11:03:37

人狼物語 三日月国

258 【身内】冬融けて、春浅し


【人】 靖国 冬莉



 ふふ、勿論。
 いや、寧ろ本望だ。


[俺も最後のひと時まで、お前さんとの時間を手放したくなかったから。≠ニ愛らしい強請りを我儘と定義する彼に小さく首を振る。遠慮を常に表に出し、他者と一線を区切ろうとしていた彼のその提案から窺える 心の強張りも溶けて 少しでも此方へと身を預ける彼の変化を好ましく、——光栄だと思う。未来を歩くために、これからも、また一歩、一歩ずつ二人で歩幅を合わせて歩みを進めればいい。
 先は、長いのだから。 ]


 お前さんの家まで、でいいかい。


[なんて、素知らぬ顔で彼の家を知る為の足掛かりを暗に作り、———革のキーケースを手に取った。*]
 
(9) 2024/05/10(Fri) 1:13:05