【人】 4年 井田 嶺[しょうがないだろ。惚れたんだから。 惚れた事実は、面倒だとかそんな話で消えるものじゃないんだよ。 重荷とか、危険とか、苦労とか、 そんな、あるかわからないものを考えて諦めるわけがない。 そこで諦めるんだったら、最初から挑みなんかしない。 未知と驚きを恐れるんだったらシェリル・ストレイドはパシフィック・クレスト・トレイルを歩きとおさなかっただろう。それと同じ。 それに。] リスクとリターンって釣り合う物だろ。 天音に惚れるならそのくらいのリスク、払うのが当然だと思うけどな。 [背中に感じる視線に、歩き出そうとした足を止めた。] (14) MakotoK 2020/11/13(Fri) 0:52:03 |
【人】 4年 井田 嶺[一歩、二歩、踏み込む音がする。 いつもの天音なら、そこから踏み込まない。 後輩の天音はそういう距離感のはずだ。 近すぎず、遠すぎない。その距離を崩さない。] いい加減寒いしな。 観たい映画も溜まってるんだよ。 [引っ張られた袖を見て。 肩を竦めてから歩き出した**] (15) MakotoK 2020/11/13(Fri) 0:52:23 |
【秘】 4年 井田 嶺 → 外国語学部3年 天音 和花 そういうこというならな。 [袖を引っ張っていた手を、そっと。 解いて、自分の手で触れる。] 手ぐらい握ってから、言えよ。 そのくらいの距離は、許してくれるだろ? [いつもよりも、ちょっとだけ近い*] (-2) MakotoK 2020/11/13(Fri) 0:53:13 |
【人】 4年 井田 嶺― 昨夜 ― [どこか緊張して、言葉に詰まってる天音に。 指一本分だけ距離を離そうかと考えて。 考えて、やめた。 この距離じゃないと、受け取れない。] どこかのお姫様が屋上まで来たからな。 思ったより探し回って、遅くなっちまった。 見つかって、良かったけどさ。 [夕闇を超えて、もう夜だ。 のんびり、映画でも見たい。] (40) MakotoK 2020/11/13(Fri) 8:29:41 |
【秘】 4年 井田 嶺 → 外国語学部3年 天音 和花 俺の手も冷たいぞ。 天音が温めてくれ。 [いつものラフな接し方。 いつもより気を遣わない、雑な口調。 絡んだ指を、自分の指で、しっかり。 絡んだまま緩く握って。冷たい手だけど解くつもりはない。] (-9) MakotoK 2020/11/13(Fri) 8:30:15 |
【人】 4年 井田 嶺 片付けなら一応やってはおいたけどな。 戻ってきて食ってる連中もいたから、残りは軽くやればいいさ。 [部室までの道すがら、天音の歩調に合わせて歩きながら。 本当ならこういうときは全員帰るまで見守るってのが先輩らしいんだろうけどな。 流石にいろいろありすぎて疲れた。 部室にどれだけの人が残っていただろうか。 できるだけ、明日来た人が苦労しない程度には片づけをして。 来た時よりもだいぶ軽い荷物を持って、いつものように部室を後にした。*] (41) MakotoK 2020/11/13(Fri) 8:30:35 |
【秘】 4年 井田 嶺 → 外国語学部3年 天音 和花[いつもと違うとしたら、ひとつだけ。 ―――部室から少し離れたらもう一度、指を絡め直した、くらい。*] (-10) MakotoK 2020/11/13(Fri) 8:31:19 |
【人】 4年 井田 嶺[ところで。 ラプンツェルの話は、ディズニーの映画だけじゃなくグリム童話のほうをゼミで調べていたことがある。 物語の改変ってのは意外と経済学に繋がるのだ。 だから。 呼び方にこだわりはないけれど。 そんな髪長姫の名前で呼ぶ相手は天音くらいしか想像ができなかった。 天音が塔にほかの男を招き入れてるところも、 *] 自分がほかの塔に招かれることも想像したくはないな。 (76) MakotoK 2020/11/13(Fri) 19:24:16 |
【人】 4年 井田 嶺― 帰り道 ― ……どーすっかな。 映画観ようっていってたけど、もうだいぶ遅いしな。 [すっかり夜だ。これから映画鑑賞をしていたら、下手したら深夜になりかねない。 とはいえ。] 少しだけ俺の家寄っていくか? コーヒーくらい出すから、少し話そうぜ。 どっちにしろ、送ってはいくから。 [流石に無理をさせるべきじゃないよな。 頭をかきながら、少しだけ我儘な先輩でいようか。] (77) MakotoK 2020/11/13(Fri) 19:24:55 |
【秘】 4年 井田 嶺 → 外国語学部3年 天音 和花……もう少し、一緒に居させてくれよ。 [今日の風は冷たいな。 頬が赤くなってる気がするけど、きっと寒さのせいだ。] (-35) MakotoK 2020/11/13(Fri) 19:25:43 |
【人】 4年 井田 嶺― 朝 ― [ぼんやりした頭で起き上がる。 ぐるりと首を回して、欠伸を一つ。 睡眠時間が少ないのには慣れてるけど、今朝はとりわけ頭がはっきりしない。 気分だけは、とてもいいのだけど。] ……ゼミ、行くか。 まだ時間あるし商店街でも覗いていくかな…… [ぐっぱー、ぐっぱー。 自分の手を握って開いて、握って。 のそのそ出かける準備をしながら、思う。 ――部室であうとき、どんな顔してたらいいんだろうなあ。*] (88) MakotoK 2020/11/13(Fri) 19:44:46 |
【人】 4年 井田 嶺― 昨夜 ― じゃ、いくか。 [手を引いて。 ほの明るい灯りの中、ゆっくり歩く。 いつもと少し笑い方の違う天音と二人で。 ま、そりゃ笑い方も変わるよな。 これだけいきなりいろいろあって、いつもどおりでいられるほうがおかしい。 俺だって、浮き上がっていいのかわからないくらい動転してるのに 。]あ、そうだ。 わかってるって知ったうえで意地の悪い先輩だから言うんだけどな。 変なこと、するつもりはないよ。今のところは。 [見上げる顔をちらりと眺めて。 くすりと小さく笑って。 そんなに遠くもない自宅まで、少し凸凹な関係のままで、歩いていこうか*] (105) MakotoK 2020/11/13(Fri) 21:02:24 |
【秘】 4年 井田 嶺 → 外国語学部3年 天音 和花― 自宅 ― [ぱちり、灯りをつける。 ただいま、山道具とモニタとベッドくらいしかない麗しの我が家。] 狭いけど、適当に座ってな。 何探してもいいけど、山道具は刃物もあるから触るなら気を付けてな。 [さて、飲み物でも淹れるか。 湯を沸かそうかと思って、 手を離したくないなあ、なんて思ってしまって。 やかんくらいしか使われていない台所で、火をかけた。*] (-51) MakotoK 2020/11/13(Fri) 21:03:07 |
4年 井田 嶺は、メモを貼った。 (a11) MakotoK 2020/11/13(Fri) 21:03:46 |
【赤】 4年 井田 嶺― 最初の映画?>>*12 ― 最初、なあ。 [うーん。どれになるのかな。] たぶんそのまえにもいろいろ観たりはしてるんだろうけど、さ。 映画ってことを意識してみた最初は、多分『博士の異常な愛情』。 親が借りてきたやつだけどな。 [いうまでもない、巨匠キューブリックの遺した傑作ブラックコメディ。 イカレた行動をする車いすの博士。一体なんの博士なのかは観てのお楽しみ。 時代背景をもとにしたブラックジョークの数々に、ものをしらない子供のころはげらげら笑い。 多少は知識が付いたころに観直した時は笑いながら唖然とした。ここまでやっていいのかよ。 思えば、あのころから地味でニッチな映画に惹き込まれた気がするな。*] (*21) MakotoK 2020/11/13(Fri) 21:17:35 |
【人】 4年 井田 嶺― 商店街 ― [角のパン屋で買ったコロッケサンドを齧りながら、ぶらぶら歩く。 正直、買い物をしに来たわけじゃない。 商店街で買い足すものはコーヒーくらいだし、それはもう済ませた。 山から降りてきた後は少しばかり浮世だった気分になる。落ち着かせるのに、この自然と人工のごった煮めいた商店街はちょうどいいのだ。 観慣れた映画を眺めて、この商店街を歩く。 だいたいこのルーチンで、街に暮らす普通の人間に戻る。そんな気がする。] なにかアートフェスでもやるのかね。 [普段なら不愛想なシャッターがふさぐだけの店に、桜や紅葉や、はたまた一目ではわからないような多彩な色が散っているのを見て、少し鼻を鳴らす。 にぎわうならいいことだ。お気に入りの場所がただ寂れるだけってのは、やっぱり寂しい*] (115) MakotoK 2020/11/13(Fri) 21:32:06 |
【秘】 4年 井田 嶺 → 外国語学部3年 天音 和花 冷凍庫? そうだなあ。 優しい後輩が、わざわざリクエストを聞いて作ってくれた料理が入るくらいには隙間があるな。 [換気扇をつけてその下で煙草に火をつけながら。 煙が細く、そのファンに吸い込まれていく。 実際のところは冷蔵庫も冷凍庫も隙間だらけだ。 料理はしないし、入ってるものはペットボトルとコーヒー豆くらい。] あとは、可愛い彼女が何かをいれる隙間っていうなら、そりゃいつでも作るぞ。 どうせ山に行く前にはほとんど空っぽにするんだ。 [しゅんしゅんと声をたてるヤカンを下ろして、のんびりコーヒーを落とす。 煙と混じる匂いに、自分の部屋にいる気分がようやくしてきて。 慣れない話だ。ここにいるのに天音の声が聞こえるなんて。] 使うなら、いくらでも使っていいぞ。 ただし料理道具は山用しかないからな。 [マグカップを二つ。 自分の分と天音の分を持って、その目の前に。*] (-58) MakotoK 2020/11/13(Fri) 21:41:29 |
【秘】 4年 井田 嶺 → 外国語学部3年 天音 和花 知ってるよ。部室で片付けしてるときに見たしな。 わざわざありがとな、天音。 [知っていても嬉しいものは嬉しいのだ。 けれど、それを悟られるのはちょっと気恥ずかしい。 いまさら恥ずかしがる必要があるのかって言われると微妙だけどな。 ふっと天音に向けた顔が、朱に染まっていて。 気恥ずかしいのは、そりゃ俺だけじゃないか。] なんでって、可愛い彼女だからだよ。 事実は認めるほうなんだ。 (-68) MakotoK 2020/11/13(Fri) 22:37:43 |
【秘】 4年 井田 嶺 → 外国語学部3年 天音 和花[コーヒーを一口流し込んで、気分を落ち着ける。 山で飲むコーヒーほどじゃないけど、部屋で飲むのも落ち着くにはちょうどいい。] 炭水化物が嫌ってわけじゃないぞ。 先週一週間、インスタントの雑炊とフリーズドライの米とクスクスしか食ってなかったから他のものが食いたくなっただけ。 [食い物に頓着はない。 ないけど、山を下りて人間に戻ってきたら、そりゃ飽きるって感情も戻ってくるのだ。 山にいる間は、心はそちらに奪われてる。 ひとでいる余裕は、あんまりない。 天音の笑顔だけは、いつでも忘れなかったけれど。 ]薄くて重ねられるコッヘルとか、他のことにも使えるサバイバルナイフだな。 あとコンロは手のひらに収まるようなストーブだし、そもそも料理らしい料理しない。 だから、こっちいる間は天音のつくってくれた料理食わせてくれ。 [いくつか棚からとって、とても調理器具には見えないような道具を取り出す。 山の荷物は軽さが第一。 湯が沸かせて、手袋したままパッケージの封があけられりゃ充分調理道具だ。*] (-69) MakotoK 2020/11/13(Fri) 22:38:33 |
【人】 4年 井田 嶺― 部室 ― [鍵を開けて入れば、それはいつもの部室だ。 昨日のドタバタ騒動なんて嘘みたいな、居心地が良くてのんびりした、わいわいと映画が見れる場所。 荷物をその辺に投げて、隅っこの棚から一枚のDVDを取り出す。 あまり触られることもないような場所にあるそれを、デッキに突っ込んで、ソファにごろりと横になる。 切り立った、崖みたいな岩肌と。 そこに打ち付けられたロープと。 そこにぶら下げられたテント。 そんなシーンから始まる、飽きるほど観たその映画を見ながら、一人考え事をしていた*] (128) MakotoK 2020/11/13(Fri) 23:12:00 |
【秘】 4年 井田 嶺 → 外国語学部3年 天音 和花 ん? ああ、気にするなよ。言っただろ、俺は気にしないから。 俺も結構意地が悪いし、たいがい人の道から一歩踏み外してるしな。 [なにか口ごもった天音を見ながら、隣でコーヒーを喉に流す。 いいか。 本人が言いたくないなら、一緒にいるのに問題とならないなら、無理に聞き出すこともない。 面倒くさかろうが、何か抱えていようが、天音は天音だ。] (-82) MakotoK 2020/11/13(Fri) 23:39:58 |
【秘】 4年 井田 嶺 → 外国語学部3年 天音 和花 飯盒炊飯のほうがよっぽど上等だな。 湧き水か川の水か雪を突っ込む。沸かす。 インスタントなりフリーズドライを突っ込む、どぼん。 おしまい、って寸法だから。 [料理なんて言ったら怒られそうだ。そんな上等なもんじゃない。 天音がたまにみんなに作ってくれた料理に比べたら雲泥どころじゃない。] (-83) MakotoK 2020/11/13(Fri) 23:40:18 |
【秘】 4年 井田 嶺 → 外国語学部3年 天音 和花 ……――― 毎日でも行く。 天音の料理が食えて、天音の顔が見られるんだろ。 断る理由がないな。 [小さな小さな声に、ちょっとだけ、間を開けて。 答えは決まっていたけれど、どう言葉を返すのがいいのかわからなかった。 こんな贅沢なこと、あっていいのかね。*] (-84) MakotoK 2020/11/13(Fri) 23:41:06 |
【秘】 4年 井田 嶺 → 外国語学部3年 天音 和花[たいていのことは気にしない。気にしたってしょうがないことなんていくらでもある。 だって世の中、ありえないくらいの障害なんていくらでも転がってる。 無力なんだよ、人間なんて。 たとえば、ほら。 目の前で、はらはらと、涙を流す天音がいるときとか。] …… 天音。 あたま、なでていいか。 [触れられるのが苦手なのはなんとなくわかるけど、さ。 無力すぎて、できることがそのくらいしか思いつかない。 もっとそばにいられれば、こんな時に涙を止められるようになるのかな*] (-90) MakotoK 2020/11/14(Sat) 0:48:43 |
【秘】 4年 井田 嶺 → 外国語学部3年 天音 和花[そっと。 たっぷりの沈黙の後、告げられた一言を聞いてから。 手を伸ばして、幾分低いところにある、ふわふわ揺れる髪に、 その頭を小さく撫でる。] なんだ。俺はなにもできないし、 撫でるくらいしか思いつかないけどな。 天音を泣かせたままにしたくは、ないよ。 [触れた手を離して、少しだけ下。 雫が伝う、頬に、指先だけ。] (-94) MakotoK 2020/11/14(Sat) 1:31:17 |
【秘】 4年 井田 嶺 → 外国語学部3年 天音 和花[それを指先だけで掬って、上目遣いに見上げる瞳を覗き込む。 ゆれて、きらきら。] 嬉し涙なら、いくらでも泣けばいいし、 辛い涙なら、言えることなら聞く。 隣にいていいならいくらでもいるし。 ―――だから、抱え込みすぎるなよ。 面倒くさいのは覚悟してるんだから。 [指先だけで触れたまま、小さく笑う。 面倒くさいのも、抱えてるのも。 全部含めて天音に惚れてんだから、好きなだけ無理を言えばいいのにな。**] (-95) MakotoK 2020/11/14(Sat) 1:31:58 |
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