05:32:53

人狼物語 三日月国


202 【ペアRP】踊る星影、夢現【R18/R18G】

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


[犠牲者リスト]
該当者なし

本日の生存者:“楓”、武藤景虎、寿 達也、緑山 宗太朗、黒崎柚樹、緑山 美海、“椿”、要 薫、天原 珠月、月島 雅空、深江、天美以上12名

校長のお告げ(村建て人)は、メモを貼った。
2023/03/08(Wed) 22:04:28

天原 珠月は、メモを貼った。
(a0) 2023/03/08(Wed) 22:08:10

緑山 宗太朗は、メモを貼った。
(a1) 2023/03/08(Wed) 22:20:30

【人】 天原 珠月


 ええ、その通り。
 アスルは私に似たミツキのことを放ってなんておかないわ。

 ……自分で言うのもすこし気恥ずかしいけれど。

[ガク>>79のほっとした様子を後押しするように。
でも言ってからほのかに目元を染めて。]

 ガクがそうやって想う女の子ですもの。
 ミツキも良い子なんでしょうから、尚更。

 ただ、ミツキも色々驚いてるでしょうね……。
 後からロマンのある入れ替わりだったと笑いましょう。

[お姉さんみたいにガクの頭に手のひらを乗せ、ぽん、なんてしてみたらどんな反応をされるのだろうか。
今は未だ考えただけでしなかった。]
(0) 2023/03/08(Wed) 22:25:17
黒崎柚樹は、メモを貼った。
(a2) 2023/03/08(Wed) 22:37:09

【人】 天原 珠月

[さて、初ダイビングというもの――厳密にはシュノーケリングらしい――のガク>>80による講習会が始まった。
不思議な素材の衣装の着方をまず教えてもらう。]

 随分、びったりとした衣装なのね。

[元いた世界では基本ゆったりした服を着ていた。
巫女装束はふわりと風を纏うような素材で身体の線が出にくいもので、普段着も足首まで隠すものが多かった。
半ばまでしかないズボンタイプはなかなか緊張する。
ガクが順調に着ていく様子は真剣な眼差しで見つめ、特に羞恥を感じさせる様子もなかったのだが――。]
(1) 2023/03/08(Wed) 22:40:56
大学生 要 薫は、メモを貼った。
(a3) 2023/03/08(Wed) 22:44:40

鈴木 深江は、メモを貼った。
(a4) 2023/03/08(Wed) 22:48:38

【人】 黒崎柚樹


[思い返せば、あの美術館での短くて長い夢、"最後の一人"になる可能性が迫れば迫るほど、残る各人、各々にいろいろな異変が起きていっていて。

私は吐いたものが林檎の残骸になっていたり、傷から滴る血が林檎の果汁になる幻覚を見たり、そこそこには"重症"だったのだと思う。

けれどあれらがトラウマだったかと問われれば、平常状態で振り返れば"あんなものに弱らされていたとは、自分が不甲斐ない"と思う程度のことなので────やっぱり図太い、んだろうな。

そんな図太い私には、私よりはおそらく繊細だろうな武藤の"かわいい"の機微 >>2:88 は、なかなか理解できなくて。]
 
(2) 2023/03/08(Wed) 22:49:31

【人】 黒崎柚樹


[どこがどうかわいいと思えるのかの口頭説明は受けた。

一度のみならず二度、いや三度は受けている。なんなら母さんと弟も受けている。
けれど、「なぜそれが"かわいい"と等号で繋がるんだろう?」みたいなものも山盛りで。

武藤曰く、いっぱい食べるところも、食べて元気になるところも"かわいい"に収束するのだそうだ。

それ言い出したら、運動部員は全員かわいいことになってしまうのだけど、大丈夫なんだろうか。

……いっそ、一度くらい、プレゼン資料を作って貰った方が良いのかもしれない。

もしかしたら、人目のない大浴場で泳ごうとする私もかわいかったりするのかな。

さすがにそれは、無いよね。無い。*]
 
(3) 2023/03/08(Wed) 22:50:14

【人】 天原 珠月


 ……! 

 ……ご、ごめんなさい。
 
[眼鏡をとった姿を急に直視してしまうとあまりに少し前の『彼』に似ていて、瓜二つで、意識が引っ張られる。
急に気恥ずかしがる少女のような反応をしてしまい、その自覚もあって、更に慌てたようにして謝った。
きっと頬が桃色になってしまっている。]
(4) 2023/03/08(Wed) 22:57:56
緑山 美海は、メモを貼った。
(a5) 2023/03/08(Wed) 22:59:52

【赤】 片連理 “椿”

[目覚めた時にはもう深夜だった。
 辺りは完全な闇、外の星明かりもここまでは届かない。
 カップを片付けようか、と考えて、楓の腕の重みに離れ難さを感じていることに気がついた。朝になってからでも構わない、と、もう一度目を閉じようとした時、ふと、唇の傷がちくりと痛んだ。内側からほんのわずかに血の味がする。今まで獲物にしてきた人々のそれと全く変わらない、ただの人の血の味だ。自分にはもっと何か悍ましいものが流れているのだろうとぼんやり思っていたが、どうやらそうではなかったらしい。

 身体を捻ってソファに膝をつき、眠る楓と向かい合った。こうして見ると、まだあどけなさが残るようにも見える。髪を撫ぜると、耳飾りが小さな音を立てて揺れた。少しの間眺めてから、そっと唇を寄せ。]
(*0) 2023/03/08(Wed) 23:01:36

【人】 片連理 “椿”

[朝になれば、楓よりも先に目覚めてカップを片付けていることだろう。それまでは、あたたかい腕の中に収まって、静かに寝息を立てている。]**
(5) 2023/03/08(Wed) 23:02:23
片連理 “椿”は、メモを貼った。
(a6) 2023/03/08(Wed) 23:04:10

【人】 天原 珠月

[必死のスーツ着用タイムが終了し――この状況で着るのを手伝って貰うわけにはいかない――次のステップに進む。
またまたマスクの登場である。
先日の朝の白いマスクとは逆に目と鼻を覆うらしく、だから眼鏡を外したのだと納得した。]

 ん、んん……なかなか難しい……。

[シュノーケルをくわえるのが慣れなくて戸惑う。
呼吸の仕方の練習で気合いを入れすぎて、さっきとは違う意味で顔を赤くしながら頑張って。
どうにかなりそうと言ってもらえれば終了だろうか。]

 ガクの説明は丁寧で分かりやすいわね。
 
[ミツキにもそうして色々教えてきたのかもしれない。
了解しました、とお世話される姉は素直に返事をするのだ。]
(6) 2023/03/08(Wed) 23:26:25

【人】 天原 珠月


 儀式の時は湖や川も多かったのだけど……。
 こうして潜るっていうのは初めてかもしれないわ。

[着慣れないウェットスーツに最初は羞恥が湧いていたが、水に入るとなるとそちらに意識が向いてくれる。
長い髪は邪魔にならないようきちんと結んでいるが、こちらはガクに手伝って貰ったかもしれない。]

 ほんのり、冷たい?
 このスーツを着ていると水温をあまり感じないのね。

[潜ったことがないとはいえ、水に浸かるのは空を飛ぶことの次に馴染みのあることくらいのものだ。
何より自分の力は水との親和性が高い。
異世界の水であっても変わらないのか、スーツ越しでない素肌に触れる水は優しく、顔を浸けるのも何なく出来て。]

 わぁっ、湖の中がよく見えるわ。
 
[浅い場所だから、陽の光が水底まで届いてきらめいている。
透明度の高い水に明るい緑の水草がそよぐ様子はゆったりとしていて、同じ波に自分の身体も揺れるのが心地良い。
楽しげに声を弾ませ、練習を終えることだろう。]
(7) 2023/03/08(Wed) 23:26:33

【人】 天原 珠月


 ……ええ、そうしましょう。

[ガク>>83が手を差し出している。
水に濡れた髪は、髪型の違いも癖の付き方の違いも曖昧にさせ、手をとるのを一瞬、躊躇わせた。

心臓が痛くて、目の奥は熱い。]

 ありがとう、ガク。

[大丈夫、今なら髪から落ちる滴がある。

湖に浸かるとさらに自らの力が安定してくるのが分かる。
ここの辺りに感じる不可思議ななにかは自分の世界の力とは違うと思うが、反発もしていないようだった。]

 何も見つからなくても、この湖で儀式をするのが良さそう。

[ということを説明を交えて伝え、繋いだ手をそっと見遣る。
声は震えていなかった、はずだ。*]
(8) 2023/03/08(Wed) 23:36:27

【赤】 一匹狼 “楓”

[陽の光に誘われて目覚めると同時、飢餓感が襲い来る。
 いつも、目覚めの瞬間に一番強く感じるのだ。
 起きている間はだんだんに感じ慣れてしまうのに。

 昨日よりもまた一段階増した感覚が、“食事”の必要性を訴える。
 何でも良くなってしまう前に、理性を以て食べるものを選ぶのが楓の流儀ではあるが……未だ獲物に目星がついていない。

 このままなら誰を食べることになるかは火を見るより明らかだ。それが望まないことなのも。
 その前にここを去れるなら、それが一番いいのかもしれないが……いつ、どうやってここから去るというのだろう]
(*1) 2023/03/08(Wed) 23:57:42

【赤】 一匹狼 “楓”

[彼が夜中に目覚めることは一度もなく、眠っていた間の出来事にも気付かぬまま朝を迎えた。>>*0

 それだけよく眠れたのは、夢を見なかったからだ。
 悪夢だけでなく、良い夢も]
(*2) 2023/03/08(Wed) 23:58:14

【人】 一匹狼 “楓”

[彼が目覚めたのは、まだかろうじて朝と呼べる時刻。
 昨夜はソファでそのまま眠ってしまったらしい。

 慣れない姿勢で眠ったせいか、体は軋んだ。
 少しずつ伸びをしながら、ゆっくりと身を起こす。
 何か食べたい気持ちもあったが、それよりも彼はまず辺りを見回した。椿は今どこで何をしているだろう、と]**
(9) 2023/03/08(Wed) 23:58:46

【人】 月島 雅空

[ペルラさん>>7にとって湖は親しく思えるものであったようでほっとしながら、手を伸ばして、その時の反応には口を噤んだ。
時折切ない色を零すときの意味が、先程自分がペルラさんの彼ににている。ということからわかっただし、先程頬を染めて謝られた>>4ときも意識させてしまったのだろうか。と思う。
ただ手を握らないわけにもいかない。]

 どういたしまして……大丈夫。
 何か見つかればいいな。程度だし、儀式に適してると改めてわかっただけでも十分だ。

[できるだけ気にしないようにとしよう。そう思う雅空はというと、先ほど頭をぽんと撫でられた時>>0くすぐったさの…珠月とでは感じなかったような感覚のおかげで比較的冷静で…いや、濡れた髪が肌に張り付くのに色っぽさがあってそっちはそっちでドキドキである。]
(10) 2023/03/09(Thu) 0:12:13

【人】 月島 雅空

[そうして最初はゆっくりと足で水を掻き、湖面を浮かぶようにして移動していく。

近くはクリアな水色にキラキラと揺らめく陽の光に、ここが水中であるのを忘れるぐらいの穏やかな空間だ]

 湖は海と違って潮とかがない。水の動きがないぶんだけ時の流れがそのまま蓄積されているかんじなのだ。あれとかね。

[と指さして見せるのは森から流れてきたのであろう木がそのまま水の中でオブジェのように沈んでいるもの。

他にも生命が一緒に住んでいるのを教えるように、手で軽くこちらと示し、水草をそっとかき分けると小さな水生生物を見せたりした後、また水面から顔をあげる。]
(11) 2023/03/09(Thu) 0:13:46

【人】 月島 雅空

 慣れてきた?だったらもう少し、深く潜ってみようか。
 …ペルラさん、いくよ。息を大きく吸ってから止めて。

[チャポンと音をたて湖を潜り、掴んだ手をそのままにゆっくりと水底に誘導する。
明かりをためた水底は青く暗く輝き、月のクレーターのような形の空洞がいくつか開いている。湧き水ポイントとおもわれる場所だ。前日に雨でもあったら大地が盛り上がっていたことだろう。

そのままもう少し深いところまで潜り底までたどり着く。
触れてみて、というようにマリングローブ越しにで湖の土にふれれば、それは土砂の蓄積物であったり、シルクのような滑らかな泥であったり、ナマズが泳いでいたりした。

異変は特に見当たらないが、海の動画を見ていたことから楽しめたかな。とペルラさんの顔を見るべく横を向くと、先程よりも強い、暗く青い空間をスポットライトのように太陽光が照らし幻想的な空間を彩っていた*]
(12) 2023/03/09(Thu) 0:15:16

【人】 天原 珠月


 本当だ、時の流れを感じるわね。

[水底には、過去には森に立っていたであろう木が横たわり、地面を離れた後も水の中で姿を保っていた。
沈木の褪せて変化した色と滑らかになった表面はこの土地の過去を感じさせ、この世界も時を重ねてきたと語りかけるようだ。
この世界はどうやってできたのだろう。
どのようにしてこの地にこの湖は生まれたのだろう。]

 ……!

[どこかしんみりと、心を静かにしていたら。
ガク>>11が水草をそっとかきわける仕草。
こちらと示されるままに覗き込めば、小さな生き物たちがこっそりと過ごしていて、ふふっと笑みに瞳が細まった。
穏やかな水に育まれている命たち。
ガクと目を合うと嬉しそうに繋いだ手を握る。]
(13) 2023/03/09(Thu) 1:04:01

【人】 天原 珠月


 うん、分かったわ。

[ガク>>12へ応える声に滲むのは親しさだ。
ほんの数日しか過ごしていないけれど、自分はもうガクを驚くほどに信用しているし、弟のように好ましく思っていた。
故郷にいた弟たちはもっとヤンチャだったかな。
いや、案外ガクにもそういう一面があるのかもしれない。

言われたとおり、息を大きく吸い込む。
空の鳥になったときの深呼吸を思い出すみたいに。
ただしこれから落ちるのは空ではなく、水の中。

4階の窓から飛び降りたときとは違う浮遊感。
掴んでくれている手を追うように、更に底へと向かう。]
(14) 2023/03/09(Thu) 1:19:09

【人】 天原 珠月


 ……。

[浅いところより、青の色が濃くなっていく。
ガクがしてくれた説明>>2:51では、水そのものは透明で、太陽の光が通るときに青色だけが――ということだった。

この青さの基は太陽の光なら。
空の青さもまた、そうなのだろうか。

湖の底、たゆたう深い青は恐ろしいくらいに美しい。
かすかに身体が震えるのは自分の力と共鳴しているからか。
月の模様のような穴は神秘的で、おそるおそるグローブ越しに土に触れれば、近くをナマズが通って慌てて引っ込めた。
ガクにその様子を見られていたら、気恥ずかしげにして。]
(15) 2023/03/09(Thu) 1:20:32

【人】 天原 珠月

[雲が風に吹かれ太陽が覗いたのか。
ふいに陽光がまっすぐに青の空間に差し込んでいく。

ゆらめく光が青をさまざまな濃さに変えている。
思わず繋いでいないほうの手をまばゆい水面へと差し伸べた。
空とは違う世界、恐らく自分に合う世界。
急にマリングローブを外して。
愛おしげに素の手のひらに光の泡をのせると、片方はガクの手を握ったまま、心の中で祈りの言葉を紡ぐ。]

 ……。

[ガク、と聞こえないだろうけれど呼びながら隣を見たら、ちょうどこちらを向く群青の瞳>>12があった。
ガクの瞳はこの湖の深い神秘的な色も似合う。

導くように今度はこちらが手を引いて。
彼の空いた方の手のひらを出してもらうと、そこに小さな何かを握らせ、微笑みながら頷く。

水面から出て確認するなら、そこには小さな真珠が一粒。*]
(16) 2023/03/09(Thu) 1:32:39

【人】 月島 雅空

[湖の中、声も交わさずに微笑み合う>>13のは、時間を共有する喜び。
それは似ているからこそ高鳴りそうになるものの、違うと認識すれば甘酸っぱいものとはならず世間知らずな年上の女性を導くような気持ちでもあった。
だから自然と誘えたし、ペルラさん>>14もまた自分を信じてついてきてくれる。

促すようにして触れた土、ナマズをみつけて手を引っ込める姿は年上にしては幼く>>15て水の中でなければ小さく笑い声が漏れていたことだろう]
(17) 2023/03/09(Thu) 2:26:11

【人】 月島 雅空

[それにしても、ペルラさんは美しいな。と思う。

異性に向けるものというよりは、どこか神秘的で美しい絵画や彫刻のような――まあそんなペルラさんの食事の時とかのギャップもしっているし、握っている人間が彼女を現実のものだと認識させてくれる。

さまざまな青色が揺らめき、白い光に照らされる巫女とよばれている女性を見つめながら、もしかしたら珠月にもこういう風に思う時がくるのだろうか。

視線が合った時、今度は自分を導くように手を引くので、それに応じるように自分もマリングローブを外して空いた掌を差し出すと、小さな何かが渡されて内心首を傾げるものの。
そろそろ息の都合で浮上しようかと、手を上に向けて、そしてペルラさんの手を引いて湖面へと上がっていく]
(18) 2023/03/09(Thu) 2:26:26

【人】 月島 雅空

 ぷはっ。……はぁ。はぁ。

[呼吸を求めて息継ぎをして、その後、受け渡されたものを見つめて]

 これは…真珠?
 ペルラさん…これは…って、あ、そうだ。特におかしいものは見つからなかったけどどうだったかな?

[などと真珠や、そもそもの目的を聞いてみたりしつつ、でも綺麗だったからいいかな。と、思いつつ陸上へと上がる。
スーツを脱いで渇かすために干して、順番にシャワーを浴びたり暖かい紅茶を飲んで身体を温めながら、どうだった?楽しめた?などとただの感想などもきくのであった**]
(19) 2023/03/09(Thu) 2:28:07
武藤景虎は、メモを貼った。
(a7) 2023/03/09(Thu) 3:08:31

一匹狼 “楓”は、メモを貼った。
(a8) 2023/03/09(Thu) 7:16:00

【人】 片連理 “椿”

[朝早くに目覚めて、わずかに名残惜しさを覚えながらも楓の腕の中から抜け出した。

 楓の膝にブランケットをかけて食器を片付け、軽くシャワーを浴びる。クローゼットで見つけたボルドー色のカソックめいたワンピースに着替え、さて何をしようかと考えて、とりあえず掃除をすることにした。

 楓を起こさないように足音を忍ばせながらあちこちを磨いて、片付けて、そうすればやや重たかった心も少しは晴れる。]
(20) 2023/03/09(Thu) 9:13:41

【赤】 片連理 “椿”

 そろそろ日も高くなりはじめる頃。マテ茶を淹れて、キッチンのテーブルでひと息入れる。

煙草にも似た香りの茶を飲みながら、いつまでここにいれば良いのだろう、などと考える。どうやって来たのかも、どうすれば出られるのかもわからないこの場所は何だろう。考えても答えの出ない問いは、自分の生きてきた道に少し似ていて、ならばやはりこれは死の間際に見る夢なのだろうと、そんなことをぼんやり思う。]**
(*3) 2023/03/09(Thu) 9:14:05
片連理 “椿”は、メモを貼った。
(a9) 2023/03/09(Thu) 9:15:54

【赤】 一匹狼 “楓”

[辺りを見回したとき、嗅ぎ慣れた香気に似た匂いに意識を引かれた。>>*3
 いつの間にかかけられていたブランケットがずり落ちたのに気付いて、拾い上げて畳み、ソファの上に置く。

 ソファから少し歩いてみると、カウンターの向こう、キッチンのテーブルで何か飲んでいる彼女の姿が目に入った]


  ああ、おはよう……。
  椿、腹減ってないか?
  減ってないなら自分で作るけど……。

  先、シャワー浴びてくる。


[声をかけて、返事を聞いて、それから螺旋階段に足を向けた]
(*4) 2023/03/09(Thu) 10:22:24

【人】 一匹狼 “楓”

[椿の姿を見つけて声をかけた後、階段を昇り2階から屋根裏へ向かった。
 寝室へは随分長いこと入っていなかったような錯覚に囚われた。

 屋根裏で着替えを探してはみたが、あまり変わったものを身につける気にもならず、選んだのはダークグレーの半袖ポロシャツと色落ちしたジーンズ。
 まっすぐバスルームへと戻り、手短にシャワーを浴びた。

 鏡は見なかった]**
(21) 2023/03/09(Thu) 10:22:46

【赤】 片連理 “椿”

  そうね、少し。


[答えて、シャワーに向かう楓を見送る。
 先に野菜を用意しておこうか、と、待つ間に人参とブロッコリーをコンソメで軽く煮て、サニー・サイド・アップを二つ。

 お腹は減っていないのかしら、と考えて、なんだかおかしくなって吹き出してしまう。その場合、喰べられるのが何かなんて火を見るよりも明らかだ。自分はそれを望んでいるのだろうか。決して、そうして欲しいわけではないけれど。]


  (それならそれで、構わない)


[その思いはずっと変わらない。それで僅かな間でも平穏を得られるのなら。]
(*5) 2023/03/09(Thu) 11:34:03

【人】 片連理 “椿”


  お野菜と卵はできてるわ、
  他に何か要るかしら。お肉も焼く?


[尋ねつつ、小皿に盛った卵と野菜をテーブルに運ぶ。マテ茶も温かいものを淹れ直した。
 何でもない日常のひとこまに見えて、自分たちには得難いものであることが少しかなしい。
 もうすぐ終わる夢ならば、今くらいはこの日常に浸っていたい。そんな気もする。]
(22) 2023/03/09(Thu) 14:06:35

【赤】 片連理 “椿”

[囁きには乗せず、声にも出さず。胸の内だけでひっそりと呟く。

 自分にはついぞできなかったこと。
 彼にまだこの先があるのなら、たとえ絶望しかなくても、正しい道など存在しなくても、その中で一番ましな道を歩んでほしいと、そう願いながら。]**
(*6) 2023/03/09(Thu) 14:07:27

【赤】 一匹狼 “楓”

[食べたくない相手を食べたとしても、得られるのはほんの僅かな平穏。>>*5
 飢餓感という話であればひと月もしないうちに戻ってくるし、限界まで耐えるとしても3ヶ月が限度。

 もう、同じことを繰り返すべきでない。
 そう思っても、その次を考えるためには、目の前の飢餓にだけはどうにか対処せねばなるまい]
(*7) 2023/03/09(Thu) 15:09:21

【赤】 一匹狼 “楓”

[いっそ、恐ろしいのを耐えて死を選ぶべきなのだろうか。
 これまで何度か思い浮かべては放り捨てている考えがまた浮かび、その度についてくる理不尽さもまた覚えた。

 生きてはならない種が存在するなら、なぜ、生み出されるのか。
 この世に生み出される以上は、生きていいのではないか。
 全ての人に生きる権利があるのと同じように、全ての動物に生きる権利があるはずで、そうなら魔物でも化物でも呪われた獣でも同じように生きていいはずではないのか。

 どうすれば希望が得られるか、いくらかでも“正しい”と言える道に近づく可能性はあるのか。その答えなど出そうにないけれど、少しでもマシな道を選びたいという思いはあった。
 それが純粋に楓の心の中から出でる思いなのか、彼女の祈りが届いた結果なのか>>*6、はっきりと知れる機会は無いかもしれないが]
(*8) 2023/03/09(Thu) 15:09:37

【人】 一匹狼 “楓”

[バスルームから出ると食事の用意ができていた>>22。着替えを片づけるのは後回しにし、まっすぐにテーブルに向かった]


  いつもありがとな、椿。
  肉は今はいいかな……、それよりパンと……


[温かい飲み物をリクエストしようとして、茶が用意されているのに気付き、席に着いて手を伸ばす。
 先刻感じた独特の香気はこれらしい。物珍しげに口に運び]


  ……飲み物の香りじゃない気がするな……これ。


[苦手な匂いでこそないのだが、言った通りの違和感に首を傾げることになった。
 そのあとはゆっくり食事の時間を過ごすだろう。この時間では朝昼兼ねたものだろうか]*
(23) 2023/03/09(Thu) 15:09:56

【赤】 一匹狼 “楓”

[のんびりとした日常風景。
 今を逃したら二度と得られないかもしれない稀少なもの。

 楓にとっては現実逃避でしかなくとも、もう少し楽しんでいたい気持ちもあった。

 今日の夜が明ける頃には、どちらからともなく元いた場所・時間へ戻ることになるだろう。楓がそのことに気付くことはないかもしれないが]**
(*9) 2023/03/09(Thu) 15:10:36

【赤】 片連理 “椿”

  変わっているでしょう、燻したような香りがして。
  シナモン・シュガーを振っても美味しいの。


[機嫌よく答えながらパンを用意する。
 軽く焼いて、バターとマーマレードを添えて。

 自分の皿をつつきながら、楓の方をちらりと見やる。
 不意に、弱い衝動が湧き起こった。今は無視できるほど小さいそれを、椿はそっと受け止める。昨日ほど強くはない理由はなんとなくわかる。おそらくは、もうその必要がなくなりかけているのだ。残された時間は少ない。]
(*10) 2023/03/09(Thu) 17:48:04

【赤】 片連理 “椿”


  どうしようかしら、これから


[空はまだ十分に明るく、しかしどこか夕方の気配が滲み出してきた頃、椿はぽつりと呟いた。]


  ここにずっといるのも素敵だけれど。
  旅に出るのも、悪くはないわ。
  どこかに、狼の国があるかもしれないし。


[冗談めかして、半ば本気で、
 ありえないことと知りながら。]**
(*11) 2023/03/09(Thu) 18:08:59

【人】 天原 珠月

[ガク>>17と湖を潜るのは楽しい時間だった。
初めての発見に心が躍る瞬間もあれば、穏やかな水に身体を委ね、身を清めるのとは違う心の安らぎがあった。
手を引かれ>>18て光がきらめく湖面へ上がる。]

 ……は、……っ

[澄んだ森の空気を肺いっぱいに吸い込む。]

 それは、正確には真珠のようなもの、ね。
 私の力を集めて形にさせたもので……前にいた世界では、巫女の役目の前に、力が足りないときのための備えとして、日々作って貯めていたのよ。
 保存食みたいな感じ?

[最後は悪戯っぽく例えて。
ガクに持っていてというように微笑む。]

 湖には特にそれらしいものはなかったわね。
 でもやっぱり、何か、不思議な感じはするけれど……私の力と反発する感じではないみたい。
 
[元々水と親和性があるおかげかもしれないと説明し、ガクを見上げ、そっと手袋を外したままの手を伸ばす。
額に濡れてはりついた髪をずらしてあげ、表情を緩めた。]
(24) 2023/03/09(Thu) 18:27:48

【人】 天原 珠月


 湖を潜るの、とても素敵だった。
 それだけではなくて、身体の中に戻ってきていた力が安定してきてくれた感じがするの。

[まだ薄い青の広がる空を仰ぐ。]

 私がここに来た日が新月だったから……。
 明日の夜は三日月ね。
 その辺りには儀式をしましょうか。
 ガクとミツキの旅行から帰る日も迫っているものね。

[ミツキが無事にここに戻ってくるならば、当然、自分もここを去り、ガクとはお別れとなる。

その後はスーツを悪戦苦闘しながら脱ぎ、シャワーを浴びて、紅茶を飲みながら楽しかったと語り合うことだろう。]

 ね、あの動画……海の中にも鳥がいたでしょう。
 あの子はなんていう名前なの?

[なんて、やっぱり海にもまだ興味津々で。
ペンギンと教えて貰えば、楽しげに何度も繰り返した。**]
(25) 2023/03/09(Thu) 18:28:12

【赤】 一匹狼 “楓”

[シナモン・シュガーを振ると言われてもどうにも風味が想像できず、やはり彼は首を傾げるばかり。>>*10
 ならば試してみるのが早かろうが、あいにく甘味をとりたい気分でなく、謎が残されたままとなった。
 せっかくパンに添えてもらったマーマレードも味わわないまま、バターだけで食べていた]


  椿って……あいつと二人で暮らしてた、んだっけ。
  どんなところでだったんだ……?


[彼女の生活に少し興味が湧いて尋ねてみたが、答えは得られただろうか。彼に無理に聞き出す気は無かった。別の話題に変わっていっても引き戻しはしなかっただろう]
(*12) 2023/03/09(Thu) 18:55:16

【赤】 一匹狼 “楓”

[共に食事をし、食事を終えてからもなんとなく場に留まり、取り止めもない話題をのんびりと交わしながら過ごした時間は、随分と長かったようだ。

 合間に何度か茶を淹れ直してもらったこともあったかもしれないし、途中で食器を洗って片づけたりもしたかもしれないし、話す場所を移したこともあったかもしれないし、ずっとその場にい続けたのかもしれないが。

 “二人暮らしの休日の一幕”
 この時間だけを切り取れば、そうも思えるものだった]
(*13) 2023/03/09(Thu) 18:55:29

【赤】 一匹狼 “楓”

[そうして昼過ぎ。これから太陽が傾いていくのだろう、けれどまだ夕暮れまで間がある頃合いになって、彼女の呟きがあった。>>*11

 ずっとここにいること。
 旅に出ること。
 そのどちらも彼女の望みなのだろうか。

 もし『一緒』を望んでくれるなら──
 昨夜巡らせた思いが浮かぶ>>2:*33


  行くか? 一緒に。狼の国探しの旅。


[戯れのつもりで問い返し、彼女の様子を窺った。
 今すぐここから旅立つのはあまりにも現実味が無かったが……。今二人で過ごしている時間が本当に夢なら、目覚めた後に彼女の元へ向かってみようか──時が過ぎる間に、そういう考えが楓の中に芽生えていた。

 “狼の国”は言うなれば、椿と共に過ごしたあの遊戯の中で楓が作ろうとしたものだった。それが現実に作り得るものなのかどうか、探し求めてみるのも一興だろう。見つかっても見つからなくても、変わらないつもりの暮らしの中で罪を塗り重ねるより楽しい気がしていた]**
(*14) 2023/03/09(Thu) 18:56:22

【人】 月島 雅空

[あの真珠は保存食みたい。とお茶目にいっていたがペルラさんの水の力>>24の一部のようだ。実質の湖の調査としては何もなかったが、ペルラさんの力の回復には役立ったらしい。

そのおかげなのか、明日の夜には儀式ができるほど回復したというのだから楽しんだ以外でも良い結果を生んだものだ。

珠月が戻ってくるという嬉しさは当然ある、それは同時に親しくなったペルラさんと別れでもあるのか。ということを今更になって認識する。
本来ならば会えなかっただけで元の場所に戻るだけと言えばその通りなのだから不思議な運命だった。というだけのことなのだが]
(26) 2023/03/09(Thu) 20:33:49

【人】 月島 雅空

 ペルラさん。
 海で見ていた魚とかだけど、食べることもできるんだけどどうせなら食べてみない?

[翌朝のこと。そんな提案から朝食はゆっくりめに海産物主体のバーベキューを取り行う。
シンプルに焼くもの、フライにして、または味噌汁にして食し]

 そういえばペルラさんが住んでいた場所でもこれだったら作れるんじゃないかなってものがあるんだけど、一緒に作ってみない?

[生地を作ることからはじまり、たこ焼き機をつかってのミニカステラ。プリン。カスタード、キャラメルポップコーンなど少し作りすぎたけれども、珠月がかえってくるならば置いておいて大丈夫だろう。
そうやって儀式前に色々としたのは、お別れを惜しみながら送れるようにしようと思っての行動であった*]
(27) 2023/03/09(Thu) 20:34:49

【赤】 片連理 “椿”

>>*12

  色々、試したわ。
  辺鄙なところに暮らしてみたり、
  逆に堂々と街中に入り込んだり。
  私は、外には出ないでずっと隠れてた。
  それでも何か、だんだん噂になってしまったりして……ひとつの場所にはそう長くはいられなかったの。


[身元を隠して暮らせる場所は、意外とあった。
 街に暮らした時というのはつまり、住処を乗っ取る訳だが、その点は楓には伏せることにした。あまり気持ちのいい話ではない。]


  あちこち転々として、最後にいたのは森の奥の放棄された小屋だったわ。荒れ果てていたのを少しだけ直して、なかなか住み心地は良かったの。
  少しだけど野菜を作ったり、罠を仕掛けて動物を狩ったりしたけど、料理は上手くはならなかった。私にできるのは、茹でるか、煮るか、焼くかだけ。


[それは遠い昔のことのようにも思えるし、つい最近だったような気もする。ただ、懐かしい思い出ではあった。時折、血に塗れていることを除けば。]*
(*15) 2023/03/09(Thu) 21:11:22

【赤】 片連理 “椿”


  そうこうしているうちにあの人がいなくなって、最後に「できれば人として生きてくれ」なんて言い残して。
  ……本当にひどい人。自分がいなきゃ、私にそんなことができるなんて思っちゃいなかったくせに。


[椿は初めて片割れに不満を述べた。生きているうちに言ってやればよかった、とも思ったが、何もかも過ぎたことだ。わずかな後悔と、恨み言の混じったため息を吐いたものの、続けざまに彼に関するさまざまのことが思い出されれば、すぐに笑みを取り戻した。]


  でも、私は幸せでした。
  あの人は私を大事にしてくれたわ。
  本当はいない方がよかったはずの私を。


[それは、まごうことなく彼女の本心だった。]*
(*16) 2023/03/09(Thu) 21:27:36

【赤】 片連理 “椿”

>>*14

[思いもよらぬ答えが返ってきた。
 椿は一瞬呆けたようになって、楓の琥珀色の瞳を見つめた。頬に血が上るのがわかる。同時に、目の奥がじわりと熱を持ったように感じられた。慌てて、瞬きをして誤魔化す。]


  そうね、そう。
  貴方となら……いえ、でも……


[自分の時間が残り少ないであろうことを思い出す。元々ひとつのたましいであった片割れがいなくなってしまったのだ。自分の命も、じきに尽きてしまうのだろう。夢から醒めて彼と再び出会えたとしても、どれだけの間生きていられるかわからない。ことによると、夢から醒めた時にはもう——。だから、そんなことに付き合わせて良いはずがない。

 しかし。]


  ——ええ、貴方さえ良ければ、どうか一緒に。


[最後にひとつだけ、
 本当に・・・幸せな夢が見たかった。]**
(*17) 2023/03/09(Thu) 22:10:47

【赤】 一匹狼 “楓”

[一瞬、時が止まったかのように思った。>>*17
 次いで彼女の頬が上気するのを見て、思わず触れようと手を伸ばす。届くかどうか考える前に。
 彼女が『一緒に』と言ってくれるのなら、縋り続けた日常を捨てたとしても、生きる意味まで消え去りはしない]


  森の奥……だっけ、なんて森だ……?
  迎えに行く。探してでも。


[少し前に聞いたばかりの彼女の暮らしの話を思い返した。>>*15
 それを尋ねてみたくなったのも、過去に訪れた場所の近くだったりはしないかと興味が湧いたからだった。

 彼は元々よく旅に出る身だ、多少行き先が不確かでも冒険するようなもの。覚えのない地名かもしれないし、探し当てるのに苦労するかもしれないが、それでも彼女の元へ行きたいと思った。
 “在るべき場所”が彼女の隣かどうかなんて、もっと共に時を重ねられてから考えればいいことだ]
(*18) 2023/03/09(Thu) 22:54:26

【赤】 一匹狼 “楓”

[彼女に残された時間が少ないのかどうか、楓は思考が及んでいない。>>*17

 “たましいを引き裂いた”>>1:*3
 そう聞いてはいても、その細かな原理まで理解したわけではなかった。

 元々、魔術に関する知識は疎いほうだ。
 楓が唯一持ち合わせるのは魔導具の類に関する知識だが、それだって仕事に必要な範囲に特化されている。

 だから彼女の“余命”のことなど、彼女自身が言い出さなければ知り得ないことだけれど。知ったところで思いは変わりはしないし、言動を翻しもしないだろう。

 彼女は楓にとって、少し未来に存在していることになるようだが……その時間のずれは救いとなるだろうか]
(*19) 2023/03/09(Thu) 22:54:45

【赤】 一匹狼 “楓”

[これから陽が傾き、落ちて、夜が更ける。
 夜明けとともにこの夢は終わるだろう。>>*9

 それまでの時間が共に過ごす最後となるのか、
 それともその先に未来はあるのか。]**
(*20) 2023/03/09(Thu) 22:54:59

【人】 天原 珠月

[結果的に入れ替わり事件となった夜から時は過ぎ。
3回目を迎えた朝のご飯は――目覚めて今日の朝食は何かしらと考える時点でガクの料理の虜になっている――昨日動画というもので見つめた魚も含まれた炭火焼きだった。
なんでもバーベキューというらしい。]

 川魚とはまた違う柔らかさがあるわね。
 あ、この油で揚げたの、サクサクしていて美味しい。

[朝昼兼用みたいなものだが、かなり豪勢である。]

 私の居た世界に海がないのが悔やまれるわ。
 ああでも、空に浮かんだ島でないと、あんな風に飛ぶ技術は発達しなかったかしら……。

 あ、お味噌汁というのもコクがあって良い味ね。

[ここでロケットで月に行く話なんてされたら腰を抜かしてしまいそうだが、料理の時間は和やかに過ぎる。
ガク>>27の料理上手さを実感することになった。]
(28) 2023/03/09(Thu) 22:57:37

【人】 天原 珠月


 あら、そんな風に考えてくれていたの?

[たこ焼き器は不思議そうにまじまじと見つめて。
ああ、これは型なのね、と工場の方を思い浮かべたりして。
牛乳に卵、小麦粉。前にいた世界にもある材料。
それらで作り上げる甘い甘い香りに表情が華やぐ。
蜂蜜で甘くしても良いの?なんて聞いたり、跳ねるポップコーンに最初驚いてガクの後ろに隠れたりもした。]

 私があの世界に作り方を伝えられれば良いのだけれど……。

[ガクはミツキと入れ替わりに自分が元の世界に戻れると思っているのだろう、と改めて感じる。
言うべきか言わないべきか、迷う。
言えば優しいガクは思い悩みそうな気もして。

呟きは料理の音に紛れていたのか、どうか。*]
(29) 2023/03/09(Thu) 22:57:42
月島 雅空は、メモを貼った。
(a10) 2023/03/09(Thu) 23:42:26

【人】 月島 雅空

[ポップコーンの跳ねる音に隠れるペルラさんを少しおかしそうに笑いながら、トウモロコシを育てた後に更に乾燥させたものを油で炒る簡単なものだが、徐々にポンポンと音をたてていくなかフライパンの持ち手を揺り動かしていって、蓋から溢れるほどの容積になったところで止める]

 と、あれぐらいの量でこうなるからね。
 甘いのが苦手な人はこれに塩だけで食うのも美味しいよ。

[そういって塩でまず味見をしてもらいつつ、フライパンの油をふき取り、水と砂糖とバターをいれて、キャラメルソースを作り上げて]

 甘くする場合はこっち。

[キャラメル色になるまで加熱したらその上にポップコーンをくわえてかき混ぜて、召し上がれ。とするのであったが]

 え、そのつもりでいたけれど、メモとか用意したほうがいいかな?

[当然帰るものだと思っていたため、そのペルラさん>>29の呟きに首を傾げた*]
(30) 2023/03/09(Thu) 23:44:16

【人】 天原 珠月


 急にぽんって弾けるんだもの。
 さすがに驚くわ。

[可笑しそうに笑われた気配に、もう、と眉を寄せて。
すぐにこちらもつられて笑みが零れだした。]

 塩はシンプルで美味しい。
 きゃらめる? あまくて、しょっぱい?

[まだ熱々のポップコーンをふーふーしてから口に入れる。
初めての味わいに瞳を丸くしてから。
ガク>>30の提案に、こくりと飲み込んで。]

 ……言おうかどうか迷っていたのだけれどね。
 私は、元の世界には、きっと帰れないの。

[うまく微笑んだつもりの顔に、痛みと切なさが過った。
メモをとまで元の世界に戻ってからを考えてくれるガクの優しさに、隠し通すことができなかった。]
(31) 2023/03/10(Fri) 0:10:42

【人】 天原 珠月


 あちらでは、巫女は力を使い果たすと消えてしまうという逸話があるの。
 そして、私はその通りになった。
 儀式の最中に、身体の感覚がなくなって……。

 そうしてミツキと出会った場所に来たのよ。
 ……だから、この入れ替わりが終わったら、私はまたそこに戻るのだと思う。

[それすらも確定ではない。
今度こそ本当にすべて消えてしまう可能性だってあると、心の奥底では覚悟し――どうか『彼』が逢いに来てくれるまではと強く強く願っている。]

 大丈夫、愛する人とまた逢えるって。
 ちゃんと約束しているから。

[自分に言い聞かせるように聞こえたかもしれないけれど、自分も相手をも信じる力がこもっていた。*]
(32) 2023/03/10(Fri) 0:14:27

【人】 月島 雅空

 え……いや、なんで…

[おやつの感想よりも、予想外の言葉にたどたどしく無意識に疑問を口にする。
自分へと微笑むペルラさん>>31姿が、胸に痛切な想いをくれる。

そして語られた初めての事実を>>32に口を噤む。
理解を拒むような頭に痺れるような耳鳴りがする。

今は色々と触れ合って彼女という人柄を信じれているが、最初は、彼女も帰るものだと思っていた、そのために力を尽くすから珠月が帰ってくることも信じることができた。だから無事に戻って欲しいとも素直に思っていた。

「なんで。」なんてそんなの彼女と、待ってくれる人が一番思ってることじゃないか。]
(33) 2023/03/10(Fri) 0:47:45

【人】 月島 雅空

 思ってもなかったことだから…正直、驚いてる。

[そう思うと彼女の微笑みは、覚悟の上なのだろう。覚悟の上なのだろう。
ちゃんと約束しているという言葉が重く重く聞こえる]

 …でも…ペルラさんは……生きてる。
 喋って食べて寝て、海を見たり思い出話を語ったり湖に潜りもしたし……

[そこまでいって同情とかそういうのを向けないために一旦目を伏せる。]
(34) 2023/03/10(Fri) 0:47:59

【人】 月島 雅空

[でも自分が言ったことに間違いがあるとも思ってない。
しばし落ち着けるように目を伏せた後、いつになく眼差しに力を込めて、ペルラさんを見つめる。]

 ねぇ、ペルラさん。無神経なこというかもしれないけど
 それでも、珠月と今いる場所と入れ替わろう。と思わない?

 遠見にしても……呼び出すときの目印(>>2:43)にしても、ペルラさんの能力は、縁とか想いの力が重要だって思ったんだ。

 だから大丈夫だと思ってた、珠月だけを呼び出そうとするだけじゃなくて…自分が戻るという意志を強くもってるから成功するんだ…ってさ。

[彼女が珠月を呼び戻してくれる。それを信じていた理由諸共口にした。]
(35) 2023/03/10(Fri) 0:48:26

【人】 月島 雅空

 だから珠月を戻すためにもがんばってみない?
 それにさ…やらずにずっと、一人で待つよりも、やってみたほうが…絶対後悔しないと思う。

[そんな、やらずに引き離すことで後悔しかけた選択肢があったことを知らずに、ペルラsさんへと願うように口にした*]
(36) 2023/03/10(Fri) 0:48:53

【人】 天原 珠月

[なんで、という声に眉を下げる。>>33
ガクの素直な感情が隠されずに乗った声だった。]

 そうでしょうね。

[驚くのも無理はないだろう。>>34
敢えてガクの誤解を解かなかったのだから。
短い間でもガクと様々な話をした。
ミツキとの微笑ましい過去、自分と『彼』の話、この世界の文化に突然朝から始まった美容談義に、料理のことをたくさん。
カレーもサンドイッチもバーベキューも、数え切れないくらいの甘い物も美味しくて、一緒に笑いながら食べた。
屋根裏でひとり寝た次の日はコタツでともに寝落ちて。
海の動画を見ては質問責めにして困らせ、湖の中では、ガクが深い青に満ちた新たな世界を教えてくれた。]

 ……ええ。

[本当に、また生きているみたいだった。
消えたはずなのに、この薄い色の瞳はさまざまなものを見て、この手は色んなものに触れてあたたかさを得た。]
(37) 2023/03/10(Fri) 2:34:10

【人】 天原 珠月


 …………。

 ………………それ、は……、

[ミツキの居る場所と入れ替わる。
それはあの世界へと帰るということだ。

今ミツキのそばにいるだろう『彼』の元へ帰るということだ。

ガクがそれがあってこそ自分を信じられたのは当然だった。
互いの、帰りたいと、連れ戻したいと願う気持ち。
いくらこちらが言葉を尽くすよりも、ガクを説得して安心させるための材料になっていたことだろう。
分かっていて、分かっていながら明かさなかった自分は、ガクより少し年上のずるい大人でもあった。

でも、今は、そのガクが。>>35
何より強い眼差しをレンズ越しに向けて、語りかける。]
(38) 2023/03/10(Fri) 2:35:14

【人】 天原 珠月

 

 …………後悔、しない……。

[淡くなった瞳が。
あの頃はもっと濃い紫だった瞳が見開かれる。]

 後悔しないように……そば、に……っ

[いつか消えるならもう別れようと、離れようとした自分を引き留めた声が、『彼』の声が被って頭の中に響く。

水の粒が堪えきれず、ひとつ頬をつたって顎から落ちた。
湖の中でも雨が降っているのでもなかった。

ガクと『彼』は面立ちがとても似ていた。
そして、時に仕草や言葉が、記憶を呼び起こす。
そんな台詞までガクに教えていないのに。
後悔しないと思う、とその声で言う。

願うような響きが、溢れてしまう想いを許してくれる。]
(39) 2023/03/10(Fri) 2:35:48

【人】 天原 珠月

[――――逢いたい。会いたい。
 
あなたが生を全うするまでなんて、本当は待ちきれない。
水の中を潜って、空を鳥のように飛んで、巫女でなくなったただのペルラならば、私があなたの――アスルの元へと。]


 ……願っても、いいのかな。
 世界の理に反してしまったとしても……わたし、は、

[ミツキを戻すためにとガクが言う。
強い意志が同時に自分の背も押す。
ワガママではないかと、どうせ無理ではないかと諦めたがる臆病な心をかき消して追い出していく。
ミツキを想う気持ちが、アスルを想う気持ちに勇気をくれた。

窓枠から足を踏み出す前の、勢いを思い出して。]
(40) 2023/03/10(Fri) 2:38:45

【人】 天原 珠月

 

 私も……大事な人に、会いたい。


[見つめる視線に、光の灯った視線が交わった。*]
(41) 2023/03/10(Fri) 2:38:58

【人】 月島 雅空

[後悔しないように、そういった言葉は自分がいったものを反芻するのではなく。違う何かを思い出すように、ずっと胸の内に秘めていたものを溢れさせるペルラさん>>39
その涙をぬぐう役割は自分ではない。自分の願望を口にするペルラさん>>40>>41へと出来ることはある。]

 願って…叶えよう。

 そして会おう。

[ただ力強く肯いてみせることで、穏やかで悪戯っぽくもどこか浮世離れした臆病な年上の友人の背中を押すことだ。]
(42) 2023/03/10(Fri) 3:22:46

【人】 月島 雅空

 じゃ…さっきのお菓子を作れるように、メモも用意しておこうか。
 なんなら包んで持って帰れるようにしようか。

[今度こそ帰ることを前提にするように、甘いお菓子のお土産を用意しようか。という。
実際に持って帰れるかまではわからないけれども、その時はその時。そういう気分で挑んだほうが上手くいくだろうし、別れまでの時間をしんみりさせないですむだろう**]
(43) 2023/03/10(Fri) 3:23:58

【人】 田中 天美

[外に置かれた冷蔵庫から、釣りに必要なものを手早く用意していく。コテージの中の設備や冷蔵庫の品揃えにも言えたことだが、とかくここは贅沢だ。
 それは家具が上質だとか一級の品が並ぶといった高級さではなく、欲しいと望むものの大抵が過不足なく揃う充実さの方だ。基準は人それぞれ異なるだろうが、少なくとも自分たちにとっては贅沢と言えるだけある。
 惜しむらくは、と笑みを浮かべ]

 どんだけ物が揃っとっても海までは持ってこれんなあ。

[性分としては海釣りがしたかったのだろうが無いものは仕方がない。引越し先の条件に海が近いことも入れてもいいかもしれんな、と話しつつ荷詰めを手伝う。
 うにりと蠢く生餌のみみずが仕舞われていく。あれもかつては餌だったはずだが、流石にとうの昔に実感は無くなっている。化生と成ったのさえ深江と出会うよりも遥か前の話、ただの狐として野山を生きた時代など霞の如くに曖昧だった。あるいは、この“狐生”の半分を優に超える年月を共に過ごしてきた連れとの記憶が上書いてしまったのかもしれないが]
(44) 2023/03/10(Fri) 3:46:33

【人】 田中 天美

[川に着いてから二人分の準備を済ませ、まずはざっと見て回って良さそうな場所を見繕う。狐のなりで魚を捕るなら水の流れがゆっくりな瀬で狙うのが手頃だろうが、一応今回は釣果で競うつもりなので別所を探す。
 飛沫散る流れ込みの近くか、それとも底が抉れて出来たような淵か。暫し悩んで選んだ場所は、岩場の傍の落ち込みだ]

 よっし。

[大小様々ゴロゴロした岩を眺め、その内で平たく物が置けそうなものを見繕うとひょいと乗った。一足先に淵の辺りに陣取って始めている深江を追いかけるように仕掛けるも、やはり先に当たったのはあちらでしっかり逃さず釣り上げる。離れていてもわかるどや顔に少し声を張った]
(45) 2023/03/10(Fri) 3:46:46

【人】 田中 天美


 ふーん、すぐ追いつくからの!

[まだ始めも始め、勝負はまだまだこれからと気合を入れ直した。その後最初の当たりはみみずが食い千切られたが、この大きさを噛むのだから今のはでかいはずだ。先よりも餌を小さくしてかかりを待つ。
 あちらが二匹目を釣った頃にようやっと一匹が掛かる。ペースを指摘されたなら釣り上げたばかりのそれを見せ]

 サイズは勝っとるがあ〜!

[などと言い合いながら、しかし多くはのんびりと川釣りの時間を過ごす。釣果は(15)1d50と言ったところか。結果がどうあれ最後には二人の腹に収まるのだから、なんとも無駄のない勝負だ]
(46) 2023/03/10(Fri) 3:47:05

【人】 田中 天美

[コテージに帰り、釣った魚を捌く手付きに淀みはない。氷締めされたものの鱗を取り、腹を割いてわたを取り出し血合いを洗って、少し大ぶりの魚は頭を落としてぱっぱと卸していく。

 深江はもちろん漁師としての腕前もあるだろうが、自分も気付けば引けを取らない程度に魚を扱えているあたり、単純に数をこなしたが故の技術だろう。生の魚を丸齧りで食ったり、ぶつ切りにして口に放り込む時代はとっくに卒業したのだ。どうしたってこっちの方が旨いのだし。

 ウッドデッキにはバーベキューコンロだけでなく串焼きの台も付いていた。そのまま炙るも良しホイルで包んで焼いてもよし、串を打って塩を振った王道の焼き魚も楽しめる。
 当然、冷蔵庫の中に眠らせていた肉を引っ張り出さない訳もない]

 いやあ、試しに出してみたが絶対こんな食えんわ。

[折角だからと色々取り出して皿に盛ったのだが、所詮二人分の一食。こんなにいらんなと顔を見合わせ、からから笑ってちょっと調整した]
(47) 2023/03/10(Fri) 3:47:43

【人】 田中 天美

[それでも大層なご馳走には変わりない。皮目香ばしく化粧塩のきれいな焼き魚に、パリパリになるまで炙った食欲そそる香りの骨付きソーセージに齧り付き、ホイルで焼いた魚のほろりとした食感に舌鼓を打つ。じゅうじゅうと音鳴らし、鼻腔擽る匂い立ち上らせる肉にタレかけ、塩かけ、一緒に酒でも呷ればもう、申し分ない]

 深江ぇ、次何飲む〜?

[空いたグラスを見かければ少し緩んだ口調で問う。キンと冷えたビールなら冷蔵庫だし、冷やの酒ならここに持ってきている。
 向かいで笑う男より一回りか二回りは酒に弱い狐は、勝負に負けたこともすっかり忘れたように、常よりけらけらと笑い声を上げながら楽しげに酒を注ぎ、自分のグラスにも足す。
 結果として、飯が食い終わる頃には半分以上寝かかる羽目にもなるが、そんな日があったっていいだろうと気にした様子もなく、片付けも程々にして寝床に連れてけと体重の全てを預けただろう]*
(48) 2023/03/10(Fri) 3:48:29
田中 天美は、メモを貼った。
(a11) 2023/03/10(Fri) 4:01:23

【人】 天原 珠月

[儀式を行う夜がやってくる。
三日月は昼間の青い空にも見える月で、夕暮れ時には姿を明るくしていき、藍色の空にはくっきりと浮かんでいた。]

 ガク、服を乾かしておいてくれてありがとう。
 この衣装、ワンピースを頂いていくわね。

[ここに来たときの巫女装束。
考えた結果、完全には着替えなかった。
ガクが用意してくれた小花柄の、あの世界の花畑を思わせたワンピースに、青に銀のきらめくローブを重ねた。
自分には巫女であった過去があるけれど、もう今はただのペルラであるという意志の形だった。
ワンピースのポケットには丁寧に書き連ねられたメモに、ちゃっかり傍らにはお菓子の包みまで。>>43

静かな湖畔の桟橋へとふたりで向かう。
広い湖であるし、近くに人の気配はちょうどなかった。

街灯が湖面を照らしている。
風のない夜だった。
波ひとつ立っておらず、水面は鏡のようだ。
昼間の太陽の下とは違う静けさと底の見えない恐ろしさがあるけれど、潜った経験がそれを和らげるだろう。]
(49) 2023/03/10(Fri) 4:01:43

【人】 天原 珠月


 ガク、あの耳飾りをあなたの手の中に。

[祈ってくれとは言わない。
ガクならば何も頼まずともミツキを願うと知っている。]

 今から儀式を始めるわ。
 ……絶対に、成功させましょう。

[目を見合わせれば、笑い合えただろうか。
決意に満ちた視線が交わっただろうか。]
(50) 2023/03/10(Fri) 4:02:02

【人】 天原 珠月

[桟橋に膝をつき、湖面へと手を差し伸べて。
音もなく水へと浸して温度を通い合わせる。
そうして引き上げた両手を組むと、瞼を伏せ、ここまでの想いをすべて音に乗せるようにして、細くも途切れぬ響きで。

巫女時代とはまったく違う、願いの詩を紡いでいく。

いつしか銀に近づいた長い髪が、三日月と踊る星たちの輝きを吸い込んだかのように淡く光を帯びる。
満ちて外へ溢れ出す力に、瞼を薄く開ければ、風を待ち望む空色の瞳がきらめいていた。]


 どうか、会わせて。


[湖から、パシャン、と音が響いた。
真珠が落ちたような、涙が落ちたような、誰かの意志が働いたかのような、誰かが足を踏み出したかのような音。

そうして次に音もなく波紋が広がり、煌めく光が水面に散った後には、灯籠が浮かぶようにふわふわと灯がともっていく。
優しくあたたかな光だった。
熱く消えない光でもあった。
それらは自分だけでなく、ガクの想いの温度だろうか。]
(51) 2023/03/10(Fri) 4:02:15

【人】 天原 珠月

[意識が潜り、飛び、願いが世界の壁を越える。
頭の中に映る光景が、鏡のような水面にも映り、きっとガクにも遠見のときよりも鮮明に見えるだろうか。]

 ……見つけた。

[大きな湖。簡素な小屋。
見覚えのある風景。
水上に停められた飛行機に――ふたりの姿。]

 ……っ、

[見えているのに。
力を届かせ、まずはミツキを引き上げなければいけないのに。
ミツキ。気付いて、こちらに。

額に汗が滲み、願う唇が時折噛みしめられる。
急激に身体が重くなり、ふいに意識が途切れそうになった。
慣れない儀式の影響がすでに表れ始めていた。*]
(52) 2023/03/10(Fri) 4:02:35

【赤】 片連理 “椿”


  近くの村は、ここ。
  ここから、ずっと北に向かうの。


[カウンターの上のメモパッドを一枚千切って、鉛筆で地名を書きつけた。彼の知る地かどうかはわからないが、少なくとも、知らない言語ではないはずだ。

 大事なことは伏せたまま一瞬の希望を選んでしまったことは、きっと罪でしかない。
 それは彼を更に絶望に落とすかもしれない、おそらくは間違った選択で。

 許されたいとは思わない。許されていいとも思えない。最後の最後まで、正しいことは何ひとつできなかったけれど。

 それでも、“そうしたかった”。]**
(*21) 2023/03/10(Fri) 8:30:05

【赤】 一匹狼 “楓”

[メモに書かれた地名を見る。>>*21
 その名に覚えはなかったが、知っている言葉なのはわかる。
 狼となってから彼が向かった旅先は多岐に渡る。道中や旅先の地図を調べれば手がかりがあるかもしれない。

 これまでの生活を切り上げての旅となれば、帰って即日旅立つわけにはいかないだろう。
 目的地を具体的に定めるまでの間、あの地での生活を終える準備を同時に進めればいい]
(*22) 2023/03/10(Fri) 12:01:03

【赤】 一匹狼 “楓”

[差し出してくれたメモを受け取った直後、彼女の腕を掴んで引き寄せた。>>*21
 抱き締めたかったのだ。
 ほんの少しの間でも、彼女を腕の中に感じたかった。

 再会を望んでくれているとわかるから。
 一時の戯れではないと信じられるから。

 彼女はこれまで、前向きな希望を口に出さなかった。
 その彼女が『一緒に』と言ってくれるのだから、その心のままの望みを叶えようとすることに迷いなどあるはずがなかった>>2:*31
(*23) 2023/03/10(Fri) 12:01:25

【人】 一匹狼 “楓”

[彼もまた、魂に傷を持つ者。
 身に受けた呪いで魂に傷を負った“人狼”。>>0:59

 ヒトであったころと変わらぬ暮らしを望んでも、変わってしまった在り方がそれを許さない。>>0:2

 それでも現実から目を背け、ヒトだった頃の暮らしにしがみつき続けた。
 人狼として必要なものは全て、旅先に求めた。それが旅の主目的。>>0:68

 けれどこの場で過ごすうち、彼は一つの答えを出した。縋り続けた暮らしを捨て、希望があるかなどわからない旅路に進む道。
 選んだ道を歩むことに躊躇は無い。
 その先で何が起こるとしても]**
(53) 2023/03/10(Fri) 12:02:25

【人】 鈴木 深江

[海までは持ってこれない。その通りだ。小さく笑いながら引っ越し先の条件の話に頷く。いっそ、山のある離島なんかいいかもしれない、と言ってみたが、コミュニティが狭ければ不都合も増えるか、と思い直した。
 成長期を疾うに終えていたのは幸いだ。成長を怪しまれる度合いが減っているため。それでも長くて十年かそこらだろう。自分たちにとっては短すぎる。
 ── けれど、そのたった十年の間。
 また、世間や技術は目まぐるしく変わってゆくのだろうと思う。昔の、何百年も変わらぬ穏やかな山の生活が少し恋しくなることもある。もうそんな山が残ってないとは言わないが、下手な場所に家でも建てようものなら航空写真などでバレてしまうのが世知辛い。

 狐の視線がみみずに向いた時には笑った。食うか?と訊ねても拒否が返ってくるだろう。面白い。狐なのに。
 川の魚捕りでも狐の姿でばしゃばしゃやってもよかったんだが、ちゃんと釣り竿を使うあたり、人の姿になじんだなあ、と思う。ペースはこちらの半分くらいだが、きちんと釣れているし、何より食べるのは二人だ。帰って処理して冷蔵庫にいれるとはいえ、冷蔵庫に肉も野菜もある。ほどほどなくらいが丁度いい。]
(54) 2023/03/10(Fri) 14:15:55

【人】 鈴木 深江

[釣果対決はこちらの勝ちで終わったけれど、別にどちらにも不利益はない。勝ったと思う、負けたと思う、おいしい魚が食べられる、それだけだ。
 悔し気で、でも楽し気な顔が見れたのは嬉しかったが。]
(55) 2023/03/10(Fri) 14:16:07

【人】 鈴木 深江

[コテージに帰り処理をして、はらわたをゴミ箱に捨ててよい事に何となく感心する。山の中なのに。頭を落とし腹をわる。わたを洗って除き水気をとる。慣れに慣れた作業はさくさく終わり、肉や野菜も出してきて、予定通りのバーベキューだ。]

 やっぱり塩焼きが一番うまい。

[醤油も好きだがやはり塩。用意しながら野菜を確認。大根おろしがほしくなるが、さすがにバーベキューの品揃えの中には見当たらなかった。
 色々出して盛った皿は贅沢で、なんかの祭りでもやるんかと笑う。調整してもごちそうに変わりはなく、豪華な宴会が始まった。二人だけど。]
(56) 2023/03/10(Fri) 14:16:24

【人】 鈴木 深江

[しゃくしゃくした焼き野菜、釣りたての魚の身はしまっていて弾力がある。ふくよかな塩気に酒精の香りがよくあって、炭が焼けるにおいも音もまた食欲をそそる。改めて便利な世の中に乾杯だ。]

 冷やいのもらおか。
 天美も飲むやろ。

[上機嫌な狐に笑い、こちらもほろ酔い気分はいい。
 ここに来てよかった、とのんびりする。食うものはいっぱいあるから、食べたり胃を休ませたり焼き直したり飲んだりとしていたら、あっという間に夜は更けた。
 酒にそんなに強くないのは化生だからか個人差か。
 個人差かもな。食い終わるころには満足気な眠気がこちらにもあるが、それを上回りふわふわとしている様子の天美がのしかかってくる様子に不快感もなく、ただただ今が心地よい。

 火の始末、ごみの処理だけ最低限終わらせて、
 残りの掃除や片づけはまた明日。*]
(57) 2023/03/10(Fri) 14:16:40

【赤】 片連理 “椿”

[突然抱き寄せられて、言葉に詰まる。

 このまま黙って消えるべきだったはずなのに。ずっとそうするべきだと思っていたし、死ぬのは当然の報いだ、怖くはない。

 人のように生きろ、という願いは椿にとっては呪いにも似たものだった。その言葉に縛られて、死ぬことも、生きることもできなくて、ただ蹲っていた。

 本当は殺されたかったのだろう。
 自分よりも強いものに。
 けれども、彼はそうしなかった。
 生きていてほしいと言い、そして、殺さなかった。

 自分が生きていてもいい、とは、やはり思えない。
 はじめから“いらないもの”であった椿には、それはどれだけ時間をかけても、経験を重ねたとしても理解できないことだ。]
(*24) 2023/03/10(Fri) 14:38:16

【赤】 片連理 “椿”

(正しいかどうかが道を選ぶ理由になるのか?)

[彼の言葉を思い出す。
 正しくても、間違っていても、ただ心のままに。

 今の自分は、差し出されたその手を取りたい、と思った。たとえ短い間でも。その先、彼を傷つけることになったとしても。]
(*25) 2023/03/10(Fri) 14:38:49

【赤】 片連理 “椿”

[自分はヒトではないと言いながら、ヒトであることに縋り続けていた。ヒトとしての規範でもって、自身を断罪しつづけてきた。その思いを捨てることはきっとできないけれど、それでも、違う道を歩いてみたい。

 だから、彼女は狼の声で、囁く。]**
(*26) 2023/03/10(Fri) 14:40:21

【人】 鈴木 深江

[朝。二日目である。
 今日は湖に行く予定だが、昨日の釣果の残りもありそんなにたくさん釣らずとも良いなという判断だ。けれどしっかりと準備はする。実際、魚の種類はそんなに変わらないだろうとも思うし。
 単純にロケーションを変えたいだけのただの釣り好きだった。

 酒盛りで夜更かししたため、また今日も起きたのは昼前だが問題ない。軽く湯浴みをしたのちに、残しておいた野菜や魚を焼いて朝食にし、昨日の片づけを終えてから準備をする。湖へ歩くまでの準備運動になって良い。

 湖に着くと思ったよりも整っているなという感想を抱く。船着き場が見える。ボートもあるらしい。街灯もそろっており、これなら夜に来てもよかったなと話した。]

 おお、船が、…船か?

[いわゆるスワンボートだ。
 普通の手漕ぎボートもあるようだが、スワンボートを見てほうほうと興味をひかれた。永い人生、以前にも見たことはもちろんあったが乗る機会はどうだったか。]
(58) 2023/03/10(Fri) 14:52:38

【人】 鈴木 深江

[せっかくだからこれに乗って釣りがしたいというくそ無謀な事を言い出した。絶対に危ないし無理げなことは解っているのだが。一応。一応な。
 実際乗った後に立ち上がろうとし、うまく立ち上がれず、屋根のせいで竿も触れず、おそらく魚がかかっても竿を立てられないだろう事が早々に解りあっさり諦め、足漕ぎボートで遊覧するに鞍替えした。
 いくら不死といえども水に沈んで上がってこれなければ、永遠に死に続けるだけである。天美がいるため救出はされるだろうが、ボートがひっくり返れば天美も巻き込むし、さすがにごめんこうむりたい。

 しかし手漕ぎボートならば専門である。
 やはり海と勝手は違うものの、いろいろと思い出す事はあった。さすがに投網で漁はやらないが、自分の原点はこれである。
 船釣りだ、と笑いながら手漕ぎボートの上で釣りをした。
 そしてキャンプから帰ったら、ちゃんとした海釣りに行こうと決心する。海が恋しい。

 なんだかんだのんびりと湖を堪能し、
 あとはボートが来ないだろう端っこで釣り糸を垂らした。
 今日の釣果は数字にすると24くらいだった。]
(59) 2023/03/10(Fri) 14:53:00

【人】 鈴木 深江

[きちんと手加減できていてえらいとこれは褒められるべき。

 夕暮れまでのんびりして、
 陽が落ちたら街灯の明かりをぼんやり眺める。
 夜釣りも楽しいのだが、もうそろそろ魚はいっぱいだ。
 そちらは次に行く予定の海でやる事にした。]


 …… いい場所だなあ、ここは。
 海が近ければ、この辺に住むのにな。

[そう笑った。]
(60) 2023/03/10(Fri) 14:53:50

【人】 鈴木 深江

[今日は魚を煮つけにでもするか。釣りたての魚は煮崩れしやすいが身離れがよいため、みそ汁にするのもありかもしれない。米はまだあるから炊いて、野菜も炊こうか。焼いてもいいな。なんにしろ、今日の夕食も豪勢になるだろう。]


 明日はもう一回、川にでもいかんか?
 泳いではおらんかったからなぁ、
 川遊びして、温泉にでも。どうだろう。

[夕食の席でそんな話をする。
 煮魚にもまた酒はあうため、今日も飲んだが昨日よりも控えめだ。*]
(61) 2023/03/10(Fri) 14:54:04

【赤】 一匹狼 “楓”

 



(つばきがたべたい)
(*27) 2023/03/10(Fri) 16:11:36

【赤】 一匹狼 “楓”

[彼女を抱き寄せてみれば、どうしても浮かぶ思いがある。

 単なる食欲とは似ていても違い、
 他の人に抱いたのとも似ていても違う、
 彼女にだけ抱く思い。

 彼女の死を望んでいない。
 殺したいとは思わない。
 それなのに“食べたい”と感じる。

 この思いがなんなのか、彼は未だに掴めてはいない。
 けれど突き詰めずにおくことにした。
 彼女が特別な存在なのは確かなことだから]
(*28) 2023/03/10(Fri) 16:12:33

【赤】 一匹狼 “楓”

[彼女が囁く声が聴こえる。>>*26

 “ここにいてほしい”
 そう望まれても誰にでも応えられるわけではない。特に、人間相手なら楓の躊躇いも大きいだろう。

 けれど彼女に望まれると、楓の心には素直な喜びが宿った。これから進もうとする道を認めてもらえているようで。

 彼女の髪へと指を通し、ゆっくり丁寧に撫でていく。受けた言葉への、あるいは彼女への思いを表すように]
(*29) 2023/03/10(Fri) 16:13:10

【赤】 一匹狼 “楓”

[微笑みを浮かべて静かな囁きを返し、彼女に唇を寄せた。
 今度は傷つけるためでなく、唇を重ね合わせるために。

 こうして穏やかに触れ合ううち、時も流れていくだろうか]**
(*30) 2023/03/10(Fri) 16:14:21

【赤】 片連理 “椿”


[とうの昔に、答えは出ていたのだ。
 誰に望まれなくてもいい。
 せめて自分だけでもいい、
 ここにいていいのだと思いたかった。
 けれど、一人ではそれすら叶えることができなくて。
 誰かにそばにいてもらわなければ
 自分の足で立っていることさえできなくて。
 たとえ残りわずかな時間であったとしても、
 こんな自分に手を差し伸べてくれたひとのために
 生きられるだろうか、生きていたい。
 他には何も望まない。ただ、それだけを。]
 
(*31) 2023/03/10(Fri) 19:42:13

【赤】 片連理 “椿”

[触れた手も、頬も、唇も、
 受けた傷すらもが熱を帯びた。
 何度もくちづけを求めて、かえして、
 抱き合ううちに、あたたかな夜を迎える。
 夜明けとともに夢は終わり、
 新しい朝の始まりを迎える。
 たとえその先に何もなかったとしても、
 今この時のぬくもりはきっと、消えることはない。]**
(*32) 2023/03/10(Fri) 19:56:06

【人】 月島 雅空

[儀式を行う夜がやってくる。
陽は沈み、人工の灯りが点在するキャンプ場の湖畔。
空には三日月が美しく在った。]

 ああ、もっていってくれ。
 たまにはこっちを思い出せるものがあるほうが嬉しいしな。

[ワンピースをもらっていくといったペルラさんはその上に最初に来た時の巫女装束を着けている。記念という意味ではあちらでも作れそうなお菓子の作りかたやお菓子そのものも用意されている。
海洋生物の図鑑でもあればいいな。と思ったが流石にそれまでは用意できなかった。
そうして準備を整えたペルラさん>>49とともに、湖畔の桟橋へと向かう。
広い湖のおかげか人気はなく、だからここでの出来事が見られることもないだろう。

風のない夜、湖面は静かであり、明るいか暗いかというだけで、昨日潜った湖とは違うもののように感じれてしまう。]
(62) 2023/03/10(Fri) 20:33:52

【人】 月島 雅空

 もちろんだ。俺たちみんなのために、絶対に成功させよう。

[ポケットからハンカチを取り出し、包まれていた銀の台座に青い石のシンプルなピアスを掌におさめて、目を合わせる。
決意を新たにするように同じ言葉を口にして、視線を合わせて緊張ではなく信頼をこめて笑みを向けた]

[桟橋に膝をつき、湖面へと手を差し伸べるペルラさん>>51を後ろで右手に耳飾りを持ったまま見守るように祈る。
彼女に、珠月に帰ってきてほしい。と。

両手を組み、願いの詩を口にするペルラさんは世界は違えども力ある巫女なのだ理解できる。幾度もこうやって故郷を救っていたのだろう。そんなことを少し考えていたところで湖から音が響いた。
なんのことはない水飛沫なのに、異変を感じたときのような>>1:18音を思い出させる。

湖に広がる波紋。煌めく光があちこちに散って、街灯とも違う灯りは意志があるように暖かい光であった。]
(63) 2023/03/10(Fri) 20:34:51

【人】 月島 雅空

[その灯りに照らされるようにか夜の湖から徐々に一つの光景を映し出してくれる。
大きな湖。簡素な小屋。
見覚えのある風景。
水上に停められた飛行機に――ふたりの姿。]

 珠月!

[遠見の時よりもよりはっきりと見える映像の向こうにいる幼馴染の姿に声をあげた。]

 珠月…こっちに…俺のとこに帰ってこい…!

[耳飾りを握り示す。ペルラさんが辛そうにしているが、今は祈ろう。
ペルラさんが帰り、珠月が戻ってくるために。
その祈りに呼応するように月光のような雫が湖――映像の奥に落ちていく。
それはペルラさんからもらった>>24彼女の力を宿した真珠に似たものが願いが、呼び声となるべく力となってくれたのだろうか*]
(64) 2023/03/10(Fri) 20:35:13

【赤】 一匹狼 “楓”

 
[時を忘れて彼女と抱き締め合ううちに、理解した。>>*32
 彼女に抱く“食べたい”の意味を。

 この夜感じたぬくもりは、心に深く刻み込まれた]*
 
(*33) 2023/03/10(Fri) 20:58:26

【赤】 一匹狼 “楓”

[目覚めたのは使い慣れたベッドの中。
 腕の中にあったのはカナリアの抱き枕だった]


  椿……!


[思わず飛び起き、名を呼んで辺りを見回す。
 簡単に目が行き届く自室の中には、当然ながら彼女の姿は無い。

 目覚める前とは違い、飢えは感じなかった。
 月齢は上弦の次の日ぐらいだろうか。
 それだけで簡単に思い浮かぶ。目的を果たして旅から帰った翌日なのだと]
(*34) 2023/03/10(Fri) 20:58:40

【赤】 一匹狼 “楓”

[実に呆気なく日常に戻るものだと思いながら、ベッドを出る。
 急いでペンを取り、よく使うメモに書き留め、ボードに貼り付けた。彼女に見せてもらった地名を。>>*21

 彼女の元へ向かいたい気持ちは少しも薄れていなかった。
 共に過ごした数日間を、このまま幻にはしたくなかった。

 とはいっても今すぐ出発とはいかないのが現実。
 顔を洗って着替えを済ませて、朝食の支度に移った]
(*35) 2023/03/10(Fri) 20:58:55

【赤】 一匹狼 “楓”

[トースターに食パンを放り込んでベーコンと卵を焼き、合間に豆を挽き、卵を裏返し、コーヒーを淹れる。
 サニーサイドアップは好物だけれど、食べられるのは休日だけなのだ。トーストに挟んで手早く食べてしまおうと思ったら、ターンオーバーのほうが食べやすいから。
 だからこれは“いつも通りの朝食”。
 なのに、味気なく感じられて仕方がなかった。

 こうしていつも通りの日常に戻ったかのようだったけれど、これはもう“変わらない日々の繰り返し”ではない。この日々を終わらせて、旅に出るのだから]
(*36) 2023/03/10(Fri) 20:59:11

【赤】 一匹狼 “楓”

[この暮らしにしがみつくのをやめる。
 そう思って職場に向かってみれば、妙な気楽さがあった。

 もう、不安に駆られる必要は無いだろう。自分が重ねてきた罪が暴かれ、仲間や友達に誹られて殺される不安に。
 ずっとそれが怖かったのだ。
 それなのにこの暮らしに囚われていた。
 彼らの記憶の中ではきっと、ずっと人間のままでいられる。そう思えば解放感すらあった。

 辞意を伝え、途中になっていた仕事を片づけていく合間、目的地を定めるのに調べ物を繰り返した。全ての仕事を終えて最後の給金を受け取るのと、彼女が近くと言った村を地図上に見つけたのとは同じ頃だった]
(*37) 2023/03/10(Fri) 20:59:26

【赤】 一匹狼 “楓”

[その村へたどり着くまでには、夢から覚めた後それなりの月日が経ってしまったけれど。

 果たして彼は彼女の時間に追いついただろうか、
 それとも追い越してしまっただろうか]
(*38) 2023/03/10(Fri) 20:59:48

【人】 天原 珠月

[ガク>>64がミツキを呼ぶ声が力をくれる。
願いの詩は途切れさせない。
ガクに渡し、自分の力とガクの願いが混ざった真珠が滴のように湖に落ちれば、一気に光の強さは増した。

そうして湖面に映るふたりに変化が現れる。
明らかに異変に気付いた様子で。]

 ガク、ミツキが気付いた……!

[一気にこの世界へ引き出すのは危険かもしれない。
自分と同時に存在することになるからだ。]

 私も、狭間の場所へ行くわ、ガク。
 もうここで力は使い切った。
 あとはガクが、ミツキを呼び続けて――お願いね。

[狭間の世界から導く役目はあなたよ、と。]
(65) 2023/03/10(Fri) 21:17:57

【人】 天原 珠月


 これまで、たくさんありがとう。ガク。

 ミツキと一緒に、元気でね。
 あなたたちの幸せをずっと願っているわ。

[ガクの頭をふわりと撫でて。
感謝の言葉とともに、柔らかな笑みで彼らの今後を願う。

そうして真っ直ぐに立つと。
光に満ちた湖へ足を踏み出し――桟橋から飛び降りた。*]
(66) 2023/03/10(Fri) 21:20:34

【赤】 片連理 “椿”

[森の深くに、放棄され忘れられた小屋がある。
 誰のものかもわからない、地元の人間すら滅多に近づかないその小屋で、一人の女がひっそりと人目を避けて生きていた。もう長いこと悪夢に浸されたまま部屋の隅で壁に凭れ身じろぎもしなかった女は、僅かな希望に辛うじて命を繋がれた。

 女の瞼が微かに震えたその時、どこかで彼女を呼ぶ声がした。返事をしようにも、声の出し方が思い出せない。彼女は鉛のように重い身体を引き摺って、戸口へと這っていく。

 白いマントを泥と埃に塗れさせながら、開け放たれたままの扉を掴んで、ようやく身体を起こし、外へと踏み出した。辺りは一面に草むしていて、彼女の姿は容易には見つかるまい。]
(*39) 2023/03/10(Fri) 21:37:34

【人】 月島 雅空

 ああ、気づいた…!

[ペルラさんが扉を開き、自分の声が届いたのだろう。
だがここでほっとするものではない。これからだというのは言われなくてもわかっていた。珠月を連れ帰る。同時にそれはペルラさんとのお別れでもある。]

 任せてくれ。

[導く役目は自分だ。力強くペルラさん>>65へと頷き返して、同じようにそれは別れの時間がきたことを意味した。]

 こちらこそありがとう。
 不謹慎だけど一緒にいれた時間、楽しかったよ。

 ペルラさんもお元気で…アスルさんと幸せにね。

[優しく頭を撫でる手に、少しくすぐったそうにしながらも受け止める。
不可思議な出会いから会った人たちの幸せを願う言葉を口にする。]
(67) 2023/03/10(Fri) 21:38:05

【人】 月島 雅空

 ペルラさん…どうか元の世界に戻れますように…

[飛び立った後、静かに一人佇む桟橋の上で呟き、そして]

 珠月…帰ってこい。

[自分はその場に立ったまま彼女の帰還を、戻ってくる場所はここだぞというように願い続けた*]
(68) 2023/03/10(Fri) 21:38:35

【赤】 片連理 “椿”

[彼女はようやく“声”を絞り出し、掠れた声で叫び続ける。この世でたった一人、共に在りたいと願う彼に再び出会えるその瞬間まで。]**
(*40) 2023/03/10(Fri) 21:39:21

【赤】 一匹狼 “楓”

 
  椿……!?


[彼女の声は掠れていた。>>*40
 必死に絞り出した叫びのように思えた。

 その声を聞き取った瞬間、楓は駆けた。声のした方角へ。
 何があったのかまでわからずとも、猶予が無いことだけは理解できたから]**
(*41) 2023/03/10(Fri) 21:53:39

【人】 天原 珠月



  雅空兄ぃ、ただいま!


[消えたときと同じように唐突にふわりと現れたなら。
3日間見られなかった顔を見て、目が合って、ぱぁっと笑みが浮かんで、名前を呼んで。

えっ、これ宙に浮いてるじゃん!となって。]


 わぁぁぁっ! 落ちるー!

[それなのに笑顔で幼馴染の元へ、両手を広げた。*]
(69) 2023/03/10(Fri) 21:54:09

【人】 黒崎柚樹


[かたり、と、貸切温泉入口の札を戻して、武藤と2人、外へ出る。

まだ日は高いし、キャンプ日和。

傍らの武藤を見やって、にんまりと笑う。]

 今日のおゆうはんは、カレーにしようか。

[多分だけど、もうすぐこの不思議な"休暇"も終わるのだろう。

その前に湖のボートは乗っておきたいし、そう、川にお魚もいたんだよ。]

 ……スワンボートにも乗っておく?

[私と武藤とじゃ、湖の上を爆走するスワンという不思議なことになっちゃう気がしないでもないけれど。*]
 
(70) 2023/03/10(Fri) 21:58:47
 




情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


トップページに戻る


←↓■□フィルタ

生存者 (11)

武藤景虎
82回 残----pt

柚樹と現実で

寿 達也
6回 残----pt

 

緑山 宗太朗
0回 残----pt

隣で雲の上に暮す

黒崎柚樹
75回 残----pt

夢から帰還

緑山 美海
3回 残----pt

雲の上も綺麗だね

“椿”
0回 残----pt

ここにいます

要 薫
6回 残----pt

 

天原 珠月
41回 残----pt

 

月島 雅空
36回 残----pt

 

深江
23回 残----pt

 

天美
14回 残----pt

 

犠牲者 (1)

???(2d)
0回 残----pt

 

処刑者 (1)

“楓”(4d)
2回 残----pt

ずっと傍にいる

突然死者 (0)

舞台 (0)

発言種別

通常発言
独り言
内緒話
囁き系
死者のうめき
舞台
置き手紙

一括操作




発言種別注目






















(0.16 CPUs)
運営 moonpupa
人狼物語 by あず/asbntby
人狼議事 by ななころび
トップバナー画像 by naomyplum
人狼物語画像 by Momoko Takatori
Schwarzwald(黒い森) by hagios
トロイカ TYPE:А / 哀愁のタタロチカ by かえるぴょこぴょこ/あさくら
ようちえんせんき かりんか / ハロリンカ / 凍れる水車 by かえるぴょこぴょこ/あさくら
霧雨降る街 / 少し大きな霧雨降る街 / 蒸気満ちる宴 by きりのれいん
メトロポリス / バビロン / ギルガメッシュ / Valhalla by すむろ水
ひなだん by hinaki
壱番街 / 壱番高校 by 壱猫[onecat]
外道大戦 by mtmt
都道府県キャラセット by kairi(企画代表)
繋<つなたま>魂 / 班帝家の一族 / H)SOCIUS(A by めいあ
もふぁんたじぃ / もふぉれすと by ほのゆる
Cathedral / 学園Cathedral / Grand Cathedral / 学園Grand Cathedral by Izuya
夜月町 by 夜月けい
南区 / 古今東西 by 南
IRO-COLORE(いろころる) by Izuya, 南
お茶会 / 演奏会 / 花見会 by ゆひろ
GNL / GNL+ by guiter-man
ジランドール / イルミネーション by may-co
シキメグリ by afinter
-汝人狼也-人物画 by 878, かんこ
closure / closure' by 閉
Emoricu / Cumorie / 黎明街 by milk_sugar
ワンダーズ言戯団 by pike
宝石箱《Jewel Box》 by 宝石箱制作委員会
文明開化 by sin
カティサーク by apricot with y_hyuga
月狼学園 / 人狼署 / 狼達の軍歌 by apricot
花一匁 / 桃酔郷 by さね
po!son / Girl's Talk by pure_g
madparty by シロクマ
rhizome by CH3COOH
曲芸会 / 曲芸会Hello! by otokasa
AtoZ by 築
瑞洋館 by ういろ
LastSunday / HeaVen by 志摩
かくりよ by plmi
桃色concerto by 桃昆布
狼兎 by クロマ
人狼ヶ谷学園の放課後 by 竜山明日佳
bAroQue / tradimento by souya
Bokuyume. by 卜部
FGOキャラセット by 有志一同
魔法少女は眠らない by 魔法少女チップ企画
Liberte by みぃな
噛志野医院 by manamiz
メギド人狼 by メギドチップ企画
absolventi by ぶんちゃん
歳時抄 by 小由流
文アルセット by 文アルセット企画
荘園パック by ARC(企画代表)
Friends by 真知
城下町の酒場 / 大神学園 by じっぷ
エッグ by 朧恩
ぐれすけ・ぷらす by 純
ニューホライズン by youden
バーバチカ / プトロレ by たべ
ユメツナギ by 天瀬春日
StarGazer / LittleStar by CONBE
御常紀学園 by HS_29
オハナシノクニ by オハナシノクニ制作委員会
Fragment of Jewels by 粉海月
花園女学院 / 他種族孤児院 by はこみ
xxxx組 by サイコ瓦
おりふし学園 by めんるい
Fairytale Syndrome by hTuT
Salute by むくっこ
Le parterre by イヌバラ
Troopers by 人類管理連合
お野菜キャラセット画像 by 無料素材倶楽部
Siuil a Run by 匈歌ハトリ
紫煙をくゆらせ by 空砂
RocketPencil by 山本羅刹
エトリエ / エトリエ・戦国 by とり
ボワボンボン by あとらそふと
古の迷宮 by とり夫
JEX Online by katarazu
煌夜の決闘 by ジュエルセイバーFREE
こだわりアイコン by fatcow
トランプ画像 by しろま空間
リンソン by moonpupa