>>12 迷彩/貴戸
「……この企画の報酬。
俺に与えられる筈のものを、
迷彩リョウの生命活動に必要な物へ充当させる。
」
恋人を一瞥。
勝手な判断を咎められるだろうか。
「具体的にどうする、とかは
思い浮かばないんだが………。
何か、何かは……出来ると思う。
足掻きたい──リョウの想いに、応えたい。」
どうせ、対した報酬を得るつもりは無かった。
自分の未来は、自分で掴み取るつもりだから。
だから、
「………ありがとう、そう願ってくれて、嬉しいよ。」
嗚呼、やっと貴方に掛けられる言葉が見つかった。