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【人】 書生 茅 嫁、なら… 一緒に暮らして良いの? [何度も唇を啄んで、ようやく満足した頃青年は小さく問うた。 あんたのとこに、居ていいの? 捨てられることはないと確信したからこそ、口にできた問いだった。 これから先、天狗さまが与えてくれるものが無ければ、どうにも青年は生きていけそうになかった。**] (74) 2021/06/23(Wed) 20:18:53 |
【人】 五色 冥桜[ずっと聞くことなど叶わぬことだ。 その様なことは重々承知している。 何よりもただ聞くだけでは男は自身がそれを許さぬことも知っている。 音も、詩も。 心を動かしてこその代物であり変化を求めてしまうのだ] 夜は寝るものぞ。 寝る前に弾くものもあるがな。 [寝ずに聞けということはない。 ただその一度の調べに向き合ってくれればそれで良い。 左右に振られる手に目を凝らしてからそっと頬を撫でてやる。 撫でていたからこそ表情の変化にも気づけたもので盛大に噴き出すと楽しそうに笑い声を漏らして頭を撫でてやろう] それはハリが良いのだろう。 鼓も同じでハリのないものは音が悪い。 お主の尻は叩き甲斐があるのだな。 [尻を隠し始めるとその仕草もまた可愛らしく。 ヘソを見られると余計に見せてやりもした。 生活の順を考えるのは大切なことで。 少しずつリンとの生活時間を確立していくのはそれぞれが何を行うのか役割分担は臨機応変に] (75) 2021/06/23(Wed) 20:50:26 |
【人】 五色 冥桜 ん、なんだ、どうしたというのだ。 お主……火が怖いのか? [背に隠れるリンへと首を後ろに回して小さすぎて姿は頭くらいしか見えず。 肩を竦めては赤子ないてる蓋を棒で押さえた。 怖いということで茶化すことはせず揶揄いもしなかった] 何、そういうこともあるものだ。 こうしたものはな、道具を使うものよ。 上手く炊くには今しばらくは待たなければならないがな。 [目が見えぬ分は音で分かるのだが後ろの悲鳴と前の鳴き声がとても混ざり合っていて微妙に分かり難い。 少し早めに木炭を崩して火力を削っていきその分少しだけ長めに炊くことにした結果、蓋を空けるとお焦げが出来た塩梅の炊きあがり加減となっていたことだろう。 米が炊けたならばその木炭を七輪に移して包丁を入れた干し鰻に串を打ち込み炙っていきながら残り火に葉に包んだ薬味入り味噌を放り込み熱していった。 少し経てば良い香りがしてこよう*] (76) 2021/06/23(Wed) 20:51:16 |
【人】 天狗[小僧の身に何が起きているか天狗にはわからない だがそれでも、元が自身の妖力であるがゆえに「わかる」 絶望と困惑に飲まれた小僧が人ではないものに変わろうとしていることに>>70 闇に飲まれたまま、変わる自覚のないまま 恐れた、天狗を受け入れた無垢な小僧がそんなことで「壊れる」ことを 満たされたように笑う小僧を、無くしたくないと初めて心から思った 声を上げる、何処にもいくなと心の底から 足りぬかと、そう小僧を見遣れば、伸びてきた手に「すくわれる」] ん [欲しいというなら、何度でもくれてやろうと強請られるままに吸い合って 抱いていた手を背に沿わせればそこに感じる違和に目を瞠る>>73 当人は気付いていないのか、まっすぐな瞳を天狗に向けて、問うた>>74] (77) 2021/06/23(Wed) 22:34:07 |
【人】 天狗 当り前じゃ、言うたろう 「嫁は共に暮らすもん」 ってなそれにな、小僧、何よりワシがお前と一緒に居たいんじゃ その証拠に、なぁ [そ、と小僧の背に触れる……正しくは、小僧の背に現れたそれに] ほれ、まるで子天狗じゃ 驚いたぞ、小僧……ワシの妖力をこうもきっちり受け入れてくれるとは思わなんだ [おそらくは望んだのだ、互いに「同じでありたい」と] 人には扱えん力じゃ……だからお前さんはああなったんじゃが いったい何が起きたんじゃ? [問うは小僧を心配してのもの しかし、小僧が「聞いた>>30」話を聞けば、表情は険しいものになっただろう] (78) 2021/06/23(Wed) 22:35:27 |
【人】 天狗……小賢しい連中とは思っとったが、そこまで腐れておったとはな [小僧が助けたいと望んだ村だ、絆されれば見逃すこともあっただろうが その思いを踏み躙る奴らにはもはや嫌悪しかなかった この件で天狗の怒りを買ったなら「馬鹿なよそ者が勝手にやったこと」と 何しろ嫁は「殺される」のだ、死人に口なしと小僧一人に押し付ける気だったに違いない だが小僧は死なず、こうしてすべてが露呈した どうしたものか、などと考えるまでもなかったが] のぅ、小僧…… まだ村を助けたいか? もし小僧がその気なら、ワシに考えがあるんじゃが、聞くか? [悪いようにはしないと人の悪い(天狗だが)笑みで問う もう小僧には必要のない場所だろう村の処遇を**] (79) 2021/06/23(Wed) 22:37:34 |
【人】 土地神 リン[ 己は必ずしも眠りを必要とはしない それでも夜は寝る、その習慣は染み付いていた 理由は簡単── これまで共に暮らしたどちらの嫁も 夜には床へ入っていたからだ 日が落ちれば共に布団へ入り 物語など語ってもらい目蓋を閉じる そうして物語の続きを考えているうち いつのまにか日が昇り、また朝がくる 己にとっての眠りとはそういうもので ] 寝る前に弾くもの──…… 子守唄みたいなものか? 寝る前は物語が多かったが 違うのもまた、良さそうな [ 培われた流れを変えるのは少し怖い そのくせ、違いを求めてみたくもなる これもまた新しい嫁 ──冥桜がもたらしたものだろうか 楽しそうに笑う声に頬を膨らませつつ 言葉を重ねれば重ねるほどに たしかに形作られていく関係を感じながら ] (80) 2021/06/23(Wed) 22:44:00 |
【人】 土地神 リンそう、だな 火は少しな……苦手だ 火の粉は綺麗だが 燃えれば何も残らんからな 全て飲み込むのが恐ろしい [ 嫌いなもの、怖いもの、苦手なもの 弱点を、弱みを曝け出したのは これからを共に歩む相手だからこそ そうでなければ決して教えはしないこと ぐつぐつと暴れる蓋が棒で押さえられれば 背中にいてもわかるほど、大きく息を吐き ] 成る程、冥桜は賢いな う、我のことは気にせずとも 離れていれば大丈夫だからな 急がずとも、問題ない [ 火は怖いが美味しいものは食べたい 炊き立ての米の旨さを思い浮かべると 逃げるのをぐっと堪え、背中にピタリ おっかなびっくり冥桜の様子を伺っていたが ] (81) 2021/06/23(Wed) 22:44:23 |
【人】 土地神 リン[ しばらく後 米が炊け木炭が七輪に移され 煙も火の粉も、だいぶ収まった頃 辺りに漂う良い香りに耐えきれず こそりと七輪の近くへ寄り ] お味見は、ないのかや? [ 一口くれと、口をぱくり 無理ならそれはそれで仕方がないと さっきより少し急いでお膳を整えるだけ* ] (82) 2021/06/23(Wed) 22:44:47 |
【人】 書生 茅[強請るままに与えられる幸福を、あんたは知っていただろうか?>>77 飢え続けてきた者にとってそれは、とてもとても信じられないような恵みだった。 合わせた唇を何度でも、吸うことを赦し、吸ってくれる、だからそんな、甘えたことも口にできたのかもしれない] ふふ…… 共に、うん、そう、共に暮らすもの、 [一緒に居たいって、言われた言葉にまた悦びながら、寄り添っていると、背中の『存在しないはずの場所』に触れる感触に、驚いてびくりと身を跳ねさせた。] え? …え?? [指摘されて初めて存在を知った小さな翼を、はたはたと羽ばたかせる。 動くなら、これも身体の一部ということだろうか? どう見ても、ヒトの身体の一部ではないけれど ] (83) 2021/06/23(Wed) 23:55:22 |
【人】 書生 茅 あぁ…うん…… [問われ>>78、しょん、と翼が垂れる。 暫しの間をおいて、ぽつぽつと語るは『聞こえるはずのない声』の話。 聞いただけではきっと、幻聴か何かだと思うのが普通だ、 けれどそれが幻聴でないことは、天狗さまだから分かってくれること。 青年自身も理屈抜きにそれが真実であると確信していた。] 腐れ…… [行き所を無くした想いを持て余していると、天狗さまが代わりに言葉にしてくれる。>>79 そうか。 腐ってる のか。青年は、ヒトだった。 今はもうヒトなのか分からないけれど。 それでも“ヒト”への情が一朝一夕に無くなるものでもない。 けれど、そうか。 腐っていたのか、彼らは。 ならば他を腐らせる前に、 『切り取らねばならぬ』 。] (84) 2021/06/23(Wed) 23:55:55 |
【人】 書生 茅 え? いや…別に…… [助けたいか、問われて初めて明確に気づく。 青年にとって、あの村は最早『どうでも良い』こと。 だってもう、青年は居場所を手に入れた。 いつまでも、しがみつく必要もない。 天狗さまが、笑っている。 人の悪い笑み、けれどそれも、嫌いじゃない。 だから、青年も笑みを返す。 く、と小首をかしげて見せ。] 何? 良いコト? [それとも 『悪いコト』 ?どちらでも良かった。 天狗さまが、青年にとって悪いことを、考えるはずもないので。**] (85) 2021/06/23(Wed) 23:56:17 |
【人】 天狗[小僧の背に生じた子天狗の羽は、猫の目のように小僧の感情を写すようで 混乱の原因を問えば、しょもんとそれはもう力なく垂れてしまう>>84 それだけ慕っていたのだろう、身代わりになろうと思うほどに だからこそ 「腐れている」 と切り捨てた居場所を得て、欲しいものを得て悦ぶ小僧を利用した者どもを] そうか、別に、か 正直じゃの、お前さんは それじゃ、あの村は潰してかまわんか [身を投げ出してまで一度は助けようとした村というのに その小僧に見限られたなら、天狗にとっても「価値はない」] ワシがお前さんにとって悪いことをするわけがなかろ [などと、小僧がそう思っているとは知らずに答えて] (86) 2021/06/24(Thu) 1:22:00 |
【人】 天狗 小僧、ワシの眷属にならんか? 今のお前さんは人としても天狗としても半端もんじゃ 嫁としては申し分ないが、今のままじゃ人と同じで妖力を抑えきれん 下手するとすぐ死んでしまうかもしれん、それはワシが嫌じゃ 眷属になれば人じゃなくなるが、妖力を好きに使えるようになる 本物の子天狗になるんじゃ それにな、ワシと同じで長く生きられるようになる ずっと、この先永劫、ワシの嫁としてそばに居らんか、小僧 [思いついたことを、それはもう一息に伝えて反応を待つ そうして、はたと今更のように気付くのだ] そう言えば小僧……お前さん、 何という名じゃ ?[大事な嫁の名前を、まだ訊いていなかったということに**] (87) 2021/06/24(Thu) 1:26:25 |
【人】 五色 冥桜 その様なものだ。 静かな夜を彩るのは夢の国へ続く道のりで。 寝る前の物語と言えば幾夜にも渡り語るものもある。 [日により気分により謳うものは変えると良いものであるし三味線で弾く音色だけではなくそれは笛の音であっても心落ち着かせてくれるものである] 火は便利なものだが怖いものでもある。 畏敬、畏怖……火は人の営みと共にあり。 同時にそれ自体が信仰の対象でもあった。 [押さえている棒から中の具合は伝わってくるものだ。 賢いと褒められれば満更でもない笑みを浮かべる] そうであろう。 とは言えど離れてしまえば炊きあがる最中の香りや。 炊きあがり蓋を開けた瞬間の最高に良い香りは逃してしまう。 [逃げぬ姿勢を褒めようとして、その目当てが味見となるといよいよと盛大に笑いだす] (88) 2021/06/24(Thu) 1:52:12 |
【人】 五色 冥桜 はっはっ、こちらは怖くはないのか? [火の粉が飛ぶ程の火力でもないが木炭はそれでも煌々と赤く光っているものだ。 それは確かに熱を感じさせるもので火に通ずるものであるが――] 少し待て、味噌の具合をな――。 [放り込んでいた葉に包んだ味噌を取り出し包みを解く。 中では熱された味噌が薬味と合わさった良い香りをさせており開封と同時に周囲へと広がった。 それだけで白飯はいけるのだが――。] これをな、こうするのだ。 匙はこれか。 [炙り柔らかくなった干し鰻の身を少し崩し、白米を匙の上に乗せそこへ更に崩した身と乗せ味噌を乗せる。 一口大の本日の夕餉を作ればそれを雛鳥のように口を開くリンへと差し出した] 熱いからふうふうして食せよ。 それとも予にしてほしいか? [からり笑いながら皿に炙った干し鰻を乗せ味噌を添え膳を作ってしまえば夕餉は完成した*] (89) 2021/06/24(Thu) 1:52:24 |
【人】 鬼の子 千[乱入者の登場はその場の者達にとって予想外。 諦めた獲物も興奮した捕食者らも、音に配る意識が欠如していた。 故にあっさりと取り返される。 気の合わない同胞が捨てたものを拾いに今更やって来ても、 納得はしないままでも、言い争いの結末として彼らは引かざるを得なくなった。 闇に潜み様子を見ていた者達も、黙したままに離れていき そうして、鬼と鬼子だけが残される。] (90) 2021/06/24(Thu) 1:57:54 |
【人】 鬼の子 千何も違わねぇよ…… [場が静まるまで地に伏したままでいた鬼子は、抱き起こされ漸く顔を上げる。そうして閉ざされない右目の紅を睨みつける。 返したのは嘆きではなく、言い争う最中鬼が叫んだ言葉への答え。 何故戻ってきたのかなど、こちらが聞きたいくらいだった。 要らないのなら、捨てたのならそのまま喰わせれば良かったのに。 そう思うと、ふつふつと滾り奥底から湧き上がるものがあった。 今まで経験したことがない感覚は、抑えが効かなかった。] (91) 2021/06/24(Thu) 1:58:12 |
【人】 鬼の子 千誰がこんなことをしてほしいなんて言った? 誰があんたと暮らすのが嫌だって言った? あの時愛想を尽かしたなら、そう言えばいいだろう お前なんて嫌いだ、だから捨てるって言えよ……! 望んでもいないことで、俺のせいにするな! 自分の気持ちで自分の言葉で拒絶しろ! さと、さと、さと。今傍にいるのは俺なのに! あんたはこっちのことは少しも見ずに、 最後には死んだ人間の夢まで押し付けて! 俺はさとじゃない。俺は、俺は………… (92) 2021/06/24(Thu) 1:58:37 |
【人】 鬼の子 千[俯き、厚い胸板を何度も拳で打つ。 響かないと知りながら、痛まないと分かりながら、 加減のない力に、言葉になりきらず自己でも解釈しきれない感情を乗せ、何度も繰り返された。 村人に浴びせられ、そして浴びせてきた罵りは ただの一つも口にせずに。*] (93) 2021/06/24(Thu) 1:59:22 |
【人】 鬼 紅鉄坊[ 予想外の一言が鬼の思考を停止させ、>>91 昼間の意趣返しの如く口を挟めなくなる。 数多の言葉が山の中、大きな身体に降り注ぐ。 いつか誰かを刺した罵りではない、 小さな人間の中に溜め込まれ吐き出された想い。 鬼が知らず置き去りにしてしまった遣らずの雨。>>92 身を濡らすことはないまま深くに染み渡り、頭を冷ますようだった。 望みを叶えない鬼との生活は、嫌ではなかったというのか。 相手のことを考えていたつもりで、自分勝手になっていたのか。 真にこの若者から自由を奪ったのは、己だというのか。 軽すぎる拳が、何より重い。] (94) 2021/06/24(Thu) 2:00:18 |
【人】 鬼 紅鉄坊そうか、そうか、…… [ 腕に収めていなければ届かない、囁きめいた大きさで 見目に不似合いな幼い響きが落とされた。 頷きあやすように背を撫で、叩き付けられた全てを噛み締める。 ] (95) 2021/06/24(Thu) 2:00:58 |
【人】 鬼 紅鉄坊すまなかった……千 私たちは互いに、言葉が足りていなかったな [ 恐ろしい思いをさせてしまった理由も、呼び名も きっとこれが正しいのだと、すんなり受け止めることが出来た。 両親に愛され真っ直ぐに育った可能性の中の千太郎を想い 親無し子で歪んだ男を哀れむのではなく、あるがままを視る。 此処にいるのは千であることを受け止める。 押し潰さず、添えるだけでもない力加減で抱き締める。 誘われるまま犯しそうになった過ちと近い距離 今は本能はざわめかず、ただただ胸に満ちるものがあるばかり。 他者には捨てたようにしか見えない行為をしながら、 何故あんなにも憂い足を留めてしまったのか、今なら分かる。 ] (96) 2021/06/24(Thu) 2:01:07 |
【人】 鬼 紅鉄坊お前が本当に望んでいるのは、喰われることでは無いな [ 当人に自覚があるのかは怪しいが、 思えば最初から、言葉の節々に表れていた。 人の一生はとても短い。 何も求められず望まれず、ただただ物のように闇に置かれる十年は 役目を担う鬼の百数十年より、長く感じるものなのかもしれない。 ] なら、与えることが出来るのかもしれない 帰ってきてくれ、私の花嫁よ ……あの娘やお前の為ではなく、私が望んでそう願いたい [ 理解していない様子でも教えることはない。 身を離し、しっかりと目を見つめながら代わりに口にするのは、 自分の気持ちで自分の言葉で紡ぐ、千を求める想い。 ] (97) 2021/06/24(Thu) 2:01:55 |
【人】 鬼 紅鉄坊[ 散らばる荷を集め、拒まれなければまた抱き上げて 独りでは見つけられなかった帰り路を、共にしようか。 要らなくなった物は何も無い。 明日も廃寺には変わらない朝が来るだろう。 ]* (98) 2021/06/24(Thu) 2:02:11 |
【人】 鬼の子 千[言葉が足りていなかった。それは真に違いない。 何事も口にしなければ明確な答えは得られないだろう。 何故戻ってきたのか、鬼の口から語られはしなかったように。 しかし、本当に相手を見ていれば伝わるものはある筈だ。 あやす掌の慈しみや強すぎる抱擁の中にある感情が、鬼子には痛い程に感じ取れた。 初めて会った時は鬼を理解出来ない男と思っていたのが嘘のようだ。 拳はとうに解け、下りた腕は広すぎる背に回っている。 穏やかな影色に包まれて、強い雨は勢いを失い消えた。] (99) 2021/06/24(Thu) 2:02:44 |
【人】 鬼の子 千俺も……悪かったよ 紅鉄様を無理矢理、けだものにしようとしちまった 文句を言いもしないでさ [心から謝るなど、今まで一度でもしただろうか。鬼子はふと疑問に思う。 随分とそのせいで取り返しのつかないことになり、気にもしてなかった。 むしろそれこそが満たされる唯一の方法だと思っていた。 千、そう自然に響いた呼びかけが、鬼子にらしくない言葉を紡がせたのかもしれない。 知らぬ母が嫌いなのではない、本来はそう名付けられる筈だったと知っている。どう呼ばれても構わないと思っていた。 それでも千として生きてきた。だから漸く、認められた気がした。] (100) 2021/06/24(Thu) 2:03:12 |
【人】 鬼の花嫁 千…………そうなのか。そう、かもしれねぇな 何しろあんたが言ってるんだから [少し考え、ぎこちのない返事をする。 未だ実感が沸かない。でも、何となく分かる気もした。 それ以上にこの鬼の言葉に強い信頼感が今はあった。] ひひ、本当に酔狂な鬼だなァ 言うことも聞かない、迷惑を掛ける 女でもない白髪の嫁なんぞでいいのかい? 紅鉄様がなんと言っても、俺はあんたがいいけどな [らしく不気味に笑って見せても、ほろりと覗く別の顔。 表層を剥がされたのは、鬼子のほうであったらしい。] (101) 2021/06/24(Thu) 2:03:47 |
【人】 鬼の花嫁 千[運ばれ置かれた記憶はまだ新しすぎる。 伸ばされる腕を避けるが、代わりに隣に立って腕を掴んだ。 合わない身の丈の男同士では、なんともちぐはぐな絵面なのだろうが どれ程怠く感じ痛んでも、辿り着くまでは離さなかった。 その夜、眠るまで部屋にいてほしいと望んだ願いは叶えられただろうか?**] (102) 2021/06/24(Thu) 2:04:07 |
【人】 書生 茅[純粋で無垢だった心についた染みは、和紙に落とした墨汁のごとく、黒々として、広がってゆく。 『あの村は潰してかまわんか』>>86 問われた言葉に、それは無邪気に笑ってみせた。] いいよ! [今まで気づかなかった、否、目を背けてきたあらゆる『悪意』に気がつけば、それはもう、青年にとっては文字通り騒音に他ならない。 それに…… 語る天狗さまの言葉>>87を聞く内、背中の小さな翼がぱたぱたとはためく。 それは恐らく、『ごきげん』のしるし。 ヒトでなくなることに、躊躇は無かった。 だって、嫁にしてくれる。 ずっと、側を許してくれる。 他ならぬ、あんたが。 そして、最後の最後、思い出したように問われた内容に、声をあげて笑った。] (103) 2021/06/24(Thu) 20:06:57 |
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