201 【身内】甲斐なき星の夜明け前
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| [私はどうしていたかって? 遊ぶ気になんて勿論なれないよ。 駅近くの広場でただただ祈るように待っていた。 不安、疑心、心配 アルカ君なら大丈夫だって思いたい。 その心で自分の心の中の淀みを堪えていた。] (0) 2023/02/21(Tue) 21:05:53 |
| *** [気付いたら人が目の前にいた。 そうして、私に封筒を渡した。 中身は一人で見ても、人と見ても、と そう告げて、その人は立ち去って行った。] (1) 2023/02/21(Tue) 21:06:07 |
| *** [それから 私は黙ってじっと待ち続けていた。 連絡が来なかったら? 一日中だって待っていたよ。 それは思ったよりずっと早く来た。 >>50 一人でいたい時間があると思っていたから。 そのメッセージを見れば 緊張しつつもそれに返答する。] 「分かった」 [……言葉を続けるか迷った。 「私と会うの、大丈夫?」と
─────返答が怖くて、送れなかった。] 「ゆっくりで大丈夫だよ」 [続けれたのはその一文だった。 駅近くにいたから入り口にはすぐついたよ。 姿が見えれば駆け寄った。] (2) 2023/02/21(Tue) 21:06:17 |
| [姿が見えたならお帰りなさい、の言葉と共に 駆け寄る事になったよ
どうだった? 大丈夫? 心配してた。 私の表情はそう雄弁に語っているだろうね。] (3) 2023/02/21(Tue) 21:07:35 |
| [待たせていることに申し訳なさは感じていたので、 本当に終わったらすぐに連絡した。 少しくらい一人で頭を冷やしたりしても 良かったのかもしれないが、 幸い話も穏便に済んだし、 一緒に行くことを選んだのは自分だ。 「ゆっくりで大丈夫だよ」 >>2 気を遣わせているのも分かっていた。] (4) 2023/02/21(Tue) 23:10:20 |
| [駅入り口にはオレの方が先に着いた。 でもシオンもすぐに来たので、待ってはいない。 >>2] 何か良いもの見つけたか? [思ったより早いとは言っても、何時間も待たせていた訳で、 いくら何でもどこかしら店に入るなり しただろうと思っていた。] (5) 2023/02/21(Tue) 23:10:43 |
| [明らかに緊張した面持ちだったので、 >>3 具体的な話をする前に まず結果だけでも言っておこうと思った。] 別に心配するようなことは何もない。 お互いもう大人だし、 勿論何の蟠りもない訳じゃないけど、 普通に話して終わったよ。 また連絡するって言って来たし、 ぎくしゃくした関係も、いずれ少しずつ好転するだろう。 [そして、紙袋に入れたままのクマを返した。] (6) 2023/02/21(Tue) 23:11:12 |
| これからちょっと、行きたい所があるんだが。 君はどうする? 別に一人になりたいって程じゃないから、 オレに遠慮はしなくていい。 そこに寄って行ったら、 帰るのは夜になるかもしれないから、 予定があるなら無理はしないで欲しい。
[行くならまた電車移動になるから、 もしシオンが行かないようなら、 何処かで話し合いの内容を伝えて、 ホームまでは送るつもりだ。**] (7) 2023/02/21(Tue) 23:11:57 |
| ……ううん。あまりお店見てないや [嘘は言ってないよ。 >>5 お手洗いとか飲み物買いには立っていたし。] ……うん、うん。そっか [どうやら心配はいらなかったみたいだね。 問題なく話を出来たのは伝わったよ。 >>6] (8) 2023/02/22(Wed) 7:19:30 |
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よかった……本当よかった…
[甘くても、やっぱり家族だから 蟠りがあってもちゃんとお話出来て その次がまたあって、好転出来るのなら その方がずっと嬉しいと思うんだ。] (9) 2023/02/22(Wed) 7:19:38 |
| え? 返してくるんだ? [クマを返却されれば目を丸くした。 これを捨てようとしたのは家族の縁を 捨てようとした。その暗喩に見えていたんだ。 だからそれを繋げようとする今 手元に戻したっておかしくないと思っているんだ。] これアルカ君のクマさんだよ? [もう捨てないなら、持ってっていいんだよ? それでも私に持っててほしいなら 受け取り拒否はしないよ。] (10) 2023/02/22(Wed) 7:20:08 |
| ─────…… 今日の私はアルカ君の事以外の予定はないよ [それをはっきりさせた上で。 答えてほしい、と視線で訴えながら言葉を紡いだ。] アルカ君は私にどうしてほしい? (11) 2023/02/22(Wed) 7:20:24 |
| [元々緊張していたようだけれど、 それにしても随分大人しい。 >>8 まぁ、内容が内容だ。 同じ「良かった」でも、 >>9 ニュアンスが異なるのは仕方がないか。] (12) 2023/02/22(Wed) 19:30:21 |
| [クマに関しては、もう自分の持ち物だとは思っていない。 今日だって、返して貰ったのではない。借りたのだ。 >>1:5] いや、これはもう君のものだ。 [この学園の寮に入るにあたり、 あまりにもオレの荷物は少なかった。 空いた段ボールの隙間を埋める存在として持って来たのだ。 ゴミ袋に入れたあの時だって、>1:D31 別段家族との縁を捨てるつもりでそうしたのではない。 既にこのクマにそれ程の、思い入れがなかっただけのこと。] (13) 2023/02/22(Wed) 19:33:30 |
| [「どうしてほしい?」 >>11 求められている回答 は何だろうか。と考えてしまう。 現状それを間違うことなく読むことは難しいが……。] (14) 2023/02/22(Wed) 19:35:08 |
| (15) 2023/02/22(Wed) 19:35:46 |
| オレがどうして欲しいか今から答えるが、 これはあくまで君にとって不本意でないことが前提だ。 これから言うことが、 君にとってやりたくない事であるなら、 オレだってそれは望んでいない。** (16) 2023/02/22(Wed) 19:36:51 |
| そうなんだ? いや、まぁ処分するなら貰うって言ったけど [捨てるなら、が前提だ。 >>13 捨てないならアルカ君の手元に戻っても良かった。 でも、私だってこの子に愛着がわいてるのも確か。] (17) 2023/02/22(Wed) 19:57:34 |
| じゃあ貰うね。 ありがとう [もふもふを堪能するように一度抱きしめる。 少し、落ち着く気がした。] (18) 2023/02/22(Wed) 19:57:54 |
| [正解なんて別にないよ。 >>14 ただ、返答しない。それだけは選んでほしくなかった。] (19) 2023/02/22(Wed) 19:58:10 |
| う、うん……。分かった。 [なんだか物々しくなっちゃったかな。 >>16 私の心の中では、大事な事だったけど それをアルカ君に悟らせたくはなかったな。] (20) 2023/02/22(Wed) 19:58:24 |
| [今返されてこのクマを捨てるかと言われると 分からないが、 >>17 オレが持っていても手入れの仕方も分からないし、 態々お手入れ方法を調べて実行するほどの 思い入れはやっぱりない。 だからこそ、大事に出来る人が 持っていた方が良いと思うんだ。] (21) 2023/02/22(Wed) 21:28:09 |
| [突然泣かれたので、ぎょっとしてしまった。 続く言葉に、眉尻が下がる。 オレもオレで物を考えているから、 時にはそれがピッタリとかみ合わないことが、 どうしてもある。 でもオレは言ったはずだ。 「君にとって不本意でないことが前提だ」と。 >>16 一緒にいて欲しくなかった……ということではなくて。 あれはあくまであの時点で、 君をつき合わせるのは適切ではないと、考えてのこと。] (22) 2023/02/22(Wed) 21:28:45 |
| [一緒に行くとなれば、 また電車に乗って出かけることになる。 その途中で、母と話したことをざっと説明した。 >>1:48] あの人は言い訳もしなかったし、謝罪もしなかった。 自分を卑下することもしなかったよ。 きっと、 言い訳なんて見苦しいだけだと知っていて、 謝罪なんて相手に気を遣わせるだけだと知っていて、 卑屈なんて 相手の親切心を引き出す為のものだと知っている。 そういう所は、とてもよく似ていた。 ……だから、蟠りはあっても嫌いではないかな。 [同族嫌悪、なんてパターンもあるけれど。 少なくともオレは母の持つ、相手に伝わりにくい潔さを、 それなりに心地の良いものだと思った。] (23) 2023/02/22(Wed) 21:30:29 |
| [電車で揺られること暫し、目的の駅に辿り着けば、 そこからは10分ほど歩いただろうか。 途中にあった花屋で、花束を購入した。 綺麗に整備された墓地。ここはオレの出身地だった場所。]
何にも言ってなかったな。 父の墓前に手を合わせておこうと思ってさ。
[父の墓前まで行くと、 まだ色鮮やかなフラワーリースがあった。 その隣に、購入した花束を供える。] (24) 2023/02/22(Wed) 21:31:14 |
| [指を組んで、祈りを捧げた。] (一般人はこの世を亡ぼす存在のことも、 それと戦う守護者の存在も何も知らない。 貴方も母も、 それが仕方のないことであったことを知らないし、 恐らく真実を知ることはないだろう。
それがあまりにも、オレはもどかしい。) (25) 2023/02/22(Wed) 21:33:39 |
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