人狼物語 三日月国


45 【R18】雲を泳ぐラッコ

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【人】 アジダル


[ 寝覚めが悪いのは常たるもので、明晰夢に出会うことだって少なくはなかった。
 あれこれと自分の体を書き換えられていく感覚に晒されて同一の価値観を維持することが難しいこと、夢に浸る感覚と突然自我を取り戻すタイミングがあること、一見して普段通りを保てるこの場が基準だなど言い切れもしないこと。
 油断しているのか現実よりも幾らか緩い口はすらすらと状況を吐き出した。意味の有無はともかく。 ]


  少なくとも、さっきの場面はこっちの昔の思い出だからな。
  僕自身もなんか……昔の姿だったし。


[ ぽす、ぽす、と腰のあたりを叩く。三度目の接触で、何もなかったはずの場所にさっきまで使っていたガンホルダーがあった。四度目の接触で再び消える。
 ……融通は或る程度利くらしいな、と目を細めて。 ]


  だからお前も僕が頭で作ったシグマなんじゃないの?

  なんか僕の知らない事言ってみてよ。
  まだ話したことないようなこと。


[ 体を離して寝たと言うのに行き着く先が同じというのもなんとも奇妙な話だが。>>11
 どのみち不可思議な事象について熟考するよりも対面して応対する方が向いているのだ。選択を迫られる場面に何度も直面していれば自然とその思考時間は短くなる。

 先ほどまではつるりとしていた、今はあちこちを駆け回って傷跡が残る手を、一見して迷いも何も無いように、パーカーのポケットに突っ込んだ。 ]
  
(17) 2020/10/04(Sun) 8:17:12

【人】 アジダル


[ 薄明りしかない空間は相変わらず見通しが悪く、軽佻な風に歩めば迷いこむような印象がある。視界から彼の姿を外さないよう気をつけながら壁を探るも、触れられるような感触は一帯には存在しない。

 簡単に探索をしながら、投げられた言葉を今更のように捕らえて>>12まあそうなんだけどさ、と振り向きもせずに口を開いた。 ]


  そういうものに憧れてたんだよ。
  葛藤も躊躇もなく、
  正しく誰かを助けられるようなもんにね。


[ だが実際はそうはいかない。正しいことばかりを繰り返せば善人になれるわけでなく、手を汚さなければ守り切れないものは山ほどあった。

 その様を今しがた目の当たりにした彼だって、これまで出会ってきた仲間と同じように嘲笑してきたって構わないと思ってはいた。けれど想像どおりに通り抜けた言葉にふっと笑みが零れた。 ]


  どうだろう。別に家族や仲間じゃなくとも
  助けてやりたいとは何度も感じてたしな。
  無謀すぎるでしょそんなの。


[ 呟けば、奥の扉が薄く開いた音がした。
 語るか思い出すかすれば時間が動くような感触に、聊かうんざりしたような心地で溜息を吐く。 ]
  
(18) 2020/10/04(Sun) 8:17:18

【人】 アジダル


[ 誰だって見せたいもんや見せられるもの過去ばかりを生きてきたわけではないだろう。男にとって人生は取り繕えるほど安定したものではなかったし、秘密にしておくべきことは人より多く存在するはずだった。

 彼が記憶を誘発することを言わなければ、そして己が思い出しさえしなければ、あらゆることを闇に葬っておけるだろうか。
 忘れている記憶や忘れたいこと、蛆が湧いて今更どうすることもできない記憶どもにぶち当たりさえしなければいいが。]


  ……そうしなくちゃ覚めない夢なら
  入るっきゃないか。


[ ブラックボックスを開くのを躊躇うように彼の背に近づく。とりあえず血の匂いはしない光景を見てとり、撃たれはしないだろうなとその後を追った─── ]
 
(19) 2020/10/04(Sun) 8:17:23

【人】 Cucciolo アジダル



 [ ことを、けれど。次の瞬間すっかりと忘れている。
  人の背中を追って飛び込んだ昼間の路地裏だというのに、
  いつの間にか彼の視線の先に男はいた。

  曲がり角の石壁に両手をひっかけ、
  体を隠すようにしながら道の先を伺う様は、
  拙さが無いことを除けば隠れん坊遊びをする子供のようにも
  見えたことだろう。

  錆びた剥き出しの配管の上には土埃が積り、
  判を押したように並ぶ白抜きを追いかけていけば
  先には肋の浮いた猫が欠伸をしている。

  丸みを帯びだした煉瓦詰めの地面の随所には
  清掃されても血のような染みがこびりついていて
  人が一人横たわったような形をした日常風景を
  誰も彼も今更気に留める様子もない。


  ……だから正義など貫くのは馬鹿らしいことだと思い知る。
  しょうもない遊びに興じていると呆れ顔をされたが
  自己満足と言って認められるならそれでもいいと
  思っていた、筈だった。


───これは衝動の日。 
]


  
(20) 2020/10/04(Sun) 8:18:18

【人】 Cucciolo アジダル



 [ 点々と道を作るように並べられたパンや果物を
  今日は気に入ってくれるだろうか。
  身の丈に合わない良物の腕時計を眺め、
  そわそわと落ち着きなく様子を伺う。

  同じ場所を使っているというのにごった返さないあたり
  あの子がこの施しを口外してはいないのだろう。
  それでいい、自分の手の届く範囲だけ助けられれば。


  自分にはには路地裏暮らしの経験はなく
  一つの林檎を投げ込めば殺し合いが起こるほど
  飢えたり追い詰められた世界の存在は
  未だ納得することができない。

  けれど改めるには力も金も足りないことをよく知っている。
  定期的に行っていても酔狂と気紛れの域を出ない行為、
  余った食材や用意した医療キットを浮浪児の為に置くことは
  それでもやめようとは思わなかった。
  実際嬉しかったと言ってくれたし。


  誰が、だったか。 ]

  
  
(21) 2020/10/04(Sun) 8:18:41

【人】 Cucciolo アジダル



 [ 男は──少しばかり傷の青年は、
  ふと背中越しに見えた影が道に伸びるのを見て振り返る。
  そこに立っていた人物を、観測者を確かめれば
  慌てて手を伸ばしたことだろう。 ]


   あー、待ってお兄さん、
   今ちょっと取り込んでるからこの道行かないで!


 [ 焦燥を滲ませながら自分の後ろだか死角だかに導くように
  かくれてかくれて、と腕を引く。
  彼が何かしゃべろうとすればその唇に立てた指を近づけ
  しぃっと沈黙を要求しよう。

  風景に似つかわしくない素材の良いスーツの襟を開き、
  肩を埃っぽい壁に押し付けるまでしている事態だというのに
  妙に呑気な高揚を讃えた笑みは、
  大人びた子供のようにも見えたことだろう。

  実際ワクワクしている。 ]

 
(22) 2020/10/04(Sun) 8:19:00

【人】 Cucciolo アジダル



 [ ほどなくして裸足の足音が聞こえてくる。
  待ちかねたように道の方へ意識を向けると、
  いつものように小さな人影が歩いてきていた。

  手入れの施されていない襤褸切れのようなものを着た、
  これまた手入れされていない長い髪の浮浪児だ。
  金色の毛虫みたいに見える少年は周囲を気にしながら
  並べられた物資に飛びつくように近づいていく。

  土で汚れた手で拾ったピカピカの林檎に笑顔が映り、
  それを大切そうに抱き締めてから
  纏っていたぼろに包んで他のものも集めていった。 ]


   可愛いでしょ。
   他に人がいると警戒して持ってってくんないんだよね


 [ その様子を楽しそうに眺めていた青年は
  乗り出しそうになるのを堪えるように
  側頭部を石壁に押し付ける。
  傾いた体の腰に吊るしていたガンホルダーが
  こつりと音を立ててぶつかった。 ]

  
(23) 2020/10/04(Sun) 8:19:25

【人】 Cucciolo アジダル



   公的機関が馬鹿になってるから仕方ないけど
   やっぱ子供は笑ってんのが一番だよ。


 [ そうは思わない? と振り返った顔は
  同じように柔らかく綻んでいた。 ]*

 
(24) 2020/10/04(Sun) 8:19:44
Cucciolo アジダルは、メモを貼った。
(a8) 2020/10/04(Sun) 8:28:40

【置】 二年生 早乙女 菜月




   それから後も、やさしい星だけは、
   下の世界をずっと見守っていました。

 
── 「ある夜の星たちの話」   


  
(L2) 2020/10/04(Sun) 10:32:20
公開: 2020/10/04(Sun) 10:35:00

【人】 二年生 早乙女 菜月



「うわ!?」

[パチっと音がして、図書室の中が明るくなる。
 文庫本を胸に抱いたまま振り返ると、ドン引きした司書の先生と目が合う。
「電気もつけずに何してんだ早乙女。もう下校時刻過ぎてるぞ、帰れ帰れ。あとそこ座るの禁止の椅子だから」]


 あ……はい


[感染症対策で、座れる場所はかなり減った。椅子の半分には赤いテープでバッテンが貼られているし、机も同じ。
 さっきまでこんなのなかったのに。

 延長手続きを済ませて廊下に出る。
 廊下から外を見たら、チア部の横断幕>>0:23がはためいていた。
 中庭の明かりに照らされて、かろうじて読める。
 銅賞の文字が一瞬霞んで、優賞、と書かれているように見えたのは>>1:43、暗さで目がバグったんだろう。]*
(25) 2020/10/04(Sun) 10:33:58

【人】 二年生 早乙女 菜月



「ナツキ、」

[と心配そうに友達が言う。]
「どうしたのここんとこ。図書室で見かけた時、ずっとぼうっと壁を眺めてたから、怖すぎて声かけられなかったよ。しかも、次の瞬間ふらっと消えちゃったし……どこ行ってたの?」


 どこ? ……デートかな〜〜〜〜?
 あんま無粋なこと聞かないでよね!


[私は笑ってごまかす。

 紙はすっかり傷んでしまったから、裏面を丁寧に補強した。
 一面に、縦にも横にも張り付けたセロハンテープ。
 パッと見ると市松模様みたいで、ああ、そういえば、オリンピックもどうなるんだろう。
 あれだけ大騒ぎしてたのに、今年もどうなるか怪しいや。

 筋トレとランニングの時間が減って、少し、体重が落ちた。]**
(26) 2020/10/04(Sun) 10:39:03
二年生 早乙女 菜月は、メモを貼った。
(a9) 2020/10/04(Sun) 10:40:16

【置】 二年生 小林 友

  

  「その子供が、かわいそうじゃないか。
   だれか、どうかしてやったらいいに。」
   といいました。
   「私は、その子が、目をさまさないほどに、
   揺り起こしました。
   そして、それが夢であることを
   知らしてやりました。
   それから子供は、やすやすと
   平和に眠っています。」
   と、やさしい星は答えました。

  ─────『ある夜の星たちの話』
            小川 未明*

 
(L3) 2020/10/04(Sun) 15:26:53
公開: 2020/10/04(Sun) 15:25:00

【赤】 アクスル

 
[つい先刻まで彼にとって僕は
 ただの盗人だった。

 彼の態度が豹変したのは
 僕の見てくれを
 好いてくれたからだと思う。>>1:*6

 母と、同じように。]
 
(*31) 2020/10/04(Sun) 16:15:19

【赤】 アクスル

 
[彼には言うなと言われたけれど>>1:*16
 WこんなW僕には
 親から貰った容姿しかないのだ。

 スポーツは怪我や日焼けをするからと
 最初からさせて貰えなかったし
 母の仕事を手伝うために
 薬剤師の資格の取得を目指しても
 特段喜んでは貰えなかった。

 いつだって誉めて貰えるのは見た目だけ。]
 
(*32) 2020/10/04(Sun) 16:15:26

【赤】 アクスル

 
[その唯一の見目が損なわれることは
 死より辛いことだった。

 けれど、いまの僕の容姿でも彼は
 美しいと言ってくれるから
 すべてを許された気になってしまう。

 アクスル・パームは一度死んだ。
 新たに命を与えたのは貴方。
 無責任に投げ出すことを許したくない。]
 
(*33) 2020/10/04(Sun) 16:15:33

【赤】 アクスル

  
[捨てられた時を想起してしまうから
 胸が苦しくなる。

 見つめる先の顔が、
 ぎこちなく笑みの形を作った。>>*30
 拒まれることを予期して
 一瞬だけ、哀しげに眉が寄る。]


   ……え、……


[けれど返されたのは、是だった。>>*30
 眉を戻し、瞬きをゆっくりと繰り返す。
 その間にも、穏やかな声は続いた。]
 
(*34) 2020/10/04(Sun) 16:16:09

【赤】 アクスル

 
[彼の方も僕をW連れて帰りたいWと――、
 そう思ってくれていたと言う。

 嗚呼、これこそ夢のような話。]



   
…………はぁ




[その手に愛でられる想像で
 頭の奥から甘い痺れが拡がり
 小さく吐息をこぼした。

 もう、身体が覚えてしまった。
 貴方に手掛けられるのは
 大変に気持ちが良いことだと。]
 
(*35) 2020/10/04(Sun) 16:16:15

【赤】 アクスル

 
[……ただ、互いの想いが
 真にひとつだと言うならば

 もっと自然に笑ってくれても、いいと思う。

 どこか表情は硬く、違和感がある。
 訊ねるべきだろうか。]
 
(*36) 2020/10/04(Sun) 16:16:24

【赤】 アクスル

 
[しかし、時差ボケと
 負傷による体力の磨耗で
 色々と限界だった。

 彼のこと
 僕を傷つけるだけの存在ではないと
 認識したから、気が抜けたのもあり]



   ……、……うん、……ずっと、だよ……



[重たくなった目蓋を必死に持ち上げながら
 釘を刺すことで、今は精一杯だった。
 言質はとった。
 やっぱりずっとはダメなんて、言わせない――…]
 
(*37) 2020/10/04(Sun) 16:16:47

【赤】 アクスル

 
[知っている。
 貴方の家、綺麗な子、たっくさんいるんだ。

 余所見は、出来たらしないで欲しいよ。

 だから、貴方の家じゃなくて
 僕の家に来て欲しい……こととか

 貴方のこと
 貴方がどんな風に生きてきたのか
 知りたい……ってこととか

 話したいこと、山程あるんだけれど]
 
(*38) 2020/10/04(Sun) 16:17:03

【赤】 アクスル

 


   ……、ごめん、……眠くて……
    ちょっとだけ、……眠らせて……



[断りを入れてから目を閉じようとする。

 許可が得られたなら間もなく、
 ……得られなければ少し抗った末に、
 金の睫毛に縁取られた目蓋が
 蒼い瞳を隠してしまう。

 無防備な姿を晒して、
 小さな寝息を立て始めるだろう。]
 
(*39) 2020/10/04(Sun) 16:17:12

【赤】 アクスル

 
[起きたら醒める夢ではないことを祈って。**]
 
(*40) 2020/10/04(Sun) 16:17:17

【人】 二年生 小林 友

[気がついた時には暮れなずむ図書館に
 一人っきりで机に突っ伏していた。

 暖かな影は、もう何処にもなくて
 冷たい秋の風がふんわり、頬を撫でていく。
 幸せな夢から醒めたら、
 色褪せた現実が横たわっている。

 ……今ならマッチ売りの少女の気持ちが分かる。
 何度も何度も、マッチを擦っては
 同じ夢を見たがるの。

 残された本と、ボロボロの便箋。
 便箋には、菜月からのメッセージが
 しっかり残されていた。]*
(27) 2020/10/04(Sun) 18:25:07

【人】 二年生 小林 友



  「……ともちゃん、変わったね」


[ある日、図書館に行こうとした俺に
 青柳はそう言った。
 振り向くと、青柳はその端正な顔をそっと
 あらぬ方向へ向けて、笑う。]


  「なんか、彼女出来たのかなって。
   ……それは喜ばしいことだけど
   ともちゃん、なんか消えそうで、怖い」


[それぞれが部活や委員会に向かおうとする
 騒がしい教室内に、消え入りそうな声を出す。
 俺は青柳のそんな顔、初めて見た。
 もっと明るく何も考えない奴だと思ってた。
 “陽キャ”ってそんな生き物だって。

 俺はそんな青柳にそっと笑いかけて
 肩を叩いて、言った。]
(28) 2020/10/04(Sun) 18:36:15

【人】 二年生 小林 友



  ……なんだよ、それ。
  別な世界に飛んでいきそうって?
  そんな方法、どこにも無いよ。


[何処にもない。
 影に触れて、体温を分かつ方法も。
 俺は知らない。

 そう笑うと、俺は踵を返して
 図書館へと向かうだろう。
 大好きなあの子に逢いに行くために。]*
(29) 2020/10/04(Sun) 18:39:17

【人】 志隈

[此方は比較的に夢を見るのは少ない方だ。>>17
見たとしても忘れている、がより正しいだろうか。
見解を聞いても理解が及ばない顔をした。
自分は同一ではあるが、アジダルには異変があるらしい。]

あの口の悪いのは、やっぱりあんただったのか。
記憶も年齢に合わせて変化した?

[腰を叩く姿に何をしているのかと見て、
ガンホルダーを見て現実ではなさそうだと再確認。
不思議と此方は何かを作り出せる気はしなかったが。

アジダルの頭で作られたかどうかの否定要素は満たない。
自己認識は普段の自分でしかないと言うだけで、
言ってみてよと問われれば眉を顰め。
知らないことは沢山あるだろうが、
昔話をする程の時間もなく。]

さっき、寝た時、
物音がすぐにすれば起きるくらいには警戒して目を閉じた。
だから、あの部屋からは出てないだろうと考える。
…“練習”にならなかったな。

[自己申告の是非を図る手段があるとは思えなかったが、
状況の補足ついでに言う。

理由は寝る前に言った通りだから、
警戒して寝ていたと気付いたなら、
知らない事にはならなかったか。]
(30) 2020/10/04(Sun) 19:47:38

【人】 志隈

[薄暗闇に歩くのも慣れていて足取りは確りとしている。
迷っても逸れても目が覚めれば元通りだろうと、疑ってもなく。
そんな話をしながら、暫くは探索。
近づいた扉は閉まっていた。]

情が深い方に見えるし、大事なものであれば、
あんたは躊躇なく、助けたんじゃないか。

[まるでそうならなかった様な物言いには疑問を持ったが、
誰かが不特定多数であり、続く言葉には数瞬考え込み。]

目の前で倒れていれば手を差し伸べたいと思う人もいるだろうな。
戦争は自分の国を守る為に、他国と戦うし、
俺は正義のヒーローに憧れた事が無いから、
在り方はわからないが、
…あんたに助けられてる人間も多そうだ。

[今、正義の味方になりたいようには見えてなかったが、
そんなに外れた事もしてなさそうだとは言っておく。
全部を救う事は土台無理な話だ。
傷付ける事がいけない事だとは言わない。
幼き頃、異国を受け入れられなかった親戚達に
怒りを覚えた事は一度もない。


声に応ずる様に薄く開く扉に視線を向け。
背中から止める言葉が無いのなら踏み入れた。]
(31) 2020/10/04(Sun) 19:47:46

【人】 志隈

[踏み入れれば明るい路地裏に行き渡る。
少し先に人の姿が見える。
髪の色も同じだし男もアジダルなのだろうかと、
後ろに気配が無いのを確認して、
青い青年より更に若くなったか年を取ったか、
確かめようと男へと近づく。

先程地面を染めたのは乾ききってない鮮血に見えた。
今はこびりついているだけで、まだ平和に見える。


一歩、二歩、近付いていくと、男が振り返る。
1度目と照らし合わせれば面影のある顔だ。
目が合えば、何かを止められて、手を引かれた。>>22
口を開こうとすれば、指を立てる仕草。

大人しく沈黙する事にしたのは、
見たことのない様な顔をしていたから。
高揚を讃えた笑みは、先程の表情より余程普段から遠く。

高そうなスーツを着るのは昔からなのか、と服を見て、
点々と並べられた物を見て。

明るい青年の待つものを、此方も待ち。]
(32) 2020/10/04(Sun) 19:47:54

【人】 志隈

 
……可愛い?

[吐き出した声は思うより低い。
地面に落ちてる物を拾わなければ生きていけない事、
施しを有り難く思う小さな子供は理解出来たが、
可愛いと称した男は無性に気味悪く思えた。

警戒して持っていくのは奪われる事や、
盗んだと疑われて叩かれるのを恐れるからだろうか。

子供が笑っている方がいいのも
食物を施す事も間違ってはいない、
悪気もないのだろう。]

あの様子だと家もろくな所じゃないだろうな。
そのお高い時計を売って、養ってやったらどうだ?

[腕を指差して、提案をする。
何度かあの子供に渡してるのなら、
あの子供だけ特別なのだろうか。
他にも与えてるからそんな事出来ないって回答でもいい。

ただ、ほんの少し意地の悪い質問をしたくなった。]*
(33) 2020/10/04(Sun) 19:48:02
志隈は、メモを貼った。
(a10) 2020/10/04(Sun) 19:51:41

【人】 Marguerite シャーリエ

―― 船をこぐ ――

 お姉さま お怪我ですか?

[花壇の前に立ったお姉さまが右腕を押さえている。
バラの手入れでトゲに割かれたのだろうか。
血の色はバラよりも赤く痛々しい。]


 <いたいのいたいの とんでいけ>

[昔お姉さまがしてくれたように、
傷に手をかざして撫でて、空に放つ。
子供じゃないんだからって笑われてもやめない。]

 いたいと悲しくなるでしょう。
 お茶も美味しくないもの。

 <いたいのいたいの とんでいけ>
 <かなしいのかなしいの とんでいけ>

[とんでけって見上げた空は作り物めいた真っ青な空。
とばした痛みや悲しみは空に浮かんで雲になる。
雲を見つけたラッコが寄ってきて、
気持ちよさそうに泳いでから、雲を両手に抱えて齧っていた*]
(34) 2020/10/04(Sun) 22:42:47