18:05:02

人狼物語 三日月国


265 【ペアソロRP】配信のその先に2【R18/R18G】

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【人】 初波華音


[彼とは別の意味合いで両手を合わせ]



  生きててくれてありがとう……



[「口に合ったみたいで良かった」
 言おうとしたのはこうだったはずだ。
 口癖とは恐ろしいものだわ。]
 
(25) 2024/06/03(Mon) 14:49:44

【人】 初波華音


[生配信の話になれば]
 
 
  そうね……結構、音違ってた
  やわらかくて優しくて、
  表情も穏やかに見えて……
  その少し前から、
  それまでとはどこか違う気がして
  何か良いことあったのかな、って思ってたの

  こんなにソウマくんに
  想いを捧げてもらえる人がいるんだ、
  どんなに好きでも私はただの
  10万分の1にしかなれないのに……

  ……って思ったら
  ソウマくんの幸せを祝福したい私と
  知らない誰かに嫉妬してしまう私が
  ケンカして、苦しくて悲しくて
  感情がぐしゃぐしゃになっちゃって……


[真相を聴けたから笑い話に出来るけど、
 冷静に思い返せばかなり恥ずかしい。
 でも聴いて欲しかった。あの苦しさは、
 君への想いの強さゆえでもあったから。]
 
(26) 2024/06/03(Mon) 14:51:13

【人】 初波華音


[勿論華音のことを、と保障されれば
 嬉しくて頬が緩んでしまう。]

  
  ふふ まさか自分自身に妬いてたなんて
  思わなかったけどね──── わっ


[こんなみっともない姿を白状しても
 君は、私を抱きしめてくれる。
 数十分ぶりの温もりが嬉しくて
 思いきり胸を押し付けた。]
 
(27) 2024/06/03(Mon) 14:52:18

【人】 初波華音


[──からの爆弾告白である。

 きゃーーーーーーっっっなになになに!?!?
 真剣な表情の壮真くんやっっっばカッコ良すぎ
 心臓がいくつあっても足りないよ〜〜〜!!!
 ……なんて能天気に思えたのは
 彼が口を開くまでだった。
 
 元々、迷惑防止条例違反で今頃
 誰に訴えられていてもおかしくなかった。
 郵便受けから郵便がはみ出してしまうくらいに
 中身を放置していた私にも
 十分すぎるくらいに非があるのであって。]


  ……ほ、ほんとに薄すぎない? あの壁
  寝息まで聴こえちゃってるなんて
  でも全然気付かなかったな……

  …………いいよ
  ものすごくびっくりは、したけど


[羞恥心に殺されどこかの穴に埋まりたくはなっても、
 責める気持ちはもう全然沸いてこない。]
 
(28) 2024/06/03(Mon) 14:58:22

【人】 初波華音



  てかお互い様だから……
  ごめんなさい、私気持ち悪くなかった……?


[家での私はよそ行きの私とは大分違う。
 友達ですらごく一部の幼馴染しか知らない。

 好意を免罪符にしても、
 本人には聴かれたくないような想い含めて
 思いの丈を好き放題叫んできた自覚はある。
 直接コメントするのは憚られたり
 勇気が必要だったりした想いだからこそ、
 口に出すことで発散してきたのに。
 
 逆に、そういう私を知った上で
 それでも好きだなんて言ってくれる彼が
 神様みたいに見える。実際神様かもしれない。
 呆然と床に蹲っている私の隣に
 いつの間にか移動して寄り添ってくれている。
 優しい。好き。こんなに素敵な人君しかいない。
 絶対離さないの気持ちを込めて手を握った。

 勢いで、
 壁一面のソウマくんコレクションについても謝った。
 もし万が一見てみたい、なんて言われたら
 君の頼みを私は断れない。*]
  
(29) 2024/06/03(Mon) 15:01:51

【人】 初波華音


[壮真くんに食べて欲しくて
 奮発して買ったちょっといい桃を、
 彼は自分で食べるより先に
 私の前に差し出してくれた。

 それなりに品質の良い桃だったのは
 買った私が一番よく知っていた。
 けれど今まで食べてきたどの果実より甘く感じた。

 きっとそれは、
 君が食べさせてくれたから。]
  
(30) 2024/06/03(Mon) 19:21:54

【人】 初波華音


[壮真くんを看病した日曜日の夕方
 着替えその他お泊りに必要な品々を取りに、
 一度ワンルームに帰宅した。
 乙女には色々あるの。
 
 私がずっとここに居たい、と思って
 彼も快く受け入れてくれたとして、
 自分はまだ学生の身だ。
 両親にも、友人達にも心配はかけたくない。

 居場所が見つからないと塞ぎ込んでいた私に
 少しずつでも何か頑張ろうと思わせてくれたのは、
 他ならぬ壮真くんだ。
 そうして不器用ながらも積み重ねてきた学びの日々が
 自分で思う以上に大切なものになっていたことを
 気付かせてくれたのも、壮真くんだ。

 自信を持って君の隣に居られる私になりたい。
 この先ずっと君の隣に居るためにも、
 結婚を認めてもらうためにも勉強はしておきたい。

 壮真くんの家の片隅に私物を並べて
 彼がどう思うかはさておき、意思は伝えた。]
 
(31) 2024/06/03(Mon) 19:23:51

【人】 初波華音


[──もっとも
 彼の言動ひとつで吹き飛んでしまいかねない
 儚い儚い意志ではあった。

 壮真くん曰く、
 抱きしめられたときに感じたしなやかな筋肉は
 日々のランニングによって育まれているらしい。
 朝から走って汗を流す壮真くん、見たすぎる。
 爽やかな朝陽に照らし出される壮真くんが見たい。

 是非とも連れて行ってほしい。
 私の申し出を彼は断らなかった。優しい。
 圧倒的体力差を後に思い知ることになる。]
 
(32) 2024/06/03(Mon) 19:24:29

【人】 初波華音


[迎えた翌朝。
 壮真くんの起床に合わせて一緒に早起きして、
 ウォーキング用に買ってそのままになっていた
 ほぼ新品のウェアに袖を通して家を出た。
 スタート前、壮真くんは
 無理はしないでと声を掛けてくれた。好き。

 温かい言葉のお守りをもらっておいて
 日課の足を引っ張るわけにはいかない。
 「体力には結構自信があるの!」
 そう言って走り出した。までは良かった。
 
 ランニングに慣れていない私に合わせて
 普段より速度を落としてもくれてたんだろう。
 それでも十数分経てば、息が切れてきた。

 朝から大好きな人と走れるとあって、
 序盤にはしゃぎすぎたのも
 いけなかったのかもしれない。
 何がとは言わないけれど思ったより揺れた。
 ゴール地点が近づく頃にはぐったりしていた。

 マラソン大会が苦手だった理由を思い出した。
 肩は痛いし男どもの視線が一点に注がれるからだ。
 でもあんなに嫌悪していたのに
 壮真くんになら、見られてもいいと思える。
 やっぱり壮真くんは凄い。
 そんな彼の穏やかならぬ心中は知らない。
]
  
(33) 2024/06/03(Mon) 19:25:33

【人】 初波華音

 
[隣を走る壮真くんを見れば、
 最後まで涼しげな余裕の表情だった。
 流れた汗が陽光を受けてキラキラと輝いている。
 えーーーんカッコイイ。汗拭いてあげたい。好き。
 壮真くんがいつも見てる景色が知れて嬉しかったな
 私ももっと体力を付けないと……
 
 連れていってくれたことにお礼を言って
 しょんぼり一人反省会をしているうちに、
 彼はバスルームに吸い込まれていった。
 どうやらこれも日課らしい。

 少しの間を置いて、
 扉一枚隔てた向こうから水の音がする。
 なんだかいけないものを聴いている気分になって
 慌ててリビングに避難した。

 そのうち、一緒に入ったりとか……するのかな。
 いやいやいや。そんな。妄想するのも畏れ多い。
 ていうかもしかして私もシャワー浴びた方がいい?
 汗臭くない??? ソファにも座れなくない?????
 どうしよう考えてなかった。]
 
(34) 2024/06/03(Mon) 19:26:49

【人】 初波華音


[そうこうしているうちに
 湯上りほかほかの壮真くんが現れた。
 彼はこれからピアノの練習をするらしい。
 ピアノ室への出入りも自由にしていいと言う。優しい。

 壮真くんのピアノなら
 二十四時間三百六十五日いつでも聴いていたい。
 これまでだって配信を一日中聴いていたから
 ライブ演奏はむしろ贅沢だ。
 でもその前に、]


  あ、あの〜〜……
  私もシャワー借りていい?

  練習がんばってね……!


[ピアノ室ということは防音の密閉空間だ。
 汗の匂いで壮真くんの気を散らせるのは避けたい。
 奏者が万全な体調で弾いてくれるなら
 観客だって万全なコンディションで聴きたい。
 
 ぱたぱたとバスルームへ走って汗を流し
 超特急でピアノ室前へと戻ると、 
 扉の中から聞き慣れたピアノの音色が聴こえてきた。
 曲と曲の合間を見計らってそうっと扉を開き
 邪魔にならないよう、部屋の隅に腰を下ろす。]
  
(35) 2024/06/03(Mon) 19:29:55

【人】 初波華音


[夢にまで見たソウマくんの生演奏が
 目の前で繰り広げられている。
 最高音質と謳われたヘッドホンをもってしても
 生音の素晴らしさには到底敵わない。

 譜面を見つめる真剣なまなざしも
 鍵盤を軽々と撫でていく長い指先も
 ペダルを踏む長い脚も、すべてがカッコイイ。
 ピアノの音色は言わずもがな、
 練習と言えど非の打ちどころがない。]


  (は〜〜〜〜〜至福 
   耳も目もしあわせ……だいすき……………………♡)


[熱い視線はどうしても注いでしまう。けれど
 壮真くんはそれも気にならないといった様子で
 夢中で延々と演奏を続けている。]
 
(36) 2024/06/03(Mon) 19:32:32

【人】 初波華音


[いつもこんな風に、ずっと練習してるのかな。
 ……凄いな。体力も集中力も精神力も想像以上だ。
 もうピアノが壮真くんの一部みたい。

 この部屋に居ると、時間を忘れてしまう。
 二時間くらい聴かせてもらったらお暇しよう、
 週末やりそびれた課題を済ませないと。
 最初はそう思っていたのについ長居して
 気付けば実に六時間近い時間が経っていた。]


  (……あっ カノン……!!!)


[生配信で聴いたカノンとも
 それ以前のリクエストで聴いたカノンとも
 また少し違う、
 優しくてやわらかな旋律。
 耳を傾けていると胸が甘く高鳴る、
 まるで彼が抱きしめてくれているかのような
 錯覚を覚えてしまうあたたかい音色。]
  
(37) 2024/06/03(Mon) 19:33:25

【人】 初波華音


[哀しみも苦しみもすべてが
 今この瞬間のためにあったのだと思えるような、
 幸福な未来への祈りのようなメロディー。]


   ────……

   壮真くんが弾いてくれるカノンが、
   世界でいちばん大好き


[演奏が終わったところで惜しみなく拍手を送った。
 いつも練習の最後には
 パッヘルベルのカノンを弾いていると知れば、
 なんだか照れてしまった。]
 
(38) 2024/06/03(Mon) 19:34:11

【人】 初波華音


[やっぱり勉強は大事だ。
 好きだと思った曲も、
 どんな風に好きだと感じたのかも
 的確に君に伝えられるようになりたい。]


   お疲れさま
   素敵な演奏、聴かせてくれてありがとう

   さて──私、大学に行ってくるね
   今日は帰りはちょっと
   遅くなっちゃうかも……


[そう。そういう日もある。
 先週搔き集めたデータを纏めて分析して
 所見を交えて読めるレポートにせねばならない。
 午前中の講義をまるっとサボってしまったから
 せめて午後の講義には顔を出さねばならない。

 向かう先は文学部の心理学科だ。
 壮真くんが同じ大学に在籍しているとはまだ知らない。

 すぐ後ろをついてくる様子なら、
 振り返って小首を傾げてみよう。*]
  
(39) 2024/06/03(Mon) 19:36:01

【人】 秋月壮真

 
[この先他の料理もかなり得意なようだと気付いた時は
 前に教えてもらった甘い卵焼きも
 リクエストしてみるかも知れない。
 出汁だけで作ってくれる田中さんのも
 自分はすきなんだけれど。

 華音が作ってくれたなら
 卵焼きもケーキもパフェもピザも
 みんな美味しいんだろうな。
 技術ももちろん確かなのだけれど
 誰が作ってくれたもので誰と一緒に食べるかも
 重要なんだって気付いた。

 ラザニアは、叶う事なら一緒に作ってみたい。
 睡眠薬はあれに入れたわけじゃないけれど
 タイミングが重なってしまった。
 彼女にとって特別で大切な料理が
 嫌な思い出になっていないと良い。
 楽しいだけの思い出で上書き出来ると良い。

 ただ自分はピアノを弾く以外のことが
 とんと駄目だから足を引っ張りかねない。
 だけどええとそうだな、鍋やオーブンを見張ったり
 熱いものを持つくらいなら……。]
 
(40) 2024/06/03(Mon) 22:25:27

【人】 秋月壮真

 
[何故キッチンにカメラがないのか。
 酷く悔やまれた。
 だけど、頭を撫でて貰えて
 心はぽかぽか、すっかり良い気分に早変わり。
 母がそうしてくれたのは片手で数えられるぐらい。
 華音の手、優しかった。……すき。
 枕を嗅ぎながら触れてもらった所に自分の手を当てた。
 華音もこれされるのすきかな? もっとしよう。
 寝たのはごく短時間。だけどかなりすっきりした。]
 
(41) 2024/06/03(Mon) 22:25:32

【人】 秋月壮真

 

  (うっ……)


[押し付けられると互いの間で
 形を変えているものの存在感が、物凄い。
 華音のお顔はもしかしたら美形なのではないかと
 薄々感じていたのだが
 体型もかなり非凡なのでは?
 と今さら気づく。
 大でも小でもそのまま愛するのみだけれど
 これは……、と、兎に角凄い(語彙力)。]
 
(42) 2024/06/03(Mon) 22:26:47

【人】 秋月壮真

 
[謝罪は受け入れられた。
 なんて心が広い。]


  気持ち悪く……? 全く

  華音はぜんぶかわいい
  ぜんぶ嬉しかった

  ぜんぶすき


[口をついて出てくるのは小学生並みの感想。
 実は難しい言葉は辞書を引いたり
 検索しないと使えない、恥ずかしいことに。
 飾らない、素直な気持ちだった。

 手を握り返す。小さくてかわいい手。
 自分に力を与えてくれる手。]
 
(43) 2024/06/03(Mon) 22:27:31

【人】 秋月壮真

 

  ……壁に俺の写真が?
  そっか

  華音にされるのは嬉しい……よ


[コレクションについて謝罪されれば
 全く問題ないと返事した。
 きみは特別なオンナノコ。

 どちらかというと彼女の寝食を見守ってきた
 自分の写真たちが羨ましいとさえ……。

 でも、彼女は逃げないし帰ってくると約束してくれた。
 これからは自分自身の目で見るから……、良いんだ。*]
 
(44) 2024/06/03(Mon) 22:28:19

【人】 秋月壮真

 
[桃を先に食べて貰った理由は
 添えられたフォークが一本だけの様で
 感染したら悪いと思ったから、だったりする。

 今更である。散々キスをしておいて。

 感染って彼女が生活に支障をきたしたら
 腹を切って詫びよう……、看病をした上で。

 桃は自分がすきだと言ったから
 択んで買ってきてくれたのだろう。
 いままでで一番、特別な味がした。]
 
(45) 2024/06/04(Tue) 10:01:02

【人】 秋月壮真

 
[翌朝伝えられた彼女の意思。
 己はそれを尊重する。
 そのつもりだと返答した。

 好きなら離れてはいけないんだ。
 父に迷惑をかけないようにした結果
 孤独であった母のように。

 そんな単純な理屈で動く自分と違って
 彼女はずっと現実を見ていた。

 彼女の言葉を信じ、
 自分自身の成長を改めて決意する。
 きみの隣にいて恥ずかしくない自分に、
 物理的に閉じ込めなくても
 心にゆとりを持てる男に、なりたい。

 私物を持ってきた彼女に対しては
 空き部屋は沢山あるから好きに使って良いと。
 ……だけど寝るのは自分の部屋がいいと主張した。
 寝顔を眺めて寝起きがしたい、ここは譲れない。
 
結果悶々とした夜を過ごすことになる。

 
(46) 2024/06/04(Tue) 10:01:09

【人】 秋月壮真

 
[欠伸を意地と気合いで殺して
 迎えた早朝ランニング。
 走る前、体力に自信があると豪語していた。かわいい。]


  (えっ? えっ……?)


[横を見なくても視界の隅で
 ふわふわがばいんばいん。
 何事????!

 切れた息がまた妙にあれなのだ。
 えっちだ……。

 髪が揺れてちらりと覗く頸や
 健康的なふくらはぎなんかも目の毒。

 こんなの誰でも攫いたくなるに決まっている。
 
やっぱり閉じ込めようかな?

 
(47) 2024/06/04(Tue) 10:02:01

【人】 秋月壮真

 
[ペースは落としたものの
 ぐったりしているのに気づけば
 クールダウンに入るのを早めて
 歩いて帰ってきた。

 ばいんばいんを意識する余り
 彼女自身の変化を見落とした。不覚。

 矢張り凡ゆる意味でランニングマシンは有用。
 田中さんにすぐにでも手配を頼むとする。

 歩かせずに抱えても良かったのだけれど
 エアコン室軟禁育ちのために
 普段は殆どかかない筈の汗を
 普段と違うためにそれはもうぐっしょりかいていた。
 そんな身体では彼女に触れたくなくて。]
 
(48) 2024/06/04(Tue) 10:03:30

【人】 秋月壮真

 

  ごめん、先に済ませる


[だから悪いとは思いつつ
 シャワーは先に浴びさせて貰った。
 超特急で済ませて
 肌に張り付く髪をタオルで拭きながら
 彼女を探すと、何故か立っていた。うん?]


  勿論使って
  脱衣所のタオルも好きなだけ
  ドライヤーも確かあったと思う

  俺はピアノ室にいる


[キッチンでプロテイン入りのスムージーを作ると
 脱ぎ置かれた服を見ないように脱衣所に顔を出し
 彼女の分を棚の上に置いて逃げる様に去った。
 近くに居てくれて嬉しいのだけれど
 心臓がいくつあっても足りないぞ……。]
 
(49) 2024/06/04(Tue) 10:04:22

【人】 秋月壮真

 
[一気に飲み干してグラスをシンクに置くと
 すぐさまピアノ室に向かった。]


  ……しまった、場所教えてなかった


[彼女は大学がある日だろう。
 行く前には声をかけてもらえると嬉しいし、
 無断で出て行きはしないだろうという信頼があった。
 部屋を見つけられるように
 一階にあるピアノ室の扉を少しだけ開けておく。
 耳が詰まるような感覚があるその部屋は完全防音で
 母が家を建てる際に一番拘った部分らしい。]
 
(50) 2024/06/04(Tue) 10:04:54

【人】 秋月壮真

 
[楽譜に視線を向け、鍵盤を鳴らす。
 耳で憶えた通りに弾いていたとき
 そこには何も置いていなかった。

 いまは譜面越しに作曲家と向き合い
 記号のひとつひとつに込められた想いを想像し
 自分の想いを載せて弾いている。

 他人の感情、自分の感情。
 鈍い自分にとっては、難しいアプローチ。
 だけどだからこそ、やり甲斐を感じ、
 心から楽しいと思える。

 華音が入ってきたのはすぐに気が付いた。
 曲と曲の間。気遣いのできる優しい女の子。
 行動一つとっても愛おしさが溢れるから
 愛を囁くかわりに音色に載せる。

 大好きだよ。愛してる。ずっと一緒にいて。]
 
(51) 2024/06/04(Tue) 10:05:07

【人】 秋月壮真

 
[自分の我儘が叶ったみたいに
 彼女は最後までいてくれた。
 こんなに贅沢で良いのかな。
 拍手と賛辞を受けて照れくさそうに立ち上がる。
 俺は華音が世界でいちばん大好き。

 彼女の目の前まで移動すると手を差し出して
 腰掛けていた椅子から立つのを手伝った。
 真ん中で聴いてくれてもいいのだけれど
 田中さんもその隅に置いたままの椅子の上で
 聴いてくれることがある。]


  こちらこそ聴いてくれてありがとう

  大学……、うん
  気をつけて行ってらっしゃい


[それぞれに支度を終えて家を出る。
 数歩進み、後ろを振り返って
 こちらを見る彼女がかわいい。]
 
(52) 2024/06/04(Tue) 10:05:29

【人】 秋月壮真

 
[キャップを被り直す。]


  えっと、俺も今日は出かける
  そっちの方向に用があるんだ


[無垢な瞳に弱い。取り分け君の瞳には。
 角を曲がるたび偶然だね、奇遇だね、と歩くも
 門に着く前には
 同じ大学に通っていることを白状している。]


  俺は教務課に用があるから……


[敷地内に入れば流石に分かれようとするけれど
 寂しげに小さく手を振る。でかい図体で。**]
 
(53) 2024/06/04(Tue) 10:05:53

【人】 初波華音


[壮真くんは、私の意思を尊重してくれた。
 私の言葉を信じてくれた。
 
 好きに使っていい、と言われた空き部屋は
 壮真くんの部屋に一番近い部屋を一部屋
 ありがたく使わせていただくことにした。
 ワンルームから一気に物を運んでくるのは大変だし
 大きな家具は運べないから、
 お気に入りの小物を少しずつ。
 取り急ぎ許されたソウマくんコレクションを纏めて
 大切に宝箱にしまい込んだ。

 私も寝るときは一緒がいい。
 だから、彼の主張には二つ返事で頷いた。
 これからはおはようからおやすみまで
 壮真くん本人が傍に居てくれる。
 
 最初の数分こそガチガチに緊張しながら
 「お、おじゃましま〜す……」なんて言ったものの、
 最愛の人の腕枕があまりに心地良くて
 抱きつきながら数分で眠りに落ちた。ので
 彼がどんな一夜を過ごしたかは知らない。]
 
(54) 2024/06/04(Tue) 16:50:05
 




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