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人狼物語 三日月国

94 【身内】青き果実の毒房【R18G】


【置】 0043 榊 潤


タイムリミットはもうすぐだ。慌ただしく上の連中は何かを用意していて。
思い残すことが無いわけではないが、彼らに挨拶をする必要があるだろう。
適当にばらまいただけのあの環境は、上の人間にお気に召しただろうか。
そして、褒美が与えられたとして。俺に意味をなすものなど無いのだが。

榊潤の罪は、既に全て証明されている。
"事故"で病院を経営していた両親を亡くして製薬会社を率いる叔父に引き取られ、裏で麻薬の密売人をしていた。
それが悪事だと知る前に、たたき込まされ、そのクスリの正体を知ってもそれが罪であるとは認識することが出来ない。

罪は、軽い。一年もすれば出されるものだ。だから"出所"は近い。


―――眠れなくなったのはいつからだった。
―――それは何年前だった?
―――一体いつから、俺は。

―――17の誕生日を祝われたのは、何年前だ?


教わったことが本当ならば。
今の俺には、どうでもいいことなのだが。
(L2) 2021/09/27(Mon) 20:57:12
公開: 2021/09/27(Mon) 23:55:00