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【秘】 銀の弾丸 リカルド → 花で語るは ソニー「ハッ―――貴様は上客だからな。 俺が直接対話して応対しているだけ、幸運なことだろう」 下のものの対応でどうにかなる相手なら、態々自分自身が出る必要はないのだ。 それでは対応が難しく、下手を踏めば新たな抗争の火種になったり、ファミリーに不利益を講じてしまう恐れが有るからこそ最初から責任者が出て取引をしている。 同じマフィアであるならば、それこそが警戒されながらも最上の待遇であることも分かっていることだろう。 互いが互いの力をよく理解しているからこそ成り立っている関係を、今ここでどうこうする気はこちらにはない。 言葉に出すことはないが、こちらもまた、自分と貴方でなければこの関係にはなっていないと思っているという事だった。 ―――身内も探るとなると手の内が透けている。 「手品を用意しておくという考え方には賛同するが…………」 やれやれ。下手人は本当に不幸なことだ。 全くもって自業自得だが、こうして、両方のファミリーから狙われることになるのだから。 そんな事を考えながら、まだ1/3程残っている煙草を灰皿に押さえつけ火を消した。 振り返られる前にソファからは腰を上げていたが、その要求には不敵な笑みで返す。 「もちろん、丁重に見送りをしようじゃないか。 ――Buona giornata」 (-211) 2022/08/10(Wed) 16:38:15 |
【秘】 銀の弾丸 リカルド → デッドヘッド ヴェネリオ「……なるほど、それは確かに誰にも知られるわけにはいきませんね」 背中にゾクリとするものを感じた。 それは自分に迫る死の気配なのか、それとも目の前の上司が纏う死の気配なのかは判断がつけられそうもない。 それでも、この上司が争いそのものに魅入られてしまっている事を頭の何処かで理解してしまった。 自分が拾われた頃からそうだっただろうか? 当時はまだ、ここまでの状態ではなかったように思うが、それでもこれだけ手間のかかった情報網は一朝一夕で作れるはずはない。きっと、この上司はもう何年も魅入られてしまったままなのだ。 だから静止などできるはずもない。 その小さなつぶやきも、執着に染められた目の色も正しく理解してしまった。 ”死に急ぐなと”いう言葉をそのまま返してやりたいが、そんな興が醒めるような事を言うべきではないだろう。 付き従うと決めた部下に出来ることは、後始末と 最悪の結果にならないための対処 につきる。「了解、ボス。行き先は―――アジトでいいですね」 今度こそやっと、部下は大人しくなった上司の回収というミッションを成功させた。 それはこの10年で慣れきった対応だ。 (-214) 2022/08/10(Wed) 17:09:47 |
【人】 銀の弾丸 リカルド>>57 ツィオ 「何が瀟洒なものか。 俺とてただ小言をいうだけの小間使いではない」 幼い頃は正義感に溢れた生意気な子供だった。 力が足りず、上手くいかずに泣きべそをかいていたなんて事も少なくはなかったし、当時のことを知られているのは具合は悪いがお互い様だろう。 今でこそ、上司に付き従い、密輸業で多数の客と取引をすることで口は回るようにはなりはしたが、成長してない部分もあるにはある。 「女など……俺には不要だと言っているだろうが……」 付き合いでバーなどに行けば女は寄ってくるから、自分自身見た目が悪くは無いことは理解している。 硬派な態度も、人によっては良い印象にでも映るのだろう。 ――そのかいもあってか、別に、リカルドは童貞というわけではない。 縁を切った家は家柄も良かったし、経験は必要だとむしろ強要されるようなところだったから。 だから思想も合わない家とは縁を切ったのだ。 「――わかっている。 あいつは燻っているものが大きすぎる。 暴れさせる気はないし、あいつが不利になるようなことはさせない」 飄々として、ふざけた真似ばかりしていても、マウロも俺たちと同じところまで……と思っているのは同じだろうと。 そこだけは信頼しているのだ、この男を。 「ハ……ッ、苦労をかけると思うのなら、 まずは貴様からフザけた行動を慎めというんだ、馬鹿者が」 (60) 2022/08/10(Wed) 17:53:01 |
【人】 銀の弾丸 リカルド>>66 ツィオ 流れる血が不明だった自分たちも、貰われた先が命運を分けた。 比較的良い家柄の家庭に養子として出されたリカルドとツィオは今、こうしてメイドマンとして正規のメンバーになっている。 が、そうではなかったマウロだけが、今も正規と認められずソルジャーのままだ。 能力主義であるはずのノッテファミリーにも、血統だけを大事にする腐った存在が居るのは腹立たしいし、そういうところが自分もまだまだ染まらず子供臭い部分なのだろうとは思っている。 それでも、贔屓目なしにマウロは認められるだけの功績は残しているのだ。 憤りを覚えて何が悪い、無駄死にさせたくないと思って何が悪い。 そんな風に、リカルドは考えていた。 「お前も迷惑をかけて楽しいと思っているのか、俺に? 必要とされるのは構わんが、……俺の手には限りがある。 今の俺には、女にかまける時間などありはしない」 いつの間にか、吸っていた煙草は短くなっていて、 舌打ちをしながら足でその火を消した。 何が楽しいのか、機嫌よく去っていく同僚を恨めしそうな目で見送って、ひとり小さく嘆息を漏らす。 「居なくなれば目覚めが悪くなるのは、お前も同じだと言うんだ。馬鹿が……」 その場で呟かれた言葉は、この喧騒では立ち去る貴方には届かなかっただろう。 (67) 2022/08/10(Wed) 20:01:06 |
【秘】 風任せ マウロ → 銀の弾丸 リカルド「ハッ、見かけ上は―――だろうが」 「お前もあいつも、俺と変わりはしないんだ」 幼い頃から見てきているから、2人の事だって未だに手に取るようにわかる。 信用している。こいつらだけは絶対に裏切らないだろうと。 「おっさんの仇は絶対に討つ。 生まれてきたことを後悔させてやる。どんな手を使ってでも、必ずな」 君たちが表に立つことの多い分、比較的自由の身である青年は好きに動くことが出来ている。 ドライバーとは名乗っているが、酒気帯びの日が大半を占めていて仕事にならないのだ。 このところは特にそうだ。 「なら自白剤の用意を多めにしておけよ。 どうせ"話を聞く"なら必要になるだろ」 幾つあれば足りるかなんて、到底わかりはしないのだけれど。 早く敬愛の人を殺した何かが見つかると良い。 (-223) 2022/08/10(Wed) 20:57:00 |
【秘】 銀の弾丸 リカルド → 風任せ マウロ「そうだ。 俺もアイツも、お前と同じだ」 だからこそ。 ここでまた3人になれたからこそ、誰か一人を無駄死になどさせたくない。 同じ立場でいたいと、そう思っている。 「だがお前はすぐ平静を失いがちだからな。 会議でも言ったが……調査だけは十分にしろ。 特に……この仲間内を調べるときは、だ」 敵対組織の人間なら、多少のことは抗争の内にできても内部の人間となればそうはいかない。 シワの寄った眉間を抑えながら、深く息を吐いて、そして頷いた。 「ったく、本当にわかっているのか? 薬は勿論準備しているが、一人で突っ走って行くんじゃないぞ。わかったな?」 念には念を押す。 どれだけ確認してもあなたに関しては不安が残るのだから致し方ないだろう。 (-230) 2022/08/10(Wed) 23:27:45 |
【人】 銀の弾丸 リカルド>>72 ストレガ 「こ……んなところで何をしているのかと、言ったんだ」 全く言ってないのだが。 おそらくこれをツィオやマウロにしたところで伝わらない気もしているのだが。 場にそぐわない男は仏頂面の上眉間にシワを深く寄せて、大きく息を吐いた。 貴方にはその仕事ぶりに敬意を表しているのだが、それでも声が詰まってるあたりはどうにも女性は苦手らしい。 「火急の用があるわけじゃないが……、 このような場所で何をしているのかと気になっただけだ。だが、メンテナンスは近々頼みたいと思っている」 何を、とはこの場では言わない。 だが貴方にとっては、それが狙撃用のライフルであることは想像に難くないだろう。 (73) 2022/08/11(Thu) 2:15:11 |
【人】 銀の弾丸 リカルド>>74 ストレガ 「そうだな……それは確かにそうだ……」 至極まっとうな返事には反論のしようもない。 この場にいて真っ当に参加する気がない男は自分くらいなものだろう。 「……ワインの瓶くらい持てとは……通りすがりのツィオにも言われた。 こういった祭には録に参加したことがなくてな。……勝手がわからん。酒は飲んで参加するものなのか?」 手がかりを見つけるための視察ではあったが、本当に溶け込むための知識がなさすぎた。 これは本当に失敗も失敗だ。 適当に屋台からワインを2本購入し、貴方にそのうちの1本を差し出す。 「承知した。 君のメンテナンスは丁寧で助かっているんだ。 ――――入用になる前に入念に済ませておかなくてはならないと思っているから、明日にでもそっちに届けよう」 (75) 2022/08/11(Thu) 2:57:52 |
【人】 銀の弾丸 リカルド>>76 ストレガ 「そんなに難しいことを言わないでくれ。 そもそも安服を俺は持ってない」 もう初めからここに来ることが間違ってるような事を宣い肩をすくめる。 行き場を失ったワインの瓶を両手で抱え、困り果てた表情を浮かべた。 「別に、作業が終わってから飲めばよかろう。 俺も持っているだけで飲むつもりはないしな……、いつ酔った上司に呼び出されるかわからん」 とはいえ、珈琲でもいいのなら最初から珈琲を買えばよかったなと、見せつけられた物を見下ろしながら呟く。 安酒を飲むよりはよっぽど良かったし、そもそも祭を楽しむために来たわけではない。 だから誰かをひっかけろという言葉にも消極的な顔を見せるだろう。 「そんな事をしている暇はない。 男にせよ女にせよ、体を武器にすり寄ってくるようなのは苦手でな」 「まぁ……、その先に隠された真実が眠ってると言うなら、いつだって行くが」 スゥ、と冷めた目をその路地へ向け、それからやっぱり、首を横に振った。 別に娼婦や男娼を差別しようというわけではない。 ただ……どうにもそういうやりとりは苦手であるのだった。 (79) 2022/08/11(Thu) 8:53:06 |
【秘】 花で語るは ソニー → 銀の弾丸 リカルド「そりゃあどうも、ご気遣い痛み入るね。」 見張りを見張る見張りはあれど、こうして言葉を交わしているのは高待遇なのだろう。 それは男もわかってはいるらしい。ヘタな真似をすれば先の言葉通り、というのも含めて。 互いに全く、全て、思考の内を明かしているわけでは無かれど、 こうやって言葉異常いのものを交わしているのであれば、十分ではないか? 控えめな足音が小さな上背に続く。 ヴァニラクリームの混じったカプチーノの匂いが、燻されて緒を引いている。 少しの間、残り香は焚き染められて相手にも移るかもしれない。 楽しんでもらえるか、さっさと着替えて退けてしまうかは自由。 ふ、と。はだかの耳に指が伸びる。 指先が掠めたかそれより前に避けられたか、側近が割って入ったか。 兎角、結果如何によらず男はさっさと踵を返して外までの道を確保した。 「今度はお礼に飾りでも持ってくるさ。 それじゃ、また今度」 不遜な言葉を残すと、ひょいと表の通りに紛れてしまう。 どっちの方角へ向かったのかさえも、わからずじまいだ。 (-246) 2022/08/11(Thu) 9:25:14 |
【秘】 銀の弾丸 リカルド → 花で語るは ソニーともすれば一触即発のような会合だ。 相手が一人きりで出向いてくるわけがないことも、ちゃんと理解している。 互いに心理戦のような状況を作り出し、何度も会っているのだから、情報以上に相手のことを知ってしまっているというのはどう関係性を表現して良いのか不透明だ。 「……………」 カプチーノだけではない紫煙の香りが、少しばかり鼻についた。 ふと、いつも電話一本で呼び出してくる上司の顔が浮かんだ。 そういえば、この男はあの人の所の孤児院に居たのだったな……と、そんな事を思い出してしまった。 態々そんな事をあの人の耳に入れても仕方ないと触れないでいる一件だが、思い出してしまうと少々具合が悪くなる。 「よせ」 だから伸びてきた手に対して、割って入ろうとする部下を手で静止して、伸びてきたそれを黙って受け入れた。 触れてきたては存外温かくて、互いに血の通った人間であることを主張している。 「俺はピアスなんぞ似合わん。 そんなものは女にでもくれてやれ」 盗聴器でも仕込んだ物をよこしてくるのか、それとも。 何にせよいつものように、煙のごとく消えてしまう男を追うようなこともせず、男も踵を返して建物の中に帰っていった。 (-252) 2022/08/11(Thu) 13:02:44 |
【人】 銀の弾丸 リカルド>>85 ストレガ 「視察だが?」 むぅ、と眉間に深くシワを寄せながら言った。 別に住民と対話をするわけではなく警戒と囮を兼ねて、自らの目で見てみようと思っただけの話だが、それでもあまりに場にそぐわなく珍しげに見られてしまうのはいただけなかった。 「それは確かに困るが……自分の目で見ておきたい事もある。 どうにも向いてないのは理解できたが……そうだな、このワインを処分したら移動することにしよう」 服はともかく顔はどうにもならないのだが、どうしたらいい、などと問うことはすまい。 そのような事をしても、彼女もまた大きなため息をつくはめになるだろう。 路地に消える背中を見送って、男もまた移動を始める。 両手に持つ2本のワインが似合わず、更に不自然さを高めてしまっていることに男はまだ気づく様子はなかった。 (87) 2022/08/11(Thu) 13:13:10 |
【秘】 風任せ マウロ → 銀の弾丸 リカルド「お前の小言は耳に胼胝ができるくらい聞いた。俺を赤ん坊だと思ってるのか?」 「俺が手当たり次第、誰にでも喧嘩売る馬鹿に見えるのかよ」 このやり取りも慣れたものだ。 君の言葉に今更苛立ちを覚える事はない。少なくとも、わざと煽られたのでなければ。 「仲間内だ?いつからウチは仲良し集団になったんだよ」 「身内だろうが外の奴らだろうが、対応は変わんねえだろ」 「同じように調べ上げて、クロだったなら同じように吊るし上げるだけだ」 無論抗争中のファミリーの人間と比べれば、対応も変わることがあるのだろうけれど。 個人主義の組織形態である以上、マウロの認識が簡単に変わることもない。 同じ人間として、裁きを与えるつもりでいるのだ。 「分かってるっての」 「お前こそ、勝手に噛みついたりするなよ。躾のなってない犬みたいにな」 冗談めかして。君が自制できる人間であることは、彼もよく知るところだからだ。 (-278) 2022/08/11(Thu) 20:52:19 |
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