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【秘】 よろず屋 シラサワ → 呪術師 リェン「はぁ……は……。」 狂い人の男は『神狼の祠』を歩く。 奥へ、奥へ向かって、最早戻れぬだろう地獄への道を。 首に縄をかけるように刻まれた印が、 呼吸を狭めるように、身体を苛んでいく。 ゆらゆらと、それでも一歩ずつ、獣の胎を、奥へ、奥へ。 最早狂い人としてこの場の狂気に抗う術もない。 己は最後の贄、己は最後の食事。 …これで良いんだよ。 様々な失敗を繰り返し、傷を負い、出身を追われ、 それでもこんな身体にまだ使い道があった。 死に場所を見つけたとばかりに、シラサワは征く。 獣の胎の奥から伸びて来るは無数の手。 神狼派であり、この場の爛れにあてられた人間達。 贄を奪われ、二体分の贄を要求し、 出てきたのはこの傷んだ贄の男ただ一人。 神狼はお怒りだ。 最早巫女だけでは鎮まらぬ。 (-0) 2021/07/28(Wed) 9:40:23 |
【秘】 よろず屋 シラサワ → 呪術師 リェン「ん、ぐ………ッぅ!!!」 数多の手が男の身体を引き倒し、 壁へと勢いよく叩きつけ、地へと伏せさせる。 衝撃で男が元々持っていた傷が開き、 服にじわりと 血 痛みが、呼吸が、意識が朦朧とする。 ずるずると引き摺られていく。 首に手が掛けられる。 喰わぬよりはマシだとばかり、男が贄にされていく。 「ハ、ァ……ガ……ッぁ˝、……ッ」 首を絞める手に無意識に両手をやったとて、 傷付いた獣である男に振りほどける力は無く。 首に縄をかけるように。 さぁ、裏切り者の狂人を吊るし殺そうじゃないか。 澄んだ 海 の瞳の光が、徐々に濁っていく──。 (-1) 2021/07/28(Wed) 9:44:02 |
【秘】 呪術師 リェン → よろず屋 シラサワ「空狐の証、予刻三重、荼枳尼に払わん。 眼下の者共、此処な場所より彼方に届けよ」 裏切り者に群がる村人の少し後ろ、 低く怪しい声が、祠の中に響いた。 「離れろ、それは私の物だ━━」 一方的な簡易術式。 生きた三千年の果ての空狐の位、この先残した三百年の寿命。 人の身では払う事のできない途方も無い対価。 それを以て、相手の同意も地の利も全てを無視して、 “不都合”を余所に送還する。 「━━調子はどうかな、シラサワ。 君が喰うならいざ知らず、喰われるとなると不都合でね」 不都合などと言葉を濁すが、つまるところただの独占欲である。 (-4) 2021/07/28(Wed) 10:49:50 |
【秘】 よろず屋 シラサワ → 呪術師 リェン本来男が引き受けて足止めするはずだった島民が、 己の死骸を喰わせておくはずだった相手が、 一瞬にして消え去ってしまった。 「ハ、ッヵハ、──ゲホケホッ…!!」 最早酸素が通ることは無いだろうと 思っていた気道に急に空気が入りこみ、咳き込む。 視界が揺れ、意識が揺れ、 生理的な涙に濡れた海眼が、 聞き覚えのある声にゆらゆらと。 狐が払ったのは、人間に支払えるはずの無い対価。 この傷だらけの獣には、 その十分の一すら払えるのか怪しい。 「……は、……ハ……ェ、ン……?」 最早潰えるだけとなっていたはずの道化。 真意の全てを封じ、僅かな欠片だけを残し、 記憶を持って消えるはずだった。 首には縄の痕。 傷む身体と印の熱に浮かされるように、 リェンの名を呼ぶ。 (-5) 2021/07/28(Wed) 11:20:40 |
【秘】 呪術師 リェン → よろず屋 シラサワ今年の祭りは大きな転換期となる。 遠見や予知夢でその事を理解していたからこそ、 リェンは祭りの最中、ひたすらに自制してきた。 全ては島のため、旧き約束への義理立て。 “本質”を伏せ、ただ渇きを呑み干し役割を成してきた。 半ばで過剰に力を使う事を禁じ、小細工だけで事を済ませてきた。 しかし、祭りはもう終わる。 為すべき事は為した。護るべき魂の無事も見届けた。 後のことは、それこそ役回りの者が為すであろう。 「━━随分、待たされた」 リェンは地面についた膝の上に咳き込むシラサワの頭を乗せ、 焦点の定まらない潤んだ瞳に顔を寄せると、 長く熱のこもった舌で溢れる涙を掬い取る。 「━━呼んでくれ、シラサワ。 他の誰でもない私の名を」 まるで、獣が獣を毛繕いするように。 柔く耳朶を噛み、壊さないように壊さないように下を這わす。 毛ほども効かぬ筈の神狼の毒さえわざと喰らい、 帯びた熱を溶かし合わす。 (-6) 2021/07/28(Wed) 16:41:04 |
【秘】 よろず屋 シラサワ → 呪術師 リェンシラサワという男は、ただの、ただの人間だ。 何の特別な能力も持たず、 己の人生に翻弄され、無知で傷を負い、 こんな辺境の島で、慣習に抗えずに 最後の贄となるはずの、人間の男だった。 「リェ…ン………。」 身体の痛みが、此処がまだ 涅槃ではないと教えてくれる。 掠れ弱々しくも熱のある声が、鈴の音のような相手の名を呼ぶ。 この島に来た時に、身体の傷を最初に知られた相手。 過去を知っているかは分からない。 ただ、痛み止めの薬を処方して貰っていた。 リェンの薬を徐々に、その身に宿してきた。 「ン、ぅ、ゥァ………ッ」 ぬるりと舌の感触を感じれば、 男の身体を侵す神狼の印が、他者の肌を求めさせる。 この男に刻まれた印は、二つ分。 それも、本来ならば狼に対して刻む印が、酷く身体を苛んでいる。 人間の身体には、身に余る渇きと飢え。 足先が擦るように地をのたうち、 優しい刺激に酔うように、傷付いた獣が啼く。 (-8) 2021/07/28(Wed) 17:39:16 |
【秘】 呪術師 リェン → よろず屋 シラサワ触れた手が、指が頬から下に伸びていく。 首に、肩に、胸に。 そして触れる、肩から続く刀傷のような大きな傷痕。 「初めて君に触れたのも、ここだったね」 そしてあろうことか、傷口にゾブリと指を刺すように沈める。 痛みは無い。どころか血の一滴も溢れる事は無く、 肌に触れていた感覚と共に指が肌の内に溶けていく。 そして身の内側から“魂”の縁をなぞり上げる。 「人の終わりを、多く眺めてきた。 なのに飄々として、死ぬ時は死ぬとでも言いたげに 笑う君は、君だけが、 死に向かうにつれ、輝きを増す」 未だかつてシラサワが体の内を誰かに許した事があったとして、 リェンの愛撫は、そのどれとも違ったであろう。 空いたもう片方の手がシラサワの下腹部に伸ばされると、 シラサワのソレは自身が体験したことの無い程の膨張を見せている事に気づくだろう。 「さぁ、聴かせてくれシラサワ。 君の輝きは印“如き”に絆された今が一番まばゆい物なのかい?」 (-15) 2021/07/28(Wed) 22:32:46 |
【秘】 よろず屋 シラサワ → 呪術師 リェン「ンぁ、は……ッ…」 印に突き動かされる。触れられる肌が、 怪我をしていない腕の方が、誰でも良いと相手に縋る、はずだった。 ああ、違ったのだ。相手は、人ではない。 「ァ、うァ、ァ……ッ!!!」 リェンの指が男の剥き出しの場所から、 入る、入っていく、 シラサワがシラサワたる魂へ触れる。 "印"から、脳へと響く快楽ではない。 これは、己の存在そのものを愛撫されている。 悶えたとて、身を捩ったとて逃げられない。 「りぇ、ンぁ、っあ、ヒ、ぃぁ、……ァッあっ!!」 男の普段からは想像できないような嬌声が零れる。 思考など出来ようはずもない。 自身へ手が伸びると、背が仰け反る。 「ゃ、ぁっ、ァ、あぁ、ッあン、ァッ」 強すぎる快楽が、海からぼろぼろと涙を零し、 閉じられない口から涎が、 自身からは濁った液が、だらしなく零れる。 脚を閉じる力すら、奪われていく。 (-17) 2021/07/28(Wed) 23:08:12 |
【秘】 呪術師 リェン → よろず屋 シラサワ「くふっ…… ははっ…… はははははは! 」暴れる鼓動が、求めるようにうねっている。 与えられる快楽は人の身と心で耐えられる代物ではない。 だというのに━━腕の中で暴れる男は生きている。 必死に、目の前の己の名を呼び求めている。 「あぁ、シラサワ! 君を喰わずに“生かしておいて”! 本当に良かった!」 泡のように溢れる涎を舐めとり、喘ぐシラサワを押し倒す。 激しく、されどシラサワを労るように手を這わせ、 剥き出しのその背に晒した胸を重ねるように覆いかぶさる。 「優しくはしよう。手荒にすると“私はすぐ壊す”。 ただただ、さざなみのような快楽を与えてあげよう。 ━━気をやる程度で、終わらせてくれないでおくれよ?」 無色のひんやりとした液体を臀部に塗りたくり、 リェンは熱く煮え滾るような怒張をシラサワの内へと挿し込んだ。 (-18) 2021/07/28(Wed) 23:47:21 |
【秘】 よろず屋 シラサワ → 呪術師 リェン地獄を見て来た。かつての祭で狼にも成ったことがある。 神狼派という事ではないが、 従わざるを得なかったからだ。 この海の魂に触れるなら、読み取る事も出来るだろうか? シラサワにも、確かに他の人間と同じよう、 祭の事柄や先程の死に直面する 痛み も恐怖 も、嫌だ という想いも、助けて欲しい という心もあった。けれど、それを全て言葉と笑みで隠して来た。 隠したまま、逝くつもりだったのだ。 ──それはリェンも含め、数少ない島の味方が救いだったからだ。 これは、決して本人の口からは語られぬモノ。 魂に触れたリェンにしか、知れぬモノ。 (-19) 2021/07/29(Thu) 0:17:33 |
【秘】 よろず屋 シラサワ → 呪術師 リェン「は、ぁっあ、ァッんん、ひぁッ りェ、りぇん、……ッぁ、あッ…!」 かつての狼に成った時の後遺症が、 首に刻まれた二種の印が魂の端に絡み、 この爛れた獣の胎の空気と相まって、 存在そのものを犯されていて尚、男は生きている。 それは、狂気の中で立ち続けていた、" 狂人 "故でもあった。全てを隠すようにしていた長丈服を剥がされ、 押し倒され、血を流す傷口は、"魂への入口"は、 左肩 、右脇腹 、左腿 の三か所が見える。告げられる言葉を思考出来る余裕など残っていない。 「ァ、アぁアああッ!!」 準備無く、もしくは液体に何か効果はあるだろうか。 熱を身体に受け入れ、背を仰け反らせ、 これまでの尋常ではない快楽から破裂するように、 白濁が獣の胎へと吐き出される。 片腕では己を支えられず、接合部をリェンに突き出す形で、 獣同士の交尾のような繋がりとなる。 時折労るような手つきに、縋るように。 傷だらけの獣は、リェンの下に。 (-20) 2021/07/29(Thu) 0:24:00 |
【独】 呪術師 リェン人は勝手に生きるだけ。 生かせど死ぬ。放れど死なぬ。 今よりずっと位の低い疱瘡喰らいの化け狐と呼ばれた時分より、 人とはそういう物だ。 狐の疱瘡喰いとは、命を奪う病魔を喰らってやり、 対価として千年の寿命を払い受ける物と言われる。 善意で喰らい、命を散らす。訳など本人とて知らぬ。 そういう物だ。そういう、怪異だ。 しかし幾千と生きれば人の側にも妙なものは生まれる。 死にゆくような戦火の最中、陣の奥で一人震え戦慄き、 それでも頭と祀り上げられた男が居た。 気丈に振る舞い、人を鼓舞し、多くの人中にて、孤独だった。 死ねぬ、死ねぬ、まだ死ねぬ。 その言葉がことわりを打ち破っていく姿は、輝きを纏い 床に臥せって息を失うまで、それは増すばかりであった。 その者の魂は ━━それはそれはたいそう、美味だった。 (-21) 2021/07/29(Thu) 1:11:43 |
【秘】 呪術師 リェン → よろず屋 シラサワ「啼け、啼け、人の子」 リェンは言葉通り、優しく動いた。 否、動きもせずに、ただそのはち切れんばかりの剛直を 突き入れたまま左腿の傷口を指でなぞり、 肩口のものを舐めシラサワどの境界を溶かす。 霊体としてのそれではなく、リェンのソレをシラサワの肉が求めるように、あやすようにゆるゆると小突く、 滝のように溢れる獣の白濁を口に含み、肩を優しく引っ張り向かせたシラサワの口と混ぜ合わせる。 離した唇から伸びるそれを啜るように飲み込むとリェンは言った。 「━━果てる時は」 ソレは呪詛か、約束か。 この伽の中精魂果てるまで。 あるいは“その命果てる時まで”。 シラサワの中の、ひた隠しにした思いが潰えぬ限り、 リェンはシラサワを生かすだろう。 「私の名を━━」 呼んでくれ。 言うか否かのその刹那、リェンは一度だけ大きく腰を引き、 蕩け切ったシラサワに打ち付けた。 (-22) 2021/07/29(Thu) 1:30:11 |
【独】 呪術師 リェン島の者、島外の者。 君は確かに縁を築いた。 君の道行きの最果てに、 看取る者は多かろう。 どうか、どうかその輝きの終の刻、 あなたの顔の、晴れやかな物であらんことを。 (-23) 2021/07/29(Thu) 1:42:15 |
【秘】 よろず屋 シラサワ → 呪術師 リェン貫かれた衝撃に、びくびくと身体が痙攣している。 「ぁ、ふぁ……は…ッんあンッ」 男の低くもはしたない声を抑えられない。 傷口から魂に触れられる度、無為に首を振るのだが、 魂に拒絶の意志は決してなく、快楽に甘い声が上がる。 そこに緩やかな出入りがあれば、もう堪らない。 準備こそ無かったが、そうしてリェン自身が男を解していく。 「あ、ひァ、っァ、や、りぇん、ッんン、ふぁ…ッ!」 後ろを向かせられ、人で無きモノと口付けを交わす。 己の白濁が互いの舌の上で絡み、 不快は最早感じる事が出来ず、 求めるままに相手に舌を差し出していた。 それもやがて離れ、言葉と共に、 ずるりと熱が抜けていく、それは予感が。 「ンぁァ……っひ、ぁああっ!!」 相手を根元まで飲み込み、 仰け反って強く強く、締め付ける。 蕩けた全てのまま、本能の求めるまま、 彼のどこへなりを掴む。愛撫される魂が訴える。 正面から彼と接合することを無意識が望む。 この獣の胎を掻くのではなく、相手に縋りたくて。 (-24) 2021/07/29(Thu) 1:58:47 |
【秘】 呪術師 リェン → よろず屋 シラサワ肩口を掴まれた手に、己が指を絡める。 叫ぶ魂に応えてやる。 見た目以上に力強いその腕で、腹の上に跨らせるように シラサワを抱く。 「……良い顔だよシラサワ。情欲に踊る蕩けた目だ」 悲鳴のような嗚咽、獣の鳴き声のようなそれが、 リェンの陰茎を苛立たせる。 顔が、目線が引かれ合う。 「あぁ、すまない。 こうなるとっ、優しくはっ、してやれそうに無い!」 合図も無く抱き寄せると、相手の唇を貪る。 重ねた口元をそのままに、リェンは大きく突き上げるように腰を動かした。 そのスピードは徐々に加速していく。 珍しくも余裕の無さそうな声を出すリェンに、 シラサワは絶頂の予感を得るだろう。 (-25) 2021/07/29(Thu) 8:22:21 |
【秘】 よろず屋 シラサワ → 呪術師 リェンぬちくちと水音を立て、繋がりが浅くなり、リェンの上へと抱かれる。 はひ、と呼吸にすら、短い嬌声が混じった。 弱々しい獣の全身がリェンへと絡みつく。 腕も脚も、傷のせいで力は違えど、男に出来る精一杯で相手を包み、 その腹に濡れそぼった自身がぬるりと滑る。 その僅かな刺激ですら、幾度と果てた身体を痙攣させた。 「んンぃ……っは、リェん、りぇ、ん…ッ」 狼となった年でさえ、これほどに己が女となったことは無かった。 誰かを抱くにも抱かれるにも、まだどこか余地があった。 狼と狂い人用の強い二つの印による快楽への導きさえ、 今のリェンから齎される快楽には及ばない。 神狼に捧げる熱ではなくて、この空狐に無意識に魂ごと熱を捧げる。 常人を超えた快楽に溺れた海色の瞳は涙を零す。 同じ性別のヒトの姿をした化物の紅い瞳を見つめている。 何もかもが蕩けて深海から溢れ出している。 「は、ァッ、んんぅ、ふ……ッン、ンッ!!」 強く抱かれる。傷へと響く痛みすら、魂への快楽に。 唇を重ね、舌の交わりで酸素を奪われ、 激しい出入りが始まり、奥底を押し上げられるように、 抵抗のしようもなく上も下も全てが喰われていく。 気持ち良いと考える暇すら無い。 (-28) 2021/07/29(Thu) 15:28:20 |
【秘】 呪術師 リェン → よろず屋 シラサワ「っく……出すよシラサワ。零してくれるなッ!」 情欲の奔流の高まりを、相手の身に吐き出す。 ドクリと、溢れんばかりの白濁に乗せて、 自身の生命の一欠片を、シラサワに埋め込んでいく。 「おっと、これ以上はマズイかな」 名残惜しそうにしながら、ズルリと自分の物を引き抜く。 これ以上はシラサワが“ヒト”ではなくなってしまう。 それは、望むものでは無い。 人間であるからこそ、シラサワの儚さに命の輝きを見たのだ。 こちら側に来られては元も子もない。 「――そろそろ、神狼と村の子の因縁に決着がつく頃か。 まだ可愛がってもやっても良いが、 他にも君を求める子らもいよう」 未だ肩で息をしながら震える海の瞳を見つめ、 リェンは諭すようにシラサワの髪を撫でた。 (-29) 2021/07/30(Fri) 0:55:03 |
【秘】 よろず屋 シラサワ → 呪術師 リェン「ァ、あぁッ、ぁ──ッ、りぇん、りぇんん…ッ」 口付けを交わし、舌を絡め、魂を愛撫される。 肩からは心臓 へ、腹からは内臓 へ、脚からは自身 へと、魂の快楽が直に届けられる。 突き上げられながら自身に手を伸ばされ、扱かれ、 気絶することすらままならない快楽に浸る。 何もかものしがらみをかなぐり捨てて、抱き着く。 「りぇ、ンぁぁあッ!!」 『果てる時に呼べ』と言われたのを 覚えていたのか定かでは無いが、 リェンの白濁で満たされながら絶頂し、 譫言のように相手の名前を何度も呼び続けた。 押し出されるように二人の間を白濁が濡らす。 リェンの生命が直接シラサワの身体に根を張る。 それは神狼の印を破壊し、リェンが新たに印を刻むような状態だ。 もしかすれば、新たに身体のどこかに印が出来るだろうか。 「んァッ、は………ぁ、ぅ…。」 熱がナカを擦り上げながら抜けるのに身体を跳ねさせ、 優しくその灰髪を撫でられながら、 余韻から思わず口付けを求めた。 (-30) 2021/07/30(Fri) 1:44:46 |
【秘】 呪術師 リェン → よろず屋 シラサワ「お嬢さん、そろそろ目覚める時間だ」 求めに応じて口付けを落とす。 触れる唇は湿りを帯び、絡める舌は熱く。 されど送り込まれるのは冷気の類。 既に刻まれた狼の印を凍りつかせるような霊気。 熱に燃えるシラサワの身体を、急速に冷やしていく。 「行くところがあるのなら、こんな物は邪魔だろう?」 長く伸びた小指の爪で自分の人差し指を傷つけると、 小さく文字を印に重ねて書いてみせる。 傷つけるでも無く、撫でるように書かれたそれは“糸” 「身の危険を感じたなら、これで私を呼ぶといい。 一度だけ魑魅魍魎や多少の神魔も還してあげよう」 既に縁は結ばれた。 シラサワの身に、魂にリェンの名前は刻まれた。 例えどこにいても、何が阻もうと、求めに応じて この狐はその身を守るだろう。 (-31) 2021/07/30(Fri) 13:59:30 |
【秘】 よろず屋 シラサワ → 呪術師 リェン「はぁ、は………ん、は……。」 全ての要因が絡まり、気が触れる間際の交わりだった。 舌を絡め、熱が冷えていく。 早鐘を打ち、リェンにすら届いていた鼓動の音が落ち着いていく。 「ン………。」 新たな印を刻まれ、今一度リェンの身を弱く抱く。 喉元に、縄ではなく縁の"糸"が絡みつく。 それは印、それは所有印 この獣の胎の地獄へ伸ばされた一本の蜘蛛の糸。 例え男から傷痕が消え去る日が来ても、 "魂への入り口"は、この印に在り続けるだろう。 「──………"色んな意味"で死ぬかと…思うた…。」 熱が冷え、平静を取り戻し、身体が離して呟いた。 言葉の端が、普段のシラサワを取り戻す。 乱れた髪を手で乱雑に正し、 忘れようの無い人外の快楽を振り払うように頭を振る。 「…おおきにリェンはん…。 久しぶりに、なんもかも忘れたわ……。」 それでいてなお、リェンが彼を好くように、 真意を言葉で装い、笑って見せた。 "狂人"ではなく、彼は人間だった。 (-32) 2021/07/30(Fri) 14:27:39 |
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