人狼物語 三日月国


132 【身内RP】穏健なる提案【R18G】

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【秘】 普通 ナツメ → 美術 エノ

「体のほうは誰か、男の子に頼んでください。
 ゆるく絞ってレンジで40秒です」

 そう言って、ベッド脇に置かれた椅子に腰掛ける。
 最後のは蒸しタオルの作り方。
 冷えていくそれを握りしめて、少女はそろりと目を逸らしながら答える。

「うーん……名前書かれたのは、こわかったです」
「他の人にかばってもらえみたいなこと、言うし。むりだし。こわいし。
 あれがわざとじゃないなら、フカワくんもずれてる……」愚痴。


 ふう、と一息ついて。
 ほとんど閉じたように瞼を伏せる少女の背後、薄く開いた窓から風が吹き込んで、肩で揃う髪を揺らした。

「今も……難しいです。ぜんぶ。
 私、まだ。たぶん、逃げてることばかりで」
「でも、なんか……」
(-236) 2022/03/03(Thu) 16:39:23

【秘】 普通 ナツメ → 美術 エノ

 俯きがちに言葉を切って、少しの間。
 瞬きいくつ分かの余白を残して、声を上げる。

「―――よかったら、今日の分。見ましょうか」
 

ログの見方はあなたが眠っている間にもう、一度は試した。
だから、これから確認しましょうと告げる。
あなたと少女はまだ選ばれていなくて、まだ、参加する義務があった。
 

 そうして、ひとつ。あなたに。

「……見たら。お願いがあるんです。
 理由が必要なら言うし、べつに断ってもいいんですけど、」

 ぎし、座りなおした椅子が軋む効果音。
 カーテンの向こうには、プログラムされた空模様。
 握るタオルが、スカートの膝をじとりと濡らしている。

 少女の深青が、あなたの目を見つめ返す。
 硬くなった声はきっと、緊張のあらわれだった。

「そのときは。
 『命の恩人のお願いですよ』って、言います」
(-237) 2022/03/03(Thu) 16:40:02

【秘】 普通 ナツメ → 奇形 メイサイ

『何だろう。建物?誰かが作ったのかな。』
『私も気になってきた…明日、一緒に見に行こう。』

 少女は、医務室で返事を綴った。

『昨日はお疲れさま。
 呼んでくれてよかったから、気にしないでね。』
(-239) 2022/03/03(Thu) 16:46:03

【秘】 美術 エノ → 普通 ナツメ

「ついでに拭いてくれればいいのに。」

なんて、デリカシーもないようなことを言って。
レンジで40秒……と何度か呟く。
未だ血の回らない頭でも、それくらいは覚えられそうだ。

「まぁ、フカワ君は普通、ではないよね。」
「でも、素直だよ。凄い素直。」
「可愛いところもある。」

だからまぁ、わざとではないんだろうな、と思う。
自分とて、決して普通に沿ったような思考をしてるとは思わないし、
きっと、同族のように思っているのだ、彼の事を。

「………?」

君の淀む言葉に一度、首を傾げて
(-241) 2022/03/03(Thu) 17:01:43

【秘】 美術 エノ → 普通 ナツメ

風がぴゅぅ、と窓から流れる音が聞こえる。
沈黙の間、揺れ動く髪を眺めていた。そして。

「…あぁ、そうだね、お願いしよう。」
「合議、好きなんだよ。話し合いの場が好きなのかな。」
「人の事を知れるから。」

とはいえ今回は、さほど話し合いもされてないらしく。
ちょっぴり残念だ、この場に居ればもっと話し合えたのかな、なんて。
きっとログを見せてもらったときに思うはずで。

本人とは裏腹に、熱さを感じる茜色の眼が君を見る。
ベッドは窓際から少しばかり離れていて、
外から差し込む日は顔に当たらず、だから眩しさに目を細めることもなく。

「………はっ」

君の言葉を聞いて、笑った。
面白いな。
理解したいな。


「それは脅し文句だね。俺が恩を踏み倒す人間だと何の意味もないけれど。」
「…いいよ、でも理由は教えてほしい。」
「君の事、何でも知りたいんだ。」

君の心はどんな形なんだろう。
(-243) 2022/03/03(Thu) 17:08:24

【秘】 奇形 メイサイ → 普通 ナツメ

『あ。いやでもすいません本当に。
 僕ももうちょっと言い方考えれば良かったです』

『でも、来てくれてありがとうございました。
 僕はともかくアクタさんやエノさん辺りは助かったと思います……』

『それじゃあ、また明日』
(-251) 2022/03/03(Thu) 18:03:11

【秘】 普通 ナツメ → 奇形 メイサイ

『本当に気にしないでね。
 泣いたのも、ほんのちょっとだからね。』
『役に立ててたらいいなぁ』

『うん、楽しみにしてる。』
 またね。手を振るうさぎのスタンプが、ぽんと送られた。
(-254) 2022/03/03(Thu) 19:24:49

【秘】 普通 ナツメ → 美術 エノ

「はい。脅し文句です。
 ……イロメキさんが良い人だったら、いいな」

 強張る肩。それでも小さく笑って、そう言った。

 
それから再生される、数人が不在だった合議の記録。
静かに閲覧する少女は既に、見たことのある内容で。
何考えてるんだろ、とこっそりあなたの横顔を窺っていた。

余談。その少し前にはデリ欠に「だ、だめです」と焦った声で答えたり、
フカワくんはかわいいにほんのり同意を示したりしていたとか。
 

 短い記録を最後まで見終われば、巻き戻して、ストップ。
 示すのは、ログの中で振られたサイコロの目。>> G12

「この票を、何とかしたいんです。
 ハナサキさんのこと、友達だと思ってるから」
「だけど、この決め方……完全に、ランダムなの。
 ツルギくんたちの、大事なことらしくて。
 変えてほしいってお願いするのも、ちょっと……」

「でも、私、立候補はできない。
 ……そこまでしてあげられるほどには、まだ仲良くない」

 だから。そこで一度、吐き出す言葉を止めて。
 深く、細く息を吸う。
 そうして、おなかの下に力を込めて、喉を震わせて。

 ――――“お願い”を口にした。
 自由であるべき秤に、指をちょっとだけ掛けようと。
(-255) 2022/03/03(Thu) 19:31:38

【秘】 普通 ナツメ → 美術 エノ

「イロメキさんの投票用紙。」

 まだ、中央の建物にあるはずの紙切れ。
 誰か一人を選ぶ権利。

「今日だけ、私に譲ってください」
 

6人の中の2票。多数決には心もとない数。
けれど、これはきっと、ナイフとそう変わらない。


「……今、何もしなかったら、私。
 何回も何日も、ずっと夢に見そうだし」
「急に思い出して、息が苦しくなりそうだし。
 おやつがちょっと、おいしく食べられなくなりそうだし」

「明日、後輩と楽しくデートできないんです」
(-257) 2022/03/03(Thu) 19:38:41

【秘】 普通 ナツメ → 美術 エノ

/*
こんばんは!死にたくないです!
メタ的には次の投票、ナツメに委任してくれませんか?というお願いです…
(-258) 2022/03/03(Thu) 19:43:34
ナツメは、ぺらり。医務室で、今日の合議のログを閲覧した。
(a29) 2022/03/03(Thu) 19:44:13

【秘】 美術 エノ → 普通 ナツメ

ログを共に見る。
話し合いにも満たない、まばらに言葉を交わすだけのそれを眺める。
これといった情報もなくそれは終わりに向かい。
そこで、君が指をさした映像を見る。

「なるほど、ハナサキさんを助けたいんだ。」
「お友達だから助けたい、でも立候補は無理だから。」
「俺の票で、他の人を陥れたい。」
「そう言う事だね。」

うーん、と悩む素振り。
君の顔を見て。
別に、それそのものが嫌なわけじゃないけど。

「君、自分が何をしようとしているか、分かっていっているんだよね?」
「今日を夢に見ないために」
「急に思いだして、苦しくならないために」
「おやつを美味しく食べるために」
「後輩と、楽しくデートするために」

そのために。

(-267) 2022/03/03(Thu) 20:53:34

【秘】 美術 エノ → 普通 ナツメ

「自分の手で、人を一人代わりに殺そうとしてるんだよね?」


確認する。
君がなにをしようとしているのか。
その自覚があるのか。
身を捨てるほどでもない、特段仲良くもない友人のために。
より仲の良くない人を一人、殺そうとしている。
その罪を背負ってまで、やる事なのか。
やりたい事なのか。
人の票を使って、その票で人を変わり身にして。
今日を夢に見ないのか。
急に思いだして、苦しくならないのか。
おやつがおいしく食べられるのか。
後輩と、楽しくデートができるのか。

気になるよ、俺。


「別に、あげてもいいんだけどさ。」
「だれに投票するかだけは、聞いておきたいかも。」
「俺にも仲のいい子はいるからさ。」
「その子に投票されたらちょっと嫌だなって思うし。」
「逆に」
「その子に、投票先をお願いする事だってできるかもしれないから。」
「教えてほしいな。誰なら死んでもいいと思ってるのかを。」
(-270) 2022/03/03(Thu) 20:58:27

【秘】 普通 ナツメ → 不運 フカワ

『うん。私もずっといるか分からないけど…
 あ、ツルギくんが置いていった果物あるから、
 好きに食べてもいいと思います。』
『じわじわかぁ。はやくよくなりますように…』

 それらの返事は、わりとすぐに送られた。
 行間で顔を合わせたりしたのかもしれない。

 そして、尋ねた答えへの返事だけが、少し遅い。

『はい、内緒に』

『あの』
『もうこういうの、受け付けてないかな。
 でも、伝えとくね。』

『投票、ハナサキさんだったらやめてほしいです。
 お返しってわけじゃないけど…』
『優しくてちょっと不安定で、放っておけないし。
 友達だと思ってるから、選ばれるところ見たくないし。』

『あ、フカワくんにするのも、やめてほしいな。
 心配してメッセージくれたの嬉しかったし、
 ブランコで遊んだのが楽しかったし』
『自分に投票するのって、苦しいことだと思うから』
(-272) 2022/03/03(Thu) 21:06:32

【秘】 医者の息子 カイ → 普通 ナツメ

『わかったよ』

ため息でもしているような間。

『やればいいんだろ、やれば』
『期待するなよ』
(-274) 2022/03/03(Thu) 21:34:54

【秘】 普通 ナツメ → 医者の息子 カイ

『ありがとう!
 寮の医務室にいるから、いつでも来てね。』

 跳びはねるうさぎのスタンプ。
 お見舞いフルーツもあるから食べて行ってね。

『大丈夫。』
『イロメキさん、結構元気っぽいから。』

 そして、恐らくだいぶ台無しなことをつけ加えた。
 これは怪我人が起きてからの返信となる。
 
プレッシャーを減らそうとしたのかもしれないし、まあまあ事実でもある。
運んだ時は本当に死んでしまいそうに見えたし、今も本当はどうか分からないけど。
(-277) 2022/03/03(Thu) 21:55:00

【秘】 普通 ナツメ → 美術 エノ

「んー……そういうことに、なりますよね」

 茜の瞳を見つめ返して、数度瞬いて。
 少女は困ったように、眉を下げて笑った。

「……なにか、選ぶとき。
 いつも消去法なんです、私」

 優柔不断だから。そう言って、5本と1本。
 あわせて6つの指を立てる。

 あなたに見せるのは手の内側。
 白い手には、薄くしわが刻まれている。
 その反対、あなたの視界の外では、
 つるりとした爪が、差し込む光を反射している。

 ▼
(-284) 2022/03/03(Thu) 22:19:36

【秘】 普通 ナツメ → 美術 エノ

「ハナサキさんは、」

 優しくて、放っておけない友達。
 ツルギくんは雑談につきあってくれる、同級生。
 スガワくんも同級生。口が悪いけど、真面目な子。
 フカワくんは、遊んでくれた、いいお兄ちゃん。

 指折り数えて、消していって。
 いまだ立っているのは、人差し指が2つ。
 そのうちの片方を折り込みながら、息とともに言葉を吐く。

「話したことがない人だけは、選べたけど。
 ……もう、知らない人じゃなくなっちゃった」

 余ったのは右手の人差し指だけ。
 それをくるりと返して、向いた先は残りの1人。

 ▼
(-285) 2022/03/03(Thu) 22:19:50
ナツメは、答える。
(a31) 2022/03/03(Thu) 22:20:32

【秘】 普通 ナツメ → 美術 エノ

「だから、ここだけです。
 ……死んでもいいなんて、思わないけど」

 
夢に見ないのも、息ができるのも、味が分かるのも、
明日、胸を張って誰かの先輩でいられるのも。

もう、私。ここ自殺票しかないと、気がついてしまった。
(-287) 2022/03/03(Thu) 22:22:45

【秘】 美術 エノ → 普通 ナツメ

君の言葉を聞いた。
折られていく指、その一つ一つを見て。
奇麗な手だな、なんて場違いなことを考えて。
最後に二本、指が残って。
それが一本になって、唯一人を指し示した時。
あぁ、と、小さく声を漏らした。

「話さなきゃよかったのに。」
「こんなところで時間を潰さないで。」
「ただ、動けもしない俺にナイフでも突きつけて、脅せばよかったのに。」

そうしたら、そんな顔をせずに済んだだろうに。
そのキレイな指が、自分へ向くことも無かったろうに。
なんて不器用で、弱くて、強い人なんだろう、と思った。

「……別にいいんだよ、俺に入れても。」
「君はまだ、俺のこと殆ど知らないよね。」
「まだ間に合うよ。」

なんて言葉も、意味がないのかな。
聞かなきゃよかった、と思った。
俺の事、人が死んでもなんとも思わない、
感情の希薄な、自分のことだけ考えてる男に、見えてるでしょう?

話した人が死んで悲しいの、俺だって同じだよ。

(-310) 2022/03/04(Fri) 1:03:52

【秘】 美術 エノ → 普通 ナツメ

君を眺めて。
茜を見せて。
見せて。
見せて。
……そうして、日が落ちるように、瞼を落として。
深い息を一つ、吐いた。

「端末を貸して。」

手を伸ばす。
貸してもらえたなら、まだうまく動かない手で操作して。

「君のそれが全部演技だったらどうしようかなって考えてる。」
「その時は、せめてフカワ君にだけは入れてほしくないなって思ってる。」

そんな、言ってもどうしようもない事を呟いて。
ぽん、ぽんとタップする。

「……正直、命の恩人とかどうでもいいんだ。」
「勝手に助けたくせに、恩を着せるなって思っちゃったな。」
「俺、良い人じゃないんだよね。知らなかったでしょ。」

はい、と端末を返した。


「でも、オレンジジュースは美味しかった。」


SYSTEM:投票権の委任  エノ→ナツメ
SUCCESS:承認。
(-313) 2022/03/04(Fri) 1:13:17

【秘】 不運 フカワ → 普通 ナツメ

『良くなりますように、なんだかおまじないみたいで、いいですね』

自然に笑みがこぼれて、閑話休題。
ふとやってきた、返事にほっとして。
嘘をつかなくて済んだと今更な事を考えた。

『投票ですか? ああ、はい。
 いいですよ。もう、きめましたから』

それは誰かにとっては残酷で。
その価値を押しつけ合うことを選んだという事に過ぎない。
それでも様々な人を既にもう巻き込んでしまった。
もう戻るつもりも後悔するつもりもない。

『俺は、ハナサキさんとナツメさんにはいれません。
 だけど、俺は、です』

『ハナサキさんがハナサキさん自身にいれたとき。
 俺は彼女に入れたことになりますから。
 票をあげたんです、俺の分を。
 これが彼女への誠意と、応援です。

 そして望みました、俺はこの命を握る権利を持っていたいと』

『ナツメさんを選んでしまったことも、
 そして覆したことも自分の選択として開き直ったんです』

そして最後のメッセージに。
しばらくの時間を使って。
(-335) 2022/03/04(Fri) 8:13:11

【秘】 不運 フカワ → 普通 ナツメ


『はい』
『俺も』
『苦しいです』

話した人に入れるのも、勿論、自分に入れるのも。
そんな風に、言える日が来てしまったことが辛くて。
人間だから仕方なかったんだなと、普通のことを考えて。
なんて自分は不運な人生だったのだ、と。大きなため息をついて、口元に笑みを浮かべたのでした。
(-336) 2022/03/04(Fri) 8:13:23

【秘】 普通 ナツメ → 美術 エノ

 小さく漏らされた声と、あなたの言葉を聞いた。

 日を背負った深青が。
 わずかに見開かれて、そっと細められる。
 ふるふると首を振ると髪の先が揺れて。
 握りこんだ手はそのままで、返事はそれだけだった。


 そうして。
 ぎこちない、タップの鈍い音。

「……今、知りました」

 返ってきた端末。
 そのシステムメッセージを見ながら、やわらかく呟いた。
 

でも、悪い人じゃないですよね。
と、少女は思う。話して、よかったな。


 ▼
(-369) 2022/03/04(Fri) 18:05:05

【秘】 普通 ナツメ → 美術 エノ

 すっかり忘れていたタオルを片づけてから。
 籠に入った果物――
ツルギくんが持ってきてくれた、お見舞いの
――を剥くかちょっと迷いつつ、少女は冷蔵庫の扉をぱかっと開けた。

「飲みますか?」
 と、ベッドの上のあなたを振り向いて尋ねる。

「ジュース。用意しといたんです」

 持っているのはプラスチックのコップとペットボトル。
 未開封のオレンジ色。
 あなたの返事次第で、プラスチックのコップの数が変わって。

「……なんか、すごく。
 ひさしぶりに飲んだ気がする……」

 少女はまた、傍の椅子に腰かけて。
 ちびちびとコップの中身を減らしながら、そう笑った。

/*
更新もそろそろ来てしまうので、続けるかどうか迷いつつ…
(-371) 2022/03/04(Fri) 18:14:20

【秘】 美術 エノ → 普通 ナツメ

「君が死なない事を祈ってるよ。」

なんて言葉は、君の決意を踏みにじるようなもので。
でも、青年は、思ったままを口にするから。
気にせず口にした。

冷蔵庫をあける君を、目線で追いかけながら。
問いかけには頷いて。

「美味しいよね。」
「元々は色が好きだったんだ。」
「オレンジ色が好き。明るくて、奇麗で。」

受け取ったコップを、こちらもちみちみと飲む。
今は、この味も好きだ。
さっぱりして、爽やかで、甘い。

「後輩君の事は好きなの?」

これは特に流れに関係のない質問。
デート、と言っていたから、そうなのかなと思っただけ。


/* こちらは続けても大丈夫です!
でもほかの方との秘話もあるかと思いますので、ご負担のない範囲で!
(-373) 2022/03/04(Fri) 18:41:44

【人】 普通 ナツメ

 
夕暮れの空が、夜の色へ染めあげられる頃。
少女は、中央の建物に足を踏み入れる。

(恐らくは)人気のないその場所で、ぽつんと一人。
隔てる柵へそっと手を添えて、傍聴席をしばらく眺めていた。
そして、ここへきた用事を。
医務室で休んでいるエノの分も合わせて、2枚を手に取る。
皺ひとつないその紙切れを手帳に挟み込んで、それからログに発言を残す。

吹き抜けの下、中央へ立って、あ、と音を出す。
残響音を聴きながら、ここで歌ったら怒られるんだろうな、と思った。
(28) 2022/03/04(Fri) 19:04:34

【神】 普通 ナツメ

「あ、」

「ナツメです。……ここで話せば、大丈夫?
 えっと、昨日。
 イロメキさんに投票したのは、自分の意思」

「投票先の理由は……選びやすかったから。
 遅くなっちゃったけど、一応。残しとくね」

 
以上、少女がログに刻んだ発言。
あとは飲み物の入ったボトルを置いて、立ち去った。
日が沈んでゆく頃合いのことだった。
(G14) 2022/03/04(Fri) 19:05:38

【秘】 普通 ナツメ → 不運 フカワ

『票、あげたんだ。』
『じゃあ、』
『ハナサキさんが自分に入れちゃったら、
 フカワくんに文句言いますね。半分ぶん。』

 
ふたりの決めることを踏みにじりたくはないから、
口出しはしないけど、でも。
友達……の、ちょっと手前くらい。
そう思ってるから、後ですこしくらいは。怒ってもいいよね?


『あ、私に投票しようとしてたの、
 怒ったりとかはしてないですよ。
 言い方がちょっと怖かったってくらい…』

 この際なので伝えておこうと、素直な言葉で返事を綴って。
 それから、遅れて届いた言葉には、
(-400) 2022/03/04(Fri) 20:34:31

【秘】 普通 ナツメ → 不運 フカワ


『うん。』『苦しいね』

 それだけを返して、ぱたん。
 医務室の窓辺、少女の手が小さな手帳を閉じる。
 綴った言葉と裏腹に、その口元はゆるく笑んでいた。

 
私はずっと、ただそれだけの、普通のことを。
誰かと普通に、言いあいたかったから。
ごめんね。ちょっとだけ、ラッキーだなぁって思っちゃった。
(-402) 2022/03/04(Fri) 20:39:15
ナツメは、ぱたん。
(a37) 2022/03/04(Fri) 20:45:39

【置】 普通 ナツメ


『今、これだけおしえ』『なんで、そんなに平気な顔して』

『ダメもとで言うんだけど、票をハナサキさ』
『アクタくんたち、だいじょう』
『助けてくれたって聞きま』『自分に投票するのだけは、やめ』

そのメッセージは、送られなかった。 

『ナツメです。立候補しま』

『怪我してるって』『投票してごめんなさ』
『間に合わなくて、ごめ』

『聞いちゃった。なんで私の』『明日、』

『ごめんね』
(L3) 2022/03/04(Fri) 20:46:06
公開: 2022/03/04(Fri) 20:55:00