人狼物語 三日月国


139 【身内】花咲く日、蜜の香りと踊る【RP村】

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【人】 行商人 テレベルム

>>21 ラサルハグ

集中しているときは自然と表情を柔らかくしてしまう。
自分自身の実力に後悔はしたことはない。
求められるものに、価値がなければそこに金銭と笑顔が生じないだけ。
自意識過剰かも知れないが、マイナスになる必要もなどないのだ。

つまりそんなタイミングで、酒や甘味を食うかのように自分の絵を味わっているときに。
突然話しかけられる者だから。

「……!? あ、い、なんだラサルハグ。
 驚いたじゃないか……」

素面で言っているのかこいつ。大丈夫か?


「……」

いや、今なんて。

あっっっっっっっっっっ??!?
 あ、りがとう。
 親譲りだ……?」

恥ずかしいことを言うな!?
ただ言葉を返してくれただけだろう行為にうるさくも言えず、
あの時の自分を殴りたい、ただそれだけを思った。
(23) 2022/03/31(Thu) 5:37:08

【人】 行商人 テレベルム

>>21 >>23 ラサルハグ

閑話休題。

「そう、か……俺もここには戻る理由がある。
 思い出が出来て、善いことが沢山あった土地だ。
 友人達も居るからな、もう少し大きくなったら
 旅に付き合ってやる約束もしたんだ」

「改めての出会い? ……
あ”

 だ、大丈夫だ……だが、そうだな。
 お前には街を出た時にでも体調のことについては話そう。
 それがいい。

 お、お前はこういいたいんだよな?
 寝ぼけていた変わった絵描きのことなど、
 忘れてしまう人は多いかもしれない。
 大丈夫だ、多少旅人の雰囲気が変わっても
 何度でも仲良くなれるに違いないさ。

 
……また来るのが嫌になってきたな。

 
俺の頭は本当にあんなお花畑だとでも


ブツブツ呟きながらも、肩をとんと並べ小声で漏らした。
これ以上は、イメージを壊すわけにはいかなかったのだ。
まったく、恥ずかしくて仕方ない。褐色の肌にわずかに朱を交えながら、こっそりとため息をついた。
(24) 2022/03/31(Thu) 5:49:05

【秘】 風来人 ユピテル → 行商人 テレベルム


「……まさか聞いてないの?…まあ、それは一旦置いといて。
 私の旅路はいつだって良いものだとも。
 たとえ一人であっても。一人ではできない事もあるだけでさ」

空を、風を読む事はできるけれど。それは読んで初めてわかる事。
だから先の事を知っているからつまらないなんて事も無い。
行きあたりばったりに風に吹かれて、
行きあたりばったりに雨に濡れる事もある。
案外、この風の子は人と同じような旅路を歩んでいる。

「にしても…あの時のまま、あの時のまま、か。
 なあテレベルム、本当に何一つ変わってないと思う?
 私は君の記憶の中のある一点で、君の記憶の中の私のまま
 今も立ち止まったままで居るのかな?」

「世界は案外、日々知らない事が増えているものだよ。
 形の遷ろうものもあれば、新たに作り出されるものもある。
 どんなものも、全てを知り尽くす日はそうそう来やしない。
 もしも何一つ変わっていないように見えるとしたら、それは。
 きっとまだ君が知らない側面があるという事を知らないからだ」

つらつらと問い、それから続く言葉を投げ掛けながら。
一歩、二歩、そちらへ歩み寄って、両手を伸ばして──
(-47) 2022/03/31(Thu) 9:39:16

【秘】 風来人 ユピテル → 行商人 テレベルム


「──つまり、私も少しは進歩してるってこと!」

白いフードをがっしり掴んで、ぐっと引っ張り寄せて。
サプライズを仕掛けた子供じみていたずらに笑ってみせた。

いくら人ならざるものとて、数十年もあれば。
多少の人の情緒は理解が及ぶようになってきた頃だ。
そして、ただ気紛れに吹く風というばかりでもない。
こうして何かを捕まえる事も、まあたまにある。

「とはいえまだまだ勉強中の身だという事も確かなことだ。
 たとえば私は君達の"寂しい"はまだわからないけど、でも
 わからないって事はこれから知るってことでもあるだろ?
 だから君が教えてくれよ、テレベルム。
 別れを惜しむ気持ちはわかるから、もう一歩のはずなんだ」

──強いて言うなら好きなものは楽しいこと、
──楽しいことは知らないものを知ること!


そうして人を知って、人を理解して、同じ点を見付けて。
何となく気付き始めた頃ではあった。
世界には、連れ合いの居ない気儘な旅雀である限り
決して知る事のできない事もあるのだと。

「それに、それにだ。そもそもの話だけど…
 
『君と話がしたい』
という望みを
 君以外の誰かが叶えられると思う?」
(-48) 2022/03/31(Thu) 9:39:51

【秘】 風来人 ユピテル → 行商人 テレベルム


「もちろん、答えはノーだよな!
 つまるところ、君と旅路を共にして
 その中で他愛ない話をしたい、という事は、必然的に。
 君だから、君でなければ・・・・・・──という事になるんじゃないかと
 私はそう思うんだけど、君はどう思う?」

なんて、問い掛けの形にしてはいるけれど。
あなたが何と言おうと、この旅人の中ではそういう事になった。
何も全てが揃いではないとしても、
決して揃いのものがそれだけとも限らない。

つまりは何を言ったとしても、
私はそうは思わないけどね、で終わる事。
勝手に期待をされたなら、こちらも勝手を返すだけ。

「それに、確かに風というものは気紛れなものだけどさ。
 私達精霊はただ気紛れに吹く風というだけのものじゃない。
 それぞれに意思があり、言葉によって意思の疎通ができる。
 そして私は引き留められれば留まる質ではあるし──」

「そうでなくとも、もしも気紛れを起こしたくなった時は。
 私が楽しそうだと思った方に君も引き摺って行くさ。
 それが嫌なら、気紛れを起こさないよう捕まえててよ!」

ぱっと手を放し、あっけらかんとそう言い放って。
あいも変わらず髪の上では白と青の花飾りが揺れた。
(-49) 2022/03/31(Thu) 9:40:38

【秘】 学生 ニア → 行商人 テレベルム

白いふわふわが訪れれば、嬉しそうに両の手を差し伸べて。
もし乗ってくれるのならば、そのまま頬に寄せるだろう。

「……ふふ。まさかこちらの声が聞かれてると思わなくて。
 ごめんなさい、可愛いふわふわさん達。蜜は頂きます。
 でも、そう……思い出してもらえた……?」

不思議そうに目を細めたけれど、小瓶を預って。
物が食べれるのならば、飴の一つでも奢ってから帰そうかな。
(-50) 2022/03/31(Thu) 11:38:53

【秘】 約束の花 ミン → 魔法使い ラサルハグ

「追い越す…そうだったらいいんですけれど。
ラサルハグさん、貴方は貴方が思っている以上に凄くて、素敵な人ですよ。そんな貴方だから、私は貴方を追いかけたいと思うんです。」

健闘違いのしたり顔が少しばかり近づいて、
憎たらしいやら愛おしいやらで
気持ちがあっちこっちに行くから忙しい。

自分のどうしようもできない頬の紅潮が、愛称のせいだと勘違いされてることに気づけば、あまりの鈍感さにがっかりもすれば安堵もした。

今すぐ気持ちを伝えてやろうかという反抗心も芽生えたがこの気持ちを伝える時は、貴方の隣に立てるくらい相応しくなってからがいいと自分で決めたのだ。
ぐ、っと堪えて赤く染めた頬のままそっぽを向く。

「…私は…殿方に愛称を呼ばれたくらいで
照れるくらい初心だと…思われてるんですね?」

――例えばそうだとして、それは貴方だからなのに。


含みのある返答。顔は背けたまま、物言いたげな視線だけを貴方に送る。

遠回しな言葉では貴方は気付かないのだろうけど
「はて、では何故?」くらいには思うのだろう。
そうして分からないまま首を傾げて私の事で悩んでしまえばいいのだ。


私はその何倍も貴方に悩まされているのだから。
(-51) 2022/03/31(Thu) 17:10:51

【秘】 約束の花 ミン → 甘言 イクリール

「はい、楽しみにしてます。
いつもは洋菓子ばかりなので…
ふふ、とってもとっても長いお話になりそう。
思い出話以外にも、イクリールさんのお話、沢山聞いてみたいです。」

声が弾んで、胸が躍る。
”楽しみ”という言葉が真実だということが、きっと貴女にも伝わるだろう。
お店の場所をちゃんと覚えて、お祭りが終わったら足を運ぼうと心に決める。

胸に下げられた小瓶を見れば、そうですね、と笑って。
同じく首から下げた小瓶を見せ合った。
――残念なことにこの後、取り上げられてしまうのだけれど。
それはそれとして。彼女の店に行った時の話の種になるのだろう。
(-52) 2022/03/31(Thu) 18:07:38

【人】 魔法使い ラサルハグ

>>23 テレベルム

「親……そうだった。 そうか…、
 貴公は家族の待つ国に戻る為に、発つのだったな。
 …親譲りと言うからには…家族もまた美しい色を、
 しているのだろう。 …見てみたいものだ」

水晶の瞳を下から覗き込む様にして、杖を持たない手を伸ばす。
長い指はそっと相手の顎に触れた。

「…テレベルム殿もやはり…絵を描いている時より。
 柔らかな顔をするのだろうか」

当然だが、この男は全くの素面だ。

したがって終始真顔だ。
所謂顎クイの姿勢で真顔で言っている。


まじまじと至近距離でその顔を眺めるのも、テレベルムという男を知りたかったから。
やがて満足すると、相手の顎に触れていた指で今度は自分の顎を撫で、しばし思案顔。

(25) 2022/03/31(Thu) 23:05:07

【人】 魔法使い ラサルハグ

>>24 テレベルム

「………。 ………?
 では…貴公もまた来る理由も、必要もあるな」

思案顔のまま首を傾げる。
訝しげに少しだけ眉をひそめながら。

「忘れられる事は……まず無いと思うが……。
 約束したのなら……猶更……。
 ……頭がお花畑、と言うよりも……」

魔法の素養だけはある。なんとなく事情は察した。
察したが、

素直に心情を伝える事が出来ていただけ
では……?」

察しただけだった。

「…きっと皆、テレベルム殿の本心を想像しながら、
 汲みながら…変わらず接してくれるに違いない。
 心配する事は無いと、私は思う」

僅か染まった頬を眺めながら、フォローをしておいた。
……フォローどころか抉っている事に気づけないまま。
(26) 2022/03/31(Thu) 23:06:02

【秘】 行商人 テレベルム → 風来人 ユピテル



「立ち止まってとは言わんが……そういうものか。
 変わったり執着はすることは無いのは、
 知らなかったな……?」


あなたの伸ばされた指を目で追う。
一歩、二歩。後ろに下がろうとした同時に
白いフードが風にさらわれてしまって、逃げることがうまく出来ない。

それでも、その笑顔が見たかったんだ。


「なんだ、そうか。
 少しは――人間のようなことも感じるのか、ユピテル。
 きっと悪くは無い、新しいものを知ることも体験することも。
 お前のためにそれを見つけてくれ、だがな」


突き放したくあったのに、気分が良くなってしまった。
困るな、あくまで予防線をはっておきたいのが人間の心情だというのに。初めての外の友人と仲違いは、幸先がとても、わるい。
(-53) 2022/04/01(Fri) 4:01:48

【秘】 行商人 テレベルム → 風来人 ユピテル

「時々はもう少し考えて……。
 素直だったり正直すぎるのも困る、
 なんでも楽しそうだからと出かけてしまえば足並みが揃わん。

 俺も、その……。お前がちゃんと旅をしてくれた方が
 お前を土産がわりとして大いに自慢が出来るし。
 友と互いに認知していても、
 俺が面白いと感じない関係を持って帰って喜ぶほど、
 子供でも大人でも無いからな」

お揃いを願掛けに揺らし。
やられてしまったなと苦笑いをしつつ。

「だからほどほどに……んー……。
 つまらなくなったら先に言ってから居なくなってくれ」


「置いていかせるなよ。退屈な旅はごめんだ」
(-54) 2022/04/01(Fri) 4:07:05

【秘】 魔法使い ラサルハグ → 約束の花 ミン

「――……ふ、」

顔を背けられて、何を考える前に吐息が漏れた。

「はは、 …それもそうだな。いや…、失礼した。
 ……もう大人になろうとしている女性を相手に…、
 …その態度の理由は、教えては頂けないのだろうか、ふふ」

自分で吐いた言葉とは裏腹に、つんと逸らされた顔も、
可愛らしい抗議の内容も年頃の少女然としていて、
この祭りで初めて声を上げて笑ってしまった。
これも大変に失礼だし、きっと彼女は怒ってしまうだろうが。

取り繕うこと敵わず一気に破顔した男の方こそ顔を逸らして、
胸を温めた微笑ましさをどうにか落ち着け、やがて。


「……貴公が」

笑ってしまったのは、彼女に少女らしさがあったからだ。
少し安堵したのだ。 長い人生を、続く未来を、
楽しむ事を教えてくれたのは彼女だから、
彼女が決意を抱いて生きるのみでないだろう事が嬉しかった。
“そうして”生きたこんな自分に、追いつく必要は無い。


「…成長していく姿を。良き報告を。くれた花を、
 私はきっと未来に…、誇りに思う。
 そう厭わず、また会ってほしい。…私は、待っているから」
(-56) 2022/04/01(Fri) 4:35:50

【独】 魔法使い ラサルハグ


自分を不幸だと思った事は無い。
卑下する気も無い。関わってくれた全てのひとびとに感謝こそすれ。


けれど、ああどうか、
彼女が、誰もが、その人生を、

穏やかに、華やかに、幸せに満たせるように。



そんな世界を守ったひとかけらであれば、
自分のここまでの人生も決して無駄ではなかったと、

そう思えるのだ。

(-55) 2022/04/01(Fri) 4:40:55

【秘】 行商人 テレベルム → 学生 ニア

『おう! 聞いてくれよ、思い出したらぽいだぜあいつ!
 最後まで世話したらお別れって約束だったがそれはないぜ!
 あ、可愛い黒猫ちゃんにも声が聞こえるようにしてやったぜ〜。
 たんともふもふしてくれ〜』


白いふわふわは、ぐちぐち言いつつもあっさりしているのか。
あまり悔しそうだったり辛そうでは無い。
彼らにとって出会いも別れもよくあることなのだろうか。
楽しいことしか考えていないだけなのかも。

『飴ちゃんくれるのか! ニアはいいやつだな!
 それじゃ〜テレベルムにもお礼させるようにいってやらねえと、仕方ねえな〜。
 勝てればいいな、ニア! あいつもオレも応援して居るぞ〜』


謎の吸収力ですぽんとおさめられた飴。
ほのかにふわふわから甘い香りが漂って、あなたの髪を一度ふわりと揺らした。
(-57) 2022/04/01(Fri) 5:22:47

【秘】 行商人 テレベルム → 学生 ニア

・・・・・・・
・・・・
・・

そうして決着がついた日、おや、と首をかしげる。
髪を揺らして、違う妖精達の陣営の勝利を見つけてしまった。

勝利陣営の一人には傷をつけたが、
条件に偶然合ったことで手に入れてしまった景品。
さてどうしてくれよう、と、悩んでいれば
その顔面に白いふわふわがぶつかってきた。

『おいテレベルム!! ニアに飴を貰ったんだ、いいだろ〜 いいだろ!』

「……たかったのか?」

『オレはそんな卑しい妖精じゃないやい!!!
 お、随分豪華な景品ゲットしてんじゃねえか、それどうするんだ?』

「ニアにあげようと……して、いたが。
 どうにかして会わないで渡せないか……恥ずかしいのだが」

『家にでも置いておけばどうだ? 引っ越したばっかなんだろ!
 聞けばすぐわかるって』

「越したばかりの女の子の家の前に贈り物を……? 正気か?」


『テレベルムが言いはじめたことだぞ』


後日こっそりと。
花弁の入ったはちみつの瓶、ハーブティ。
お花の形をした木の実のクッキーとポプリのセット

それらを入れた籠を家へと届けに行きつつ。
見つかってしまえば少し不器用に笑って渡すのだろう。
(-58) 2022/04/01(Fri) 5:33:21

【人】 行商人 テレベルム

>>26 ラサルハグ

「今の目的はそうだ。土産になるものを持って帰るのを目的としている。
 故郷は若干鎖国気味だが俺がいればはいるのはかんた、
 ラサルハグ? 近い
近い
近い


突き飛ばしたくなる手を必死に押さえて顔を背ける。
とんだ天然が付きまとうようだ、おかしいなこんなはずではなかったのに。

「やめろ、色々、ストップだ!!
 ……服が汚れるぞ、まったく」

うる……黙っ

 ……き、気遣ってくれてどうもありがとう……。
 もう気にされた方がましかもしれないが
 下手に演技しても無駄だろう。なるようにさせる」

「……お、お前は……俺の本心を察しながら
 ほどよい距離でいてくれ……。頼んだぞ、……頼んだぞ」

フォローの仕方に距離感、難儀な関係になるとこの瞬間に気づく。
未来を察してしまったが嬉しいものは嬉しいので。
困ったように、喜ぶように。
ため息をつきながら頬を緩ませていた。
(27) 2022/04/01(Fri) 10:49:57

【秘】 風来人 ユピテル → 行商人 テレベルム


「なるほど、そうだな……
 ──じゃあ、また一つ。"約束"ということにしようか?」

ユピテルという旅人は、約束は守るたちだ。
それが単なる口約束であったとしても、
多少の不手際はあっても。約束そのものは破りはしない。

毎年春にはこの街を訪れると決めてはいた。
それはあなたと約束を交わす以前からの事で、それでも。
絶対にこの街でなければならないような理由は無かった。
気が向けば、いつでも他の街に行く事はできた。

それでも、約束を交わしたあの日から。
この街を訪れなかった春は一度もなかった・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
つまるところ、この風の子はそういう奴だった。

「たとえば何処に行きたいだとか、何かしたいと思った時は。
 私は行動に移す前に、ちゃんと君にも意見を尋ねる事にする。
 それで、君も何か行動する前には提案という形で伝えてくれよ。
 これなら君も私も置いてけぼりにはされないだろ?」

互いに互いの考えを聞いた上で、異なる道を行くとすれば。
それは互いに納得した上で、違う道を選ぶという事だ。
まあ何も、いずれそうなる時が来るとは限らないのだけど。
(-59) 2022/04/01(Fri) 17:03:29

【秘】 風来人 ユピテル → 行商人 テレベルム


「だから、出立の日が決まったらちゃんと教えてくれよ?
 置いていかせるなよ、なんて言った以上はさ。
 何なら今ここで指切りでもしようか!」

なんて、苦笑いにいたずらな笑みを返して。
投げ掛ける言葉は、あくまでも冗談じみたもの。
事ここに至ってなお一人で行ってしまうとは思っていない。

どのみち、街を発つ者が居れば、きっと。
親切な"風のうわさ"が教えてくれるだろうから。
そういう意味でも、何一つとして心配してはいない。

「君の土産話が一つでも多くなるように、
 そして私の楽しみが一つでも多くなるように。
 ──我が友よ、なあテレベルム!
 互いに退屈する間も無い旅にしようじゃないか!」

そう言って浮かべた笑顔はもう既に随分楽しげなもので。
穏やかな春風がまた一つ、坂の上から下へ吹き抜けていった。
(-60) 2022/04/01(Fri) 17:04:09

【独】 灯火売り ポルクス

*ポルクスとカストルは、
*占い屋コルポサントのふたり息子。
*やんちゃなカストルと、おとなしいポルクス。
*似てないふたりのふたごは、
*いつみても一緒にいるふたりでした。

*カストルがいつもポルクスを振り回してるようでも
*ポルクスがいつもカストルに
ついて回ってるようでもありました。
*それでもケンカなんてほとんどしたことないふたりです。

*魔法が使えるようになったのは、8歳のとき。
*占い師の母が得意としていた魔法です。
*ひとを温かいきもちにする、それだけの魔法の光。
*お祭りで売ってみようと言ったのは、カストルです。
*大人にあこがれる時期だったものですから。

*魔法の練習になるだろうからって、
*母に許可をもらって、売り歩くようになりました。

*カストルの金色のひかり
*ポルクスの銀色のひかり

*コルポサントの灯火、くらやみのみちしるべ。
*祭りのともに、指先のとも。
*それから毎年、ふたりでお祭りで売り歩いていました。

*さて、でもそれは去年までのおはなしです。
(-61) 2022/04/01(Fri) 20:44:30

【独】 灯火売り ポルクス

*カストルはむかしっからやんちゃっこ。
*街の外、山の向こう、川の先
*いろんなものが気になってたものです。

*いつか旅に出るなんて、何度も聞いてましたし
*その時は僕も着いてくなんて、ポルクスも言ってました。

*ずっと未来のことだって、ポルクスは思ってましたけど
*でも、それはあんまりに急なことだったんです。

*花祭りの一週間前、ポルクスとカストルの16歳の誕生日。
*なんとカストルは急に、
『旅に出る』
と言い出したのです。
*ポルクスはもちろんびっくりしましたし、
*父もびっくりして、引き留めたんですけど

*母はカードをめくって言うのです。
*『決めた事はやり通すべし』ってね。
(-62) 2022/04/01(Fri) 20:49:07

【独】 灯火売り ポルクス

*だから結局、カストルは旅に出ました。
*ポルクスはついていくかどうか、とっても悩みました。
*でも、カストルはポルクスに言いました。
*『それじゃあ、またな!』って。

*だってそれは、
*ついてくるなってことじゃないですか。

*もちろん、こっちが強く言えば
*ついていくことはできたでしょうけど
*長く居付いた街を離れることも
*まだ通ってる学校を急に休むことも
*いっしょに待ってようと言った父のことばを振り切るのも
*ポルクスにはできませんでした。

*ポルクスにとってカストルは
*いちばん近くにあった、導きのともしびでした。
*けれどもそれが、自分を置いていってしまった。

*離れてすぐは分からなかったきもちが
*ポルクスには湧いて来て、わかってきました。
(-63) 2022/04/01(Fri) 20:51:43

【独】 灯火売り ポルクス

*おいてったカストルに対して、ポルクスはおこってます。
*ついてきてと言われなかったことを、かなしいと思ってます。

*でもそれよりなにより
*一人というのは、とってもさみしいのだと

*ポルクスははじめて知りました。

*……はやく帰ってきて欲しい。
*はやく戻って来て欲しい。
*そして次こそ、一緒にいくんだ。


*そうやって僕が思うってことは
*カストルだってきっと、そう思ってる。

*だからもうちょっとだけ、待つことにします。
(-64) 2022/04/01(Fri) 20:57:43
ポルクスは、この機会にきょうだい離れをすることも考えたけれど
(a16) 2022/04/01(Fri) 21:04:56

ポルクスは、やっぱりそれはちょっと早かったみたい。
(a17) 2022/04/01(Fri) 21:05:19

ポルクスは、だから、終わろうとする祭りの向こう側に金色の灯火を見つけた時
(a18) 2022/04/01(Fri) 21:06:00

ポルクスは、走り出さずにはいられませんでした。
(a19) 2022/04/01(Fri) 21:06:17

【独】 灯火売り ポルクス

 

     
「───カストル、
       おかえり!」


 
(-65) 2022/04/01(Fri) 21:30:36

【独】 灯火売り ポルクス

「しばらく帰ってこないんじゃなかったの?」


        
「ポルクス〜〜〜!一人旅寂しすぎるよ〜〜〜!!」


「そらあそうでしょ、寂しくなかったらどうしようかと思ったよ」


        
「いいもの見っけてポルクスに教えたげようと思ったのに、
 何も見つけないで帰って来ちゃった……」


「そっか、……ばかだなあ、カストルは。
 いいよ、次は一緒に探しにいこ。

 お金稼いで、ラキ兄のランタン買って、
 大人になって、それからにしようよ。」


        
「先が長いなあ……、また飛び出したら?」


「首根っこ捕まえて引き留めてあげるよ、次は。」

(-66) 2022/04/01(Fri) 21:37:57
ポルクスは、きょうだいと一緒にゆっくり大人になろうと思いました。
(a20) 2022/04/01(Fri) 21:40:28

【秘】 約束の花 ミン → 魔法使い ラサルハグ

「り、理由は自分で――」

考えて下さい。と言いかけて、
上がった声に驚いて、ついそちらを向く。
貴方の低い声が、いつもの調子より少しばかり高く上がっていて

自分よりいくつも年上であろう男性が少年の様に無邪気に笑うので、私は「ああ、可愛い人だなぁ」なんて呑気に思っていたのです。

そうしてぼんやりと見とれていれば、幾分か落ち着いた貴方が口を開く。

私は、貴方を信じているから。
忘れないという言葉も、
待っているという言葉も
真実なんだろうと思うけれど。

「…私は…絵を……貰った絵を、見るたびに貴方を思い出して…。貰ったポプリの香りで、このお祭りであったことを思い出します。
そうして毎日、ラサルハグさんの事を思い出して、貴方を想うけれど」

「これからラサルハグさんは新しい物に、人に、出会って、触れるから。
新しい記憶に私が埋もれてしまわないか、どうしたって不安になるのは仕方がないと思いませんか?」

だから、と。
自分より大きい、しなやかだけれど骨ばった手を取って
ゆるく小指を絡めた。

「……ゆびきり、です。」
(-67) 2022/04/02(Sat) 2:06:02

【秘】 約束の花 ミン → 魔法使い ラサルハグ

なんて、こんなのは全部ただの建前で
本音は貴方に触れたかっただけなんだけれど。

今の私はまだちゃんと、貴方に触れることは出来ないから。
狡い貴方に、ちょっとだけ狡い理由で触れたっていいでしょう?

秘めた想いも、渡した花も、重ねた約束も
今の貴方には”未来にある楽しみ”の一つでしかなくて。
そんな貴方を見て、「私ばっかり」なんて拗ねるのもきっと今しかないから。
……それなら、今を楽しみましょう。

そうして解いた指先が、離れた。

――――…瞬間。

風に攫われた花びらが一斉に宙に舞う。

解いた小指の熱が溶けぬ間に
舞った花弁が、落ちぬ間に。
唇から、祈りの言葉を零しましょう。
(-68) 2022/04/02(Sat) 2:08:20

【秘】 約束の花 ミン → 魔法使い ラサルハグ




     
私に気づいて下さいね

『 
あなたに恋を、しています。
 』

  

 
(-69) 2022/04/02(Sat) 2:12:59

【独】 魔法使い ラサルハグ


 春は眺望を彩り、祭りを終えてなお陽はあたたかく。
 風は便りを、祈りを、あるいは人そのものを運び、
 灯はその身で再会を導く。

 驟雨も降ろう。月無き夜もあろう。
 時に迷う心がそれでもひとのひとらしさなら、
 今は星を仰ぎ言葉を紡ごう。

 やがて次の春、
 次の祭りを、新たな報せを風が届けるまで、

 今は
吹きの途を行こう。

(-70) 2022/04/02(Sat) 20:50:36

【人】 魔法使い ラサルハグ

 



 「―――また会おう、
  それまでどうかこの街に、笑顔が溢れんことを。」


 
(28) 2022/04/02(Sat) 20:53:30
ユピテルは、きっと来年も『ただいま』を言いに来る。
(a21) 2022/04/02(Sat) 20:58:53

ユピテルは、だから街を出る時に言う言葉は、『行ってきます』。
(a22) 2022/04/02(Sat) 20:59:11

 




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キンウ
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思い出作ろうな!

サルガス
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プルー
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のんびりやります

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イェド(2d)
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ラサルハグ(3d)
9回 残 たくさん

今日は冷えるな

ルヴァ(4d)
0回 残 たくさん

のんびりだよ

ラキ(4d)
2回 残 たくさん

 

テレベルム(5d)
7回 残 たくさん

にゃん。

シェルタン(6d)
1回 残 たくさん

 

ナフ(6d)
1回 残 たくさん

のんびりですねえ

ポルクス(6d)
0回 残 たくさん

*指先の灯火

処刑者 (3)

ミン(3d)
2回 残 たくさん

ゆるゆる

イクリール(4d)
1回 残 たくさん

のんびーり

アルレシャ(5d)
0回 残 たくさん

どこ行こうかな〜

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