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リアンは、今日は昼食以降、表で姿が見えなかっただろう。 (a33) 2022/05/08(Sun) 0:07:54 |
【秘】 王 リアン → 神経質 フィウクス君の手を取った次の日。 自分の寝台で暫くぐったりしている姿があるだろう。 白いブレザーは赤黒い染みが飛び散って、しかし疲れ切ったように着替えられずにいる。 君が戻ってきたときにはそんな姿があるかもしれない。 (-115) 2022/05/08(Sun) 0:16:05 |
イシュカは、「咲く」ってか。嬉しくないやい。 (c16) 2022/05/08(Sun) 0:22:46 |
【人】 司書 エルナト>>+15 バレンタイン 当たり前の物語が、当たり前の結末を辿る。 ありふれた恋物語。 どこにでもある、普通の。 辿るべきところを辿った物語。 きっと世の中の全ての事は、同じように。 何一つ気にかけずとも、流れていくはずで。 「………?センセイ?」 君がどこかに語った言葉は、少年宛ではなくて。 だからそれの理解はできなかったけれど。 「……満足できたかな、なら、よかった。」 「…そろそろ晩御飯時だ。バレンタインくんは、ご飯は食べられないかな。」 「顔くらいは出しておく?」 出すなら、君の車椅子を押して共に食堂に向かうし。 そうでないなら、またね、と微笑んで。 本は図書室に戻すため、抱えて。 建物の中へ歩を向ける事だろう。 (16) 2022/05/08(Sun) 0:27:32 |
ラピスは、アオツキの励ましの言葉にうんうんと頷いていた。 (a34) 2022/05/08(Sun) 0:28:11 |
【秘】 司書 エルナト → 王 リアンたとえ何一つ意味がなくとも、 その捕食行動はやめられない。 食虫植物が、常に虫を誘引する香りを出すように。 ただただ決められた行動を、顔を、声を出すだけ。 服も顔も、君の紅色に染まっていく。 でもそれを気にすることもない。 少年は、非力な方ではあるけれど。 血の抜かれた人間に負けるほどではなく。 引きはがされそうになれば、反発するように身を寄せて。 自分事倒れ込むように、押し倒す。 「何が違うの……?わかんない、わかんないよ……… だって、貴方達は僕のご飯でしょ………? ご飯が好き……リアンさんが好き……すき、すき………っ」 ひと 君と飯の違いが理解できない少年は。 例えば唐揚げを食べて、鶏が好きだというくらいの温度で。 君に蜂蜜のような愛を囁き続ける。 馬乗りに胴体に乗って、顔を寄せて。 「ね、ちゅー……ちゅーしよ……?」 「ちゅーしたい………お願い………ちゅーしたいの…………」 泣きそうな顔で懇願して。 それが受け入れられれば、その薄い色の唇に貪りつくし─── ▼ (-116) 2022/05/08(Sun) 0:36:09 |
【秘】 司書 エルナト → 王 リアン受け入れられないなら。 君の手に持たれたままの鋏を、奪い取って。 「もっと……もっと………っ」 「ぼくをいっぱいにして…………」 振りかざして。 肩に思いっきり振り下ろす。 何一つの躊躇もなく。 牛肉を得るために作業のように牛を屠殺するがごとく。 樹液を出すために木の皮を剥がすがごとく。 傷つけて、溢れたそれに貪りつくだろう。 (-117) 2022/05/08(Sun) 0:40:28 |
エルナトは、「今の方が君の事を沢山知れるのかもね」と車椅子の彼に笑って (a35) 2022/05/08(Sun) 0:44:08 |
エルナトは、君が食堂に顔を出すと言えば、嬉しげに笑って。だって、友達と一緒の方が楽しいから。 (a36) 2022/05/08(Sun) 0:45:03 |
エルナトは、るんるんと、楽しげに君の車椅子を押しただろう。 (a37) 2022/05/08(Sun) 0:45:36 |
【秘】 司書 エルナト → 充実 バレンタインちなみに、道中にて。 「…ねぇねぇ、バレンタインくん。」 「君の体って、動きはしないけど……」 「汗とか、泣いたりとか……トイレとか」 「そういうのも、完全に機能してないの?」 そんな質問をしたことだろう。 (-118) 2022/05/08(Sun) 0:47:08 |
【秘】 王 リアン → 司書 エルナトまるで、口を汚して食事をする幼児のようだ。と思う。 もしくは怪物か。もう少し綺麗に食べるものだと思っていた。 「はッ……く……」 分からない、と繰り返す君に何かを言いたげな顔をするものの、頭は回らない。 パンを焼いてもらったからと言って、パンを焼いた人間を好きになるものか? 君は、誰の体液だろうが同じことを言うのだろうに。 「、っ……馬鹿を、言うなよ……お前は"家畜に口付ける"のか? それに、僕も……飯を提供する、だけの相手に、唇を許すほど寛容では ない……ッ」 どれだけ泣きそうな声を上げても。 それだけは、 受け入れなかった 。だから、鋏を取り上げる事も出来ず 君に 肩を抉られるのだろう。 思い切り目を見開いて、息の詰まったような声を上げる。 どくどくと溢れ出す鮮血が、ブレザーの肩口に染み出し 君が口に入れ損ねた分は床に広がっていく。 目が霞み、焦点が合わない。体の温度が下がっていく。 けれど、王の矜持か。意地か。君が動きを止めるまで、意識を手放すことはないだろう。 (-119) 2022/05/08(Sun) 1:08:22 |
【秘】 神経質 フィウクス → ライアー イシュカ「……来てくれと頼んだ覚えはないが」 ドアを開けて、第一声は辛辣なもの。 いつも通り神経質に眉を顰める表情はどこか疲れ気味で、 それでも塩対応の後に一つ溜息を吐けば一度部屋へと引っ込んだ。 勿論ボイコットではなくケージを持ち出す為に。 「…生き物を飼ってると、どうしても」 部屋に着けば適当な所にケージを置いて、 その扉に指を掛けながら呟いた。 「死ねなくなるんだよな」 初めは単なる動物介在療法だったのか、 それともこの病ゆえだったのか。 或いは、死なない理由を与える為だったのか。 大人がそれを勧めた理由は、今となっては知る由もない事だ。 「寿命の長い生き物を飼うには。 俺はいつここから居なくなるかもわからないし、 もしもの時は預けられるような奴も、…居なかった」 ラットは賢く、飼い主をよく見分ける。 クリーム色と薄茶色、ケージの中の二匹の鼠が 開けた扉から差し入れた指に寄り付いた。 (-120) 2022/05/08(Sun) 1:08:29 |
【秘】 ライアー イシュカ → 月鏡 アオツキ「……はあ、何だよ悪い事って。 その言い草だと送ったこと、以上に何かしてんのかよ。 そもそも……何となく聞きそびれてたんだけど、 何で急に性格変わったの、お前。 教師になるって決めたから?」 それは余りに今更過ぎる疑問で。 問い詰めてまで聞く事ではなかったけれど、 一生聞かずにも居られなかった。 それくらいの疑問。それ程の疑問。 「……だから学生時代嘘つきって言われたんだよ。 大人が庇う訳がないよな。なんだっけ、負の感情……? そんな馬鹿げたもん集めてたなら、 僕が酷い目に遭い続けてる方がいいわけだ。 ……ほんと、笑える 」全く笑顔のない張り付いた表情のまま。 続く貴方の言葉に「図星だから」ふいと目を逸らして、でも続く言葉に思わずジト目を返しながら呆れたようにチーズを口に含む。 「……その言葉を受けるかは、 そもそもなんで嘘ついた事がないかの話が先だよ。 余程の信念でもない限りはそうは言い切れないだろ」 (-121) 2022/05/08(Sun) 1:13:21 |
【秘】 司書 エルナト → 王 リアン今までは、もっと奇麗に食べていた。 そりゃあ、舐めたり吸ったりはしたけれど。 傷口に貪りついて、肉ごと食らいかねないほどに 獰猛に食事することはなかった。 でも ▼ (-122) 2022/05/08(Sun) 1:19:27 |
【秘】 ライアー イシュカ → 神経質 フィウクス「ま、そうだ。じゃないと僕だって、 ワイルドストロベリーの育成だけで満足してない」 これだけ兎推しの男が飼わなかった理由は似たような物で。 最も残していく恐怖以外にも、教育実習生になるから引っ越しの為にと言うのは勿論あった。 だから代わりに葉目当てに野苺を育成していて。 パウンドケーキだってその頃大量に実が余っていたから始めたもので、園芸部に餌を貰いに行きはするものの、そもそも学生時代は人と関わる機会は少ない方がいい男だった頃の名残だ。 「だからお前は大人に飼わせられてたのかも? ま、推測であって何で飼ってるか知らないけどさ。 僕は……動物が居なくても22になるまでは、 余程じゃないと死なない理由があったし、納得はする」 推測と言ったのは、貴方が特別に動物好きには見えなかったから。 むしろ自分が一番動物が好きだと最近思えて来た程だ。 「……もしもの時、ねぇ。正直言うとさあ」 ラットを見て僅かに顔が和らぐ。 普段の仏頂面を見ていないと気付き辛いが、兎が一番で動物が好きになった本来の理由が逃避だとしても確かに好きなのも変わりないのだ。 手を驚かせないようにできる限り低くして差し出す。 なお噛まれる可能性も折り込み済みだ。 「こいつら可愛いし、引き取ってもいいけど。 それするとお前、生きる理由なくなりそうだから。 そもそも僕もその保証期間はもう1年切ってるし」 (-123) 2022/05/08(Sun) 1:26:10 |
【秘】 充実 バレンタイン → 司書 エルナト『藪から棒に……まあエルナトにならいいか。 人形にされたわけじゃないから、 そういう代謝?とかはきちんと働いてるみたい。 おむつとか履かされたの何年振りだって話。 あまり言いふらさないでくれよな。 恥ずかしいって思う気持ちだって残ってるし』 顔には全く出せなくなったけど。 (-124) 2022/05/08(Sun) 1:27:39 |
【秘】 司書 エルナト → 王 リアン 自 分の病 の気持ち悪 さと、病のせい で誰一人真の意味で 愛する事ができないと言 う苦痛と、それらが溜まりに 溜まった結果、重度の過食症にな ってしまって、ただでさえ満足に 取れなかった食事は、常に飢餓を 訴える体を満たすことが難しくて それでも今日まで出来るだけ頑張 って我慢してきたのだけど、もう 限界で、その時に貴方が声をかけ てくれたから、もう、飢えた 獣は貴方に縋るしかなく て、お腹をみたして (-125) 2022/05/08(Sun) 1:35:10 |
【秘】 苛々 フィウクス → 王 リアン「──おい、」 あちこち用事を片付けて、自室に戻って来て。 その時にふと目にしたあなたの様子に、 露骨に不機嫌を隠しもせず、じたりとそちらを睨め付けた。 「俺は先走るなと言ったつもりだったんだが どうにもお前には上手く伝わっていなかったらしいな?」 地の底を這う機嫌と同様に、随分低い声色で。 多少の無理はしなければならないのはわかっている。 それでも程度というものがある。そんな苦言。 (-126) 2022/05/08(Sun) 1:35:23 |
【秘】 司書 エルナト → 王 リアン受け入れられない。 苦しい、もっと、もっと食べたいのに。 この飢えを満たして、満たして。 満たしたらきっと、ちゃんと人を人として見る事が出来て、 そしたら僕も普通に人を愛したり、愛されたりできて。 もう親に捨てられるような、気持ち悪い子供でいずに済んで。 だからもっと食べないと、もっと、もっと。 もっと食べるには、こうするしかなかった。 噴水のように溢れる血を、ごくごくと喉を鳴らしながら飲んで。 やがてその音が徐々に、徐々に感覚を長くしていって。 満腹にはなれないまでも、軽く満たされれば。 捕食行動は、もうとる必要が無くて。 顔を、あげて。 「……リアン………さん………?」 「だい、じょうぶ………?」 ようやく、欲望が覚めてきた頭で貴方の状況を見下ろして。 少年は、もう甘ったるくない声で、そう問いかけた。 (-127) 2022/05/08(Sun) 1:40:47 |
【秘】 王 リアン → 神経質 フィウクス「……先走ったつもりは なかったんだがな」 掠れた声で答える。 腹を空かせた下級生に、食料を供給しただけだ。 それにしたって程度はある。分かっているのだが。 「…どちらにせよ、過ごしやすくするには…僕自身の治療も、必要なのだろうな」 手助けをするだけで、進行するのだ。左眼に影響が出るのも時間の問題だろう。 (-128) 2022/05/08(Sun) 1:44:49 |
【秘】 司書 エルナト → 充実 バレンタイン「へぇ……そうなんだ。」 「……そうなんだ……………」 と、相槌を打つ声は。 少しばかりの熱を帯びて。 絶対に逃げない餌がここにいる。 じゃあ次、我慢できないくらいお腹が減ったら。 「……おむつとか変えてあげようか?」 「……なんてね。ふふ………」 ドキドキと高鳴る鼓動。 きっと君に聞こえることはないまま、食堂までの道を歩いた。 (-129) 2022/05/08(Sun) 1:45:10 |
【秘】 王 リアン → 司書 エルナト君の抱えている病気が深刻で、生きづらいことは分かっても。 全てに応えられないことが歯痒い。 どんなものでも差し出せる、というには関係が浅すぎるだろう。 今は、自分が提供出来るものを 満足いくほど渡せていればいいと思った。 「……満足、出来たか…?」 声の方向に顔を向けて、掠れた声で問いかける。 大丈夫というには、血が足りなくて。起き上がれないどころか、腕ひとつ動かせない。 (-130) 2022/05/08(Sun) 2:01:27 |
バレンタインは、冗談言うなよ……とげんなりした。それが本気であるとは露知らず。 (c17) 2022/05/08(Sun) 2:01:33 |
【秘】 哀れな子羊 バラニ → 恋の呪い シャルロッテ「シャ、シャルロッテ、くん……!? どうして服を──」 額に口付けを受ける。 君のかけてくれるあたたかいおまじないが、冷たい心にぬくもりをくれたと思えば。 躊躇いもなく衣服を脱ぎ始めるのを見て、酷く慌てたように思わず目を逸らした。 どうしていきなりそんなことをするのかすぐには理解できずに、ひとつ確かめるように、おそるおそる君の姿を見る。 ごとり、固く鈍い音が部屋に響いた次の瞬間。 「ぇ――――」 ──少■は言葉を失った。 ▼ (-131) 2022/05/08(Sun) 2:02:36 |
【秘】 哀れな子羊 バラニ → 恋の呪い シャルロッテ──君は、女の子では、ない。 「最初、から……?」 明かされた残酷な真実に問いかける言葉も最後まで続かない。 この光景を見てしまえば冗談だろうとも言える余地すらない。 君から告げられる言葉も事実を裏付けるものでしかなかった。 『こんな私が惹かれてしまったのも、君が男の子だったからなのか?』 ひとつの疑問が頭をもたげる。 もしそうだとすれば、私は最初から立派な男になどにはなれなかったことになる。 ──そんなもの、到底認められるはずもない。 君の明かしてくれた秘密を受け入れがたいと思った気持ちは、紛れもなく本物で。 ▼ (-132) 2022/05/08(Sun) 2:03:37 |
【秘】 哀れな子羊 バラニ → 恋の呪い シャルロッテ──けれども。 少■にとって今の君は、とても目映い■の子に見えた。 君のその行為が、計り知れないほどの勇気と覚悟をもってなされたことだともわかるから。 君がくれる勇気を、ただ受け取るだけでは嫌だと。 君が支えてくれるだけでは、納得できないのだと。 君と共にあるのに相応しい人間でありたいのだと。 そう思ってしまう気持ちも、紛れもなく本物だった。 「…………」 何も言葉を紡げぬまま落とした視界には、スカートのポケットから飛び出した鋏が映り、鈍い輝きを放っている。 (-133) 2022/05/08(Sun) 2:04:41 |
エルナトは、本音を冗談の皮で隠して笑った。 (a38) 2022/05/08(Sun) 2:06:03 |
エルナトは、人が にしか見えない。 (a39) 2022/05/08(Sun) 2:06:23 |
【秘】 司書 エルナト → 王 リアン決して君が悪いわけじゃない。 少年は元から、誰とも関係を深められない。 だって、他人と自分を対等に見れないのだから。 例え長く交流をしていたってきっと、誰かの特別にはなれない。 少年はきっと、救われる術が存在しない。 「うん………だいぶましになった………」 「ごめんね、僕………ご、ごめんね………」 ペットを虐待してしまったような気分だった。 可愛がっていたのに、つい衝動的に。 申し訳なくて、とりあえず傷口を抑えて。 でも、出来るのはその程度で。 「どうしよう………トットくんがいればな……」 「このままだと死んじゃうかな……医務室まで運べるかな……」 床に広がる血が、したことの重さを物語る。 直ぐに安静な場所まで運ぶからね、と声を掛けつつ。 大人を呼ぶか、と思案を巡らせた。 (-134) 2022/05/08(Sun) 2:48:08 |
【秘】 王 リアン → 司書 エルナト「気にすることは、ないだろう……僕が、許可したんだ。 他の、どの体液を提供するより……これが、一番良かったからな」 最善だった。だから、これで君が少しでも満たされたなら良かった。 だが、これと同じだけのものを毎食提供するのは難しい。 輸血用のパックを使うわけにもいかないだろうし、何かしらの方法を考えた方がいいだろうか。 まあ、今は深く考えられるだけの頭が回らないのだ。後ほどの課題になるだろう。 「……実習生の先輩に頼むと、いいだろう。アオツキ先輩、あたりは…親身に、聞いてくれるはずだ」 止血をしてくれているのなら、暫くすれば起きて歩けばするだろうが。 もし誰かを呼んで運んでもらえるのなら、自室前までと指定していただろうか。 「トットは……力仕事が、得意なようには みえなかったが」 ふと、気になったことを尋ねる。 (-135) 2022/05/08(Sun) 3:15:26 |
【秘】 童心 クロノ → 高等部 ラピスホットミルクに口を付けようとして、 並べられるパンに手を止めて。 そういえばしばらく、全然食事が摂れてないなと ぼんやり思いながら。 綴られた文字を見れば。 「っ、…………、」 目を見開いた後に、俯いた。 ▼ (-136) 2022/05/08(Sun) 3:26:37 |
【秘】 童心 クロノ → 高等部 ラピス──もしかしたらと、少しは思ってた。 だって、そうじゃなかったら教えて貰えない理由もない。 そりゃ、わたしが心配だから、自分だけでやるため みたいな風にも考えられたけれども、 頑張っていいように考えたら、なだけ。 俯いた手元に、白い水面が見える。 眠れない時とかにあなたが作ってくれる、 甘くて美味しいホットミルク。 ここでうん、って言わなかったら。 ラピスちゃんにも迷惑がかかるんだって、わかってる。 「…………。」 でも、言葉が出てこない。 素直にわかったと言えない。 こわい。 口を引き結んだまま、黙りこくって。 漠然と手元を見つめている。 (-137) 2022/05/08(Sun) 3:29:53 |
【秘】 月鏡 アオツキ → 神経質 フィウクス「あはは、そうですね〜。 でも私は君がこの場所にやってきても先輩です。 年功序列ではありません、成果を出して下さい。 トランプのジョーカーが誰かしりませんけどね。 ふふ、君を爆発させたら困るとリアンくんに言われました。 君ではなく彼に悪いのでやめましょう。 彼の病気も進行させたくありませんから」 知らない振りをして、目をそらそうとした。 「先生ですよ? 私は。 アオツキ先生です」 その病と向き合った結果の逃避が許されてしまったのなら、 いつかこれが治ってしまったときも、 誰かが傍に居ないとやっていられないだろう。 どうせ一人でどうにもならない、 迷惑をかける存在が多くてもそれはそれで。 「よろしくお願いしますね」 大勢を巻き込んででもこの夢を叶えさせてやろう。 (-138) 2022/05/08(Sun) 4:11:43 |
【秘】 月鏡 アオツキ → 神経質 フィウクス――あお、僕は。 ――これからも君になる時間がないと生きていけないようだ。 貴方の姿が見えなくなって、立ち止まる。 人気のない空間がやっぱり一番落ち着いて、目を閉じる。 もう立ち止まらないと決めた直後に之だ。 ここに来て、彼らの言葉が積み重なる。 "この場所でないと生きられない。" そんな未来を幸福だと思わないのに。 そんな未来を幸福じゃないと言うことを拒んでいる。 クロツキ、将来の夢はできましたか? 私と一緒に先生をしませんか! 「 フィウクス先生? はは、あははっ」「全然 似合わない」 (-139) 2022/05/08(Sun) 4:18:58 |
【秘】 神経質 フィウクス → ライアー イシュカ「…さあ、どうだろうな。 俺にとっては惰性みたいなものだが、……」 「 人間を相手にするよりはマシだからな 」なんともひどい理由としか言いようがない。 そして推測通り特別動物が好きという事も無い。 病が病ゆえこうなってしまうのは仕方ない事なのだけど。 この病は、本当はずっと一人で居るのが一番楽だけど。 それが孤独に耐えられるという事に繋がるわけでもなかった。 だから少しはこの惰性にも意味があったんだろう。 「別に。今は死ぬ気があるわけでもない。 問答無用でここから放り出されるならそうも言ってられないが。 そうならないよう手は打つつもりでいるし、… こいつらは多分、もうお前には懐かないだろうしな」 薄茶の鼠は気難し屋の手を伝いその肩へとよじ上っていった。 残る一匹は噛みこそしないけれど、 今はまだ用心深くあなたの手の匂いを嗅いでいる。 大人になってしまった動物は、そう簡単には懐かない。 「……お前がこれからもこの場所に居続けるなら。 今度こそ鳥を──鴉を飼うのも悪くはないが」 「これから10年以上も生きられる自信はあるか?」 これは生きる理由ではなく、死なない理由で、単なる先延ばし。 (-140) 2022/05/08(Sun) 4:55:03 |
【秘】 抑圧 フィウクス → 王 リアン「…………」 深い溜息。 先走ったつもりが無いからそうなったのだろうが、 とでも言いたげに眉根を寄せて。 「……その為の手段があるのなら。 ぐずぐずしてないでさっさと行動するべきだ。 治療を受けただけでお前の悪癖が改善されるとも思わないが 何かする度にお前の病状まで気にしてる余裕も無い。」 「俺もいい加減話をつけなきゃいけない頃だ。 約束通り、引き摺ってでも連れて行ってやる」 今更怖気付いたところで有無を言わせるつもりも無い。 "治療"の必要な者を大人の元へ引っ立てる、なんてのは。 秘されたものを暴こうとする者も、 望む望まぬに関わらず、罪を重ねざるを得ない者も その善悪を問わず、異端を犯す者を等しく狩り立てる者。 そんな汚れ役を負う事で、初めて居場所を得る者。 ああ、いかにも異端審問の役目らしいことだ。 (-141) 2022/05/08(Sun) 5:34:58 |
【秘】 月鏡 アオツキ → ライアー イシュカ「そりゃあ、生徒達に連れて行かれたあとのことを話すとか、 夜に抜け出す為の抜け道を教えたり……悪いことですよ〜」 大人にとって都合悪いことの意味で。とお酒を一口。 次の問いには暫く黙った。先にと話を整理する。 「そういうことだったんですね〜。全然わかりませんでした。 負の感情という噂も正直私は納得いっていませんし……、 少々その辺りを調べなければ。 イシュカ、"まとも"になったのなら手伝って下さいね。 信念なんて証明の仕方わかりませんから、 言葉と行動で見せます。 私だから ここを生徒達の為の場所にできる。 そうきまってるんです」 ああ、言わないといけないのか。と。 もう崩れてきたそのメッキを君の前でも剥がす日がやってきた。 その言葉は、誰かの言葉だった。 (-142) 2022/05/08(Sun) 5:52:43 |
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