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人狼物語 三日月国


175 【ペアソロRP】爽秋の候 【R18G】

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視点:


【人】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウム

 
[ 嗚咽を漏らし、泣き続けること数分。
 ずっとこのままで居られることは出来ない。

 ぐしゃぐしゃになった顔を上げ、エドゥの方を見る。
 酷い見せるのは、勿論恥ずかしいけど
 ずっと私に付き合ってくれたのだから
 向き合わないと失礼になる。]


  ────……ごめん、ね……。


[ 碌に言葉も出て来ない。
 もっと他に言うべきことはあるのに。

 見上げた空は、丁度マジックアワーの時間帯。
 息を呑む程に美しい光景に、言葉を忘れ
 しばらく見入っていた。

 
 夕陽と同様、もっと気分の良い時に見たかったけど
 同時に、私のちっぽけさを、改めて感じてしまう。
 気分を損じたのは自分自身のせいなのだから、と
]
 
(30) 2022/09/23(Fri) 21:17:15

【人】 騎士 ヘンリエッタ・ストゥディウム

 
  もうすぐ、ディナーよ……行っておいで。

  私は、体調が悪くて、寝てる、って

  ……ごめんなさい、って
  伝えておいて……。
  

[ 私はこの顔で、この状態で
 とても参加できる気はしなかったけど
 いつまでも付き合わせる訳にはいかない。

 一人になりたい訳では無い。
 でも、優しいエドゥの時間を
 ずっと拘束する訳にもいかない。
 それにアスとセシリーも、心配しているだろう。]


  ありがとう……。
  暖かかった、居てくれて、嬉しかった……。 


[ 掛かったままの上着を返し、彼の背に掛ける。
 
 闇を帯び、消え入る寸前のマジックアワーの光が
 潤んだままの瞳をきらりと照らした。**]
 
(31) 2022/09/23(Fri) 21:17:19
[ 自分はヒーローじゃないって、
 そんなことをいうけれど。

 でも、わたしにとって辰沙は、
 あの夜、小さかったわたしを助けてくれた彼は、
 わたしにとっての一人のヒーローなんだ。

 それは今も、変わらない。]

[ だから、そんなことを言わないでよ

 いつか、わたしの手の届かない、
 遠いところへ行ってしまいそうで。
 わたしは、それがとても怖い。 ]


 …もう。


[ それでも。
 普段滅多に見ないような顔で微笑まれて、
 約束、なんて言われてしまえば
 つられて、わたしも表情が緩む。 ]


 
 …うん。約束よ。


[ 溢れる涙は、まだ少し止まる気配を見せないけれど
 それでもどうにか片方の掌でそれを拭うと、
 反対側の手の小指を、微笑む彼の目の前にを差し出す。
 
 当たり前の日常なんてものが
 いざというとき驚くほどあっさりと
 脆く崩れてしまうことを知っているから。

 少しでも、言の葉で縛っておきたくなる。 ]


 …じゃあ、気を取り直して。
 お昼ご飯、何にする?
 わたしはカルボナーラがいいかなって思うの。


[ にこ、と表情を崩してみせれば。
 さっき小指を絡ませたときよりも不器用な
 微笑みが返ってくるかしら。 ]


[ ―――それから、その日は考え着く限り休日を満喫した。

 カフェで遅めの昼食を食べた後、書店の中を一通り見て回る。
 絵本や児童書の棚の近くを通りかかったときは
 平積みされた絵本にふと懐かしい気持ちになった。

 まだ、出逢ってまもない頃、
 「本を読んだことはない」「文字も読めない」と
 彼女に告げたところ、さっそく毎日のように
 彼女の読み聞かせが始まった。

 幼児向けの絵本から小学校の教科書、
 やや分厚めの児童書から文庫本までなんでも。
 一生懸命読んでくれたし、文字の書き方も教わった。 

 思えば、彼女は末っ子で、しかも兄たちとは
 比較されてばかりだったと聞いているから。
 …お姉さんぶりたかったのだろうかと、今は思う。]

[ それから、レシピ本のコーナーで暫く足止めを食らった。
 最近彼女はお菓子作りに凝るようになってきた。
 とはいえ生来大雑把なところがあるので、計量がそれほど難しくなく、
かつ工程が簡単なものが彼女としては理想のようだ。

 よく動画サイトをチェックして、気になったもの、気に入ったものを
 積極的に作っている。

 …彼女の作る食べ物は実際美味しいし、
 美味しいと伝えると喜んでくれるので。
 もっと、正直に伝えられるようにならないと。

 「これとかどう?食べたい?」と
 傍らにいるとよく聞かれて居心地が悪いので、
 それとなく距離をとって見守る。

 彼女が本を選んでいるあいだ、近くにあった
 フリーペーパーを手に取って暇つぶしに眺める。
 途中、冊子の片隅に書かれていた
 『SRNK彗星が地球に最接近!千年に一度の天文ショー!』
 と書かれた記事にはほんの一瞬眉を動かしたけれど。

 (4)(5)(15)(8)(11)5d15分後、お目当ての本を見つけたようで
 こちらへ手を振ってかけてきたので再び合流することにする。 ]

[ それから、シアター近くのゲームセンターで
 暫くクレーンゲームに没頭する理音に付き合った。

 彼女のお目当ては、何かのアニメのキャラクターらしい。
 赤い眼をした白兎。
 特に表情のないただのぬいぐるみのはずなのに、
 なんだか妙におちゃらけた印象があるのは、なぜだろう? ]
 
 
 ……、もう、諦めたら?
 
 
[ 既に千円分、このゲームに注ぎ込んでいる。
 これはもうご縁がないということなんだろうけど。


 …どうしてもほしいと言い張る彼女に、
 小さくため息を吐いてから]


 …ぼくがやる。やらせて。
 
 
[ 基本的な操作方法を教えてもらってから、
 ボタンに手をかける。
 ―――本当はよくないけれど、ごめんね。
 彼女の月々のお小遣いの額を知っている身としては
 このまま続けられるのはいろいろ障りがある。 ]

[ それから数分後。
 件の白兎と、ついでに薄紫の瞳の黒猫を手に入れて
 上機嫌の彼女だった彼女は、運良く座れたバスの座席で
 すやすやと穏やかな寝息を立てていた。
 白黒二匹のぬいぐるみを抱きしめたまま、
 僕の肩に無防備に頭を預けて眠る彼女の横顔に
 ふふ、と口許が柔らかくなる。
  
 時刻は既に夕方。
 空の色はすっかり、茜色に変わっていた。
 最初こそ十人ほど人が乗っていたバスは、
 大通りを過ぎてから急速に乗客を減らし、
 新興の住宅地を過ぎた頃には
 僕ら以外の客はすっかりいなくなっていた。

 彼女からいったん視線を外すと、
 ふと何気なく窓の方へ目を向ける。
 学校方面へと緩やかに坂を上るバスから見えるのは
 黄昏に色づく賑やかな街の風景。 ]

[ まだ、天候は暑かったり肌寒かったりと
 不安定ではあるけれど
 陽の傾きが少しずつ早くなっていっていることに、
 季節の移り変わりを感じる。

 もうすぐ秋が来て、それから冬がやってくる。
 クリスマスを過ぎればそこからはあっという間に次の年だ。

 これまでもそうであったように、これからも。
 こんなふうに彼女と、日々を重ねていけたらいい。
 ……そう、願わずにはいられない。 ]
 

 ……………………。

 

[ ―――…夕焼けは嫌いだ。
 思い出したくもないものを思い出してしまうから。

 まだ、自分が何者なのかもわからなかったとき。
 彷徨うなかでたまたま見つけてしまったあたたかさを、
 与えられなかった優しさを、
 あの闇の中へ縛り付けられたときの絶望を
 嫌でも、思い出してしまうから。

 ―――僕だって、誰かを恨みたかったわけじゃない。 
 憎みたかったわけでも、呪いたかったわけでもない。

 ただ、僕は…… ]


 ……ッ。


[ 今は違う、と。
 今の僕にはこの子がいると
 自分に言い聞かせるように、彼女の肩を抱き寄せる。
 腕に抱くこの温もりが、あたたかさこそが
 僕が生きるべき世界なのだと、言い聞かせる。

 胸の内で、何度も、何度も。
 そうでもしないと、頭がおかしくなりそうだったから。 ]



 …理音。
 もうすぐ着くから、降りる準備をしよう。


[ 彼女の肩を軽く揺すって、声をかける。

 バスを降りて寮へと辿り着けば、
 そのまま慌ただしく夕飯の支度をすることになるだろう。
 そうしてまた、いつもの、
 慌ただしくも穏やかな日常に帰ることになるはずだ。
 きっと。
 
 …妙な胸騒ぎがするのは、きっと気の所為だ。 ]

[ ―――その夜。 ]


 ……。


[ 誰かに、呼ばれた気がした。


 時刻は日付が変わって少し経った頃。
 無論、こんな時間帯に理音が起きていられるはずもなく。
 そっと隠形を解いて実体を形作ると、
 ベッドの上で無防備に眠る彼女の毛布を一度きちんとかけ直す。
 そっと、彼女の寝顔を覗きこんで起きる気配がないのを確認するとそのまま姿を消して部屋を後にした。


 再び僕が姿を現したのは寮の屋上。
 消灯時間もとっくに過ぎた時間帯、当然照明などあるはずもなく。
 非常用通路の灯りの他は月と星の光だけが辺りを照らしている。
 そしてそんな時間帯、そんな場所に、わざわざ僕だけを呼び出そうとする相手なんて限られている。]



 ――…何か、ご用ですか?


 ……先生。


[ 夜闇の向こう側にいる人影に声をかければ。
 暗闇に何かを擦るような音と、
 それと同時に現れた小さな炎が人影の顔を照らし出す。 ]
 
 
 『やぁ、シャイボーイ。
  デートは楽しめたか?うん?』


[ 紫煙をくゆらせながら、彼は僕に語りかける。]


 ……ご用件は?


 『まぁそう固くなるなって。
  ……こちらとしてはなぁ辰沙、
 お前たちと険悪になるつもりはないんだよ。
 なんといっても、お前たちが小さい頃からの付き合いだしな』


 ……。


 『ま、そうはいっても難しいか。
 あの子はともかく、お前自身は気づいてるんだろう?』


[ 言いながら、彼は空を指差してみせる。
 彼の指差す方向に見えるのは、
 火星より、アンタレスよりも大きく、そして尾を引く大きな赤い星。 ]


 『今、この星に近づいている噂の彗星な。
 千年に一度、最接近するって言われて
 一般連中にも広く知れ渡っちまってるあれ。』


 『俄かには信じがたいが……あの彗星が、
 本来のお前の大許……本体なんだろう?』