人狼物語 三日月国


40 【完全RP】湯煙に隠れる吐息【R18】

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視点:


【人】 卯月 侑紗

  ー 数ヶ月後 ー


  

  …………あのまま終わっていたら
  ハッピーエンドだったのかな。


[数ヶ月─────
 シャツとニットとタンクトップだけじゃ
 さすがに肌寒くなるような時期になって
 私はまた、この宿を再訪していました。

 黒いニットのセーターに
 膝丈の花柄のスカート。
 宿泊の予定は無いから、
 小さなハンドルの手提がひとつ。]


  まだ、いらっしゃるんですかね……


[ぽつり、と呟いて笑みを浮かべた頬には
 大きな絆創膏がひとつ。
 さて、足を運んだラウンジに
 目的の人の姿はあるかどうか。]*
(10) 2020/08/17(Mon) 14:24:09

【人】   卯月 侑紗

  ー 数ヶ月後 ー

[あの時と変わらない様子のラウンジには
 朝酒の一杯を求めた宿泊客らで
 賑わっていたことでしょうか。

 出発の準備を整えた旅装の群れの中、
 白いシャツとニットの彼を見つけたなら>>13


  あーきふーみさーん!


[私は足早にそちらへ向かいました。

 手を振った時、ニットの下、黄色と紫に
 歪に色付く肌が覗いたかもしれませんし
 近くに寄れば、笑みを浮かべた左頬に大きく
 絆創膏が貼っているのが見えるでしょうか。

 でも、そんな痛々しげな風体とは裏腹に
 あはは!と歯を見せて笑いましょう。
 何せ、全部やっと吹っ切れましたので。]
(35) 2020/08/17(Mon) 20:53:50

【人】   卯月 侑紗



  あんなこと言っといて来るとか、
  ほんと、なんか、みっともないですが……
  結局、私、フラれちゃいましたっ!


[とりあえず、カウンターに一席頂戴しましたら
 あの日の白ワインよりほんのり渋い
 キールをお願いしようかしら。]
(36) 2020/08/17(Mon) 20:55:29

【人】   卯月 侑紗



[まあ、聞いてくださいよ。]*

 
(37) 2020/08/17(Mon) 20:56:16

【人】   卯月 侑紗

  ー わたしと、先輩・結 ー

[あの後宿を後にした私は
 すぐさま先輩に告白しました。
         ……この宿でのことは
         何一つ口にはしませんでしたが。

 そしたら!なんと!
 OKがいただけたんです!
 たった5人のスタッフしかいないバイト先には
 絶対内密に、というお約束付きで。
 憧れの先輩とお付き合いできるなら
 なんのその、とその条件を飲んで
 晴れて私は先輩の「特別」の座を
 手に入れたのでした。

 いつものバイトの間、人目を忍んで口付けしたり
 お店を閉めたら二人で手を繋いで帰ったり。
 そんな密やかな日々を手に入れることが出来て
 ─────私、心底嬉しかった。
 努力が全部報われて、
 やっと幸せになれたんだって。]
(41) 2020/08/17(Mon) 21:07:29

【人】   卯月 侑紗

[そうして、ある日。
 先輩のアパートにお邪魔することになって……
 たった二人の空間で、抱き合った。
 それだけじゃ足りなくて、
 舌を絡めて口付けて、
 身体を隔てる服も全部脱ぎ去って。


 そして
 見てしまったんです。


 先輩のパンツの中から
ぴょこん
と現れた
 ワインコルクほどの大きさの、何かを。]
(42) 2020/08/17(Mon) 21:08:39

【人】   卯月 侑紗

[人の身体は人それぞれ、とは言いますが
 あの夜見たものとは一線を画した
 その斬新なコンパクトさと、
 張り出した傘もなく、
 噛んだガムをくっ付けたような
 伸びた皮に包まれたビジュアル。

 ……いや、それでも愛しい先輩だったので
 その全てを受け入れようと思って
 私は、最大限、知恵を振り絞りまして]



  ……先輩、もしかして、
  事故か、何かで……?



[にょん、と上を向いたそれを直視したまま
 真剣な顔で、聞いてしまったのです。

 結果、この一言の方が大事故だったわけで。]
(43) 2020/08/17(Mon) 21:09:43

【人】   卯月 侑紗

[思い返せば私が100%悪かったのですが。

 でもあの時はすごく必死で
 怒り狂う先輩に追いすがって謝りました。
 なのに、結局、口論になってしまって。
 そして、先輩に思い切り頬を張られ


 ── ぷっつん ──


 気が付けば、手元にあるものを投げ合う
 大喧嘩になってしまって。
 先輩のワインコルクに六法全書が直撃した隙に
 家を出て……私たちの関係は、それっきり。


 頑張って、何もかも捧げて手に入れた恋は
 そんなくだらない終わり方をしました。
 処女も非処女も、セックスの手管も関係ない、
 ただただお互いに張った見栄の下から
 しょうもない本性が現れてしまったような。]
(44) 2020/08/17(Mon) 21:10:33

【人】   卯月 侑紗



[ああ、本当に馬鹿みたい。

 恋なんか、するんじゃなかった。]*

 
(45) 2020/08/17(Mon) 21:11:31

【人】   卯月 侑紗

  ー 数ヶ月後・ラウンジ ー


  あー、違うんです。違うんです。
  今日はよしよしされに来た訳じゃなくて!


[散々笑って、それからまた
 頭を撫でてくれようとした手を
 私は押しとどめるでしょう。]


  友達に話すと皆同じこと言うんです。
  「そんなやつ別れて当然だよ」とか
  「女の子殴るなんてサイテー」とか
  「そんな目に遭って可哀想」とか。

  でも、一緒にこうやって笑ってくれる人が
  欲しかったんですよね、私。
  私の馬鹿な決心も、馬鹿な別れ方も
  全部、全部ひっくるめて。


[適任でしょう?とキールを一口。
 カシスの渋みが喉に心地よい。]
(80) 2020/08/18(Tue) 6:43:07

【人】   卯月 侑紗




  まあ、恋の努力は報われなかったわけですし、
  バイトも気まずくて顔出せないし、
  ぜーんぶ、頑張り損なんですけれど……
  でも、大丈夫です!


[暎史さんの手が、さっき撫でてくれた
 絆創膏の上をするりとなぞって、笑うの。
 痕なんか、二三日で消えるって
 あなたが教えてくれたことでしょう?]


  この痕も、痛みも、じきに消えます。
  そしたら、次に頑張れるものを
  探しに行こうと思うので。


[だから今こそ、次の一歩を踏み出すために
 辛い気持ちを全部笑い飛ばしたいのです。]
(81) 2020/08/18(Tue) 6:50:55

【人】   卯月 侑紗

  ー 数ヶ月後・ラウンジ ー



  ええ、あなたなら。


[だって他の誰よりも、このコメディを
 かぶりつきでご覧になれるのは
 暎史さんただおひとりなのですから。
 なんたって登場人物のおひとりですし。

 カウンターの上で頬杖ついた暎史さんの真似して
 私もその正面で同じポーズをとって
 唇をきゅっとあげてみるの。]

  
  えへ……暎史さんに言われると
  ホントに私、やれる気になるんです。
  こう、謎の説得力っていうか!


[可愛い、なんて一言で
 耳まで熱くなってしまうのだから
 言葉の力って不思議です。
 傷がついた顔じゃあ、まだ自分では
 胸を張れませんが、癒えれば、きっと。]
(95) 2020/08/18(Tue) 17:55:02

【人】   卯月 侑紗

[グラスの底に溜まった
 カシスの澱まで飲み干したなら
 私は席を立ちましょう。
 あまり長居してもお仕事のお邪魔でしょうし。]


  あははは……うん。
  本当に辛くなったなら今度はちゃんと
  よしよしして、って甘えますね。


[そう言ってスカートの裾を翻したなら
 振り返らずに、ホテルを後にするでしょう。]
(96) 2020/08/18(Tue) 17:55:53