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【人】 高等部 ラピスひょこ、と共有スペースに顔を出す小さな人影。 なぜか少しチョークの粉が服についている。 「!」 勉強の準備を整える同学年や、続いて現れた後輩を目にとめると少し嬉しそうな雰囲気を纏わせた。 人は多いほど楽しい。 自分も筆記具や参考書を空いたスペースに几帳面に置いて、参加の意思をアピールした。 (21) 2022/05/03(Tue) 2:03:01 |
【秘】 中等部 バラニ → 月鏡 アオツキ「大切な話……?」 疑問は尽きない。 いったい誰と、そんな朝食に参加できないほどなのだろうか。 不確定な情報で自分たちを不安にさせたくないと言う気持ちもわかる。 けれど、このまま何もわからないまま不安でいることのほうが、バラニにとっては耐えがたいことだった。 「……だ、大丈夫なものですか! 落ち込んでいることも、様子が変わっていることも……! 居なくならなかったからよかったなんて、そんなもの……」 憤る感情を滲ませるも、それをぶつけるべき相手はあなたでもない。 そのまま行き場のない感情を握った拳を開いて、逃がしながら。 ▼ (-47) 2022/05/03(Tue) 2:10:48 |
【人】 神経質 フィウクス>>19 エルナト 「………音楽理論」 音も無く、視線だけで傍らに立つ少年を見下ろして。 投げ掛けられた問いには、なんとも無愛想な返答だけ。 あなたの見上げる先、返却されたばかりの本が収まる棚。 そこには基礎から専門的なものまで。 詩集や小説とはまた毛色の違う本が収まっている。 あなたが以前に勧めた事は、 物語に没頭する事 だった。けれど、実際に持ち出された本のジャンルはと言えば。 少しばかり、それとはずれているような。 「何となくで手に取った程度の本は。 少し経てば、読む気分じゃなくなる事くらいあるだろ」 「 お前は違うか ?」たとえば、表紙だけ見て買った本を読まずに積み上げるような。 とはいえここの生徒の大半は、 そんな無駄遣いを経験する事も少ないのだろうけど。 (22) 2022/05/03(Tue) 2:14:32 |
【秘】 中等部 バラニ → 月鏡 アオツキ「……泣いてしまうかも知れないほど、恐ろしいと言うのならば」 「私はそれから逃げずに向き合い、乗り越えなくてはならないさ」 呟く言葉には、強い使命感のようなものが籠る。 何か理由があるのか、バラニは不安や恐怖のようなものに抗おうとする姿勢をよく見せる。 それは、まさしく今のような状況に変わりはなくて。 「……聞かせてください。 不確定だとしても、先生が知っていることで構わないので」 (-48) 2022/05/03(Tue) 2:14:40 |
【独】 神経質 フィウクス/* なんでわざわざそれ選んだの? 人が出てくる本が嫌だからです…………… それ以外の理由は……特にない……ピアノは弾けるらしいです。 (-49) 2022/05/03(Tue) 2:20:07 |
【秘】 月鏡 アオツキ → 中等部 バラニ「あら〜 そうですか。 それなら教えてあげましょう、彼らがなんと言っていたのか」 「内緒ですよ?」 「帰ってきた彼らの、殆どは言っていました。 彼らのおかげで抱えていた不安や病が治ったのだと」 「いいことで、よかったですね」 → (-50) 2022/05/03(Tue) 3:04:01 |
【秘】 月鏡 アオツキ → 中等部 バラニ「『そのために撫でるだけでは足りなかったのでしょうか? 一部では無理矢理押さえつけながら、薬を打ちました。 精神に対して訴えかける術をかける為、何時間にも渡り 身も心も溶かすように干渉し続けました。 他人との会話をさせないための隔離などもしたそうです。 具体的ではないって? 体験したことはありませんからね。 でも、自分がまるで変わってしまうようだったと聞きました。 それは、確かに必要なことだったのでしょう。 事実彼らは以前と変わらず、あるいはそれ以上に安定した生活を取り戻したからです』」 「昔の話ですよ、全員が全員ではありません。 現に私が知りませんからね〜。 それは、闘病する上で必要な辛いこととされていました。 今はどうなったのかわかりません。 ただ"大切な話"をしていると、聞かされていますから。 私は信じていますよ? 無事に彼らが戻ってくることを」 相変わらず、穏やかな口調に抑揚のない声。 淡々とというにはあまりに違和感のある音は、望んでいた。 無事に彼らが戻ってくることを信じて、最悪を恐れずに、 今起っていることを正しく見極めようとしていた。 (-51) 2022/05/03(Tue) 3:14:20 |
【秘】 神経質 フィウクス → 雷鳴 バット何もわざわざ人の嫌がる事がしたいわけじゃない。 けれど生徒の輪に溶け込む事は得意ではない。それは同じ事。 かといって、不調和を起こしたいわけでもない。 それもきっと同じ事で、 「お前のそれがわからないとは言わないが。 今までずっとそうしてたのか。もう少しやりようがないのか…」 わかるとも言いはしない。理由は違うからだ。 つまり、これは同情だとか、同族意識だとか、気遣いだとか。 そういう類のものじゃなくて。 あなたの不自然な不在が、不器用な隠しごとが。 それによってあなたのそれが暴き立てられる事が。 より大きな不和を生む事は、自分にとっても不利益だから。 現実がそんなに都合よく行くものかは別として。 (-52) 2022/05/03(Tue) 3:25:10 |
【秘】 神経質 フィウクス → 雷鳴 バット「……誰にも使われてない寮の部屋を一つ貸されてる。 お節介な誰か が同じようにお前に一部屋やるかもしれないが。毎朝、朝食の前には鍵を開けておく。 俺の居ない間にお前が使おうと、俺の知ったことじゃない」 あいも変わらず素っ気無く前置きをして。 貸し与えられた一人部屋の場所を端的に伝えた。 食堂を出るタイミングはあなたの方が早いと知っている。 だから食事中に鉢合わせる事にはならない。 「使いたければ、使えばいい」 言うだけ言い終えれば、そっぽを向いて踵を返す気配。 どのみち、問題児の自分がよく出入りする場所の方が。 見知らぬ誰かが寄り付く事も少ないだろうとは思う。 (-53) 2022/05/03(Tue) 3:26:31 |
【鳴】 月鏡 アオツキ「いいですよ〜、バレンタインくん。 私も気にしないで居られたら良かったんですけどね〜」 「ちょっと気に入られるとお菓子をもらえたりするんです。 少し我慢するだけでたくさんのものが……なーんて。 ずるをしているみたいなんで内緒ですよ?」 我慢するだけで、欲しいものが手に入るというアオツキと。 眠っていることで抑えてることがあると告げた君の何が違っただろう。 やりたいと決めたことだ。自分なら出来る。 やらなくちゃいけない、やらなかったら先生になれない。 自分の望んだアオツキになれない。 ――一種の強迫性障害。 バレンタインと、アオツキの病は一部似通っている。 それが眠ることで抑えられる君と、"先生をすることで"平穏を保てる彼。 症状の深刻化は進んでいた。 「まだ先生ではないのに、 先生と呼ばれるのはとても嬉しいんです」 己を病気だと思わなくなる日が来ることで、完治といえる日は来るのだろうか。 其れが望むことなのか、彼の表情は語らない。 (=0) 2022/05/03(Tue) 4:24:19 |
【鳴】 月鏡 アオツキその日の朝、バレンタインへと手紙が渡された。 一人の時に読んで欲しいと告げた後、 アオツキは忙しなさそうに寮へと向かっただろう。 その後職員室でも、廊下でも鉢合わせることはあり、 どうやら朝忙しかっただけかも知れない。 『バレンタインくんへ。 連絡以外の手紙なんて、久し振りに書きました。 調子は如何ですか? 私は昨日夜更かしをしてしまって、 朝はいい目覚めとは言いがたかったです。 なんだか寂しい思いをしました。 手紙を送ったのは幾つか理由があります。 今日は、君の元へお話に迎えるかわかりません。 すれ違って顔はみたいですが、時間が合うかどうか。 それでも君のことが聞きたくて、 手紙を送ってみることにしました。 今日一日起きたことや、楽しかったこと。 バレンタインくん自身のことや、私に尋ねたいこと。 何だって構いません、必ず読んでできるだけ早く返します。 君が今日も寝ぼけて教室で一人になっていないか、 食事を食べるときにぼうっとしていないか心配です。 昼も夜も、うんと良い夢を見てください。 (=1) 2022/05/03(Tue) 4:39:33 |
【秘】 童心 クロノ → 司書 エルナト「……え、エルナトくん……」 いつも通り、図書室で本の整理やら 読書やらしているだろうあなたの元へ、 先日も来た少女が訪れる。 「あの……、 ……ちょっと、話、聞いて欲しい……というか……」 先日のあなたの、『思うことがあるなら誰かにお話するんだよ』と言う その言葉を覚えていたのか、はたまた。 (-54) 2022/05/03(Tue) 7:37:56 |
【秘】 月鏡 アオツキ → ライアー イシュカその日の夜約束の時間、アオツキは貴方を待っていた。 実習生に自由に使って良いようにあてがわれた空き部屋。 生徒達に目につきにくいそこでは、 互いに食事を持ち寄ったり時には酒も持ち込んだ。 広めに取ったテーブル。少ししっかりした椅子。 仮眠するベッドまで準備をして、実質別荘気取りだ。 生徒達の名簿はおいておけないので毎度持ち込む。 今日見えなくなった生徒の分を確認するように、 いつもの調子の貴方が来るのを待った。 果たしてきてくれるのだろうか―― 嫌なことに、あまり期待はしていなかった。 (-55) 2022/05/03(Tue) 7:41:53 |
【秘】 高等部 ラピス → 夢見る乙女 シャルロッテ「………」 じぃ。 朝食の後か、それとも寮の共用スペースで勉強会の準備がされていたときか。はたまたそれより後か。 いずれにせよ、シャルロッテの自由時間を見つけて、ラピスがふらっと現れる。 『シャルロッテちゃん』 『お時間ありますか?』 じっ、と下からあなたを見上げて。 胸のあたりに持ち上げた黒板には、そんなことが書いてあった。 どことなく瑠璃の瞳には心配の色が滲んでいるように見える。 (-56) 2022/05/03(Tue) 8:20:10 |
【秘】 高等部 ラピス → 童心 クロノ「………」 3日目の何時頃か。 クロノが寮の部屋に戻ったとき。 丁度同室のラピスが机に向かっているところを見かけるだろう。 入室の音に気づくと、首だけ向けて入室者を確認。 それから手を振っておかえりの挨拶をした。 「?」 少し考える素振りをして、二人で使っている共用テーブルを示して首を傾げる。 今話せるだろうか、と聞きたいらしい。 /* 急ぐロール内容ではありませんので、返信は襲撃秘話の方を優先して頂ければと思います。 ロール内時間は都合の良い時間軸で構いません〜。 (-57) 2022/05/03(Tue) 8:21:08 |
アオツキは、共有スペースの方をみて一度手を振って通り過ぎる。なにか困ったことがあれば呼んでくださいね〜。 (a7) 2022/05/03(Tue) 8:31:57 |
【秘】 童心 クロノ → 高等部 ラピス「ただいま、……」 帰って来て、あなたが居る事を確認すれば そのボディランゲージの意味を一瞬考え、 把握してか、頷いてから共用テーブルの いつも使っている方の椅子へと腰掛ける。 「もしかして、この前言ってた……病気のこと?」 /* ワーイ!秘話ありがとうございます! 襲撃ロールより前の時間軸にはなると思います。よろしくお願いします。 (-58) 2022/05/03(Tue) 8:33:15 |
【秘】 高等部 ラピス → 童心 クロノ頷いて肯定を示してから一度部屋を離れて、ホットミルクを二人分淹れて戻ってくる。 蜂蜜たっぷりの、甘いやつ。 今日は■■■は入っていない。 ついでに小皿に分けたクッキーやらをテーブルに置いて、同じく定位置の椅子に腰掛けた。 『昨日アオツキ先生と面談して、病気のことを聞かれたので』 個人面談があったのだという。 どうやら他の生徒にもしているようだったけれど。 『そろそろクロノちゃんにも話さなければと思いました』 元々、約束をしていたこともあるし。 かつかつ、聞き慣れたチョークの音。 『私の病気は、 身体が部分的に石に変わる病気 手袋をしたまま、手の甲で机をノックするように叩く。 骨とは違う、何か硬いものがぶつかる音が響いた。 (-59) 2022/05/03(Tue) 9:27:24 |
バレンタインは、部屋に読みかけの本がいくつも散乱している。 (a8) 2022/05/03(Tue) 9:31:24 |
バレンタインは、それは結末を知りたくないから。 (a9) 2022/05/03(Tue) 9:32:06 |
【置】 充溢 バレンタイン最初からハッピーエンドだと分かっていたら、 僕も皆ももっと安心していられるのだろうか。 (L0) 2022/05/03(Tue) 9:36:02 公開: 2022/05/03(Tue) 9:35:00 |
【人】 充溢 バレンタイン朝食、それから授業こそは目立った発作を起こさずに、 なんとか乗り切ったものの。湧き出る不安、紡がれる言葉は、 どれだけ抑えようとしていても自分の中から充溢していく。 「いないのは分かってる、大丈夫なのは分かってる、 大丈夫だから大丈夫、いなくても大丈夫、 薬を飲んだから大丈夫、そうだ、大丈夫なんだ。 僕は大丈夫。僕はそれを分かっているはず……」 何度も探してしまおうとする、不安が溢れる身体を、 眠気で、前向きな言葉で上から押さえつけつづける。 囚人が鎖を引き摺って行くような歩き方は、 何処に向かっているのかもいまいち定かじゃない。 ああ、薬が足りないのかもな。少し大丈夫が足りない。 「あ、そういえば」 宿題の範囲を聞き忘れていた気がする。 共有スペースに行くには少し都合が悪い気もする。 先生に怒られるのには慣れてるけど。どうしよう。 悩みながら、しばらくふらふらと歩いていく。 (23) 2022/05/03(Tue) 9:48:20 |
【秘】 充溢 バレンタイン → 花信風 トット「……おはよ、トット……」 まるで睡魔にでも取りつかれてるみたいに、 頭を重そうに傾けながら挨拶を返す。 閉じていた瞳を薄く、まだ睫毛がカーテンをかけるほど、 ほんの少しだけ開けて、袋を、あなたの顔を見て。 「……何か、用事?」 いつも以上に低くゆったりした声を出した。 (-60) 2022/05/03(Tue) 9:58:04 |
【秘】 花信風 トット → 充溢 バレンタイン「きのうよりすっごいねむたそうだな……」 昨日より凄い眠たそうだな、と思ってそのまま口から出た。 寝起きかはたまた半分寝ているかのようにも感じられなくもない。 用事かと問われれば、「ん!」と紙袋を持ち上げる。 「きのういってたはな、もってきた」 「けど〜」 「……いまあげてもだいじょぶ?ねむい?おれおへやまでおとどけする?」 少し心配そうに眉を下げて笑って、首を傾げてあなたの顔をのぞき込んだ。 (-61) 2022/05/03(Tue) 10:13:42 |
【人】 花信風 トット……いつもより食堂を早めに出たトットは図書室にいた。 やり取りをしている二人をたまに顔を上げて眺めながら、自分の膝の上に置いた図鑑に目を落とす、を繰り返している。 傍らにある机の上には小さな紙袋とノートが置かれ、近くに数種の花が他の者の邪魔にならない程度に散りばめられていた。 花と図鑑を見比べて、何某かをノートに書き記す。 そういう作業を、一言も声を出さずにやっている。 普段は歩く騒音みたいなものだが、図書室の決まりを守らない訳でもない。 おれ、ちゃんといいこにしています。 (24) 2022/05/03(Tue) 10:29:24 |
【秘】 充溢 バレンタイン → 花信風 トット「……大丈夫。慣れて、るから…… それに……その花は大事にしたい、から。 寝てるうちに、受け取るのは……少し気にする」 前髪で影のかかった目は本当に、 今すぐ寝る数秒前なんじゃないかといった様相だが。 「わざわざ……ありがと、な。 僕、が……頼りになるか、は、分からないけど」 (-62) 2022/05/03(Tue) 10:31:03 |
【秘】 花信風 トット → 充溢 バレンタイン「わざわざでもいーの!」 「こっちこそありがとうなので そのー うけとってくれたので」 「ありがたい おれがバレンタインにあずけたいっておもったし」 目の前でコトリと寝始めてしまうんじゃないか……と思い始めてきた。 それと同時に、ちょっと疑問が浮かぶ。 「あのさー」 「バレンタインってちゃんとねてる? なんかさー いつもねむそーだから」 「よるねむれてない……?」 (-63) 2022/05/03(Tue) 10:44:56 |
【秘】 充溢 バレンタイン → 雷鳴 バット半ば閉じたような瞳は、相手を誰と認識するのに大きなハンデを背負っており、実に危なっかしい様子を見せるだろう。 声を掛けられてようやく約束をした彼だと認識し、纏っていたほんのわずかな警戒心らしきものを解いて。 「……僕が、いつも眠そうに、しているのは…… 芯の病気を抑えるため、だから。だから……この方がいい。 あんまり早く歩かれる、と……追いつけない、かもだけど」 曰く、睡眠障害は副作用みたいなものなのだと。 ただ頼ってもいいならば、何かあった時はその通りに。 とても自立して動ける身の上じゃない事は分かってるから。 口調については。自分もあんまり人のことを言えないな、と、 頭には留めたものの深く意識することはなかった。 「考えること、や…… 怪我の応急処置、くらいにしか役立てない、けど。 ……それで、いいか。よろしく」 転んだりしないように足元には十分気を付けて、 歩き出すならば後ろをついていくだろう。 (-64) 2022/05/03(Tue) 10:52:45 |
【秘】 充溢 バレンタイン → 花信風 トット ・・ 「いや」 「ちゃんと……寝てる」 「……寝すぎてる、くらいには、ね」 それでもまだ眠いのにも、勿論理由があって。 「僕が、飲んでる薬、は…… 心を落ち着ける効能に……眠く、なる効能もある。 だから、いつも……普段は、こんな感じなんだ。 あんまり、激しく動かないのも……そう。 眠い方が、病気も……楽だし」 (-65) 2022/05/03(Tue) 11:08:53 |
【秘】 雷鳴 バット → 高等部 ラピス細い骨に皮肉のついた指の頼りなさに、どれだけ助けられただろう。 ちいさくてやわいそれは、こんなにも小動物めいているのに。 これが素肌であれば小さな鼓動が伝わっていたかもしれない。 けれども実際にはどんなに静かで身じろぎ一つなくとも、 指先からは命の気配は伝わらない。 「ラピスが」「いなくなるまでに」 「僕の何かが少しでも」「よくなったと」「見えたら、いいな」 何もかもすべてが上手くいったなら、なんて夢物語は見れそうにない。 それでもせめて他者から願われることがあるのなら、 それに報いるだけのものを己の中に確かにしてみせたい。 立ち上がる貴方を凝視する。逆光の中で瞳孔が形を変えた。 そらされることの無い視線はまっすぐに貴方を見て。 「……」「それじゃあ、また」 「森で」 ともすればすれ違っているような返答で、その日の邂逅は終わる。 ぼんやりと太陽の光の中に輪郭を残した青年は、 貴方が去っていくまではずっとベンチに座って遠くを見つめているのだろう。 そして。 → (-66) 2022/05/03(Tue) 11:22:13 |
【秘】 雷鳴 バット → 高等部 ラピスもしも貴方が、青年を連れて行こうとするならば。 その夜、その日も。 またいつものようにその姿は森へと入っていったのだ。 夜はほかの誰かが共にいた。 だから狙いを定めるのならば、それは深夜のことだったはずだ。 (-67) 2022/05/03(Tue) 11:23:29 |
【秘】 花信風 トット → 充溢 バレンタイン「あー」 「そっかおくすりか。くすりならしょーがないな……」 「そのほーがびょーきとバレンタインのためなら、しかたないかも……」 合点がいったようで、腕を組んでコクコクと頷いた。 びょーきって何!?って詳細を聞こうと思ったが……これは流石にプライバシーとやらに関わることをトットは知っているし、嫌がるかもしれないので、やめた。 自分もあまり人に教えていないのだし。 「おれのおくすりとぎゃくだなー。おれのおくすり、げんきになるやつだし」 「ひとそれぞれというやつか……」 (-68) 2022/05/03(Tue) 11:31:50 |
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