【置】 月鏡 アオツキ『どうしましたか〜 クロツキくん』 ■■ は僕に優しくしてくれた。『笑顔でいるのがいいですよ、この口調ですか〜? こうしたほうが生徒がよく話を聞いてくれるんです』 ■■ は僕にたくさんの事を教えてくれた。『パンをこねてみますか? 必要ないなんて言わないで下さい。 やってみないとよさはわかりませんよ』 ■■ は先生になりたいのだといった。 (L11) 2022/05/08(Sun) 20:04:14 公開: 2022/05/08(Sun) 20:05:00 |
【置】 月鏡 アオツキ『先生になったら、少しでも生徒達の為の規律を作れます。 だから私は先生になるんですよ。 そのためにはいくら苦しくて辛いことも耐えられるんです』 『だからクロツキくん、君は私の手で幸せになって下さい』 ■■ のことが、僕は好きだった。好きだった、はずだ、だって。 貴方のことしか考えられなかったから。 (L12) 2022/05/08(Sun) 20:04:51 公開: 2022/05/08(Sun) 20:05:00 |
月鏡 アオツキ(匿名)は、メモを貼った。 2022/05/08(Sun) 20:05:36 |
【秘】 はなわずらいの トット → 司書 エルナト近づいた顔に怯みもしない。反応が出来ない。 浮いた頭では反射なんて物は無いに等しい。 だから、急だった。ブチ、と音がして、身体がやっと強張った。 繰り返し問う貴方の声が遠くに聞こえて、 でもすぐに答えられなくて。 目の前が一瞬白んだ。 「…………っ、 !? 〜〜〜〜ッ、うあ 、ッ ッ あ、」血飛沫は無い。代わりにものの一瞬でトットの身体から花が咲き誇る。 切り裂かれた通りに行儀良く鮮やかに咲いた花は、咲いた側から貴方の胃へと収まる。 食い千切られる。 咀嚼される。 嚥下される。 過ぎた衝撃に、快感に、幸福に上げた声は紛れもなく嬌声の類だ。 嬉しいと幸せに塗り潰された頭じゃ自分がどんな声を上げてるかももう分からない。 無我夢中で貴方に抱きつき返して、痙攣して使い物にならなくなった身体を預ける。 「あ、 あぁ …………ッ! っ、! か、は」「える、な」「ぁ とっ ん、 ふ 」幸いか不幸か成長する前に食されていくものだから、疲弊は前より感じられなかった。"治療"の効果もあるのだろうか。咲かずに流れる血もあった。 「あ、あ」「ぅ"、ふぅ、〜〜〜〜…………!」 (-192) 2022/05/08(Sun) 20:06:09 |
月鏡 アオツキ(匿名)は、メモを貼った。 2022/05/08(Sun) 20:06:10 |
【独】 月鏡 アオツキ―― ■■ の病気の名は"蝶化身"。近くに居る者から魅了し、その者達の"生きる意思"を奪う。 彼の傍に居るものは、人生を投げ打ってしまう傾向にあり、 まるでそれは恋のようだと彼らは言った。 美しい彼はその見目で他者を惑わせ、狂わせ、そして死に至らしめる。 その力故に彼は大切な者が作れない。誰かを大切に思うことすら止めた。 大切な人でさえ彼に狂って死んでしまうのだから。 誰も愛さないと、平等に接すると決めた。 (-193) 2022/05/08(Sun) 20:07:14 |
【独】 月鏡 アオツキ―― クロツキ の病気は■■■。良い子になれば、幸せになれると信じていた。 笑えないのも、幸せではないから。 愛されないのも、幸せではないから。 幸せになるために良い子になろう、そのためには? 誰かを幸せにしなければいけない、みんなの幸せはなあに? 先生はみんなを幸せにするって、本当ですか? 病気が治ることは、幸せだって、本当ですか? 病気が治らないことも幸せなんですか? 病気の治らない僕は幸せなんですか? この空虚な気持ちはどうやって治るんですか? (-194) 2022/05/08(Sun) 20:07:23 |
【置】 月鏡 アオツキ■■ 、今日貴方から教わったところが出たんだ。ちゃんと先生の言うこと聞いて、子供達を連れて行ったよ。 僕は貴方が褒めてくれるなら幸せだ。 だってこんな気持ち初めてだから。 不意に口づけを交わした。 あれ、その後の貴方の顔を思い出せない。 卒業をしても一緒に居て欲しいと願った。 だってこんなにも、 ■■ の事が好きだから。死ぬまで一緒に居たいと思った。 どうして、いなくなったの? どうして、どうして僕の前から消えてしまったの? 一緒にいてくれるって言ったのに、いなくなるわけがない。 いなくなるわけがない、ねえ。 (L13) 2022/05/08(Sun) 20:07:44 公開: 2022/05/08(Sun) 20:10:00 |
【置】 月鏡 アオツキ『クロツキ、将来の夢はできましたか? 私と一緒に先生をしませんか!』 先生になる為に通うと決めた学校も、モノクロに見える。 応援してくれる先生はもういない。 何のために通えばいいのかわからない。 ただ一人、笑顔で声をかけてきた誰かは言った。 『貴方の髪の青色、綺麗だね! 好きな色だったりするの?』 あお、貴方の名前の色だった。 「――『ええ、好きですよ青色。その髪の色素敵』 ってよく言われるんです〜」 (L14) 2022/05/08(Sun) 20:09:19 公開: 2022/05/08(Sun) 20:10:00 |
【置】 月鏡 アオツキ先生になろう、■■が目指した先生に。 そうすれば貴方は褒めてくれるでしょう。 僕がいなくなれば良かったんだ。 本物の先生になるべきだったのは■■だ。 僕がいなければ、僕さえいなかったら■■は先生になれていた! だから、僕は死なないといけない。 僕は僕を殺して、先生になる。 そうすれば、私は、生徒を幸せに出来るようになる。 先生と一緒に居られる。 ――僕が先生になれたら、誰かは褒めてくれますか。 (L15) 2022/05/08(Sun) 20:09:44 公開: 2022/05/08(Sun) 20:10:00 |
【秘】 悪夢の足音 バラニ → 夢の終わり シャルロッテ──目を逸らして落とす先の視界から、鈍い輝きが姿を消す。 それから、君は震える手で、それを自らに向けて── 白いドロワーズを裂き。 それから。 それから。 それから。 少年を壊す音に耳を塞いで。 滴る赤い液体に目を覆って。 悔やみ切れない。こんなのだめに決まっている。 恐怖と罪悪感に怯えたまま、立ち去っていく足音を見送る。 この部屋にはもう、泣き虫しかいない。 ──そんな終わりを認めることはできない。 夢の終わりは来ない、ただ在り方は変わるかもしれない。 けれども、今この部屋にはまだ、君と私がいるのだから。 ▼ (-195) 2022/05/08(Sun) 20:10:04 |
月鏡 アオツキは、メモを貼った。 (a44) 2022/05/08(Sun) 20:10:09 |
【秘】 少女の身体 バラニ → 夢の終わり シャルロッテ「──だ、だめだっ!!」 身を隠しているのも忘れて、咄嗟に身体が動いていた。 震える手で、自らにそれを向けようとするのを見た瞬間には。 制止するため、君の腕を精一杯に掴んだ力は随分と弱々しく。 立ち上がった少年の姿は。 昨日の少年よりもずっと小さく、一昨日の少年よりも小さい。 ──柔らかさを備えたその姿は紛れもなく、少女のものだった。 ▼ (-196) 2022/05/08(Sun) 20:10:58 |
【秘】 高等部 ラピス → 雷鳴 バット言葉なく見つめ合う時間があって、短くない間そうしていた気がする。 「!」 やっと指先が引っ掛けられれば、随分上にあるのにどこか今は頼りなさそうな、所在ない表情を見上げて満足気に微笑んだ。 青年の言葉にははっきりとした頷きで返す。 音は紡がれなくとも、それでも少女の浮かべる感情はわかりやすい。 無口な二人は、時に思惑がすれ違うこともあるけれど。 今、一緒に帰ろうと歩む気持ちは同じだった。 『今度は』 『バットくんの手袋の話を聞かせてくださいね』 小さな歩幅に合わせてもらいながら、寮までの道を手を引いて歩き出す。 そうしてそこまで遠くない帰路を辿って、その日はそれぞれの部屋に戻ったことだろう。 (-197) 2022/05/08(Sun) 20:11:11 |
月鏡 アオツキは、メモを貼った。 (a45) 2022/05/08(Sun) 20:11:24 |
バラニは、そんな未来は認められないから。 (a46) 2022/05/08(Sun) 20:11:34 |
【独】 月鏡 アオツキ――アオツキの病気は月鏡障害。 己の人格の境界がわからなくなる病。 自分が悪い、と感じている傾向が根強く、 周りの人からの心理的な支えが得られていないと感じると、 こうした感覚が表面化して、自分を非常に否定的に捉えて 自己嫌悪が強くなったり、「自分をなくそう」と積極的になる。 発症者の7割が女性で、うつ病や不安症、 PTSD、摂食障害などが併存する場合があり。 (-198) 2022/05/08(Sun) 20:12:52 |
【秘】 少年の勇気 バラニ → 夢の終わり シャルロッテ「……っ、言った、だろう……? 酷い目に遭わない、よう……君を、守りたいのだと……」 「そうするのが、たとえそれが……君自身だったとしても。 私はやっぱり……許せなかったんだ、君がそうなるのが」 こうして身体が動いてしまったことが、何よりの証明だった。 君が如何なる存在であろうと、バラニはそれを許せなかった。 「……嫌いになど、なってはいないよ……」 「だいすきだ、君のことが、今だって……」 はたしてこれは、何を由来とする好意なのだろうか。 わからないけれど、そんなことはどうでもよかった。 たった今、大切な事は君を愛おしいと思っていることだけだから。 君より小さくなってしまった身体で、精一杯に君を抱きしめて。 ▼ (-199) 2022/05/08(Sun) 20:13:05 |
【秘】 少年の勇気 バラニ → 夢の終わり シャルロッテ「……本当にすまない」 「君を、こんなになるまで追い詰めてしまって……」 声を震わせながら、精一杯に君を安心させるような優しい声。 「もう、大丈夫……大丈夫、だから……」 「だから、もう……そんなことはしなくても、いいんだ……」 もうそんなことはしなくても大丈夫だと、何度も繰り返した。 (-200) 2022/05/08(Sun) 20:13:30 |
【秘】 年相応の リアン → 悲憤慷慨 フィウクス「いいよ。それで」 そのままの君でいい。 ほんの少しだけ、こちらの態度が変わるだけだ。 「共謀者より、友人の方が気楽で。 何でも話せるような気がするから。僕がそう呼びたいと思っただけなんだ」 もし将来何かが起こったとして。 君が呼びたいと思ってくれたのなら、その時は。 「いつだって勝手に呼んでもいいし、呼ばなくてもいい。 君がそれを拒絶しないでくれたことが、僕は嬉しいよ」 生まれのせいで、自分を蹴りだした家族のせいで、心からの友人なんて出来たこともなくて。 取り巻きの彼らだって、慕ってついてきてくれてはいるけれど。自分の身の上を話したことなどなかったし。 「それじゃあ、行こうか。一歩先へ進むために」 (-201) 2022/05/08(Sun) 20:14:22 |
【赤】 高等部 ラピス深夜。 寮の部屋を抜け出して、空き教室へ訪れた。 気づく同室者も今はいない。 「………、………」 ぼんやりとした顔で、黒板でチョークを削っている。 何度も何度も上から書かれた文字列はもはや何が書かれているのか読み取れない。 HCYLaBri9bjYftUuMnNxfHCS4WG5mZF8sbNNBhmVtURYjsrZB8 wFT93A2Jx38mfuysDxBK6w2jQYwBt6HhMrDPKRdBFjAruMeA6h EnTpnnEnmRHYRD9RZur2EwZxWGA47yZbtMDwwAmgUxNy5w8zrm abXnDtB3bPWcPP3WbVa2WZ6cPEesUczpYnwnDBP6cVwjbQSDHJ ZPW8uKWFCKZMXF8VH8mFCUXKpZtULZQP8CheSMXiRNCCEn24VU FNZBARmP67xQutiy-yfGUR7M5amg7-ZnkRz6TAMTxDcXfQ52yU hNweUfVSYTewS7GpcgLK7Nt7hKTpAKCKNYyk288ednuGnZMQCK ferbmmicHKD7jdkZZb2ZUBNAJD4cSGSFuJGpPwHdehf4WFn-zR ap2DPBMa2wh59ZBM835L8VWufK_4kY2A6YCTL-et3YawYH8hzB 2SbEtnSQ3LpdMpRuUWHmcCBgft5RCdDFVKdYFz6pKPFdB8ZSGC きっと色んなことを私は間違えた。 (*16) 2022/05/08(Sun) 20:15:45 |
【赤】 高等部 ラピス「………………」 もうすぐ終わる筈だ。 黒板を綺麗に掃除してから、教室を後にした。 もう、ここに誰かが来ることは暫くないだろう。 (*17) 2022/05/08(Sun) 20:15:57 |
リアンは、フィウクスの手を借りて歩いていく。 (a47) 2022/05/08(Sun) 20:15:58 |
リアンは、これからも共にある、大切な友人だと思う。 (a48) 2022/05/08(Sun) 20:16:58 |
【秘】 月鏡 アオツキ → ライアー イシュカ「なんでってあなたが実習生だからですけど……。 はい? 生徒の為じゃないならこんな職業じゃなくていいじゃないですか。 自分は幸せにされましたよ、自分は、見せて貰いました。 たとえ、それが私しか感じない幸福だったとしても それを必要としている子達はいます。 私は、私を幸せにして不幸にしたこの学園をかえるんです」 純粋な好意と、善意にしてはゆがんでいる認識は軽度の鬱の強迫性障害を重ねて生じている。 だが様々な者が相まってそれは"いわゆる普通の人間"の目指す目標となっていた。 「自分で決めましたよ、本当です、誰にも言われていません。 私がこうしないといけないと思ったんです。 真似なんて、いえ真似事かもしれません。 でももう少しでしっかりと先生になることができます。 ――僕に何が出来るんですか。 僕から先生であることをとったら何が残る? なにもいらない、生きて居る価値なんてない。だから、 こうしていたい、少しでも、」 生きて居たら幸せになれますよ、時間をかけて探しましょう。 「自分が幸せになるために、生きて居たいと思うんです」 (-202) 2022/05/08(Sun) 20:21:59 |
【秘】 司書 エルナト → はなわずらいの トット咲き乱れた花を食べる、食べる、食べる。 全部、ひとつ残らず、一つ逃さず。 口の中に、腹の中に収めては、悦に浸った声を出す。 君の声が、肉の焼ける音にすら聞こえるくらい、 もうエルナトは、君を食べ物にしかみれなかった。 「トットくん……好き……好きだよ………」 「君のご飯……美味しくて、気持ち良いよ………」 という愛の言葉も。 ただ、そう言えば、今までの"ご飯"はより多くの食べ物を 出してくれたからというだけの。 経験に基づく捕食行動でしかなくて。 強く強く抱きしめる。 傷口から血を絞り出すかの如く。 強く吸い付いて、互いの熱を伝え合う。 「もっとちょうだい?もっと……もっと………」 「壊れて何にも考えられないくらい…気持ちよくなって………?」 互いの快楽のために身を寄せ合う様は。 性交と何一つも変わらない様相で。 まだまだ、足りないから。 胴体をザクザクと突き刺した。 満足できるまで、ずっと。 (-204) 2022/05/08(Sun) 20:28:53 |
【秘】 雷鳴 バット → 高等部 ラピス貴方の顔を見下ろせば逆光になってしまうのだろう。 たとえどんな恐ろしい表情をしていたとしても、 貴方には何も見えはしないのだろう。 だから、そう。そこにある表情が確かな慈しみだと、伝わっていたならいい。 指先がとても熱く感じるのは、血が流れるせいばかりではない。 「……うん」 移り変わった月光が照らす貴方の表情は、とても尊いものなのだろう。 少なくとも青年にとっては、そうだ。 言葉少なな懐いが何であるかというのは、今はわからなくとも。 どうか己が貴方を傷つけてしまわないように。 どうか貴方が己を見守っていてくれるように。 どうか同じ気持ちでありますように。 ふたつの足音は、また明日へと進んでいく。 (-205) 2022/05/08(Sun) 20:41:14 |
【置】 年相応の リアンリアン・モーリスは、小国の王族だ。 正確には、王の座を継承するはずだった第一王子 だった 。美を第一とする国王一族の中で、良い教育を受け育てられたが、第二王子により、隠していた病気による痣や傷を目敏く発見し、家族に吹聴される。 王の座を欲していた第二王子は、自身を愛していた母を利用して兄を追放させる。 風評を広めると同時に、厄介払いの為ギムナジウムにその身を送られることとなる。 13歳の頃である。 (L16) 2022/05/08(Sun) 20:44:19 公開: 2022/05/08(Sun) 21:50:00 |
ラピスは、人気のない廊下で教師に呼び止められた。 (a49) 2022/05/08(Sun) 20:49:19 |
【独】 ライアー イシュカ←昔“せんせい”に威嚇しまくってたけど、心許したって自覚はないまま実はちょっと信じようとした瞬間先生に失踪された人 (-207) 2022/05/08(Sun) 20:49:35 |
【独】 高等部 ラピス《ラズライト。少しいいかな》 人気のない廊下で教師に呼び止められた。 生徒回収を持ち掛けてきた大人の一人。 空き教室へと先導されて、向かい合って机に座る。 アオツキに個人面談をしてもらった時とは正反対で、 たいそう居心地が良くなかった。 目線を緩慢に巡らせて落ち着かない調子でいたら、 ぺらりと、一枚の用紙が机に置かれた。 小さな四角が縦に並ぶそれは、書き込むことを想定されたもの。 つまるところ、問診票だった。 (-208) 2022/05/08(Sun) 20:50:12 |
【置】 王として リアンリアン・モーリスの病気は"対行病"と称されるものである。 善行を積むほど、体は醜く変化し 悪行を積むほど、体は美しくなっていく病気。 既に彼の身体は、ほとんどが痣と傷 そして瘤で埋め尽くされている。 化粧で誤魔化しているものの、右半分の顔面は痣で覆われ 右の眼球は腐りきって失明している。 リアンが悪行を積まなかったのは、善き王である事を目標としており 自身のポリシーと反する為であるとされている。 (L17) 2022/05/08(Sun) 20:50:49 公開: 2022/05/08(Sun) 20:55:00 |
ラピスは、空き教室で、問診票への記入を指示された。 (a50) 2022/05/08(Sun) 20:51:21 |
ラピスは、事務的に記入を進めていった。 (a51) 2022/05/08(Sun) 20:52:08 |
【秘】 はなわずらいの トット → 司書 エルナト「ぇへ」 「 あ、っ? 」「っ」「っへ、あは! あっ 、あ」もう貴方の声も聞こえていないし、なんの音も聞こえていない。 花が咲くのも、引き千切れるのも、ただ気持ちいい。 気持ちいい。 気持ちいい。 気持ちいい。 ふやけた瞳から転がる涙から花が咲く。搾り出された血からまた花が咲く。 「ぁ"〜〜っ、ゔ、はぁ、あ!〜〜ッ!ッ!」 「あ、えぅなと、 も、 えぅ、な"」怖くなってきた。何がなんだかわからなくなってきた。 どうしてこんなことになったんだっけ?目の前にいるのは誰だっけ? おれはだれだっけ? はな、 はながさいて、 きもちよくて、 あれ、 あ はなが、 「、」「ぁ」 「♡」「ぇ" へ」 不規則に身体が跳ねた。手足が人形みたいにピンと伸びて、脱力して。段々身体が弛緩して。 「えへ」 「ぁ」「おれ」 何の反応も返さなくなった。 貴方が満足したかどうかもわからないまま。 花ばかりが貴方に微笑んでいる。 (-210) 2022/05/08(Sun) 20:52:27 |
【置】 童心 クロノ──急性老若化症。 心因的なものにより身体年齢が変化する奇病。 臓器まで老化・若化を短時間で起こすために 身体的負担が大きく、寿命が著しく短縮される病気だ。 クロノの場合は、喜や楽といった好感情で老化し、 哀や不安、恐怖といった負感情で若化する傾向がある。 それ以外については判明していない事が多く、 20代程度の「弱老化」も多く観測されている。 発症率のごく少ないその病気に、 正しい治療法は見付かっていない。 この『病気』を治す最も簡単な方法は。 年齢を操作する『感情』そのものを喪ってしまえばいい。 『心』を壊してしまえばいい。 そう、ギムナジウムの大人達は判断した。 ──他の症例が無いからこそ、そう判断する他無かった。 尤もこの奇病は、サンプル数も少ない。 ただ治すだけでは、勿体ない。 幾らかの施行実験の後、サンプリングの後、 そういった『治療』を施される。 だから、次の日。クロノの姿は無い。 (L18) 2022/05/08(Sun) 20:52:35 公開: 2022/05/08(Sun) 21:00:00 |
【独】 高等部 ラピス《定期検診のようなものだ》 《これに記入してくれるね》 定期的に、ストレス負荷を調査するための問診。 こんなものを書いたところで、この役割から直様解放されることはないのはわかりきっていた。 あくまで、道具が壊れていないことを確認するためのチェッカーだ。 「………」 特に拒否する理由も益も無い。 大人しく、事務的にチェックボックスを埋めていく。 雑談で場を保たせようという気遣いなのか、 良く言えば他愛のない話、悪く言えば興味もない話を 教師はつらつらと並べ立てる。 他の生徒の治療は順調だとか、 負の感情の回収は目標値まで達成されつつあるとか。 どれも記憶に残らないような内容だったけれど、 その後に掛けられたものが、ひどく頭の中に響いた。 《トットとクロノだが、》 《……ああ、お前もだけれどね》 《期待していたよりも役に立たなかったなぁ》 (-209) 2022/05/08(Sun) 20:52:38 |
ラピスは、ある言葉を教師に掛けられた。耳を疑った。 (a52) 2022/05/08(Sun) 20:53:23 |
【秘】 ライアー イシュカ → 雷鳴 バット「……ふうん。 そんな顔してるくらいならよかったのかね」 僕は絶対、自分の治療を良かったとは言わないけど。 そう付け加えて。 去る貴方を引き留めるなんてできる人間ではない。 小等部の子相手にすら当たり散らす人間だった。 一つだけ違ったのは、 彼の時とは違って、去る貴方の顔を見続けていた所。 鍵を得ても素直には喜べない所と合わせて。 大人に希望は抱くつもりはないから、 無責任な思考で"あなたの言葉"が叶えばいいなと、それだけを考えた。 (-212) 2022/05/08(Sun) 20:53:25 |
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