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【人】 純真アンサンブル リッコ「…ふっ。」 >>@0盛大なお腹の音に思わず噴き出した。 くすくすくすと笑って肩を振るわせる。 「せっかくちょっとかっこよかったのに。」 慌てる様子にまた笑って。 でも、触れ合わなかった唇を私からそっと寄せた。 瞼を下ろして、ただ重ねるだけの初々しいもの。 一度離して、もう一度重ねた時はほんの少しだけ長くして、離れる時にはちゅ…、とわざと音を立てて離して。 そして起き上がって離れていく。 「ラーメン作る。待ってて。」 頬をほんのり染めながら宣言して、キッチンに戻っていく。 そのまま滞りなければ宣言通りに野菜たっぷりのタンメンを作って二人分持ってくるはずだ。 飲み物は冷たいお茶。 でも、なあ…。 (21) 2023/10/19(Thu) 22:26:09 |
【人】 純真アンサンブル リッコ「…命をかけるって言ってくれたけど。 本当に命のやり取りをする事、あるよ。 それに、今の姿は私の本当の姿じゃないんだ。 私、…アムニャックの一人だから。」 食べ終えた頃合いに、そんなことを呟いたのは。 彼女だとか、命をかけるだとか。 そんな相手に、嘘をついたままなのは嫌だったから。** (22) 2023/10/19(Thu) 22:26:29 |
【人】 純真アンサンブル リッコ美味しそうに食べてくれる様子に目を細める。豪快にも見える食べ方。熱がる様子に冷たいお茶を差し出したりしつつ、男といるのに緊張しなければ警戒もしない状態が不思議だった。 油断しすぎだろうか。 でも、好意を向けられて落ち着くのも悪くない。 「滝沢。私も啓介って呼んだ方が良い?」 下の名前は呼びにくそうにしてるけど、あえてそう呼ぶ事に意味があるのだろう。 姫様がユスターシュに敬称をつけたのと逆のことだが、一般市民ならそれが妥当かもしれない。 けどそれより先に、言わなければならない秘密はある。 世の中、秘密を隠したままでと言うやり方もあるが私にはそれは合わないのだ。 だから伝えた。 それを聞いた啓介は驚いた様子を見せたけれど…否定はしなかった。 だから私はパチンと指を鳴らす。 淡い光に体が包まれて、一瞬後に私は元の姿へ。 (35) 2023/10/20(Fri) 18:13:39 |
【人】 純真アンサンブル リッコ「私たちは魔法の宝石を探しているの。 なんでも一つ願いを叶えてくれる 虹色の宝石、イーリスを。 私欲を満たす為ではないわ。 かつて悪意でそれを私欲に使った帝国の手から それを防ぐ為──そう言われてる。」 そして、正座してまっすぐに伝えたのは私たち側の言い分。 全てを鵜呑みにはできないから。 私たちはそのために戦っているのは事実だけど、上がどう動くかわからない。 「私の仕える方はアムニャックの仲間であり 私たちの国の第二王女でもある方。 だからこそ、敵に狙われやすい方でもあり けれど、王からその命を受けた方でもあるから…。 もし私がイーリスを手に入れられたなら 姫様の安全を願うつもりよ。」 一つ一つ。一度に理解は難しいかもしれないけど、私の意思表示も含めて話す。 何かできるか、に対しては少し悩んだ後。 (36) 2023/10/20(Fri) 18:14:03 |
【人】 純真アンサンブル リッコ「もし、イーリスらしき宝石を見つけたら教えて。 この辺りにあるのだと予言されているの。 それと、…命はかけなくて良いから。 ただ、そうね…。」 少し視線を外す。ちら、ともう一度啓介を見て、こほん、と咳払いした。 ほんのりと頬を染めながら。 (37) 2023/10/20(Fri) 18:14:24 |
【人】 純真アンサンブル リッコビンタの跡は少なくとも今は赤く残った。 まあそれはともかく、キスをせがまれて。 ちょっとまた赤くなる。 なんと言うか、身体は反応してたくせにそれだけで満足そうな彼を見ると…私本当に好かれてるのかもしれないなんて。 多分その通りなんだろうけど、こそばゆい。 だから指先でチョンと突き出された唇に触れた。 「そんなに唇突き出したら、やりにくいわよ。 このくらいで良いんじゃない?」 そう言って、目を閉じた。 啓介と手を繋ぎながら、そのまま唇も自然と閉じて小首を傾げる。 そのまま彼からのキスを待ってみるんだ。 ね、唇を突き出さなくても、キスはできるでしょう?なんてね。** (45) 2023/10/20(Fri) 21:12:33 |
【人】 純真アンサンブル リッコそのキスは優しいものだった。 だからその晩はゆっくりと眠ることができての翌朝。 「…おはよ、啓介。」 教室で、ちょっと赤くなりながらの挨拶はクラスメイトたちに大きな動揺を与えたようだ。 女子たちはソワそわしてるし、男子たちもザワザワしてる。一体何?変なの。 >>@4まさか自分に人気があったなんて知らないから、私は首を傾げるばかり。 「今日お昼一緒に食べるでしょ?」 そんなやりとりから、後で女子には付き合ってるのか聞かれたし、どこが良かったの?なんて聞かれたけど。 「ん〜…、優しいとこ?」 なんて答えたのはむず痒くて照れちゃった。 それを見て女子たちにまたキャーキャー言われたしね。** (55) 2023/10/21(Sat) 6:49:59 |
【人】 純真アンサンブル リッコ私本当はこんなに食べないんだから。 昨日ラーメンを美味しそうに食べてくれてたから、つい、たくさん作っちゃっただけ。 それだけなんだからね! だから、大きめの包みを抱えてたけど知らんぷりする。 基本的には私のお弁当はほうれん草のキッシュにチキンのトマト煮、ブロッコリーにそれとデザートにうさぎりんご。 うさぎりんごのやり方を知った時は衝撃だった。かわいすぎて! こっちの世界の料理はミュジークと似たものもあるけど全く違うものもあって面白い。 そそくさと、大きめの包みから自分の分だけ出して食べ始める。 「昨日はその仲間が連絡取れなくなってたから 探してたのよ。 諜報役だからどうしても危険な目にあいがちだし …まあ無事合流できたのだけどね、あの後。」 あの時は無様な様子を見せたな、と眉を寄せたけど。 男の攻撃でというのには頷いた。 (73) 2023/10/21(Sat) 19:40:47 |
【人】 純真アンサンブル リッコ「ドローイグ帝国の…ユスターシュと名乗ってた。 私たちミュジークの民は音に魔力を乗せて 魔法を扱うけど、彼らは精霊を操るの。 でも、ユスターシュは姿も名前も 姫様の婚約者だった方と同じで…。 けれど記憶がないらしくて。 …姫様の心が折れないか、 無理をなさらないかは心配ね。」 何が起きているのか、私にもよくわからない。 ドローイグの策略か。別の第三者の力か。 まさかミュジークの闇の部分が関わっているなんて今は想像もしてなかった。 それに、サアヤが危険な目に遭ってることも。 姫様が別の決意を固めつつある事も。 小さくため息をついてしまう。 「あの男の真実を暴かなくてはならないわね。 サアヤが何か掴んでくれていたら良いのだけど。」* (74) 2023/10/21(Sat) 19:41:06 |
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