【赤】 被虐 メイジ「オレももう知ってて手伝ってるから、共犯ってやつだ」 メイジは、やはり淡々と言葉を紡ぐ。 感情の出し方がわからない。 感情の矛先がわからなかった。 目の前の大人を責めることはできない。 「セナさんのせいにするのは気が進まないけど イイコじゃ生き残れない、そういうことだよね」 もう頭を撫でられて、可愛がられるような子供でもない。 尤も、そんなことされた記憶もあまりないが。 利用できるものなら、してやろうと思った。 それはどこか自棄染みた感情だったかもしれない。 「やっぱり足りないんだ。 ……じゃあ、やるしかないよね」 いびつな形の肉を、糸につなげるのを手伝う。 これが誰の肉なのかは、聞くことをしなかった。 メイジにはひとつ、決意したことがある。 (*9) 2021/07/02(Fri) 17:06:25 |
【赤】 被虐 メイジ「オレさ、ここで友達ができたんだ。 ……素直で純粋で"イイコ" 病気が治ったらさ 一緒にトーキョーに行きたいなんて言ってくれて──」 そう語る瞳はとても嬉しそうで 「なんにも知らないで。バカだよね」 覆い隠すように、ぴしゃりと言い放つ。 「オレ、ああいうヤツ大ッ嫌いなんだ。 親に大事にされて、甘ちゃんで」 嘘だ。 「オレのこときっと信用してるし。 それに病人なんて、足手まといでしょ。 だから、やるならあいつかなって」 ひたすら、心にもないことを言った。 友達を助けたいではない、殺そうと言うのだ。 けれどその決意はゆるぎない。 (*10) 2021/07/02(Fri) 17:15:02 |
[1] [2] [3] [4] [メモ 匿名メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了 / 最新