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【人】 上原 隆司[>>42>>43身を守る以外の理由を聞き、振られた相手への想いの強さが伝わってきた] 幼馴染かぁ……、恋になるのは難しいよな。 振るにも罪悪感あるだろうし。 けど、それなら尚のこと、ちゃんとした 恋人がいたほうがいいんじゃないのか? 恋人役がいちゃ、本物もできなくなるぞ。 [作ろうと思って作れるものではない。 彼女の身近な男性には不安が湧く存在も多いのだろう。 それでも見せかけの存在でごまかすよりは、ちゃんと通じ合える人を……。 上原がどうしてもそう思ってしまうのは、“見せかけの恋人”からトラブルに繋がった事例をいくつか知っているせいなのだろう]** (46) 2021/02/28(Sun) 7:58:52 |
【人】 上原 隆司 ……その間、俺も恋人ができないってことだよな。 [>>49高校を出るまでとは、短いようでいて長い。 その間、「恋人のフリ」を維持するのは……フリだとばれないように維持するのは、相当に難しい気がした。 ――いっそ本当に付き合うほうがマシでは? 一瞬考えついてみるものの、さすがに勢いで提案する内容ではなかった] そいつのことは……なんでそんなに好きなんだ? [語られた範囲でその相手に好感を抱ける理由は、上原には理解できそうになかった。かといって闇雲に批判するのも躊躇った。 返答を待ちながらチョコクッキーを小さく齧る。口の中に広がる甘みを、その後に飲んだコーヒーが中和し、蕩けるような濃厚な風味を残していった]** (51) 2021/02/28(Sun) 10:15:26 |
【人】 上原 隆司 そんなに気にすることはないよ。 [問題があったとすぐに反省ができるのなら、良識はある子なのだろう――上原は素直にそう認識した。 それにしても、上原が恋愛も結婚も「面倒臭そう」と感じてしまうのは、普段仕事で見聞きする話題のせいなのか。 1年縛られる間に自分に出会いがなくなろうが、実際に困ることはあまり無いような気はしていた。 それでも軽はずみに受ける話題ではないのだけれど] (55) 2021/02/28(Sun) 13:58:48 |
【人】 上原 隆司[クッキーをかじってチョコレートを味わってから、コーヒーをまた一口。 >>53 >>54彼女の答えを聞きながら、上原がなんとなく思ったことは] 距離が近すぎたのかねえ……。 [そばにいるのが当たり前の……例えば、家族。 夫婦で恋心を抱き続けるのは難しいと聞く。兄弟姉妹に恋はあまりしないだろう。 彼女たちの実情はもっと複雑だったのだろうけれど、そこまで聞かない上原が出した結論はそんなところだった] 恋は駆け引きってよく言うしな。 惚れさせる努力ってのはいろいろあるんだろうな。 [そこまで言うと、上原は一度煙草に手を伸ばした。火をつけっぱなしで溜まった灰を落として、軽く煙を味わい、座席の背にもたれた]* (56) 2021/02/28(Sun) 13:59:09 |
【人】 上原 隆司 告白から始まってもいいと思うけどな。 相手が前向きに受け取ってくれることもあるだろ。 相性はあるからな。 告白もなくなんとなくで両想いになる人たちもいる。 告白されるまで眼中になくて、それから付き合って いつの間にか円満って例も聞くし。 [短くなってきた煙草を灰皿で揉み消し、コーヒーを一口飲んだ] (61) 2021/02/28(Sun) 14:40:04 |
【人】 上原 隆司 気に入っている相手に妬くと言われたら、 期待するのは人情だよな……。 けど……応える気は、そいつに無かったのか。 [言い方に悩みながらも、上原は釈然としない部分を繰り返した。 どうにも不条理に感じる。 いっそ体目当てだったと思うほうがすっきりするくらいだった] 正解が決まってないから難しいよな。 人間関係ってのはさ……。 [同じ行動でも、ある人には喜ばれ、ある人には疎まれる。 努力をしなければ結ばれない人より、自然に通じ合える人がいればそのほうがいいのだが……そう簡単に見つかるものでないのは、上原は実感していた]* (62) 2021/02/28(Sun) 14:40:27 |
【人】 上原 隆司 俺のことは気にすんなよ、矢川さん。 あんなのに付きまとわれてりゃ気も重くなるよな……。 [クッキーを食べ終え、コーヒーを飲み干す。置いていかれた伝票を持って] 帰るか。 ……まだ近くにいるかもしれんが。 [家まで送ったほうがいいだろうかと考えながら、上原は腕時計を見た。少し長すぎる休憩になってしまったようだ]* (77) 2021/02/28(Sun) 18:13:09 |
【人】 上原 隆司[会計はカードで手早く済ませて、店の出口で矢川に向き直った] 家まで送っていくよ。 家が知られたくなければ、近くまででも。 あれを見た後じゃ、独りにするのが心配だ。 [上原は真剣に矢川を見つめて伝えるが、もし彼女が固辞するなら無理についていくことはないだろう]** (82) 2021/02/28(Sun) 19:25:44 |
【人】 上原 隆司[矢川が拒まなかったから、隣を歩いて彼女の家まで共に向かう。 「ごちそうさま」には微笑んで頷いた] 時間は大丈夫。 俺が家に帰るのが遅くなるだけだ。 待ってる人もいないしな。 [時計を見ていたことを気にしているのだろうと、補足を伝えた。 上原の会社へはこの辺りからは電車で2駅ほどだが、駅にさえ着けばすぐ戻れるということでもある] (85) 2021/02/28(Sun) 20:03:23 |
【人】 上原 隆司 面倒な奴が潜んでんなぁ……。 学校の中は人目があるだろうけど、 気をつけろよ、本当に。 防犯ブザー持つとかさ。 [あの手の輩に執着される原因は、大抵は思いも寄らないものである。まさかそんな理由で、と衝撃を受けるような話をいくつか知っていた。 理解しようとするほうが無駄……というのが上原の個人的な感想だった] 礼はいいよ、俺がしたいと思ったことを やってるだけだ。 [それは本当に言葉通りのことで、上原は何か要求する気がなかった。礼を差し出されたら困惑することになるだろう。 だから、問いには答えなかった]* (86) 2021/02/28(Sun) 20:03:58 |
【人】 上原 隆司[>>87自衛手段を考えてくれる彼女に上原はほっとする。 話しながら歩いているうちに、彼女の家が近づいているようだった] 知り合いが何かの被害に遭っちゃたまらんからな。 礼は……そんなに言うなら受け取るよ。 [やがて3階建ての家にたどり着く。その大きさには目を瞠ったが、特にコメントはせず] じゃあ、また今度な。 用心しろよ。 [手を振られると軽く振り返して、彼女が家に入るのを見届けると最寄り駅まで大股に歩き始めた。 今から会社に戻って一仕事では、少々残業になりそうだったが、その不満よりも矢川の身辺に関する不安のほうが浮かんだ]* (89) 2021/02/28(Sun) 21:07:29 |
【人】 上原 隆司[会社に戻って少しばかり残業をして、終わると電車で数駅先の自宅へ。 駅の隣のスーパーで惣菜を2、3品買って帰るのが日課だった。 上原はよくある1DKの独居マンションに住んでいた。帰宅して、買った惣菜と炊いてあったご飯で食事という、今の会社で働き始めてからずっと変わらない暮らしだった。 翌日休みだと思うと、夜はのんびり映画を見る気になったが……夕方見たあの男と、そのときの矢川の蒼白な顔がちらついて、あまり集中できなかった] (93) 2021/02/28(Sun) 22:16:44 |
【人】 上原 隆司 『いつでも。 今日と明日は仕事が休みだし、 普段は19時には退社してる。 あれから大丈夫だったか?』 [すぐに返信した後、上原はなんとなく不安を感じた。 昨日の今日で礼とは、ちょっと早すぎるような気がして。用件は別にあるのだろうかと、どうしても考えてしまった]* (95) 2021/02/28(Sun) 22:17:17 |
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