［　今日はハンカチ持ってきているよ。
　　風紀委員たるもの身嗜みは必要だ。

　　今は撫でてもいいかな……
　　人の暖かさは手から伝わりやすいんだ。
　　君の頭を上から優しく撫でるように
　　軽く2回叩いて、君が顔を上げたら
　　ハンカチを渡そうか。
　　大丈夫顔は見ないよってそっぽを向いてね。　］

　　君が思い出す姉はいつも笑顔かな

　　答えは教えてもいいんだけど……
　　君はもうわかってるんじゃないかな

［　血の繋がりは
　　本能として組み込まれている強固なもの
　　どうやったら切り離せるだろう
　　どちらかが消える？
　　それしか方法はない
　　そんな悲しい世界ではないはずだから。
　　思いが形にできれば……。　］

　　さて、君のお姉さんは
　　作られた幸せで満足する子かな

　　何をとは言わないけれど
　　君が気を取られている隙になんて考えてたのに
　　手首を掴まれて
　　いくら力を入れても
　　先へは進まない>>629　］

　　　　　　

　　　　　　　　　　　　

　　　　

　　でも少しくらい揺れてくれたでしょ？
　　ね、受け入れそうになったよね？？？
　　だって健人は　］

　　うん、聞かせて、知りたいよ

［　抵抗をやめた。
　　俺の胸へと押し返されて>>631
　　きっと戻ったのだろう。光が消えた。　］

［　溢れそうなんだ。
　　もう、今にも溢れてしまいそうで
　　だから受け取ってほしい。
　　この溢れるばかりの君への好きを。

　　君が強請るのが先か
　　俺が溢れるのが先か
　　ねえ、それとも同時、だった？>>633　］

［　大地には届いただろうか

　　　　　　　だから少し視線は横になったかも。　］*

　　ありがとう、君は頼りになるね

　　─　旧校舎の幽霊　─


［　願い事、本当に叶えてくれるんだね。
　　縋ってごめん。当てにしてしまって。

　　君の成仏を祈れる優しさがなくてごめんね。

　　どうしてここにいるのか
　　なぜ願い事を叶えるのか

　　君を理解しようとしてみたんだ。
　　でも何もわからなかった。

　　みんなの願いを叶えてくれてありがとう。
　　誰かの友達になってくれてありがとう。

　　俺の大切な人の願いを叶えてくれてありがとう。
　　俺の願いを叶えてくれてありがとう。

　　もしかしたら君の成仏を願う子もいるだろう。
　　優しいよ、みんな。　］

［　どうして世界は優しさだけでは
　　完成しないのだろうね。

　　どうか君が優しい世界へ行けることを
　　祈ることだけはさせてほしいな。

　　　］**

［　病室前の扉の横で静かに泣いた。　］

［　俺はあの中には混ざれない。
　　偉そうなことを言っても



　　結局俺は……　臆病なだけだ。

　　俺の寂しさの半分なんてそんなもの。
　　怖いのはどこまでも”　人　”だった。　］　　

［　でもまだその時は来ていない。
　　これからの未来は変わるかもしれない。

　　自分の手で
　　誰かの手を借りて

　　チャンスはこれからも巡ってくる。
　　その時に勇気が出せたら。
　　俺の幸せの家族の形は
　　変わるのかもしれない。　］　　

　　　　　　　　　　　　　　　　

　

　　　　　　 ［　半透明な羽根が
　　　　　　　　ふわりと空に溶けた───。　］

　　　　　　　　そう教えてくれたのは
　　　　　　　　健人きみだから。
　
　　　　　　　　俺の手は今も君と繋がっている。　］