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人狼物語 三日月国


175 【ペアソロRP】爽秋の候 【R18G】

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視点:


【雲】 落ちこぼれ退魔師 渡守 理音

―――回想:飛鳥井村にて2―――


[ 真っ暗な闇の中、
 ぐるりと、周囲を取り囲む赤い眼>>2:D17 ]


 ……。


[ 怖くない、なんて。
 そんなことを言ったら嘘になる。

 だけど。―――…それよりも。 ]

 
 ねぇ。
(D0) 2022/09/22(Thu) 0:44:14

【雲】 落ちこぼれ退魔師 渡守 理音

[ きょろきょろと、視線を彷徨わせたあと。
 自分の一番近くにあった赤いふたつの眼に視線を合わせて。 ]


 あのね。さっき、泣いていたのはあなた?


[ そう、首を傾げてみせると。
 暗闇に爛々と輝いていた赤い眼が
 ところどころでちかちかと点滅した。

 なんだか、瞬きをしてるみたいなんて
 どこか場違いな感想を抱いたのを覚えてる。 ]
(D1) 2022/09/22(Thu) 0:46:49

【雲】 落ちこぼれ退魔師 渡守 理音

[ 問いかけてくる声は、若い男の人のものだった。>>D3
 低く、囁くような声ではあったけど、それでも
 兄たちとそう変わらないくらいじゃないかと思った。 ]


 …だって。
 ここにくるとき、何処かから声が聞こえて。
 それが、泣いてるみたいに聞こえたから。
 

[ 森の中で聞こえた、
 鈴のような、嗚咽のような声。

 今、わたしの目の前のいる、
 暗闇に蠢く赤い眼の持ち主が、
 さっき聞こえた声の主なのではないかと
 わたしはそう、思ったのだけど。 ]
(D4) 2022/09/22(Thu) 0:56:21

【雲】 落ちこぼれ退魔師 渡守 理音



 あ、えっと。えっとね…!

 もし、わたしがなにかまちがってたのなら、
 そのときは、ごめんなさい。


[ わたわた両手をぶんぶん振り回してから。
 見えているかはわからないけど、
 目の前の赤い眼に深々と一礼してみせる。
 それから。 ]
(D5) 2022/09/22(Thu) 0:57:55

【雲】 落ちこぼれ退魔師 渡守 理音



 …でも、あなたが怪我をしていたり、
 悲しい思いをしてるのでなければ、よかった…。


[ ほっと、小さく息を吐く。 ]
(D6) 2022/09/22(Thu) 0:58:12

【雲】 落ちこぼれ退魔師 渡守 理音

 

 ところで、あなたはだぁれ?
 どうして、こんなところにいるの?

 わたしは、えっと…その……。

 さっき、お母さんやお兄ちゃんと喧嘩して、それで。
 「家出」を、してきたの**

  
(D7) 2022/09/22(Thu) 0:59:39

【雲】 落ちこぼれ退魔師 渡守 理音



 …?
 こわいって、なにが?
 
 
[ 点滅と共に聞こえてきた声が
 なんだか戸惑っているように聞こえたから
 反射的にそう答えてしまった。

 確かに真っ暗ななかで
 たくさんの赤い眼に囲まれてるこの状況は怖いけど。 ]
 
 
 だって。

 こんな真っ暗で寂しいところで、
 誰かが一人ぼっちで泣いていたら、
 そっちのほうが心配だもの。


 それにね、
 あなたが悪い妖怪とかだったら
 わたしのこと、食べてくれるかなって。


[ ……自分でも何を言ってるんだって
 今となっては思うけれど。
 あのときはかなり本気で、そう思ってた。]
(D10) 2022/09/22(Thu) 1:05:01

【雲】 落ちこぼれ退魔師 渡守 理音


 妖は人間を食べて自分の力にするって
 村のえらい人たちが言ってたよ。

 わたしは、お兄ちゃんたちの『出涸らし』だって、
 何をやっても全然ダメな『出来損ない』で
 お兄ちゃんたちの才能の『搾りかす』だって
 お父さんもお母さんもいってたけど。

 もし、妖に食べられたなら
 …もしかしたらちょこっとくらい、
 わたしを食べてくれた誰かのお役に立てるかなって。
(D11) 2022/09/22(Thu) 1:06:43

【雲】 落ちこぼれ退魔師 渡守 理音



 …あ、あれ……?
 おかしいな。 おかしいな…。


[ 気がつくと、ぽろぽろと涙が溢れて止まらない。 ]
(D12) 2022/09/22(Thu) 1:08:13

【雲】 落ちこぼれ退魔師 渡守 理音


 ごめんね、あなたがこわいわけじゃないよ。
 これは、ほんとうにほんとだよ。


[ ……ただ。 ]


 そんなことでしか、だれかの役に立てないのが
 ちょっとだけ、くやしいなぁって…。


[ しゃくりあげながら、それでもどうにか
 自分の言葉を口にする。

 今、ここで死ぬのならば、
 どうせなら、もっと誰かの役に立って死にたかった。

 もし、もう少し大きくなって、大人になったら。
 わたしもお兄ちゃんたちみたいになれるかもってしれないと。

 そんな淡い夢も、見ることさえ叶わなくなる。
 それが少しだけ、悔しい。 ]
(D13) 2022/09/22(Thu) 1:09:42

【雲】 落ちこぼれ退魔師 渡守 理音

[ 目の前の赤い眼は自分のことを『祟り神』だという。
 洞窟の入口の黒鉄の門と注連縄を思い出せば、
 封じられているというのはなるほど、その通りなんだろう。 ]


 どうして、封印されているの?


[ いつのまにか収まっていた痛み。
 そっと額に手を伸ばしても、痛くもなければ
 指先が血で濡れることもない。
 さっき、頭を撫でてくれた闇の手が、
 わたしの額に触れてくれたときからだ。


 わたしに語りかけてくれる言葉も、
 わたしの背をぽん、と優しく押してくれる闇の手も
 ……騙されているのかもしれないけど、
 それでもやっぱり、彼が悪い何かであるとは思えない。 ]
(D19) 2022/09/22(Thu) 5:34:42

【雲】 落ちこぼれ退魔師 渡守 理音


 わたし、『小さい子』じゃなくてことね。
 『わたうら ことね』よ。
 お名前、ちゃんと呼んでほしい。


[ 訂正を求めながら、くるりと声(?)のほうへ向き直る。
 人差し指を立てて赤い眼のほうへ突きつけると。 ]


 それに、わたしあなたのお名前をまだ聞いてない。

 わたしはちゃんとお伝えしたのだから、
 あなたも言わないと、めっ!よ?
(D20) 2022/09/22(Thu) 5:37:34

【秘】 妖もどき 辰沙 → 落ちこぼれ退魔師 渡守 理音

[ ―――ああ、でもこの子は。
 何も知らないはずのこの子は、僕のことを案じてくれた。


 それ以上の理由なんて、きっと要らない。
 僕は、彼女を守りたい。 ]
(-2) 2022/09/22(Thu) 5:46:01

【雲】 落ちこぼれ退魔師 渡守 理音

――回想:夜が明けてからと赤い眼の彼の話――
 
 
[ あの夜、たった一晩で
 わたしの知る世界は変わってしまった。 ]
 
 
(D28) 2022/09/23(Fri) 17:26:25

【雲】 落ちこぼれ退魔師 渡守 理音

[ 突如発生した局地的な地震と、 それによって発生した大規模な土砂崩れによって 一つの集落が丸ごと飲み込まれた。
 そこに暮らしていた住民たちも全員死亡したと世間ではそう伝えられている。

 父も、母も、兄たちも。
 ……わたしの知る人たちも、皆、いなくなった。
 先生たちに助けられた後、運び込まれた病院でそのことを知らされた。


 そのとき直接先生たちから聞かされたことはそれほど多くない。
 だから、なのかな。
 自分でも不思議なくらい、悲しい気持ちはなかった。
 ……ただ、あまりにも現実味がなくて。

 壁も床も天井も、何もかも真っ白な知らない病室にただ一人。
 退院するその日までただただ抜け殻みたいに過ごしてた。 ]
(D29) 2022/09/23(Fri) 17:38:05

【雲】 落ちこぼれ退魔師 渡守 理音

[ 退院した後、わたしは先生たちに引き取られて。
 そこで、わたしの知らなかった飛鳥井村のことを知らされた。

 飛鳥井村があった山の地下深くには、人の世と人ならざる者たちの世を繋げる『幽冥門』という特別な呪物があり、それを封じるために渡守の一族のなかでも 結界術に長けた者たちによって『門』の封印と守護が行われていたこと。

 『門』を封じる結界を維持するために、渡守の一族は『神』と呼ばれる存在の力を『門』の封印に代々利用していたこと。

 そして、あの夜。
 あのときの地震は『門』を奪うために何者かが人為的に起こしたものだということ。

 あの地震によって封印が弱まったことで邪気が周辺に溢れ出し、地震以外にも大きな災厄として近隣に大きな被害を齎したこと。

 ―――…何もかもが初めての話で、そして小さなわたしには何よりとても難しくて。
ただ、困惑しながら話を聞いていた。 ]
(D30) 2022/09/23(Fri) 17:39:29

【雲】 落ちこぼれ退魔師 渡守 理音

[ それからもうひとつ。 ]


  ……あの子は、神様はどうしたの?


[ 『門』を封印するために彼は利用されていて、その『門』が奪われてしまったというのなら。
 彼が今もあそこに封印されたままでいる理由はないはず。

 そう思って、彼について聞いたところで。]


 『あーそれなんだけどね。
 こっちもちゃんと話しておかないとなぁ』


[ そういうと先生はぽんぽんと軽く手を叩いてみせた。
 まるで何かを呼びよせるように。

 そうして次の瞬間、何もなかったはずのその場所に知らない男の子が一人、空間に滲むようにして現れた。 ]
 
(D31) 2022/09/23(Fri) 17:40:22

【雲】 落ちこぼれ退魔師 渡守 理音

 

 ……。

[ なんやかんやあって数十分後。
 先生の家の縁側に、わたしとその子はふたりきりで座り込んでいた。 ]


 ……ねぇ。

 ほんとうに、きみ、あのときの子なの?


[ 問いかければ、こくんと無言で頷くのが見えた。 ]
(D32) 2022/09/23(Fri) 17:41:36

【雲】 落ちこぼれ退魔師 渡守 理音


 先生から聞いたけど、
 …あんまり姿がちがうから、びっくりしちゃったよ。


[ 彼が目の前に現れた後、先生から聞かされた話。
 あの夜、わたしを助けようとして逆に自分自身の瘴気でわたしを殺しそうになってしまったこと。
 それを助けるために、私と彼のあいだで式としての仮契約を結んだこと。

 いろいろ事後承諾なのは、ちょっと気にかかるけど。 ]
(D33) 2022/09/23(Fri) 17:42:51

【雲】 落ちこぼれ退魔師 渡守 理音


 ……ごめんなさい。


[ まずは、謝らないといけない。
 縁側に座ったまま、深く頭を下げて謝罪の言葉を口にする。

 あの夜、自分は祟り神だとあの子は言っていた。
 渡守の家が封じ、代々利用してきた『神様』がこの子だとして。
 …自分のことを祟り神だと名乗るくらい、わたしの家や故郷の人たちは彼にたくさん辛い想いをさせてきた。
 わたしは、何も知らないまま安穏と故郷で過ごしてきた。
 そういうことなんだと思う。 ]
(D34) 2022/09/23(Fri) 17:44:40

【秘】 落ちこぼれ退魔師 渡守 理音 → 妖もどき 辰沙

 

 それと、助けてくれてありがとう。
 ……また会うことができて、ほんとうにうれしい。

  
(-7) 2022/09/23(Fri) 17:45:46

【雲】 落ちこぼれ退魔師 渡守 理音



 あのね。
 先生が、おうちにおいでって言ってくれたんだ。
 先生本人は忙しいみたいだけど、
 おうちには奥さんもいるから平気だって。


[ そ、と。
 彼の前に手を差し伸べて。 ]


 ちゃんと契約して、わたしのそばにいてほしい。
 わたし、退魔の才能はないっていろんな人たちから言われてるけど。


 これからも君と一緒にいられるくらいに、
 わたし、強くなりたいな。
(D35) 2022/09/23(Fri) 17:47:18

【雲】 落ちこぼれ退魔師 渡守 理音


[ そして。 ]


 いろんな世界を一緒にみていこう?
 わたしも、あなたもきっと飛鳥井の狭い世界しか知らないから。


[ わたしは、故郷のことを何も知らなかった。
 わたしたちが暮らす村の仕組みも、
 わたしたちの一族が何を守って来たかも。
 そのために何を犠牲にしてきたかも。

 そしてなにより。
 あの真っ暗な世界でどれだけ長い時間、過ごしてきたかわからない彼に。
 温かくて眩しくて、優しい世界を、たくさん…たくさん見せてあげたい。

 ―――それが、今のわたしの夢。 ] 


 だから、えっと……。
(D36) 2022/09/23(Fri) 17:48:36

【雲】 落ちこぼれ退魔師 渡守 理音


[ ほんの数十分前。
 「彼と本契約を結ぶには、彼に名前をつけてあげること」
 「そうすれば晴れて君と彼は術師と式神としての
 パートナー契約が成立する」
 先生に言われて、一生懸命考えたけれど
 …自分の名前の付け方がいいのか、ちょっと自信がない。 ]


 ―――…シンシャ
 辰沙。それが、君の名前。


[ 深く、一度深呼吸をしたあとに、わたしの式神としての彼の名前を口にする。
 
 以前、兄が持っていた鉱物図鑑にあった石の名前。

 かつて『賢者の石』とも『竜の血』とも呼ばれ、丹や水銀の原料にもなった、赤い石。
 その図鑑に載っていた鉱物の、深い綺麗な赤色が彼の瞳の色に重なってみえたものだから。 ]
(D37) 2022/09/23(Fri) 17:49:25

【雲】 落ちこぼれ退魔師 渡守 理音



 ―――よろしくね、辰沙。**

 
(D38) 2022/09/23(Fri) 17:49:53

【雲】 落ちこぼれ退魔師 渡守 理音

[ 自分はヒーローじゃないって、
 そんなことをいうけれど。>>2:D36

 でも、わたしにとって辰沙は、
 あの夜、小さかったわたしを助けてくれた彼は、
 わたしにとっての一人のヒーローなんだ。

 それは今も、変わらない。]
(D39) 2022/09/23(Fri) 23:35:40

【雲】 落ちこぼれ退魔師 渡守 理音

[ だから、そんなことを言わないでよ>>2:D38

 いつか、わたしの手の届かない、
 遠いところへ行ってしまいそうで。
 わたしは、それがとても怖い。 ]


 …もう。


[ それでも。
 普段滅多に見ないような顔で微笑まれて、
 約束、なんて言われてしまえば>>2:D38
 つられて、わたしも表情が緩む。 ]
(D40) 2022/09/23(Fri) 23:36:49

【雲】 落ちこぼれ退魔師 渡守 理音


 
 …うん。約束よ。


[ 溢れる涙は、まだ少し止まる気配を見せないけれど
 それでもどうにか片方の掌でそれを拭うと、
 反対側の手の小指を、微笑む彼の目の前にを差し出す。
 
 当たり前の日常なんてものが
 いざというとき驚くほどあっさりと
 脆く崩れてしまうことを知っているから。

 少しでも、言の葉で縛っておきたくなる。 ]


 …じゃあ、気を取り直して。
 お昼ご飯、何にする?
 わたしはカルボナーラがいいかなって思うの。


[ にこ、と表情を崩してみせれば。
 さっき小指を絡ませたときよりも不器用な
 微笑みが返ってくるかしら。 ]
(D41) 2022/09/23(Fri) 23:37:25