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【秘】 司書 エルナト → 中等部 バラニ「心………。」 呟く。 君の病の話は、まったく聞いたことがない。 そもそも、公言していたり目に見えて分かるものでもない限り、 そういう話題にはあまり触れない。 誰もが抱える傷だから、容易には触れられない。 「想像できないなぁ……泣き虫か。」 「……でも、それはそれで可愛いかも。」 想像して、少しくすりと笑う。 君の知らない一面が知れると、嬉しかった。 「じゃあ今は、頑張って気丈に振舞っているの?」 「……病のために?」 問いかけを零す。 ▼ (-145) 2022/05/04(Wed) 0:08:51 |
【秘】 司書 エルナト → 中等部 バラニそれから、齎された言葉にはきょとんと眼を開いて。 まさか、こちらが祝われるなんて思ってもなかったものだから。 「……あははっ!それはいいね。」 「うーん、でも、何がどんな味なのかってあんまり知らないんだ。」 「だから、その時は。」 「君の好きなものをご馳走してもらおうかな?」 微笑んで。 人の食事なんて殆ど取ったことがない。 食べたいもの、なんて浮かぶはずもなく。 強いてあげるなら、それは。 『友人が美味しそうに食べるもの』だから。 明るい姿。 君のその姿はやっぱり好きだ。 きっとか弱い姿も好きだけれどね。 ▼ (-146) 2022/05/04(Wed) 0:09:17 |
【秘】 司書 エルナト → 中等部 バラニ最後の言葉には。 うーん、と少し思案してから、小瓶に触れる。 1日1本。握れば見えなくなるくらいの小さな瓶。 「薬じゃないよ。」 「これはね、僕のご飯。」 結局、隠したって仕方ないと告げる。 一日一食。小瓶程度の食事しか得られないから。 いつもお腹をさすってる。空腹を誤魔化すように。 「何だと思う?」 中身の話。 (-147) 2022/05/04(Wed) 0:09:55 |
【秘】 月鏡 アオツキ → 半分の仮面 リアン「あ〜 今私が優等生であることを疑いましたね〜? こんなにも時間正しく、規律を破らず健全な生活をしている人間もいませんよ」 間。 「……本当ですよ〜? うるさくするのはいつも私の周りの方でした」 それは、トラブルメーカーと呼ばれるものかもしれないが。 確かに罪に問われることはしていないのだ。 一部あら見ればたちがわるいかもしれない。 「コミュニケーション円滑の為に自分から話し家蹴ること、 私も大切なことだと思っています。 ですが私は"見守ること"を使命とされていますから。 ……大人も厳しいということです〜。 しかし、私のような立場と仲良くすることよりも、 生徒同士の関わり合いを重視せよ……。 私もそう思ったので自分のルールにしています」 「ついでですし――質問しましょう。 仲良く出来ていますか? 同室さんとは。 この個人面談も、あと5分もすれば終わりにしますから 気軽に質問や悩みをぶつけてください〜。 今なら元先輩の私がよく使っていた外への抜け道も教えてあげますよ〜」 自称優等生は愉快そうな台詞をただ無表情に続けていた。 (-148) 2022/05/04(Wed) 0:12:55 |
【秘】 不安定 フィウクス → 司書 エルナト「…この病の症状が出るのは対人関係だけだ」 「 だから人間が関わる本は読みたくない 。」それだけ。 「人生の半分以上を苛立ちに支配されて生きてきた人間が、 それを急に取り上げられたらどうなると思う? そうして病と共に過ごす間に築かれた気質や価値観は 治療と共に自然に変わるものだと思うか? 10年も居なかった人間が急に戻って来て、 必ずしも、何処にでも、受け入れられると思うか?」 「…… 俺は何もかも無くなるのは嫌だ 。」それだけ。 (-149) 2022/05/04(Wed) 0:13:10 |
【秘】 童心 クロノ → 司書 エルナト「ッ……………」 耳を撫ぜる声が、熱く聞こえた。 ぞわぞわとする感覚に、 けれども逃げ出す事なんて叶わない。 閉じ込めようとしてたのはこっちだったはずなのに。 優しい言葉が、 甘く 流れ込んでいく。ほんとうに、大丈夫なの? だれにも、迷惑がかからないの? わたしも、ふたりも、 今日だけでも、安心して眠れるの? 甘い言葉に、頭の中がくるくる掻き回されて行く。 蜂蜜たっぷりのホットミルクみたいな ほっとした温かさじゃなくて、どこか、危ない温もり。 それでも欲しかった言葉が じわじわと沁み込んで行って、 その結果が瞳から零れ落ちる。 そしてあなたの舌が掬い取る。 ▼ (-150) 2022/05/04(Wed) 0:14:04 |
【秘】 月鏡 アオツキ → 半分の仮面 リアン/* 一部あら→一部から 話し家蹴→話しかけ 誤字が多くてびっくりしました。焦っているのでしょうか、大変すみませんでした。いつ〆ても構わない面談ですので、お気軽に〜。 (-151) 2022/05/04(Wed) 0:17:04 |
【秘】 童心 クロノ → 司書 エルナトどうしてこんなことを、なんて 訊けるだけ頭が回らなくて。 ちょっと考えれば分かるはずなのに、 静止を示す音に、ばかみたいにただ従ってしまう。 こそばゆい、恥ずかしい、よくわからない。 それだけだった筈なのに、それがずっと続いてるうちに なんだか 熱 くて、頭の中がくらくらしてきて。あんまり続いただ、自分でもどうなっちゃうのか分からなくて。 怖くて、不安で、あるはずなのに どうしてか少女に戻らないまま、 艶やかな女の顔は、熱に火照るばかり。 「ぇ──、」 どうにか、静止に名前を呼ぼうとした口は、塞がれて。 耳を舐られてのとはまた違う趣で 粘液の音が、一層よく響く。 (-152) 2022/05/04(Wed) 0:19:28 |
【秘】 半分の仮面 リアン → 神経質 フィウクス君がリアンを見つけた時、先日と同じように一人で歩いている。 先日と違うのは、寮の部屋にいる時と同じように仮面を付けていることくらいだ。 「そうか。それならばいいんだ。 食べられていないのでは、と思っていた」 そして、その返答にも柔らかな表情を見せる。 ようやっと君の事を知ることが出来た気がする。 5年ほど、ずっと。ほとんど何も知らなかったも同然だから。 「覚えておこう。 そうであるなら、無理に治そうと考えるのはやめるのが良さそうだな。 ―――だがもし、治す治さないに関わらず。君が良い方向に向かいたいと思ったなら。 その時は、改めて手を貸そう」 一度、手を引こう。 君がそう言うのなら、無理に手を伸ばし続ける事もない。 もし万が一があるのであれば―――その時は。 (-153) 2022/05/04(Wed) 0:47:43 |
【秘】 花信風 トット → 充溢 バレンタイン「……ん!」 「そー。そのとおりかも」 「おれがつかえないぶん、みんなにつかってほしいから、あずける」 貴方の言葉に、少しうつむいた顔を上げて笑った。 「ほかのひとにもあげたりしてもつかわなかったらー……ティーパーティーだな」 「一緒にケーキとかたべるとたいへんよいかも!」 そりゃ傷薬にはなるけれど、誰も使わないのが一番だ。 平和的に、安らぎの時間の為のお茶になるのであれば、それは心の傷を塞ぐことにも繋がるかもしれないし。 ともかく、みんなのためになればいいなって。 (-154) 2022/05/04(Wed) 0:48:39 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノ傷つけてやろう、だとか。 誑かしてやろう、だとか。 利用してやろう、だとか。 そんな気持ちがあるわけじゃなく。 言葉そのものは本心だから。 猶更に甘ったるく脳に刻み込まれていく。 ただ一日、ほんの一晩の安息のために。 明日からの生活がより苦しくなるかもしれなくとも。 手を差し伸べる。 それは天使の施しでもあるし それは悪魔の契約でもあった。 禁断の果実に手を出せば、もう楽園にはいられない。 もっとも、最初から楽園などどこにもないのだが。 あくま 君が捧げる全ての供物を、天使は掬っていく。 ▼ (-155) 2022/05/04(Wed) 1:06:19 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノどこまでも優しく、丁寧に。 柔らかく温い舌が、這い回っていく。 それは男女が蜜月の時を過ごすときにするような。 愛を確かめ合う行為にも似ていて。 もちろん、君がそんなことを知っているはずもないけれど。 足を、君の脚の間に割り入れれば。 それだけでもう、君はどこにも逃げられなくなる。 身長差分、君の体が持ち上がる。 爪先立ちで、少年の太腿の上に跨っているような構図。 言葉ごと塞がれた唇は、そのまま、君の体を撫であげた舌が今度は、君の口内をもと。 上顎を、歯の裏側を這い回って。 小さく暖かな舌に絡みつき、その舌の裏側を舌先でなぞって。 唾液を自分の口内に運んで、熱い吐息を合わさった口の端から漏らす。 くぐもった水音。愛を確かめ合う行為。 少年は優しく、丁寧で、柔らかくその行為を行いはするけれど。 その目は、愛に塗れているとは言い難く。 どちらかといえば、これは、そう。 ────食事であった。 …ぷは、と口を一度離せば、銀糸が二人を淫らに繋ぐ。 「……服の下も、汗をかいてる?」 随分上気した顔で、問いかけた。 (-156) 2022/05/04(Wed) 1:08:22 |
【秘】 中等部 バラニ → 司書 エルナトバラニも病気について、努めて漏らさないようにしているのだ。 初等部からこのギムナギウムにいた事実を、中等部も終わりに差し掛かろうとする今まで明かさないほどには。 隠し通さなくてはいけない理由が貴族の子であるバラニにはあった。 裕福なだけではなく、貴族の家に生まれたからこそ生じる悩み事だ。 その中でこうして友人であるあなたに零す言葉は、ひとつひとつが特別なものでもあるのだが。 「よ、止したまえよ! 可愛いなどと!」 相応しい言葉ではないと、語気を強めながら抗議する。 跡継ぎとして立派な男にならねばならないのだから、この手の自身のイメージに関わる言葉には少し過敏に反応してしまう。 どうにも、今さら手遅れなところはあるだろうが。 「うむ……まあ、そういう事になるね」 「病は気から……というのは少し違うかもしれないけれども。 気丈に振る舞うことで、本物に近付いていけるような気がするのだよ」 「……英雄譚の主人公のようにね」 バラニは、勇ましい英雄譚を好んで読むことはあなたもよく知っているだろう。 泣き虫のバラニがそれらに勇気を借りて気丈に振る舞うことで、今があるのだ。 ▼ (-157) 2022/05/04(Wed) 1:32:15 |
【秘】 中等部 バラニ → 司書 エルナト「ほほう、私の好きなもの……」 「いいだろう、その時は私の好物を存分に振る舞ってあげようではないか」 「願わくば、エルナトくんもそれを気に入って欲しいものだね」 同じものを好きになってくれればいいと、ちっぽけな願いを抱きながら。 いつかの未来である、その時を祝うための準備を今から進めてその一歩。 神隠しなどと、重苦しい空気が漂っているここ数日だけれども。 こうして、将来の希望や明るい未来について語らっていると少しは気分も晴れやかになってくるものだ。 ▼ (-158) 2022/05/04(Wed) 1:32:58 |
【秘】 司書 エルナト → 神経質 フィウクス「人の出ない本をお探し?」 なるほど、と一つ頷いてから先の言葉。 人なんて、どこにいようが何かしらで存在を感じるものだ。 中々、大変な病だね、と忌憚のない意見。 「変わったらいいな、とは思うけれど………」 「…正直、すぐに変わるものじゃないとは、思う。」 というのは、自分も一度考えたことがあるからの言葉。 少年は、人が普通に食べるものが一切口にできない。 はっきり言って、家畜の餌のようにしか見えないレベルだ。 そんな自分が、もし病を治したとして。 じゃあすぐに、人の食べ物を口にできるのかと言えば。 ……やっぱり、気持ち悪さを感じてしまうだろうなと、思う。 「どこにでもは受け入れられなくても。」 「どこかには受け入れられるよ。その為に先輩が頑張ったんだから。」 「自然に考え方は変わらなくても。」 「変えようとしたら変えられるよ。向き合えば。」 「何もなくなるのが嫌だ、なんて。」 「本当の自分だってちゃんと知らない癖に。」 病に支配されてる君なんて。 何もないのと同じじゃないか、と。 ただ真っすぐに、告げて。 (-159) 2022/05/04(Wed) 1:33:23 |
【秘】 中等部 バラニ → 司書 エルナト「食事、なのかね……?」 「ふうむ……」 食事だと聞いて、その中身が何かと問われて考える。 握れば見えなくなるほど小さなそれの中にある液体。 考えてみても、おおよそ妥当と思えるような答えは見つからず。 「……ダメだ! 皆目見当もつかない!」 「果実から搾ったものだとか、そういうものでもなさそうだしね……」 思い浮かんだものをひとつ挙げてみるものの、降参だと言わんばかりに両手を挙げて見せた。 (-160) 2022/05/04(Wed) 1:33:29 |
【人】 司書 エルナト>>36 フィウクス 受け取られれば、満足そうにうなずいて。 本は読まれなければ意味がない。 読んでもらえる本は幸せだ。 問いかけには、うーんと思案して。 「病気の方は、まぁ治る目途は立ってないけど……」 「食事の量は減らしてるよ。食べれば食べるほど染まってしまいそうで。」 「…まぁ、最近は成長期なのか、お腹が減っちゃうんだけど。」 「それ以外だと、本を沢山読んでる。」 「読むごとに、自分の世界が広がって、本を書いた誰かの思考が、自分の一部になるように感じるんだ。」 「そうやって、確固たる自分を作ってる。」 いずれ病が治った時に、自分が何者でもなくなってしまわぬように。 「自分の世界を広げるのって大事だよ、フィウクスさん。」 「あなたも、内側以外に目が向けられたらいいな。」 (38) 2022/05/04(Wed) 1:34:03 |
リアンは、勉強会で、少しでも元気が戻るといいと思う。 (a14) 2022/05/04(Wed) 1:40:18 |
【秘】 中等部 バラニ → 月鏡 アオツキふわふわとした金の髪は、頭を撫でる手を緩やかに押し戻すように。 優しく撫でられたことに、安心感を覚えながらも少し不服そうにも眉を顰めるも。 それだけ。 その手を強引に跳ね除けたり、優しさに全てを委ねるわけでも、どちらでもなく。 「そう、ですか……」 変わらないと、そう答えたあなたにそれだけの言葉を返して。 ▼ (-161) 2022/05/04(Wed) 1:56:49 |
【秘】 中等部 バラニ → 月鏡 アオツキ「……」 「ありがとう、ございます……先生」 「私には…… 訳あって、簡単に頼ったりはしたくない気持ちがあるのだけれど」 「善処は、するようにします……我慢をするつもりはありませんから」 バラニは、貴族の子だ。 貴族の子には、貴族の子であるが故に抱え込まなくてはならないものもある。 それが素直にあなたたち大人に近いものを頼ることの障害になっているけど。 「また、何かあれば相談させてください、先生……信じていますから」 それでも、信じて頼る先がいるのは心強いこと。 こちらに視線を合わせてくれた瞳に、まっすぐと眼差しを返す。 あなたを信じていると、頼ることのできる人間と見なしていると伝えるように。 (-162) 2022/05/04(Wed) 1:58:03 |
【秘】 夢見る乙女 シャルロッテ → 中等部 バラニそんなことない、と言おうとして、口を噤む。 少女にとってあなたは、とても目映い素敵な男の子。 けれど、家族に出来損ないを詰られる気持ちは、少しだけわかる。 『シャルロッテ』はそうじゃない、と何度も言われたから。 けれど、少女がそうやってまごついている間に、あなたは。 やっぱりまぶしいな、と思う。 まっすぐな言葉。 誘惑に縋らない強い心。 あなたはちゃんと、大切なことを知っている。 ▼ (-163) 2022/05/04(Wed) 2:03:04 |
【秘】 夢見る乙女 シャルロッテ → 中等部 バラニちらと視線を落とす。 その先には、隣を歩くあなたの手。 少女は勇気を出して、そっと、その手を取った。 「……うん」 「バラニが家を継ぎたいなら、そのために病気を治すことが必要なら、ロッテも早く治ればいいなって思う」 「でも」 「病気さえ治れば上手くいく訳じゃないって、それだけではだめだって言えるバラニは、とっても強い」 「きっとね、バラニが立派な大人になったとき。 いろんなことを勉強して、今よりもっと素敵になったとき。 そのときには、病気もよくなってるんだと思う」 それは、もう少しこのままでいたいという少女の身勝手な願いかもしれなかった。 それでも。 特効薬のようなもので一足飛びに解決するより、今、ふたりで歩いているみたいに、ゆっくりと変わっていけばいいと思った。 (-164) 2022/05/04(Wed) 2:04:06 |
【独】 夢見る乙女 シャルロッテ/* >まだ治らなくていい アア〜〜〜〜〜〜〜!!!!!でもお〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!! 治療されちゃう!!!!!!!!!アア!!!!!!!!!!!!!!!!!! ヤ゛゛゛ダ゛゛゛゛゛゛ウウ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! (-165) 2022/05/04(Wed) 2:05:35 |
【秘】 童心 クロノ → 司書 エルナトもうとっくに、逃げられなんてしないのに。 乗り上げたその腿に、跨る己の下腹部に 熱を感じどもその理由を、熱を吐く手段を、 女の身体の少女は分からない。 「んんッ…………んぅ、」 口の中を自由に這い回る舌の動きに、 ぞくぞくと背筋が震え上がって、あなたにしがみつく。 されるがままの口内に、溜まった唾液はどちらのものか。 何も分からないまま、喰らわれて行く。 この行為が何なのか、何故こんな事をするのか、 こんな事をしてくれるのか、クロノには分からない。 けれどもそれを考えようとするのも、ばからしい。 熱くなった頭はもう、 自分に課された役目すらも、放棄した。 ▼ (-167) 2022/05/04(Wed) 2:06:07 |
【秘】 司書 エルナト → 中等部 バラニよほど隠さなければいけない理由。 心に起因するものともなれば、やはり体裁等に係るものだろうか。 とくに家柄の良い人達は、完璧主義であると聞く。 健やかで、一縷の非もなく、誰もの模範になる者。 そうでなくてはいけない という思想。…窮屈そうだなぁ、なんて庶民の少年は思う。 「あははっごめんごめん。」 「でも、やっぱりバラニは可愛いよ。」 「どこかの貴族の跡取りじゃない、僕の友達のバラニはね。」 だから、せめて自分の傍では自由であってほしいな、と思う。 どこでも完璧だなんて、それこそ心の負担になってしまいそうだから。 止まり木の一つにでもなれたら、と。 「……そっか、うん、応援するよ。」 「でも、英雄譚の主人公にも、仲間は居るんだよ。」 「一人で抱えて頑張りすぎないようにね。」 穏やかに、優しく柔らかく。 いつも通りの声色と微笑みで、そう告げた。 ▼ (-168) 2022/05/04(Wed) 2:10:02 |
【秘】 童心 クロノ → 司書 エルナト「…………、……なめ、たい、の?」 もう自分が何を言ってるのかも、よく分かっていない。 悪魔の手を取ってしまった事を知るのは、 きっと後で、自分が放棄したものの重さを知ってからだ。 酩酊したみたいな手付きで、上着をずり落としたら そこにあるのは無垢の白のタンクトップ。 ほんのり赤みを帯びた白い腕が、肩から脇から曝される。 当然、蜜は花の如く。 あなたの目前に晒される。 (-169) 2022/05/04(Wed) 2:10:59 |
【秘】 司書 エルナト → 中等部 バラニ「うん、ありがとう。俄然楽しみだ。」 「早く治療したいな。治るといいけれど。」 誰かと一緒に食べるなら、少しは美味しくも感じるだろうと。 ささやかな未来を思い描いて、笑い合う。 子供の夢。無垢で、眩しいくらいの夢。 それがこの狭い鳥籠の中の、太陽であった。 それから、瓶の中身を考える君を眺める。 多分、分からないだろうなと思っていた。 別に、君を馬鹿にしているわけではなくて。 ただ。 君は純粋そうだから。 「わからないかぁ。」 「残念、僕は果実も食べられないんだ。」 くすくす、挙げられた答えに、指でバツを作って。 「じゃあ、ヒントをあげよう。」 「これはね、君も作り出せる物だよ。」 「透明なものも、 紅色 も。」「 黄色がかったもの も、………多分、白色 も。」「ぜーんぶ君が作り出せる。」 わかるかな?と。 ………少し怪しく光る眼で、君を見た。 (-170) 2022/05/04(Wed) 2:11:28 |
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