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【秘】 日差しにまどろむ ダニエラ → 陽光の元で ニーノ――そうして暫く。 かちゃりと再度扉が開いて、にょきと女の手だけが顔を出す。 「に、ニーノくうん。」 ひらひら、振る手の小指にはいつものエナメル。 ぎし、とゆっくり扉が開いていく。 「て、手伝ってえ。」 塞がった両手、扉を開けるためにその片方を離して、代わりに片膝で支えながら。 ぎりぎりに前が見えるくらいに積まれたダンボール。 だけど、それは奥に見えていたのとは違う箱に見える。 肩で扉を支えてもう一度両手でダンボールを支える。 どうやらこれが、噂のそれらしい。 (-11) 2023/09/17(Sun) 21:57:30 |
【神】 日差しにまどろむ ダニエラ「――」 す、と息を吸うような音。 それから静かに、そうと吐く。 「……。」 「…巡回。いってきまあす。」 かつと革靴の底を鳴らす。 その合間で、逮捕されたら同僚の机の上に、個包装のミニドーナツをひとつ置いた。 (G6) 2023/09/17(Sun) 22:04:27 |
【影】 日差しにまどろむ ダニエラ道を往く。海沿いの道。 心地よい海風。でも、今は。 「……」 近付いてきたのは、自動車工場。 それを外から、軽く眺めた。 「………アレッサンドロさん」 人に聞かれてはいけないささやきは、海風に攫われて、溶けていく。 (&1) 2023/09/17(Sun) 22:20:45 |
【秘】 陽光の元で ニーノ → うたかたの ダニエラ「! わ、」 「大丈夫ですか!手伝う手伝う!」 貴方の様子を見れば慌てて手を伸ばす。 なんとかそちらが持てる程度、となれば一応男だ。 まだ余裕を持って持つことができるだろう、とはいえそこそこ重いのだが……。 先程の段ボールとは違うなとは気が付きつつも、今はそれを指摘することもなく。 「こ……これ、全部……? めちゃくちゃ届きましたね……」 「流石にここからオレの家まで持って帰るの難しいかもな……。 家の人に電話して、車出してもらってもいいですか?」 一先ず家の前まで段ボールを出したなら一旦地へと下ろすことだろう。 1箱ぐらいならまだしもこの量となると歩くのは厳しそうだ。 こてんと首を傾げて、スマートフォンを取り出しながら貴方に確認する。 (-15) 2023/09/17(Sun) 22:30:52 |
【秘】 うたかたの ダニエラ → 陽光の元で ニーノ中身の沢山入ったダンボール数箱。 あなたの力を借りて一度地面に下ろし、ひと息。 「うんー。いいよお。」 覚悟してって言ったでしょお、なんてけらけら。 あなたが電話をかける間、入口の扉に背を預ける。 夕暮れの空が照っている。 どこかで見た、海の色だった。 ぼんやりとそれを眺める。時が過ぎるのなんて、本当にあっという間だ。 浮かぶ言葉を、何度も殺して。 その度に、薄く、目を伏せる。 (-23) 2023/09/17(Sun) 22:44:57 |
【秘】 陽光の元で ニーノ → うたかたの ダニエラけらけら笑われるとだって〜なんて言っていたけれど。 とりあえずは電話をして迎えに来てもらうように頼んでいた。 『すみません、荷物が思いの外多くて、いいですか?』と。 それは同じ屋根の下に居る相手に向けるには、少し距離のある尋ね方だったが。 「十分ぐらいで着くみたいです」 貴方に笑って伝えた後は、しばらくその場で他愛ない話をして時間を潰したことだろうか。 その内迎えに来てくれた車からは両親──ではなく前に話した家政婦の、妙齢の女性が顔を覗かせていた。 事情を話したのちに後部座席に詰め込めば、あとは家に持って帰るだけ。 「……よし。 じゃあダニエラさん、いっぱい果物ありがとうございます! 知り合いにも配っておきますね!」 その胸が何度も殺した言葉など知る由もない。 男が貴方に向ける笑顔はずっと、変わらないままだ。 (-25) 2023/09/17(Sun) 22:55:23 |
【秘】 うたかたの ダニエラ → 陽光の元で ニーノ「おつかれえ。」 電話を終えたあなたに向けるのは、いつもの朗らかな笑み。 夕焼け色に照らされて、柔らかに影を落とす。 積み込み作業も手伝って。 ああ、この人が蟹の…とひとりでに納得をした。 「――うん。」 にこやかに笑う。 それしか取り柄はない。 「また明日。ニーノくん!」 その“明日”なんて、来ないけど。 それを知っているけど、女は、そう、いつも通りに。 手を振って。車が走り去るのを見送るだろう。 (-31) 2023/09/17(Sun) 23:13:45 |
【影】 うたかたの ダニエラ――たとえば。 自分が警察官じゃなかったら。 こんな法案がなかったら。 本当に、家族だったなら。 今頃、大きな声で泣いているんだろうか。 ……あまりにも、無意味な仮定だ。 だってそうだったなら、きっと今頃、ここでこうしてなんかいやしない。 潮風に髪を揺らし、ゆっくりその場を離れていく。 吐き出す先を、探す。 吐き出したい想いの形を探す。 ……それすらも分からないのに、何を吐き出せばいいんだろう。 誰も知らない訪問が、自動車工場にひとつ。 この場でやれることなんて、自分には何もなかった。 まだ、始まったばかり。 自分は自分の戦場に、戻らないと。 (&2) 2023/09/17(Sun) 23:27:58 |
【秘】 陽光の元で ニーノ → うたかたの ダニエラ「はい、また明日、ダニエラさん!」 助手席に乗り込み、窓を開けて。 にこやかに笑う笑顔の裏側は見抜けない。 車が発進して遠ざかり始めても、身を乗り出して手を振って。 明日は変わらずに訪れると信じている。 男は、貴方の元から離れていく。 ──貰ったフルーツは帰ってから袋に取り分けた。 そうして一番最初に持っていった先は、 『にいさん』と呼び慕う相手がいる喫茶店。 お裾分けがあるときのいつも通りの行いで。 こんなに長く共に居るのに。 その人がマフィアであることなんて、何も知らなかった。 (-37) 2023/09/17(Sun) 23:29:47 |
【秘】 陽光の元で ニーノ → うたかたの ダニエラ/* こんばんは!三日目、訪れましたね…… ひとまず果物の提供先として成功しているのは黒眼鏡さんでした。 (本日の死者一覧を見つめて呻きながら) ここからですが、ニーノ逮捕にあたっては逮捕そのものもダニエラさんが行う想定でしょうか? そういうわけではなくモブ警官に突然逮捕される想定でしょうか? 前者であればロール引き続きお願いいたしますというのと、後者であればこちら側で良い感じにしますので! また教えていただければ幸いです、よろしくお願いいたします! (-38) 2023/09/17(Sun) 23:32:10 |
【秘】 うたかたの ダニエラ → 無敵の リヴィオ「……」 新たな逮捕者の出たその日の昼過ぎ。 見回りから帰った女は、あなたのデスクに立ち寄った。 ことり。 置かれたのはくまのヘアピン。 そのまま昼食もとらず、女は自分のデスクに突っ伏している。 (-43) 2023/09/17(Sun) 23:33:28 |
【秘】 うたかたの ダニエラ → 陽光の元で ニーノあなたの乗る車が、消えるまで見送った。 そうして、ようやく、小さく、小さく。 誰にも聞こえることのない、殺してきた言葉を。 「……ごめんね。ニーノくん」 (-49) 2023/09/17(Sun) 23:39:38 |
【秘】 うたかたの ダニエラ → 陽光の元で ニーノ/* お疲れ様です。おさとうかえでです。 黒眼鏡さん…(諸々の思い) お問い合わせの件ですが、どうしようかと悩んでおります。 流れで決めるか!と思っていたのですが、この流れなら波魔摘発チームに許されたモブ警官が濃厚で……。 というか相手が黒眼鏡さんなら尚のことモブが濃厚で…………。 でもRPしたいという気持ちもあり。 大変悩んでおります。どうしましょう………。 (なんの答えにもならない解答) (-53) 2023/09/17(Sun) 23:41:41 |
【秘】 陽光の元で ニーノ → うたかたの ダニエラ/* 黒眼鏡さん……(心中を察する) 難しいところですよね……!モブが濃厚かとは思いつつ… ただRPしたいはこちらもあるため、RPしてもいいのでは…?という心にもなりました。虚空に手をさ迷わせています。人生に一回のチャンスだから……(?) 黒眼鏡さんとの話とは別で、ニーノはその日の夜ご飯を別の警官の方と楽しく食べていたため、とりあえずそこまでは逮捕されていないかなという形です。 逮捕チャンスとしては相手と分かれて一人になった、そこからの帰路が一番あるかな〜といったところなので。 もし宜しければダニエラさんにそこで捕まえてもらってもいいですし、モブ警官に捕まってから牢獄で会うとかでもOKです! いかがでしょうか? (-56) 2023/09/17(Sun) 23:52:09 |
【秘】 うたかたの ダニエラ → 陽光の元で ニーノ/* 暫く叢魔窓がうるさくなりますことをお許しください… そうですね、人生に1回のチャンスですもんね……! 気を持ち直して頑張ります。ニーノくんに手錠かけたくないな…(こころがふたつ) いえ、頑張ります! 帰路の描写を頂けましたら、応じさせて頂きますね。 引き続きよろしくお願いいたします! (-61) 2023/09/18(Mon) 0:01:04 |
【秘】 陽光の元で ニーノ → うたかたの ダニエラ/* 問題ありません、思うままに動かしてくださいませ… ここでペンライトを振っておりますゆえ…… ありがとうございます! ダニエラさんに手錠かけてもらえるの、嬉しいです。 (心がキュっとなりながら) またダニエラさんが手錠をかけてくださるとのことなので、拘留された後のニーノの状況としては『事情聴取を受けても口を開かない』というのが確定気味かなと思います。 ので、墓下PCの24時間以内の結果報告にはそういった旨を記す予定になっております。不都合等ございましたらまたご連絡ください。 それでは帰路の描写を次から投げさせていただきます。 引き続きよろしくお願いいたします! (-70) 2023/09/18(Mon) 0:20:05 |
【秘】 陽光の元で ニーノ → うたかたの ダニエラ──雨が降り出してしまう前に、と。 食事をしていた相手と別れ歩く、ひとりの帰り道。 月も星も見えない暗い夜道を辿る男の心は、天気とは裏腹に晴れ晴れとしたものだった。 迷っていたこと、悩んでいたこと、いつか何か見えるだろうかということ。 零してしまった弱音と涙を受け止めてくれたせんぱいが、暖かな言葉で信頼と勇気を与えてくれたから。 明日からも頑張れる、そうして頑張った姿を見てもらう。 考えただけで元気が溢れてくるから笑みも自然零れていた。 ……ところ、ぽたりと。 「……あ、降って来た?」 頬に当たる雫に瞬く。 身体が冷えると熱も出やすいからよくはない、休みたくはないのだ。 だから少し小走りに、帰路を急ぎ始めていた。 (-71) 2023/09/18(Mon) 0:22:48 |
【秘】 うたかたの ダニエラ → 陽光の元で ニーノかつん、と革靴の底が地面を叩く音。 「――ニーノくん」 やけに硬質なこえだった。 名を呼ばれ振り返ったあなたの瞳には、夕刻別れたばかりの女の姿が映る。 ひとつだけ、違うことがあるとすれば眼鏡をつけていないこと。 ぽつ、ぽつ。 雨が地面を濡らしていく。女は傘を差していた。 酷く悲しそうな顔をしていた。 それも、傘と夜道の暗がりのせいで、すぐには分からないのかもしれない。 (-79) 2023/09/18(Mon) 0:32:02 |
【秘】 陽光の元で ニーノ → うたかたの ダニエラ家へと急ぐ足は、けれど。 「──ダニエラさん?」 名を呼ばれると動きを止めて、そのまま振り返った。 一瞬誰なのかわからなかったのは眼鏡の無い素顔を見たことがなかったから。 それでもすぐに理解する。 知らない誰かではなく貴方であるということと、それから。 「どうかしましたか?」 その表情が、悲しみの色に染まっていたこと。 だから帰りたい気持ちはすぐに吹き飛んでしまって。 降り始めた雨に身体が濡れていくのも構わずに、一歩ずつ近寄った。 「……なにか、あった?」 (-85) 2023/09/18(Mon) 0:40:47 |
【秘】 うたかたの ダニエラ → 陽光の元で ニーノ「……」 すぐには言葉を紡げずに、女は薄く瞑目した。 ぽつ、ぽつ。雨足が増していく。 けれど女はその傘を、あなたに差し出したりはせず。 「…あのね」 「あの、果物なんだけど」 いつもの暢気な声音はなりを潜めている。 「ニーノくんが、果物を配ってくれた人」 「アレッサンドロ・ルカーニア」 「…どういう人か、知ってる?」 静かな声。別人みたいに。 だけど傘を持つその手の小指のエナメルは、あなたの知る女と変わらない。 (-95) 2023/09/18(Mon) 0:53:15 |
【秘】 無敵の リヴィオ → うたかたの ダニエラいつものように自身のデスクで鏡を眺めていた男は、 君が訪れたことに気付いて視線をそちらに。 次に置かれたヘアピンを見て礼を言おうと思う頃には、 君は背を向け、デスクに突っ伏してしまった。 それを見て少し考えるように首を傾けた後、 くまを髪に飾って、暫しどこかへ。 もちろん、この一連の動作は君の目には映らない。 戻ってきて何をするかと思えば、君のデスクに近付いて 「見回りお疲れ様」 缶のあたたかいコンポタを君の机の上に。 出すには早い気もするが、そろそろ寒さも近づいてくるはず。 自販機に並んでいてもおかしくないのかもしれない。 何も食べないままじゃあ頭は回らないからね。 要らないと思うならそれでもいい。 ついでとばかりに水とお茶も横に置いて。 それから、自分の席へと戻ろうとするだろう。 本当はジュースも考えたけど、 君の好みが分からなかったものだから。 (-107) 2023/09/18(Mon) 1:15:45 |
【秘】 うたかたの ダニエラ → 無敵の リヴィオ散らかったデスクの上。 かけられた声にゆっくりと身を起こす。 「…リヴィオさん」 見上げるともうその前髪にくまが居場所を見つけていて、ぱちくり瞬きを重ねた後にくすりと笑う。 よくよく机上を見ると何やらいろいろと置いてあるじゃないか。 そんなことを思っている間にあなたは自分のデスクへ帰っていくわけだけど。 「……。おいしいなあ。」 コンポタの缶を空けて傾ける。 温かくて甘くてつい感想が溢れた。優しい味だ、とも思う。 徐に、立ち上がった。あなたのデスクへ、もう一度。 「あのお。…ヘアピン、ですけどお。」 「次は何がいいとか、リクエスト、ありますかあ。」 少し、遠回しだろうか。 でもただお礼を伝えるより、こっちの方がいいかなと思った。 (-113) 2023/09/18(Mon) 1:59:52 |
【影】 うたかたの ダニエラInutile piangere sul latte versatoという諺がある。 その通りだと思う。 最初にそれを思ったのは、母が死んだ時だった。 …今は、きっと、あの時と変わらない。 小指のエナメルを緩く撫でる。 トップコートのお陰で、つるりと陶器のような手触りだ。 まだ。 まだ、大丈夫。 まだ独りじゃないから。頑張れる。 (&3) 2023/09/18(Mon) 2:40:04 |
【影】 うたかたの ダニエラでももしも、ひとりになったら。 浮かんだ思考を、大きな吐息と一緒に吐き出した。 この手には約束がある。 だから、大丈夫。 大丈夫。 (&4) 2023/09/18(Mon) 2:47:08 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → うたかたの ダニエラ直ぐに燃やすでもして捨ててくれと言われた紙にはいくつもの名前が連なっていた。 そこの中でもいくつかの名前が浮かび上がっている。それが、執行役の予想だ。あくまで確定ではない。 先日告げた上司の名前には執行役ではなかったという印が刻まれているが、男の表情は何やら暗そうに感じただろう。 アレッサンドロ・ルカーニア ダヴィード フィオレ カンターミネ・ヴォーフル ネロ ぺネロペ・ベリーニ ロメオ ヴィットーレ ・・・・ ・・・ ・・・ アリーチェ・チェステ イレネオ・デ・マリア エルヴィーノ・ルカ・バディオリ ニコロ ニーノ・サヴィア テオドロ・アストーリ リヴィオ・アリオスト ヴィンセンツィオ・ベルティ・デ・マリア ・・・・ ・・・ ・・・ ・・ 消している者は、 確実に違う と男は言った。 (-120) 2023/09/18(Mon) 6:30:18 |
【念】 うたかたの ダニエラ「……」 女はいつものデスク。 手のひらの上でバスボムを弄んでいる。 イチゴのジェラートの色のような、薄紅色のバスボムだ。 書類を受け取り目を通す。 ことり、と静かにバスボムを置いた。 「……何か、ありましたあ?」 くそ旦那 はさておきだ。やけに落ち着いているという印象を抱いたならそれはきっと間違いではない。 元来あまり感情を表に出す方ではないのだ。 作り笑いだけは、昔から得意だったけど。 (!2) 2023/09/18(Mon) 6:50:36 |
【秘】 うたかたの ダニエラ → 口に金貨を ルチアーノそんな中でも、紙面をなぞる間女の瞳に安堵が浮かぶことがあった。 ひとつの名前が消えていたからだ。 同時にひとつの名前を指さした。 浮かび上がった上から3番目、ニコロ。 ――どうやら、次の目標とするらしい。 (-122) 2023/09/18(Mon) 6:56:18 |
【影】 うたかたの ダニエラよく笑う人は、愛されるから。 署内ではよく笑い、愛されるよう振る舞ってきた。 だけどここ暫くは、それが板に着いてしまったんだろうか。 “楽しい”という感情が付随してくるようになっていた。 そんなの、今まで、数える程の相手との会話でしか感じたことなんてなかったのに。 そのことを思うと、少しだけ、書類を握る手が震えた。 (&5) 2023/09/18(Mon) 7:09:05 |