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【人】 魔王 ウロボロスそうして捧げられた数多の祈りに応え、 黒天を裂き舞い降りたのは美しい女神でした。 彼女が手を翳すと、巻き起こった聖なる風が枯れ木の枝々を揺らし 宝珠の如く芽吹きを宿し、浄化していきました。 その風はやがて、病を振り撒いていた巨大な木に辿り着き 邪悪を吹き消し、緑と共に齎した赤き実りを女神は青年に与えました。 この木こそが聖木ヤドリギ、 そして実を授けられた青年こそが始まりの勇者です。 これは人類と魔族の戦争の始まりの物語なのです。 [詩を読み上げる如く、滑らかで感情の籠もらない語り口。 その物語を信じている者は、現在では危険思想の持ち主として扱われる。] (10) 2020/10/27(Tue) 23:50:39 |
【雲】 微睡む揺籃 アリアお、女、じゃない、の……? [ 少なくとも私の知ってる範囲では。 ふたなりにされたり自分で生やしたりすることはあっても、 この世界のメイベルは女性体だと思っていた。 でも眼前に現れたのは男性器そのもので。] ……あ……。っ、こく。 [ 知らず、唾を呑んでしまっていた。 はぁっ、と吐いた息はあきらめでも後悔でもなくて期待からのもの。 横に振ってしまいそうになる首を自らの意志で止めて、 ゆっくりと頷いた。] (D8) 2020/10/27(Tue) 23:50:55 |
【人】 魔王 ウロボロス……… そして400年前、人魔3000年戦争に終止符を打たれるまでの間 女神の教会を名乗る者達により、人類に騙り継がれていた伝説であった [世界を覆った嘘により、戦火は気が遠くなる程の刻を燃やし続けた。 全ての名を把握することなど誰にも出来ない、 星の数より多い犠牲者を想うように、一時目を伏せてから続ける。] ────今では誰もがその真実を知っております。 彼らは旧き時代の過ちを隠し、魔族を人外の邪悪へと仕立て上げ 偽りの神話の元に、我々を滅ぼさんと民に命を差し出させ 都合の悪い者は同族にすら背信者の烙印を押し、 非道な人体実験を幾度も繰り返しました。 [今では邪教の思想であれど、それは異種族の確かな過去。 この場の多くを占めるのが人類であることも分かりながら、 躊躇うことはせずはっきりと言い切る。] (11) 2020/10/27(Tue) 23:50:57 |
【人】 魔王 ウロボロスそして、魔族もまた。 初代王ジャバウォックが語り、伝えられてきた過去よりも 迫害し同族を殺める人類への、憎しみと本能を優先し 現実感の無いその話を切り捨てていました。 彼らと同じことをし、話し合うことなど誰もが諦めていました。 ……人魔3000年戦争とは、 どちらの種族にも正義が無い、凄惨な歴史です。 それでも、我々はこうして今共にこの日を祝うことが出来た。 [真っ直ぐに視線を向け続ける青紫は、その時細められる。 声色もまた、少しだけ柔らかに変わった。] 今や魔族ですらあの時代を知らない者が多い。私自身もそうです。 我々は今度こそ真の意味で歴史を語り継がなければなりません。 過ちが罪であるならば、忘却もまた等しく認識するべきでしょう。 隠蔽の中、一部の者が支配により再びの悲劇を避ける為に働く 教会にも大義名分はありました。しかしそれは、無理な話でした。 故にこの都は今も存在し、 今度こそ正しく在る為に多くの方々が尽力しています。 (12) 2020/10/27(Tue) 23:51:17 |
【人】 魔王 ウロボロス今、世界は絶え間なく変動を続けています。 教会が無くなり、一つであることが出来なくなったこと 停滞させられていた文明の歩みが、再び始まったこと。 そして我々が種を越えて分かり合い共存する、その難しさ故に。 どれ程の年月が掛かったとしても、 世界はあるべき形を見つけられる。私はそう信じています。 人類と魔族は元々──── (13) 2020/10/27(Tue) 23:51:34 |
【人】 魔王 ウロボロス[丁度その時。翼を持った人型の存在が目前を落ちていった。 幾つもの羽根が風に揺らぎながら、後を追う。 言葉が途切れても沈黙は訪れない。 悲鳴と叫び声、会場はほんの一瞬で混乱に支配された。] (14) 2020/10/27(Tue) 23:52:02 |
【人】 魔王軍幹部 フォルクス[ 傍らに立っていた幹部の一人、有翼獣人のグリフォンが叫んだ。 口にしたのは今落ちた男、彼の部下の名前だろう。 いかに魔族の助けを拒もうとしても、空だけは難しい。 気質の穏やかな者が多いこともあり、駆り出される機会の多い存在。 その為にどんな場所でも、十分な人数を配置出来ない。 だからといって、一体何者が彼を? グリフォンを追って来賓席の合間を縫い、前方に向かう。 悲鳴を上げる者、何が起きたのか空を見上げる者。 殆どの者達が咄嗟に動けずにいた────壇上の魔王ですらも。 ] (15) 2020/10/27(Tue) 23:52:32 |
【人】 魔王軍幹部 フォルクス[ そんな瞬間を狙っていたのだろう。 今や虚しくも唯一の祝祭らしさとなった舞い落ちる花弁が、 何かに押し退けられ、分かたれた波のように二分される。 不穏の風、冬へ向かう節の厳しさとは違う魔の冷気。 凍えるようなのに生暖かくもある、あれは────] (16) 2020/10/27(Tue) 23:53:05 |
【人】 魔王 ウロボロス────ッ! [首を抑えたその時に彼の腕が届き、引っ張られる。 四方から子供のような笑い声が聞こえた。 無邪気に響いた、 嘲笑のようでもあった、 怒りに満ちているようにも届いた。 現れた姿、宙に漂う小柄で希薄な気配。 あれは、かつては先代に仕えていた筈の。] (19) 2020/10/27(Tue) 23:55:47 |
【人】 魔王軍幹部 フォルクス[ グリフォンが化身する、部下達を引き連れて空へ駆け上がる。 クリオ率いるヤムベアッカ達が渦巻く雪風を作り出し、 有翼種に続くように舞い上がる。しかし、後は追わない。 極寒に最も適応し、天候を操ることが出来る。 身体の成長を忘れた代わり、魔法を手足のように扱う彼らは 肉体を持たない無実体種族と程近い。 熊獣人であるベアの咆哮が背後で聞こえた。 幾つかの重い足音が遠ざかるのは、恐らく他でも騒ぎが起きている為。 今の王への攻撃は魔族の命を奪えるものではなかった、 仲間がいるのだろう。そして、陛下だけを狙うつもりでもいない。 ] (21) 2020/10/27(Tue) 23:56:27 |
【人】 魔王軍幹部 フォルクス[ 総数は、他にどの種族が、陛下の命と何を狙っている。 未知が多い、分かることと言えば 幾多の魔族の種と沢山の人類が集うことを許されている場所で、 特殊な存在の無実体種族は気配を追われる心配もなく、 開戦の狼煙を上げることが出来たこと。 ] (22) 2020/10/27(Tue) 23:56:58 |
【雲】 微睡む揺籃 アリアはい……交尾……して、ほしい、です。 皆の見てる前で、ご主人さまにだけ、 私と……犬みたいな、ご褒美の交尾♡ [ たらり、腿を伝って愛液が滲み出る。 物欲しげに口を開いて、床面に座ったままご主人さまと、 その硬くそそりたった逸物を見上げた。 辺りを視線で少し見回す。 このままでというなら否やはないけど、 テーブルか何処かに上がれと言われてもすぐに応じられるように。]* (D9) 2020/10/27(Tue) 23:59:33 |
【鳴】 時見の妻 天宮 琴羽[ 目が覚めた彼に頭を撫でられる。>>=23 ああ、良かったと。 少しばかり泣きそうな顔になりながらも ふにゃりと笑顔を作って。] おはようございます……あなた。 [ おはようという彼に優しく言葉を返し。 彼を抱きしめ、暫し、角灯の灯りと 天へと還っていく無数の御霊を見守っていた。] (=30) 2020/10/28(Wed) 0:00:43 |
【鳴】 時見の妻 天宮 琴羽[ ふと、彼が身を起こせば>>=24] もう、大丈夫なんですか……? [ 不安げな顔をしながら彼の顔を覗き込む。 にやりと笑う顔を見て、 無理をしてはいないかと首を傾げつつ。 口元を引き上げ、尖った歯を見せる仕草に 一体何をしているのだろうと、目をぱちぱち。 すると、彼の口から紡がれたのは 何故か西洋の、吸血鬼と言う妖怪の説明。 ぽけっと不思議そうな表情をしていれば 身体が彼の身体とマントに包み込まれた。] (=31) 2020/10/28(Wed) 0:02:04 |
【鳴】 時見の妻 天宮 琴羽[ その温かさに、服を挟んで伝わってくる鼓動に 胸にじーんとしたものが溢れつつ] もう……何言ってるの……。 [ 口では不満そうな言葉を並べつつ。 浮かぶ表情は喜びに満ちていて。 彼の手がしっぽの付け根に 舌が首筋をぺろりと舐めれば] やんっ……。 [ 艶めかしい声が、ぽつり零れ 思わず上半身をぴくりと震わせてしまった。] (=32) 2020/10/28(Wed) 0:02:40 |
【鳴】 時見の妻 天宮 琴羽[ そんな時。急に何かあったのか。 彼は慌てて此方から身体を離す。>>=27 どうやら周囲に何かを感じた模様。 彼の視線の先には、気絶した人々。 それに無数の御霊。 ───そういえばそうだった。 恥かしい。頬が熱を帯びてる気がする。 堪らず、顔が下を向いてしまう。] (=33) 2020/10/28(Wed) 0:06:04 |
【鳴】 時見の妻 天宮 琴羽[ 小さく唇を尖らせて。 文句の一つや二つでも言ってしまおうか。 そんな事を考えていれば、 角灯と、母の話が彼の口から飛び出す。>>=28 そんな事を話した所ではぐらかされません! ムッとした表情を浮かべ、面を上げる。 けれど、自分と一緒で、 優しい母だなんて言われたら 苦情なんて告げる気になれなくって。] (=34) 2020/10/28(Wed) 0:07:52 |
【鳴】 時見の妻 天宮 琴羽[ 眉尻を下げながら] えぇ……とっても優しくて、 綺麗で……私の自慢の母でした。 [ 瞳を潤ませて、 それだけを口にしたのだった。] (=35) 2020/10/28(Wed) 0:09:42 |
【秘】 サラリーマン 葛西 聡 → サラリーマン 御門 涼司 ……かまわないけど。 慣れてそのまま癖になりそうだけどな。 おまえの場合、なんとなく。 [視線を逸らしたその横顔をにやにやしながら眺める。 男に尻穴抉られて女みたいに扱われるより こんな事の方が恥ずかしいなんて 何だかちぐはぐで、面白くて。 握り返されることなく無防備な掌はそのまま餌食になり 指の股をいやらしい手付きで撫で摩られることになる。 特に他意はないのでその後 謎の指圧マッサージに変わったり 肩にずっしりしなだれかかったりしながら 彼が落ち着く迄特に何をするでもなく寄り添っていた。] (-33) 2020/10/28(Wed) 0:37:11 |
【秘】 サラリーマン 葛西 聡 → サラリーマン 御門 涼司……あ。そうだ。 早く慣れるように呼びまくろうか、名前。 涼司、涼司くん、りょーじ。 [少し落ち着いたころに明らかにからかっている声色で 未だ呼び慣れない名前を繰り返す。 なんだこれ。ばかみたいだ。 そう思うのに 何でもないこの時間を無邪気に ちょっと楽しんでいる自分が居た*] (-34) 2020/10/28(Wed) 0:37:34 |
【念】 サラリーマン 葛西 聡−恋人にはなり得ない彼女− 「今度の彼女、嫉妬深いの。 プライベートの連絡先、全部消されちゃって」 [それはもう束縛の域ではないだろうか。 そう思ったが口を挟むのも馬鹿馬鹿しい位 脂下がった顔をしていたから放っておいた。 昼間のファストフード店なんて場違いな場所に 突然拉致されて途端にのろけが始まったので 適当に頼んだ珈琲が不味い。 何時ものインスタントよりは余程旨い筈なのに。 きっと顔が良いんだろうな。 彼女は女に対してはクソ程面食いだ。 俺の姉も身内贔屓抜きに顔だけは良い。 男は若さ以外拘らないので 姉とは似ても似つかない俺に声が掛かった訳だが] (!5) 2020/10/28(Wed) 0:39:27 |
【念】 サラリーマン 葛西 聡「だから、連絡がなければ上手くいってると思って。 祝福してくれるでしょ?」 [座席も絶妙な距離を保ったまま それだけ一方的に言われて別れた。 YESともNOとも俺は答えなかったが 特に答えなんて必要としていなかったようだ。 店の外で待ち伏せていた若そうな女と腕を組んで…… というより、引っ張られるようにして 雑踏に紛れて行くのを なんか犬みたいだと思いながら見送った。 ぼんやりと、自分の犬を思い浮かべて重ねてみたら さっき見たのと同じくらい脂下がった顔で 引き摺られる男の顔が想像できて、少しだけ笑った*] (!6) 2020/10/28(Wed) 0:42:06 |
【秘】 サラリーマン 葛西 聡 → サラリーマン 御門 涼司─秋─ [他数名のキープも固定の彼氏ができたとかで この季節はこれだから嫌なんだよなぁと カレンダーを眺めてしみじみ思う。 クリスマス正月バレンタインホワイトデー辺りを 特定の男とそれなりの親密度で過ごしたいと 考える連中にこの季節、毎年軒並み振られる事になる。 まぁいいか。今年は暇潰しもあるし。 あいつもそういうの好きなんだろうか。 ケーキでも予約するべきだろうか。 けれど別に俺たちは現状恋人な訳でもなければ 誕生日を直接祝いに行く程度に親しい友人も 近くにいるようだし友人同士で集まるんだろうか。 二人で過ごすにしても、なにをすべきかわからない。 正直余の恋人共は何して過ごすんでしょうね。 聖夜はラブホが満室になる印象が強すぎて セックスくらいしか思い浮かばない。] (-35) 2020/10/28(Wed) 0:44:43 |
【秘】 サラリーマン 葛西 聡 → サラリーマン 御門 涼司[こちらからクリスマスの予定を問えば、 まるで期待して誘っているみたいで きっと予定があってもキャンセルしてきそうだなぁと 想像してみたら、ちょっとにやけそうになる。 ちょっと、たのしい。 自分が最優先されるのは気持ちが良いものだ。 けどその代償が初めてのアナルセックスとなると 大分ハードルが高い。 特別な夜とか失敗できないとか そういうプレッシャーにそこそこ弱いのは しないための口実ではなく割と事実だという自覚があった。] (-36) 2020/10/28(Wed) 0:45:44 |
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