきた者の最期でした。]*
(@41) 2023/03/29(Wed) 5:46:13