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【教】 XII『吊された男』 ユグ[それが負の連鎖のはじまりにしかならないことは、わかる。 けれどもしも、そうもしもの話。 失うものがそれだけで済んだんじゃないか、間違っていたのは僕なのではないか、そんな疑念が、薄く薄く何枚も何枚も、重なって、重なって、もう、呼吸もできなくなっていて] (/77) 2022/12/19(Mon) 19:27:53 |
【教】 XII『吊された男』 ユグ[思考が濁る。 これ以上誰も 失いたくなくて ]誰が死ぬところも見たくなくて なのに伸ばした手は届かなくて 悲鳴も怨嗟も 聞きたくなくて 眠れない日々に泣きたくなくて (/78) 2022/12/19(Mon) 19:28:35 |
【教】 XII『吊された男』 ユグ『だからね、もう、僕が死ぬしかないんですよ』 [そう言って、首を掻き切った。 他愛無い、世間話のような時間だった。 ほんの一瞬。会話の延長線みたいに、隠したナイフが喉元に触れて、真横に引かれた。 ああ、ねえ、ごめんなさい『死神』。 誰が死ぬところも見たくない僕が、あなたにこんな瞬間を見せてしまうこと。 それでも、あなたの隣がよかった。 あなたに話を聞いてほしかった。 これは何も変えられなかった僕の、最期のエゴ] (/80) 2022/12/19(Mon) 19:29:52 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ[ユグは、あの日の『吊るされた男』ではない。 だから、迷っても、何も見えなくても。 もう、自暴自棄で命を絶つことは、ないだろう。 ここまで生きてきた。今更、惑わない。 ユグは、あの日の『吊るされた男』ではなく。 ユグは、昨日の盲目的な子供でもなく。 ひとつひとつ、変わっていっているから。 また少し違う未来を見つけたいと思っている。 そんな思いを込めて、あなたの手を取ったのだ>>243。] (372) 2022/12/19(Mon) 19:31:15 |
【人】 XII『吊された男』 ユグ……それでも、世界が滅びるとなったら。 きっと悲しむ人がいるでしょうね。 [意見は様々、あったように思うが。 おおよそ、強く滅ぼしたいという意見は聞いていないから、ゼロに言ったような結果>>2:164になる気がしている。 それでも、過半数であったかは数えていないから―― 先生の傍、手を引きながら、少しだけ表情を曇らせた*] (373) 2022/12/19(Mon) 19:31:25 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタ[最後までチェレスタの話を黙って聞いた後。 彼は深く大きなため息をついた。>>200 俯いて床ばかり見ているチェレスタにもそのことは聞こえる音で伝わった。 彼がどういう返事をするにせよ、しっかり相手のことを見ておかなければならないと思うのに、 顔をあげるタイミングをつかみ損ねている。 ため息が終わりそうなところとか彼が話し始めたところとか色々あったのに] ……かんちがい、してる? [何かを固いものに叩きつける――とまではいかない、乱暴に置くような音で、>>202 ようやく弾かれたように顔をあげる。 彼の分のカップはチェストの上。 中身がこぼれていやしないか……とちょっとばかり考えたが、すぐに状況に流されるようにして消えてしまう] (374) 2022/12/19(Mon) 19:47:42 |
【人】 XI『正義』 マドカ── 回想:7年前 ── [行き合った青年に示された通り、 扉の向こうには洗面台があり、 そこで口を濯いで、顔を洗って。 見上げたところに鏡があった。 見慣れた顔であるはずなのに、 真っ白な顔には見覚えがない。 妙な錯覚を覚えて、つい、鏡面を指先でなぞる。] “ お前は誰だ? ” [問うたのは、僕か、鏡像か。 頭の中が、グラグラする。 と、入ってきた扉が音を立てて開いた。] (375) 2022/12/19(Mon) 19:56:31 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタ[絡まり合った糸の結び目を丁寧に解いていくかのように、 彼は言葉を並べていく。>>204 彼がチェレスタをどう思っているか。 彼の選択の根にチェレスタは関係しないこと。 どうしたら悲しい思いをするのか分からないこと。 前提からこじれていた……という事実に、 思わず表情が歪むものの、それ以上様子が変わることはなかった] ……わかりやすい話だね。 [と、先程の彼の言葉>>199をなぞるようなことを呟きもした。 彼の言葉をチェレスタの速度でかみしめつつ。 胸が締め付けられるような感覚があった。 これは……私がちゃんと彼のことを私なりに思えている証左だ。 悲しみに慣れてしまった人のこころには、 悲しみをうたった歌が響かない。これは経験則。 もし彼もそうだったら――と考えてしまった結果] (376) 2022/12/19(Mon) 19:57:09 |
【人】 XI『正義』 マドカ………え……っと…? [洋館に来たばかりの僕には、 その相手が誰なのかまだよくわからなかった。 勢いに負けて、手に押し付けられたそれを、 反射的に握りしめる。>>245 それが、初対面。 彼は何かの折に、 僕を構ってくれるようになった。 折り紙は、僕の方が上手だった。 君が島風の衣装を着て見せた時は、 少し首を傾げてしまったけれど、 君が来た衣装は割合大きな島の文化だったから、 僕にもそうと知れた。 だから、まぁ、少なからず好意はあったのだ。 ────“それ”を知るまでは。] (377) 2022/12/19(Mon) 19:58:00 |
【人】 XI『正義』 マドカ[君の生い立ちを知った時、 僕は洋館に来て初めて狂気を見せた。>>247 僕はどうしても、『僕』に刻まれた宿命から 逃れることができない。 やっぱり僕の預かり知らないことだけど、 『正義』の証を持って生まれる子どもは、 みんな“そう”だった。 そうやって『正義』の魂は、 円環から抜け出すこともできずにずっと、 生まれ変わるたびに、もがいている。 『べき』『べき』『べき』…… 人間らしい心を何一つ赦さずに。] (378) 2022/12/19(Mon) 19:58:22 |
【人】 XI『正義』 マドカ[その日から僕は、 君と少しずつ距離を置き始めた。 いつでも笑い続けている君の心の内など知らない。 感情を否定してきた僕に、 分かるはずもなかった。 君が『不幸』を否定する度、 僕の中の『正義』が揺らぐ。 だってそれを認めたら、僕は…… *]『証持ち』を迫害することを許す世界を、 僕から故郷を奪った世界を、 ……『正義』として生まれた僕を。 何もかも否定し、呪わなければならなくなる。 (379) 2022/12/19(Mon) 19:58:45 |
【人】 XI『正義』 マドカ── 売店:フォルス── [君にそんなつもりはなかったかも知れない。 けれど僕には、 『逃げんじゃねぇよ、クソ餓鬼』 という副音声付きで聞こえた。>>267 突然に眉間を殴られたような気分で、 反射的に身構える。 心臓が、冷たくて、痛い。 そこに刺し傷なんて、ありはしないのに。 椅子を蹴って立っても良かった。 むしろそうすべきだった。 けれど僕の中の『 』が、僕の尻を 椅子に縫いつけたままにする。 喉がカラカラで、手にしたカップには、 液体はほとんど残っていなかった。] (380) 2022/12/19(Mon) 19:59:14 |
【人】 XI『正義』 マドカそれがわかったら苦労していない。 [言葉を遮るようにしてこぼれ落ちたのは、 思いの外低くて大きな声だった。 僕にとっては幸いなことに、 結果として君は、最後の一言を言い損なった。 その一言を聞いていたら僕はうっかりすると、 世界の滅亡を見る前に 舌を噛み切ってしまったかも知れない。 ……もしかしたらその方が幸せかも知れないが。 ぴん、と空気が張り詰める。] (381) 2022/12/19(Mon) 19:59:30 |
【人】 XI『正義』 マドカ[世界が広くなればなるほど、 人の数が増えれば増えるほど。 秩序を保つのは難しくなる。 たった22人が存在していただけの箱庭で、 神の生み出した愛子たちですら、 保つことができなかったそれを。 一体どうしたら、 この広い世界でたった一人の人の子が 保つことできると言うのか。 それは土台無理なことなのだと、 まだ幼い少年の頃、誰かに諭されていれば。 あるいはもしかしたら、 『正義』の呪縛から 逃れることもできたのかも知れない。 ……今となっては、もう無理だ。 この信念に従ってきた時間が、長すぎる。] (382) 2022/12/19(Mon) 19:59:49 |
【人】 XI『正義』 マドカたとえば…… その偏りは。 僕が、僕なりの基準で判断して、 僕にとっての平等を目指している。 そうだよ、全部僕のための平等だ。 僕が“ 生きる ”のに必要な平等だ! [言い切ると同時、 自分の表情が歪むのが分かる。 涙は出なかった。 自分の吐いた言葉が、既に痛くて仕方のない 自身の心臓に突き刺さる。 『正義』の証は、命に優しくない。 僕が平等と認められない世界では、 息をすることすらままならない。 不平等が視界に映る度、 身体中をムカデが這うような不快感が襲うのだ。 背中の火傷痕だけじゃない。 僕の身体には至る所、自身の爪で付けた 何かを引き剥がそうとしたかのような痕がある。] (383) 2022/12/19(Mon) 20:00:32 |
【人】 XI『正義』 マドカ[君は侮蔑の表情でも浮かべるんだろうか。 いつかみたいに、 冷たい言葉で突き刺すんだろうか。 僕だって、こんな吐露をするつもりはなかった。 暴いたのは君だ、なんて、 太々しく責任転嫁してやる。 僕は君の視線を正面から受け止めようと、 睨みつけた。 『正義』の証は、事あるごとに、 その所有者すらも裁きの対象とする。 僕自身が、その理不尽な『平等』観に 幾度殺されそうになっていることか…… 『平等』の行き着くところは究極、 『皆殺し』 だから……だから多分、僕は、 この世界の中で、 僕だけ は、経典の『正義』が何を恐れたのか、 わかってしまうし、 分かってあげなくてはいけない……と思う。 君は知らない。 知らなくて良い。 『僕』は『君』にだけは、赦されてはいけない。 **] (384) 2022/12/19(Mon) 20:01:13 |
XII『吊された男』 ユグは、メモを貼った。 (a82) 2022/12/19(Mon) 20:01:28 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタ[チェレスタは聞こえてきた言葉通りにした。 見る。>>205 ほんの皿一つ分近付いた指先を。 分かりやすすぎるくらいに震えている。 それでも彼の方から近付いてくれたのだ。 望まれるなら消えてもいいと告げたチェレスタに、 そんなことは望まないと返す言葉を聞いて。 彼が手をカップに押し付けてるまでを見る。>>207 動けないでいた。 私は指先を温める役にはなれそうもない。 気を抜いたらへたり込んでしまいそうで、 足を床に縫い付けるのに必死だった。 永遠に続くかと思われた硬直状態から僅かながら脱して、 言葉を伝えようと口を開く] (385) 2022/12/19(Mon) 20:02:11 |
【教】 U『女教皇』 キュリア[暑い日の木陰、時折吹く涼やかな風を受けながら飲んだ冷茶とよく冷えた果物。 寒い日の暖炉前、煌々と燃える火に温められながら飲んだ温かいスープと焼きたてのパン。] あちっ! 「きゃっ、大丈夫?」 ふふ、焼きたてが好きだから焦っちゃった! [たわいもない会話が楽しくて何を話しても心地よくて 心配事や悲しい話は二人で涙したり、互いの恋の話もした……かもしれません。 いつも何度繰り返してもかけがえのない時間だったのです。 それが、いつのまにか。] (/81) 2022/12/19(Mon) 20:03:56 |
【独】 X『教皇』 カルクドラ/* つか長々と書いててよく考えたらがっつりろるは不可だということを思い出す 灰に埋めておけばいいかなろるろる応酬しないし (-150) 2022/12/19(Mon) 20:04:10 |
XI『正義』 マドカは、メモを貼った。 (a83) 2022/12/19(Mon) 20:04:18 |
【独】 ]Y『 塔 』 プロセラ/* 知ってる人はだいたい見つけた気がしている。 答え合わせ楽しみー。 執着先への独白は 仲良しになった切っ掛けと 仲違い(此方から一方的に)になった切っ掛けとして 多分伝わったとおもうから もう見せる必要がないので灰に埋めたい。 まにあえ〜〜。 (-151) 2022/12/19(Mon) 20:04:51 |
【教】 U『女教皇』 キュリア(どうしてこんなことになったの?) 「女教皇様、ご決断を」 「女教皇様、どうかご決断を」 (どうしてわたくしなの?) [人々が口々に迫ってくる。 わかっている、決断の時をこれ以上遅らせられないと。 嗚呼そんなに責め立てないで。 わかっている、わかっている。 わたくしが隠者の狂いを正せないのならば、 隠者がわたくしの声にも耳を貸してくださらなくなってしまったなら。 わたくしたちは。 わたくしは。]* (/82) 2022/12/19(Mon) 20:05:13 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタ……大丈夫。 君の、気持ちは、ちゃんと伝わったよ。 今まで、ずっと、ごめんなさい……。 それから、ありがとう。 世界が、滅ぶかもしれない前に、 君の気持ちを聞けて良かった……。 [重い荷物を降ろすようにがっくりと肩を落としてから、笑う 苦笑ではあるものの心からの笑み。ようやくの。 勘違いが分かったからと言って、 チェレスタの中にある魂の奥底からの感情がなくなるわけではない。 特に――彼と己で考えが違うところに反応しやすい傾向がある。 消えたいとずっと考えてた? >>198 ]そういうとこだぞ『月』。……みたいな (386) 2022/12/19(Mon) 20:06:11 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタ[ただ、やっぱりこう思ってしまう] ねえ、……、私たち、 もっと早くこうして話し合えていれば、よかったよね。 [もっと早くここまで至れていたら。 その方がましだなんて身勝手な理由で自ら嫌われようとしないで、 もっと早く歩み寄ることができていたら。 そんな「もしも」が実現していれば、たとえば、 ふっと口が回るところを見せた時>>194に、 もっと君のことを知るために色々訊けたかもしれなかったのに] (387) 2022/12/19(Mon) 20:08:28 |
【独】 XVU『星』 エト/* 簡易メモの変わりようがたまに面白いからちらちら見てたりするんだけど プロセラの簡易メモなんか食ってる!?でちょっと笑った いや、プロセラ滅多に変わらないからつい() (-152) 2022/12/19(Mon) 20:09:23 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタ[とはいえ、世界の命運が決まる前のやり残しは一つ消えた。 言葉はあれだが明日世界が滅んでしまってもいいくらいの軽々とした心地だ。 だけどチェレスタとしてはそれでいいわけがなかった] わがままが許されるなら私は。 君ともっと話がしたい……。 [そのこと自体は今ある世界でも、 神なる存在が新たに作る箱庭でもできることのように思う。 だが、自分たちは神なる存在のオモチャじゃないと、 この期に及んでもはっきり思うから。 今度は『審判』の感情に流されることなく。 だから決めた。 今の世界があり続けることを望もう、と] (388) 2022/12/19(Mon) 20:11:06 |
【人】 ]]『審判』 チェレスタ…………、 なんて、今更だけど、さ。 [もう伝えるべきことはないだろうか。 そう思いながらカップに口をつける。 コーヒーの残りをゆっくり飲み干す合間にあっさり前言撤回したが] そろそろ行くね。 ……このコーヒー、すごく美味しかったよ。 ごちそうさまでした。* (389) 2022/12/19(Mon) 20:15:56 |
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