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【秘】 小悪魔 ロキ → 寡黙 エミール「やっと思い出した? そのまさかさ」 ようやく思い出したかと言わんばかりにやりと笑みを浮かべる。 あなたの記憶の中にあるものと何も変わらない悪魔の姿と感覚。 ただひとつ違うのは、穏やかではない剣呑な雰囲気があること。 「聖女様からお願いされててさ。 みんなが消えちゃわないようにって」 「……もう少し遊んで行こうよ? キミがいなくなるのは少し寂しいし。 悪いだけの場所じゃなかっただろう?」 直接的な言葉はないにせよ、この悪魔は痣を光らせに来たのだとわかるだろう。 (-39) 2024/02/06(Tue) 8:11:31 |
【秘】 寡黙 エミール → 小悪魔 ロキ「……そうか……」 あの時一緒に遊んだ女の子。 それが夢か現か、人か悪魔かなんて考えたことはなかった。 ただ楽しかった。 親元を離れ、一番寂しさを覚えていた頃のことだったから余計に。 師匠との生活は悪くなかったし、修行も真剣に取り組んではいたけれど、それでもあの年頃で不安にならない子供はいない。 そんな時に寂しさを埋めてくれた存在が、あなただった。 「……俺の痣を光らせに来たんだな」 ばかだな。 動かぬ体で、深く息をつく。 「その言い方。 まるで、俺が どんな人間 なのか知ってるような言い方だ」自分とて、迷わぬわけがない。 何にも固執しないように生きてきた理由、それが揺らぐ。 だけど―――― 「だけどごめん。お前の力は多分、……俺には届かない」 俺もまた、聖女の願いを聞かされている者のひとりだ。 (-46) 2024/02/06(Tue) 11:55:18 |
【秘】 小悪魔 ロキ → 寡黙 エミール「…………」 謝罪と続く言葉を耳にした途端、悪魔の顔から笑みが失われる。 何も言わず、目を細めてあなたを見る視線は甚く冷たいもので。 「……そういうキミも聖女様からお願いされてるクチ? それとも、ボクたちみたいなのは歯牙にもかけない感じか」 こんな事を何度も繰り返していれば、自ずと理解してくる。 聖女が何かを出しに自分たち以外にこの力を与えていること。 この力が通用しないほどに意志の固いものがいるということ。 そして、そんな者たちでさえ聖女のきまぐれには敵わぬこと。 果たしてあなたは何だろうか? 今までの知識と経験で見当は付くが、結局やることは同じだ。 「……まあいいや、全部試してみればはっきりするさ。 キミのその言葉、ハッタリじゃないとも限らないしね」 そう言って、痣を光らせようと悪魔はあなたの身体に触れる。 金縛りのような感覚は解け、代わりに心地良い夢のような感覚を。あなたを夢幻の世界に引きずり込もうと、夢魔の能力を行使する。 (-73) 2024/02/07(Wed) 0:08:29 |
【秘】 小悪魔 ロキ → 温室 マーサ自分たち以外に痣が光るものが現れ始めた頃。 「……まさか、こんなにあっさり希望が潰えるなんてねえ。 どうやら聖女様は、ボクたちが相当気に入っているらしい」 「相手が聖女様ともなれば、本当に大きなお世話だったね?」 (-74) 2024/02/07(Wed) 0:20:58 |
【秘】 寡黙 エミール → 小悪魔 ロキ「……無駄に聖女から力もらっちまってな。 痣を光らせれば今世での願いを聞いてもらえるんだと」 自分の役割は、監視。 暗躍する者を逆に縛り付ける……力。 まさかこんな事になるとは思わなかった。 ……ただ、どうにも初めてあったとは思えなかった奇妙な悪魔が気になって、観察していた。 だって最初から……何処か懐かしくて。 思い出せないことが苦しく思えたから。 「……やめろ。 その力を使うな……」 それを使えば、貴方のほうが――― 金縛りが解けた瞬間、その手を伸ばす。 やめるんだ、と。 危害を加えるつもりはない。ただ行動を阻止するため、貴方を羽交い締めにしてでもと。 その小さな体を抱き込もうとするだろう。 (-96) 2024/02/07(Wed) 20:09:08 |
【秘】 小悪魔 ロキ → 寡黙 エミール「っ、おまっ……!?」 あなたの手が伸びて、不意を突かれるような形で抱き込まれる。 悪魔とは言えど、搦め手に頼らなければならない非力な悪魔だ。 大人になった身体が相手では身動きも取れなくなってしまって。 (-101) 2024/02/07(Wed) 23:07:12 |
【秘】 小悪魔 ロキ → 寡黙 エミール「……随分と情熱的じゃない? もしかして我慢できなくなっちゃった? ボクの魅力に」 力で敵わないことはすぐにわかった。 大きな抵抗もせずに息を吐けば、蠱惑的に夢魔は笑みを作る。 あなたがそのつもりがあれば、簡単に手籠めにできるだろう。 そんなつもりがないだろうからこそ、こうしておどけられる。 「……さっきからごめんとか、やめろとかさあ。 どうしてそんなこと言うのかなあ、なんにも意味なくない?」 「聖女様に叶えて貰えばいいじゃない、キミの好きな願いもさ」 (-102) 2024/02/07(Wed) 23:07:46 |
【秘】 寡黙 エミール → 小悪魔 ロキ「俺に願いなんて、そんなにありはしない」 この世界で聖女に叶えてもらわなければならないほどの願いなど、そんなに考えたこともない。 願いはずっと一つだけだったけれど。 それはこの褒美で叶えてもらうようなことではなかった。 「情熱的か? ……そうかもな、アンタにもう一度会いたいって……何度だって考えてた」 それは昔の話。 助けたコウモリとともに消えた少女が居なくて、寂しくて。 ……思えば、あれは子供だった自分の初恋だったのかもしれないが。 「――俺の仕事は監視すること。 俺の目の前で力を使ったやつの痣は―――あぁ」 ”光って” ボゥ……と光が浮かび上がれば、それはどこに隠れていようと分かるもの。 苦々しゲに 貴方の体 から放たれている光を見つめていた。 (-106) 2024/02/08(Thu) 0:54:02 |
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