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【教】 pasticciona アリーチェ「あら、そんな気を使っていてくれてたの? いいの。ペネロペが考えて決めてくれた事なら、 どちらでも私は気にしなかったわ」 勿論見つかった事を残念だとは思いはしても、 伝えていなかった事で貴方を責める事はない。 「ふふ、疑心暗鬼になった時の考え方みたいね。 実際当てられちゃってるから何とも言えないんだけど」 そう言って今日はスプリッツを貴方に差し出して、貴方が口をつけるよりも先にこちらが自分の分をぐいっと煽る。 「……これはただの雑談なんだけど。ペネロペはさ、 大切な人と会話をしていて、心が痛くなる時ってある?」 (/2) poru 2023/09/22(Fri) 21:25:48 |
【秘】 pasticciona アリーチェ → 傷入りのネイル ダニエラ「……今だって、仲間だったと思ってるわ。 それは嘘じゃない。でも、 貴方の言葉だって、嘘じゃないって思ってる。 ……だから、わかんなくなって、」 信じてる。信じたい。 彼女は面倒臭がりで説明が不足しがちだけど、 こうして今まで一緒に笑い合った、他でもないあなたは、 心ない人物だとは、とても思えなかった。 だからこそ、何か理由があるんじゃないかと。 そんな救いのような言い訳に縋ろうとし続けている。 「…………っ」 ビクリと体が震える。 "あそこに連れて行かれたくはない" 純粋な恐怖と、自分が連行された場合に教会にかかる嫌疑。 そのどちらもが身を竦ませるには十分な威力だった。 「でも、私、貴方の事が知りたくて……」 先程は打って変わって小さくなった声は、 それでも未練たらしく響いている。 (-437) poru 2023/09/22(Fri) 21:34:17 |
【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → pasticciona アリーチェ「……アリーチェさん。」 「振り込め詐欺とか、気をつけた方がいいですよお?」 信じようとしてくれる人間をただただ茶化すように。 いつかきっと口にした言葉。そのときの印象通りのあなたへ。 竦む身体でそれでもなお、甘えた言葉をいうあなたをミントブルーが映している。 笑うことしかできないから、ただただ笑みを浮かべたまま。 ……純粋で、綺麗なひと。 「あー…。それなら言い方を変えましょおかあ。」 「世の中知らない方がいいこともある、…ってことですう。」 ゆらりと女は左手を持ち上げる。 小指にはマリーゴールドカラーのエナメル。 しかし少しだけ欠けていて、塗り直しもされず少し不恰好。 そんな左手であなたの髪に触れようとする。 くすりとやっぱり、変わらない笑顔を乗せたまま。 「…せっかくのきれいな髪、鉄格子の向こうでぼろぼろになるの、あたし、見たくないなあ」 (-450) oO832mk 2023/09/22(Fri) 22:13:48 |
【教】 pasticciona アリーチェ「ふふ……そうね、オトモダチ! そんなオトモダチをもしかしたら 置いていく事になるかもしれないのは心苦しいけど……」 きっと帰って来て見せる。とまでは、言い切りたくても言い切れなかった。 ただでさえ不思議な空間で、過酷とわかっている檻の中。 ふわふわと言葉を濁すしかない。 「……博愛主義じゃない、ってこと? 大切な、家族、なの。昔からそれが当然で、 それがとても嬉しかった事なのに……」 「なのに心がなんだか痛くて、少し寂しいのは、 ちゃんと家族として愛せてない、って事なのかしら……」 少し間違った方向に捉えながら、唸る。 (/4) poru 2023/09/22(Fri) 22:24:52 |
【秘】 pasticciona アリーチェ → 傷入りのネイル ダニエラ「あ……」 今となっては随分懐かしい言葉。 それを話題に笑っていた日は、まさかこんなにも世界が変わってしまうなんて欠片も思ってはいなかったのに。 「……馬鹿。 ダニエラがそう言ってくれたから、私助かったのよ」 ダニエラにとっては些細なエピソードでも、自分にとってはとても大事だったのだ。きっと、貴方に対してもそれと同じ事のように思っていて、 貴方が笑みを浮かべ続けている理由だってわからず、 貴方が何を考えているのかが全く── 最も、普段から実際読み取れていたかと言うと定かではないが── 読み取れず、困惑の内に髪に触れられ、目を伏せて不安げに左手を右の手でぎゅっと握り込む。「……わたしだってなりたくないし、させたくない、よ」 触れる髪を伝って微弱に震えているのが伝わるかもしれない。 きっと脅しじゃないのだろう。冤罪にしか見えない同僚を艶やかに逮捕してのけた人だ。自分の事だってすぐに何とかしてしまえるだろう。 怖くて、辛くて、それ以上に何もわからない自分が悔しい。 (-456) poru 2023/09/22(Fri) 22:41:43 |
【秘】 オネエ ヴィットーレ → pasticciona アリーチェ「……ふふ、そうね、ごめんなさい。 こんなんじゃ、心配させちゃうわよね。」 常に上の兄弟であり続けたヴィットーレには、 そんなお叱りも新鮮で、そして暖かいものだった。 今この時ばかりは、貴方の方が上の姉であったり、 あるいは母親のように見えてしまう。 …アタシ、ずっと一人でこの罪悪感を抱えて生きると 思ってたのよ………本当に……独りで……」 貴方が歩み寄り、傍にいて、支えてくれること。 それは暗闇の中のランタンのように暖かで、安心できて。 ヴィットーレにとって今のあなたは……貴方が望む形かは 別にして………『寄り添ってくれる人』には違いがなかった。 …正直、ここに来てからの仕打ちに参ってたの。 明日も明後日も、同じようにされるのかと思うと憂鬱で……」 「……でも、やっぱりアタシは、あなた達家族が愛おしくて、 大切で、かけがえのない存在だわ。」 「……まだ頑張れるわ、アタシ。この手の温もりがあれば。」 いられるように……貴方を守れるように。 無理をして耐え忍ぶわけじゃなく…明確な目的と決意を持って。 明日からも頑張ろうと、心に暖かなものを宿して立ち向かう。 「ti amo.アリーチェ。」 ちょいちょい、と顔を近づけるようにジェスチャーしたら、 貴方の頬か、額に……親愛の口づけを、檻越しに落としたことだろう。 (-459) arenda 2023/09/22(Fri) 22:52:59 |
【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → pasticciona アリーチェそうやって笑い合ったあの日、こうなるなんて思っていなかったのは女もおなじ。 あたたかな日差しの下でうとうととまどろむような、本当に幸福な日々だった。 同じ言葉を違えることなく言えるのだから、女にとっても些細なものではなかったのかもしれない。 「そおですかあ。よかったですねえ。」 それを他人事のように切り捨てて、そうやってここまで歩いてきた。 これまでの幸せな日々を削って。全部嘘だったと騙って。 それだというのにまだあなたは、やさしい、甘いことをいう。 触れる髪すら震わせながら。それが女は、 とても█しい 。「――そう思うんならあ」 「もお、この話はやめにしましょうかあ。」 「ただでさえあたしの秘密を1個知っちゃってるんですしい」 歌うように間延びした明るい声。 するりと指先をあなたから離すと、かつ、かつ、革靴の靴底を鳴らして2歩、あなたから離れた。 「…誰にもあたしのこと、話さないでくれるならあ」 「見逃してあげましょお」 「大サービスですよお、アリーチェさん。」 女は、嘘つきだ。見逃してなんかやるつもりはない。 だけどこう言って裏切れば、自分を今度こそ恨んでくれるんじゃないだろうか。 前の2人では失敗したから、今度こそ 。…そんな思いが確かに、女の胸の中にはあった。 (-486) oO832mk 2023/09/23(Sat) 0:38:45 |
【秘】 favorire アリーチェ → オネエ ヴィットーレ「……三人の事がどれだけヴィットーレにとって 覚悟がいる事で重い十字架だったのか、痛いほどわかる。 だからこそ、わたしに話してくれたのが本当に嬉しい」 この檻さえなければ、今すぐにでも貴方に抱き着いて、その涙を拭ってあげたかった。或いは、両手を取って優しく握り込んであげたかったのに。 「だからね、こちらこそ本当にありがとう。 絶対もう貴方を独りにはしないから」 それでも、貴方が私の前で泣いてくれた事に、心底安堵した自分もいて、それと少しだけ罪悪感も募る。 その感情の元手が何処かはわからないけど、少し浅しい気がするのは……どうしてなのかしら。 「……ごめんね、ヴィットーレ…… まだ、貴方に頑張ってとしか声をかける事ができないのが、今、本当に悔しいけれど……それを反骨精神にして、頑張るわ。少しでもこの状況を崩せる何かを探してくる」 だから、少しの間だけお別れ…… 言いかけて、あなたが顔を近づけるように呼ぶのがみえたから、何の覚悟も備えもなく、檻に近づいて。 頬に触れたぬくもりの正体に辿り着く頃には、あなたは離れていただろう。 きょとん顔が、時間が経つにつれ真っ赤に染まっていくのがよく見て取れたはずだ。 「ヴィッ、いま、わた 、わ、〜〜〜〜!!!」 羞恥に染まり切った顔では碌な言葉を発することができず、ついには何を発音してるのかわからないほどにずるずると檻伝いに沈んでいって。 ── ti amo. 共通語で言えば"愛してる"。 恋人に贈る言葉よ、なんて訂正を、今はする気にはなれなかった。 ばかばか。いじわる。わかっていてもわかってなくても……ずるいひと。 (-513) poru 2023/09/23(Sat) 2:24:29 |
【秘】 favorire アリーチェ → オネエ ヴィットーレだから、ようやく起き上がって来て少し拗ねて むくれた様子も隠さないまま、貴方の真似をするように とんとん、とジト目になりながら檻を叩く。 先ほどの顔を近づけるジェスチャーの真似事をしているのだ。 叶うならばそのまま、唇の位置に口づけを檻越しに落としてから、ゆっくり身を離して、貴方を見つめる。 その柔く細められた瞳からの眼差しは、 今まで貴方に見せた事のない、 どれもが大人の女が謳う感情を含んでいて。 「ti amo.……ヴィットーレ」 どこか大人びていて、 切なげで、愁いと熱を帯びた色。 言われたからには、言っていいって事だよね? 「──またね」 そうして、貴方の反応を窺う事もなく、 一度も振り返らないまま、その場を後にした事だろう。 (-516) poru 2023/09/23(Sat) 2:27:43 |
アリーチェは、牢屋を後にした後、手で顔を覆った。 (a21) poru 2023/09/23(Sat) 2:31:03 |
【教】 favorire アリーチェ「……家族、以外に欲しい愛情の形──? そ、それ、って、」 二本指のハートを見て、顔は真っ赤に染まって、 慌てて突き出した手に当たったスプリッツが転がるのを更に慌てた様子で直して(最もこの空間だからかすぐに元の場所に中身も戻った)、わ、わ。と言葉にならない声を上げながら、机にべちゃりと突っ伏した。 「……家族相手に、どうしよう」 「迷惑、になるんじゃないかな、嫌だったりして…… ……嫌だなあ、きらわれたくない…………」 思ったより自覚症状はあったのか、愛と言われて案外素直に肯定をする。その分疲弊具合も多くみられるが。 (/6) poru 2023/09/23(Sat) 2:32:11 |
【秘】 favorire アリーチェ → 傷入りのネイル ダニエラ「……本当?で、でも……」 視線が右往左往する。 その提案を飲むか、アリーチェの中で葛藤が発生する。 このまま、何も知らない振りをして見逃して貰えば、 自分がまだ逃れられるなら、あの人も子供達の事も助けられるかもしれない。 実際には不可能なそれを夢見て、 でも、ダニエラは? ずっとずっと、その言葉がリフレインする。 だけど、 「──わ、かった」 「あなたの要求を呑むわ。誰にも、話さない。 ……見逃してくれる?」 恐る恐る、お伺いを立てるような問いかけ。 最も昔からこの女の気弱さを考えると、そうおかしなものではないけれど。 それが"貴方に"向けられての事なら、随分と珍しい事だろう。 (-518) poru 2023/09/23(Sat) 2:41:31 |
【秘】 オネエ ヴィットーレ → favorire アリーチェ「ふふ、もう絶対独りにしない、なんて。 熱烈な告白みたいね。モテ期かしら♡」 なんで少しからかうように告げるヴィットーレは、 やっぱり君の気持ちには気づいてはいないようで。 頑張るのはいいけど、無理はしないでね、と、 あなたに落とす口付けは、家族への親愛の証。 それ以外の感情なんて、持つべきじゃない。 そのまま真っ赤になってへたり込むあなたに、 あら、まだ刺激が強かったかしら、なんて 心配半分、面白半分に大丈夫?なんて声をかけたら。 むくれた様子の貴方がじとりと檻を叩くのを見て、 くすくす、仕返しかしら、とその通りに顔を近づける。 そうして施された仕返しは……… 予想した場所とは少しズレた場所を湿らせて。 (-537) arenda 2023/09/23(Sat) 6:28:10 |
【秘】 オネエ ヴィットーレ → favorire アリーチェ「……ッ!?あ……アリーチェ!?」 思わず目を丸くして、パッと檻から体を離す。 指を自らの唇に当て、あなたの顔をまじまじと見て。 その顔は。 昔のようなあどけない子供の屈託のない笑顔とは違う。 熱が含まれて、欲や感情が混ぜられた。 ───切なげな、大人の笑み。 ……思わずどきりとして、顔に熱が昇った。 「じょ、冗談で言う言葉でもすることでも無いわ。 アリーチェったら聞いてる………あ!……も、もう……」 有無を言わさず去っていくあなたを檻越しに見つめて。 よた、よた、ベッドに戻り、うなだれる。 「……アタシも大人の男なんだから…… そんな意識させるようなこと、しちゃだめよ……」 小さなつぶやきだけが、牢の中に響くのだった。 (-539) arenda 2023/09/23(Sat) 6:35:56 |
【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → favorire アリーチェ――へらり。 …やっぱりそれは、いつも通りの緩い笑みで。 「Certamente.」 「…ありがとおございますう、アリーチェさん。」 …ああ。信じちゃった。 本当に、純粋で――綺麗なひと。 ひらりと、離れた足そのまま手を振った。 「じゃーー」 「これまで通り、仲良くしましょおねえ。」 かつ、かつ。靴底を鳴らし、離れていく。 こうする度に、浮かぶ言葉が胸を刺すけれど。 その言葉だけは口にしてはいけないから、胸の中で何度も押し潰した。 (-540) oO832mk 2023/09/23(Sat) 6:38:55 |
【秘】 徒花 テオドロ → favorire アリーチェ「それは」 「命令をした側を撃てばいいと思う」 迷いなく答える。 実際そうなった時、迷いなくそうするとでも言いたげに。 「それで自分が死ぬならそれまでです。 やりたくないことをしてまで生きてたくもないし。 ……他人を持ち上げるでなく、自分を落とす、か」 心当たりは勿論ある。なかなか認められる話じゃないが。 己は人一倍自己肯定の気力に欠けてる、 そんな部分の自覚くらいは持っている。 「そう生きてきたのだろう。俺も、あんたも。 多分ニコだって。だから向き合ったところで、 すぐなんとかなる問題ではないんだと思う」 「今は……その分だけじゃない方の二人≠ェ、 持ち上げてやればそれで事足りるんじゃないですか」 兄貴分の相談はないが、 きっと彼だって。持ち上げる所に反対はするわけもない。 (-554) backador 2023/09/23(Sat) 9:10:06 |
【秘】 黒眼鏡 → favorire アリーチェ「ハハ、存分に調子に乗ってくれ。 あんたのそれは、得難いモンだな。 俺みてえなのは、そういうのがなんとも羨ましい。 あんたはやっぱり善い女だ」 からからと笑うだけ笑って。 ──短い儀式のような時間は、唐突に終わる。 「無関係の人間に時間を割くっていうのは、 俺にとっちゃそうそうできることじゃなくてね。 人は怨も憎も、愛すらも、 自分にとってどうかで判断するモンだ。 ――だから、助かった」 普段は墓に参るようなまともな人間ではない。 だから彼にとっては、そういう機会もしばらくはこないだろう。 ……なんて、少し殊勝な顔をしていたのだが、 あなたの言葉に眉を吊り上げると。 「あァ〜? …頼りないかどうか見せてやりゃあいいんだろうがッ!」 煽られるとヒートアップするタイプのチンピラだ。 その手をガっと掴むと、それだけにとどまらずに背中に手を回して、ひっこぬくように持ち上げ、抱きかかえた。 (-556) gt 2023/09/23(Sat) 9:19:18 |
【秘】 favorire アリーチェ → 傷入りのネイル ダニエラ「……うん、」 「でも、お礼を言われる事はひとつもないよ」 これまで通り。 貴方は気にしていないようにも見えるけれど、 女の中ではそれが酷く遠い言葉に見えた。 それでも今この瞬間、貴方を引き止める言葉を持ち合わせてはいないから、離れていく靴音を聞いて俯きながらこちらも踵を返す。 心の中で何度も声が聞こえる。 本当にこれでよかったの──?と。 一度足が止まる。振り返りそうになった衝動を、何とか拳を握りしめる事で耐えきって。その先へと歩いて行った。 (-652) poru 2023/09/23(Sat) 16:54:47 |
【秘】 favorire アリーチェ → 徒花 テオドロ「……。 いまちょっとテオの事格好いいって思っちゃった。 言い切れるの、凄いな。でもいい考えかも。 速射だけは自信があるからそのつもりでいようかしら」 余りの迷いのなさが見て取れた答えに称賛を浴びせる。 でも、その信念の強さは確かに自分より余程マフィアになってもやっていけそうだな、と頷いている。 「やりたくないことをしてまで生きてたくもない…… ……昔はわたしもそう思ってたけど、おかしいな。 気付けば踏み止まる要因が増えている気がする。 ふふ。さっきからテオの事が羨ましいかも」 大切なものが増えれば増える程身動きがし辛くなる。 最も、それだけ抱えていてなお突然の衝動で動き出すのもこの女の特性だから、こんなしおらしい事を言っていても実際はどうだかいまいち定かではないが。 「……そうね、26年の筋金入りだものね。 "今"はそれで事足りる。それはそうだけど…… ……そろそろわたしたちも、ずっと居られるかと言うと バラバラになる日を考えないと、って思ってて」 今は、大丈夫だろう。だけどこの先、三人が別れる未来だっていつ来てもおかしくない。そんな年齢だ。 最も、普通は「仕方ない」で終わらせる話をわざわざ口に出す時点で甘えが全く抜けていないのだが。 (-658) poru 2023/09/23(Sat) 17:17:27 |
【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → favorire アリーチェ――さてそれから、1日2日と経ったある日。 あなたのデスク、または荷物に1通のメッセージが忍ばされていた。 相談したいことがあります。 港の××番の倉庫の裏まで来てください。 P.S.恥ずかしいので、誰にも言わずにお願いします。 崩した筆跡でそう書かれたそれには、倉庫の場所の略図も添えられている。 こんな古典的な手法でも、振り込め詐欺にすら騙されそうなあなたなら簡単に騙されてくれると差出人は思ったらしい。 (-659) oO832mk 2023/09/23(Sat) 17:20:44 |
【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → favorire アリーチェ/* ここまでお付き合いありがとうございます、おさとうかえでです! ということで、倉庫まで来ていただいたところをマフィアとの密会疑惑で確保させて頂きたいと思っております。 こんな古典的な方法に引っかかるアリーチェさんは可愛いと思うので…………………… 何か不都合ありましたらお教えいただければ軌道修正します! よろしくお願いします!おさとうかえででした。 (-660) oO832mk 2023/09/23(Sat) 17:22:20 |
【秘】 favorire アリーチェ → 黒眼鏡「ふふ、そこから得られる縁も事柄も沢山ありますから。 無関係の人、と言う区分自体が私からすると 少し寂しく聞こえるくらいです。 今親しい人の大半も、元は無関係の人が 大半な事も多いでしょうから。 めぐって自分の為になってくれる事も多いですよ」 どうですか、隣人愛。みたいな軽さ。 なんて暢気に構えていれば、次の瞬間、突然の浮遊感。 「ひゃ、 ひゃあ!? 「す、すみませんすみませんっっ!! 調子に乗って酷い事を言いましたっ!」 「アレッサンドロさんは十分頼りになります!!!」 ここで更に煽ることができれば大物だったかもしれないが、 如何せん女はこういう時、勢いに押されるととても弱い気弱な人間だった。 ひんひん泣き事のようにあなたに謝罪、もとい拙い誉め言葉で何とかして貰おうとしている。 勿論、そのまま走られればそれはそれで小さな悲鳴が上がるくらいで、抵抗も何もしないだろう。むしろしがみ付いてくる。 (-661) poru 2023/09/23(Sat) 17:30:09 |
【秘】 favorire アリーチェ → 傷入りのネイル ダニエラ「え、」 デスクに忍ばされていたメッセージを読んで、 書かれた追記の文を見るとぱっと慌ててそれを隠して、 今度は周囲の人に見られないように注意を払いながら 時計を確認した後、「巡回に行ってきます!」と 唐突な振りをして、警察署を飛び出した。 ここで誰かに相談をしていればよかったのに。 或いは、誰かがその不審さに気づいてくれればよかったのに。 けれど今、それを一番気にしてくれていた幼馴染二人は牢の中。 女を止める人はもう職場に片手で数えられるほどしかおらず、 それら数人が付きっきりで見ている筈もないのだ。 そうなれば、振り込め詐欺にすら引っかかる女は安易にその誘いに乗る。 「──あ、あの……」 「そ、相談、は……」 指定された港の倉庫XX番裏手。 碌な荷物も持たず、常に身に着けているベレッタのみの状態で頼りなさげな様子の女は、倉庫に姿を現し、おどおどした様子で周囲を見渡していた。 そんな態度が余計に検挙する側からすると怪しく見えるのは皮肉でしかない。 (-664) poru 2023/09/23(Sat) 17:44:55 |
アリーチェは、止めてくれるはずの幼馴染二人は、傍にいない。 (a24) poru 2023/09/23(Sat) 17:45:13 |
【秘】 favorire アリーチェ → 傷入りのネイル ダニエラ/* こんばんは、ラッシュ時改札失敗猫です。 確保の方法、了解しました! アリーチェは愚かな女で入村文ですらあの様子ですから、容易に引っかかって確保されると思います……ありがとうございます……愚かをプレイさせて下さって……嬉しい…… 特に不都合などありませんのでそのまま進めて頂けると助かります。よろしくお願いいたします! (-665) poru 2023/09/23(Sat) 17:49:12 |
【教】 favorire アリーチェ「ち、違───!!」 「……違、わない、……かも、で、ええと……」 貴方の目論見通り、あと一歩で言い切りかけたのだが、 すんでの所でストップがかかり、踏み止まったらしい。 それでも差し出された猫箱は猫箱のまま、まだそこにある。 「……わからない、わからないけど……」 「せっかく掛けてくれた言葉を、その通りに…… ありのまま受け止められなくて、一人傷付くのは、 ……きっと、良くない事じゃないか、って思う」 片頬を机に着けながら、少し横向きの姿勢になり、 貴方の方を見つめる。 「……ペネロペだって博愛主義なんでしょ。 もし、身近な誰かにそんなこと言われたら、どうする?」 (/8) poru 2023/09/23(Sat) 17:57:22 |
【秘】 黒眼鏡 → favorire アリーチェ「コストが多そうな生き方で……いや、否定するつもりはねえ。 だが俺は人付き合いっつうとどうしたってメリット、デメリットで考えちまうな。 それを愛と呼ぶのは、俺的には不義理が過ぎて――」 ぼやぼやと話しながらも持ち上げて、太腿まで抱え上げて振り回す。 「はっはっは、それでいいそれで〜」 けらけらと笑いながら走りだし、 共同墓地を脱走した辺りで唐突にすとん、と地面に降ろす。 怪我しないようにしっかりと脚から――配慮する場所がそこそこ違うが。 「ほい到着。共犯ご苦労」 軽々と持ち上げたように見えるが、 腰に手をあててトントン、と叩いている。 重たいとか文句をいう様子ではなく、多分習慣的なものだろう。 「つうわけでな、もしよければまた付き合ってくれ。 今まで来れなかった分こねえとな」 ──そうして、に、と笑うものの。 男がもう一度、ここに姿を見せることはなかった。 (-668) gt 2023/09/23(Sat) 18:04:41 |
【教】 favorire アリーチェ「う……わかってはいるのよ、皆全く違うって。 でも、今、こんな大変な状況なのにこんな事言えるのは、それこそ夢の中くらいしか思いつかなくて……」 アリーチェの中でもさすがにこんな悪法が飛び交い逮捕者が続出している時に、友人相手であっても話すのは憚られるものだった。 かと言って、ない事にできる程器用な女かと言うとまた違う。 そう言った意味で、普段の意識とは違うここで、友人の貴方に相談できることは幸いであった。なんせ、ただでさえ落ち着かない女が自己の感情を整理できてないとどうなるかなんて、火を見るより明らかである。 「……それは、そう、かもしれない。 嘘つくの一番苦手なのもあるし、つきたくない…… どれを選んでも、絶対痛みがあるなら、 わたし、誠実さを選びたい。ありがとうペネロペ。 いつか平穏が戻ってきたその時は、進んでみる」 (/10) poru 2023/09/23(Sat) 19:01:08 |
【秘】 favorire アリーチェ → 黒眼鏡「う、うぅ〜……やっぱりマフィアの方だぁ……」 今回に至っては性格の話でそう関係してはいないと思うが、 存分に振り回されて、突然降ろされて。 感情のジェットコースター状態のふらふらな思考は、この強引さをマフィア由来の物だと判断したらしい。偏見だ。 配慮して貰ったのでよたつくこともなく、 素直に地面に着地をし、一瞬腰に手を当てる動作に そんな太ったかとまた余計な困惑が増えそうになっていたり。 暫く観察して習慣的なものだと気づけば胸を撫でおろしたり。 「は、はぁい……おつかれさまでした。 どうぞ、いつでも来られてください。教会は誰にでも開かれていますし、共犯が必要なら私がまた出ますので」 喜怒哀楽の全てを散々に見せたあと、また来訪を考えてると言った言葉には、ぱぁと面を輝かせていた。 「お待ちしていますね」 そうして、後日。 例の悪法により捕まった人の中に貴方の名前を聞いて、 この教会への来訪がなくなるのを察したのは別の話。 (-673) poru 2023/09/23(Sat) 19:16:38 |
【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → favorire アリーチェあなたの大事な幼馴染たちはもういない。 そうでなくとも人員が減り多忙を期した警察署内で、あなたのその様子が見落とされたのは致し方ない。 …ともすれば、だからこそ女も、こんな簡単な方法を選んだのかもしれなかった。 「――こちら、ポイントX。」 「被疑者が現れました。」 「…これより、確保に移ります。」 足音より何よりも先。 聞こえたのはそんな声だった。 次いで、かつりと革靴の底が地面を叩く音。 振り返ったあなたの前にいるのは、眼鏡を外した女の姿だった。 手にした無線から何やら声が聞こえ、「Sì」と女は短く返す。 弧を描いた口元のまま、ゆらりとその瞳があなたを捉えていた。 「あれえ。」 「アリーチェさんじゃないですかあ」 わざとらしい声だ。 かつかつと、同じ音を立ててあなたへと近付いてくる。 (-675) oO832mk 2023/09/23(Sat) 19:22:51 |
【教】 favorire アリーチェ「……いい報告ができるといいなぁ……」 「勿論、大切なお友達だもの!どんな結果になっても、 アドバイスしてくれたお礼の気持ちと一緒に ちゃんとお伝えしたいから、待っててね」 この見通しのつかない雁字搦めの時世が いつまで続くかわからないけれど、 自分がもし捕まろうとも、夢をみなくなろうとも、 切れない約束を交わした所で、この日の夢は覚める事だろう。 (/12) poru 2023/09/23(Sat) 19:23:29 |
【秘】 favorire アリーチェ → 傷入りのネイル ダニエラ「……っ」 被疑者?確保? 何の話かまるでわからず、突如現れた眼鏡をかけていない 珍しい姿の貴方を、穴が開く程に凝視する。 「……ダニエラ? あなたなの?私をここに呼んだの……」 貴方の手に持つ無線につい視線が行ってしまう。 誰かと通信している?それはわかるが、 自分が個々に呼ばれた意図がわからない。 その発想を脳を拒否しているのかは、本人ですらわからない。 逃げる様子はない。かといって困惑しきりの様子で。 見えない何かに怯えるように、かつ、と靴音を慣らして一歩後ずさる。 「……こんな所に呼び出さなくても、わたし、話聞くよ? この前の件の事が気になったからこんな所に呼んだの?」 この状況での察しの悪さは一流ともいえるほどで、 それは貴方の裏切りを理解していないと言うことでもある。 だから自然、いつもの友達のように声をかけるだけで。 (-684) poru 2023/09/23(Sat) 20:27:57 |