【人】 白瀬伊緒「伊豆浦の言う通り人の道を外れない範囲…として。 染髪もとかピアスとか? 校則無くなるし、好きな格好出来るよ。 いわゆる飲みサーみたいなのは あんまりおすすめしないけどね。 でも友達とお酒飲みながらオールとか。 一緒にレポートやったりとか、楽しそう。 授業サボって遊びに行くとか? あは、デビューとはちょっと違うか。」 (15) 2023/02/01(Wed) 22:52:58 |
【人】 白瀬伊緒「……勢いで変な人に捕まらないようにな?」 と口にしたところで余計なお世話かと頬を掻く。 大地も、伊豆浦も、織田も、勿論僕も。 新しい場所で沢山新しい人間関係を得るわけで。 誰か付き合ったりするのかな なんて下世話なこともしばし考えたり、するのだ。 生憎、高校のうちにそういったご縁はなかったから 周りの浮いた話を楽しんで聞くばかりだったけれど。 (16) 2023/02/01(Wed) 22:56:15 |
【人】 白瀬伊緒世界の滅びのその先の、未来の話。 話は少し巻き戻って旅行の話に立ち返る。 「おっいいじゃん。 やりたいことあると張り合いも出るし、頑張れ。 いいよ。合格発表の次の日。 でないと落ち着かないだろうし」 かくいう自分も推薦ではないけれど、 1月の下旬に試験は終わっている。 だから応援あるのみだ。織田が英語をみるなら こっちは社会系を見ようか、なんて思うけれど肝心の数学は 誰がカバーするんだろうか。 それは杞憂に終わったけれど。 上がる声に合わせて ファイト、と拳を持ち上げる。 次のチャイムが鳴るまでの時間が、なぜか長く感じた。 (17) 2023/02/01(Wed) 23:18:59 |
【人】 白瀬伊緒いつの間にかメモには矢印のほかにも 書き込みが増えていた。 合格発表の次の日。 大学デビュー、透明、青紫、風呂上がりの牛乳。 取り留めもなく書き連ねていたら ずいぶんとごった煮になってしまった。 あれもこれもと詰め込んだ旅行鞄みたいだ。 授業もそこそこにちらりと時計を見る。 さて、これが終わったら次は何をしようか** (18) 2023/02/01(Wed) 23:21:00 |
【人】 白瀬伊緒-- そんな他愛のない会話を過ごす時間も あっという間に過ぎていく。 シャーペンの走る音。 時計の秒針の規則的な音。 教材のページをめくったり、 質問に向かうために席を立つときの椅子が擦れる音。 何気ないそれらが やたら鮮明に聞こえてくる感覚が不思議だった。 終わりが近いことを意識したからだろうか。 泣いても笑ってもリミットは遠のいたりしない。 (30) 2023/02/02(Thu) 23:21:49 |
【人】 白瀬伊緒授業が終わったあとも、やっぱり勉強会だったり 打ち合わせに励むのだろう。 購買で買ってきたお菓子なんか並べたりして。 陽が落ちたら駅までの道を一緒に。 電車の中では小さな単語帳を見せ合って クイズに付き合ったり。 受験のことも、旅行のことも、未来のことも、 より良い結果が得られますように。 残りの日数を指折り、数える。 (31) 2023/02/02(Thu) 23:22:26 |
【人】 白瀬伊緒「旅行、楽しみだね」 そんなありふれた台詞を早々に 「また行きたいね」なんて未来に勝手に置き換えて 人知れず、祈っている。** (33) 2023/02/02(Thu) 23:23:21 |
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