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【人】 世界の中心 アーサー潜入捜査かな? ──マナーだって叩き込まなきゃならないねえ。 ほら、パンは齧らないで一口サイズに千切って、 スープだってスプーンを皿に当てず、 そう、啜ってもいけない。 サラダもフォークとナイフで切り分けて食べる。 …面倒だから、やらないけどね。 (250) 2020/05/26(Tue) 1:48:57 |
【人】 世界の中心 アーサー[ …どうにも 夢を壊していく男だ。 否、“ゆめ”の現実に近過ぎているのだろう。 人前で気取る為としか思えないマナーも、 心の奥を読ませないための話術も、 幼い頃から身近にあったし、 10歳になる頃には極めている必要があった。] (251) 2020/05/26(Tue) 1:50:21 |
【人】 世界の中心 アーサー[ ──ドレスなら、有るけどね。 付け足すように 呟くように、 “ふり”だけなら出来るだろうとでも言うのか、 仕立てたドレスのことを 語る。 奇跡のよな 青薔薇のドレス。 ──だれかのための 唯一のもの。**] (252) 2020/05/26(Tue) 1:52:06 |
【人】 世界の中心 アーサー[ すこぅし毛先を揃えて、 ──“おひめさま”の様に仕立てるには、 未だ短いけれど、 香油を髪になじませる。 自然な癖を殺してしまってから、カーラーで巻き上げ、 そのうちに白粉なんかを顔に首に叩いてしまおう。 唇と頬に朱をさせば、“ほとんど”イマドキのおひめさま。 嗚呼…香水も忘れない様にしないと。] (280) 2020/05/26(Tue) 21:55:55 |
【人】 世界の中心 アーサー[ 世間一般のゆめ見るおひめさまは、 “唯の貴族”なのか、 どこぞの王妃様なのか。 次女だからといって御転婆を許されるよな、 そんな方が王妃になるような、 ……夢物語だ。 泥沼の魚を澄んだ湖に離したところで、 生きてはいけないのだから。] (281) 2020/05/26(Tue) 21:57:48 |
【人】 世界の中心 アーサー[ ──どこで聞いていたのだか。 執事の手渡す硝子には、ロイヤルブルーが浮いている。 冴え冴えとしたぶ厚い青は僅かに水を弾き、 紅薔薇よりも香や存在感の薄さを思う。 奇跡 の 色。 ──中庭の端にひっそりと、ひと株だけ咲く。 屋敷の奥に仕舞われたままの、 たっぷりと生地を纏うよな青いドレスを そのまま示すかのように。] (283) 2020/05/26(Tue) 21:58:38 |
【人】 世界の中心 アーサー[ 執事の耳があるうちに、そんなことを言い捨てた。 ええ、そう。 格好良くありたいので。 マナーや話術は良いとして、 ダンスばかりはどうにも才能がなかった。 長い二本足をオットマンの上で組み、 足先を見詰めている。] (287) 2020/05/26(Tue) 21:59:50 |
【人】 世界の中心 アーサーこの青は、王宮の薔薇園にある青薔薇の姉妹でね。 …良い色なんだよ。 この色を残しておくためのものが欲しかった。 冬にも見られるように。 (289) 2020/05/26(Tue) 22:01:13 |
【人】 世界の中心 アーサー[ 誰かのサイズである事は、偶々 とも言えた。 あの日偶々、落ちていたから。 あの日偶々、“飼う”ことを決めたから。 丁度よく身の丈の測りやすい“おんな”だったから。 男にとっては彼女への贈り物である意識も有れど… “自己満足”であるのは、そういったもの。 着なくたって、其処にあるだけで良い。] (290) 2020/05/26(Tue) 22:01:43 |
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