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![]() | 【赤】 入江 修まともに交流しようともしない。 そんな浅見の行方なんて誰も知らない。 浅見はどうしたと聞いても クラスの奴らは揃って首を傾げていた。 娘さんが学校に来ていません。 そんな連絡をしてみても親は知らんの一点張り。 最初こそ連絡をするようにしていたが 次第にそれも形式的なものに成り下がり 浅見を想う意義もなくなっていく。 (*25) 2022/12/17(Sat) 23:55:35 |
![]() | 【赤】 入江 修誰も知るわけが無い。 堕ちるとこまで堕ちた女の行末なんて。 俺の思惑にハマり、 俺がかけた首輪を外せずに藻掻く有様も その結果地獄の釜の底に立ったことも まさか思うまい。 とんだくだらない逆恨み同然の憎悪の感情が まさか教壇越しに俺に向けられているなんて。 (*26) 2022/12/17(Sat) 23:55:52 |
![]() | 【赤】 入江 修浅見との密会がなくなってからしばらく 先にその切れた糸を辿ってきたのは 俺ではなくやっぱり浅見の方。 想像した通りに事が進むと 警戒心が薄くなるのが人間の性。 何の変哲もない日常に擬態するように 互いにしか分からない暗号を口にされれば その本当の意味を理解しているのは俺だけだ。 (*27) 2022/12/17(Sat) 23:56:19 |
![]() | 【赤】 入江 修この資料室に来るのも久しぶりな気がする。 ネットでなんでも書籍を引っ張れる昨今、 浅見の相手をする以外でこんな場所使いやしない。 資料室に入ると珍しく俺より先に来ていた浅見が 矢継ぎ早に本題を切り出すと 浅見の悪意に気づきもしない俺は ソファーに腰かけながら笑って 「おいおい、俺にして貰えなくて そんなに寂しかったのか?」 と浅見を煽る。 これからまた前のように俺の声で また秘め事に耽ることになるのだと。 (*28) 2022/12/17(Sat) 23:58:10 |
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![]() | 【赤】 入江 修「んん……って、おい、がっつきすぎ…、っ!?」 強引に唇を奪われると 流石に俺も驚いて離れようとするが いくら男女の体格差があろうとも 上を取られると押し退けるのは簡単じゃない。 いままでの比じゃない程の激しいキスに 俺が違和感を感じ始めた時には 何か塊が押し込まれて 無理矢理喉奥に流し込まれてしまっていた。 (*30) 2022/12/17(Sat) 23:59:58 |
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![]() | 【赤】 浅見 律あなたの想像通りの行動をしたこの瞬間。 この時が一番油断するんじゃないかって。 そう思ってたし、そう思えばこそ、 私から声をかけることに躊躇いはなかった。 そして、差し出した餌にあなたは 私の思い通りにかかってくれたんだ。 (*35) 2022/12/18(Sun) 1:39:52 |
![]() | 【赤】 浅見 律 久々に来た資料室。 あまり人が来ないこの場所は 今の私にとって都合がいい。 でも、万が一にも誰かが入ってこれないように 事前に鍵を持ち出しておいたから。 あなたが来てしまったらもう、逃げられない。 (*36) 2022/12/18(Sun) 1:40:54 |
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![]() | 【赤】 浅見 律 してもらえなくて寂しかったのか、とか がっつきすぎだって抗議とか。 何言われるかなんて予想できてはいたけど 返す余裕なんてあるはずもない。 いつまでも薬を口に含んでいられないし ここで失敗したら終わりだから。 あなたに覆いかぶさってしまえば いくら力の差があっても咄嗟には振り払えない。 こんな激しいキス、何処で覚えてきたのかって? あなたの知らない所で、ですよ。 ちょうどこんな風に薬飲まされたんです。 (*38) 2022/12/18(Sun) 1:42:04 |
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![]() | 【赤】 浅見 律あなたが意識を失うのを見届けて。 まだ起こさないように慎重にソファーへと寝かせ。 前もって資料室に隠していたロープで 抵抗できないように手足を縛りあげた。 もし解いたらくっきり痣が残るくらいに、きつく。 それから、衣服のポケットを漁って、 スマホを持っていたならそれを抜き取り、 誰かから連絡が来ても分からないように 電源を切ってから、あなたの手が届かない場所へ放る。 助けなんて呼ばせませんよ。 部屋に鍵をかけてしまえば、 ここで起こる出来事を邪魔できる人はいない。 (*41) 2022/12/18(Sun) 1:43:40 |
![]() | 【赤】 浅見 律あなたが起きるまで、 私はあなたが寝ている横で座って待っていたけれど。 目を覚ましたのに気づけば、 あなたに馬乗りになって、 「やっと起きました?遅いですよ。」 と、楽しそうに笑いながら、瞳を覗き込んだ。 (*42) 2022/12/18(Sun) 1:44:00 |
![]() | 【赤】 浅見 律安心なんて欠片も出来ない状況で 無意味な言葉を吐き捨てると。 あなたのスーツに手をかけて、衣服を乱していく。 ネクタイを外して、ワイシャツのボタンを 一つ一つ外して、はだけさせて。 いたって優しい手つきで肌をなぞっていく。 そう、別にあなたの身体に 物理的な傷をつけたいわけじゃない。 私はただ、あなたと繋がりたいだけ。 (*43) 2022/12/18(Sun) 1:45:11 |
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![]() | 【赤】 浅見 律行き過ぎた依存心を持っているように 見せかけるために、敢えて省いた言葉で あなたに語りかけながら、頬を撫でてみせる。 敵意なんてありませんよ、と言いたげに。 私自身は何一つ乱れていない制服のまま。 今まで私をいいようにしてきた人が 今は私に言いようにされてる、と思うと 少しそそられるものもある。 「私からの質問は…… さっき後回しにするって言いましたし。」 (*46) 2022/12/18(Sun) 1:47:04 |
![]() | 【赤】 浅見 律「聞きたいことがあるなら答えてあげますよ。」 あなたの耳元で囁いて、 そのまま、耳の中を嬲るように舐めて。 息を吹きかけると、くすくす笑った。* (*47) 2022/12/18(Sun) 1:47:45 |
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![]() | 【赤】 入江 修失うものがなくなったやつの狂気は 常人じゃ推し量ることさえできない。 目を覚ますと俺はソファーに寝ていたが その違和感に気づいたのはすぐのことだ。 両手と両足が、動かせない。 よく見れば縄が俺の肉に食い込んでいた。 もちろん犯人なんて一人しかいない。 (*49) 2022/12/19(Mon) 0:15:40 |
![]() | 【赤】 入江 修耳元で囁く姿はまるで悪魔だ。 狩る側から狩られる側に落ちる恐怖を 俺は今、もっとも最悪な形で味わっている。 耳を嬲るなんて俺の教えていないことを 慣れた手つきでやられてしまったのだから。 「っはは、傑作だ…。 さんざん仕込まれた腹いせか知らねぇけど この期に及んで新しい性癖開拓か?」 俺が浅見に散々そうしてきたように その報復にも思えて仕方がない。 しかし身体は正直なもので 肌で感じた柔らかな感触が身体に熱を与えると ちょうど浅見の身体の下で ほのかに硬く主張をし始めてしまった。* (*51) 2022/12/19(Mon) 0:20:09 |
![]() | 【赤】 浅見 律見せかけの言葉は違和感だらけだったらしく。 キャラじゃない、という言葉に目を細めて。 「リップサービスですよ。 こう言ってほしかったんだと思って。 想像するだけでそそられる、 ってあの時そう言ってましたよね。」 と、違和感に違和感を重ねてしまう。 あなたが言ってほしいことを 頑なに言わなかった浅見律とは 正反対のことを口にしていたけれど。 あなたと繋がりたいと思うのは そこにどんな目的があれ、本心だ。 でも、企んでいることの内容は教えない。 (*52) 2022/12/19(Mon) 3:13:16 |
![]() | 【赤】 浅見 律 教えられていないことを これ見よがしにしてしまったのは 別にあなたへの当てつけとかではなく。 ただ、興奮を煽ろうとしただけ。 恐怖を煽るつもりはなかった。 あなたが反応してくれないと困るから。 (*53) 2022/12/19(Mon) 3:13:56 |
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